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2019年12月31日火曜日

「SKE48 U18大晦日特別公演」の感想

「元気」と「かわいい」を進めるために


 本日は、大晦日。
 大晦日といえば、SKE48の大晦日公演ですね。
 まずは、15時からのU18公演をライブ配信で観たんですが、まあ、セトリが素晴らしかった。
 のっけから、「アンテナ」、「必殺テレポート」、「好き好き好き」、「恋の傾向と対策」という前半4曲の並べ方が、歌詞と歌っているメンバーとの違和感が全くない凄く良いセトリなんですよね。
 このセトリについて、「『元気』と『かわいい』」とMC中で水野愛理が言ってましたが、その通りの構成でしたね。

 個人的には、ユニット一発目の「ガラスのI LOVE YOU」のゆうかたん、おーちゃん、ほのの、こっちゃんというチームをまたいだ7D2の4人で編成されたユニットがなかなか良かったですね。
 他にも、「狼とプライド」のあいあいの歌声が良かったり、「アイドルなんて呼ばないで」のなるぴーの笑顔も良かったですね。「逆転王子様」を観てると、野島樺乃ちゃんが安定度でいくと、全メンバーの中でも一つ抜けてる感じもしましたね。今年、積み重ねてきたものが反映されていると思います。

 そして、「わがままな流れ星」を2019年に聴けるとは!
 しかも、水野愛理、倉島杏実という組み合わせがまた良かった。
 「愛理さん。わたし、タワーマンションが欲しいです」
 「駄目だよ、アイドルだから、そんなこと言ったら、(愛理さん、じゃあ、何が欲しいですか?)やっぱ、アイドルだから、お金ちょうだい」という欲望に直結した台詞も良かった。その後の杏実ちゃんが「熊のぬいぐるみじゃないと」からの「倉島先輩」っぷりも面白かったですね。

 久しぶりといえば、「みつばちガール」も久しぶりに聴きましたね。
 「ボーイフレンドの作り方」は、普段のK2公演でもやってますが、これがまた新鮮でしたね。その次の「ボーリング願望」でもそうなんですが、曲の合間でメンバー同士がわちゃわちゃと楽しそうにふざけ合えるところがあるのが、良いですね。

 本編最後の「BINGO!」も久々に聴けて嬉しかったですね。大サビ前でのほののとなるぴーの並びはなぜか、目頭が熱くなりましたよ。

 アンコール明けで、「ピノキオ軍」が来たのは嬉しかったですね。やっぱ、SKEといえば、これだよね、という感じがしました。「制服の芽」の名曲を若手のメンバーがするというのも歴史が伝承されていく感じで、凄く嬉しかったですね。
 杏実ちゃんが「ピノキオ軍、鼻を高くしてぜんしーん!」って言ってる時の嬉しそうな顔も良かったですね。
 
 

 各チームがごちゃまぜになってるのも面白くてですね。
 同年代だけでする、楽しさが伝わってきます。
 MCでは、水野愛理が回してるのが印象深くてですね。
 「むすびのいちばん」で求められた破天荒キャラとは違って、自分から「カウントダウン公演に負けないぞ」というアングルを自分で作っていけるところは、本当にいいな、と思いました。
 「子供」対「大人」討論会も面白かったですね。
 
 公演のセトリを改めてみると、ほとんどの曲が2013年までに発表された曲なんですよね。
 そう考えると、「かわいい」とか「元気」を感じさせる曲がこの頃の本店やSKE48には、沢山あったんですよね。
 凄い抽象的な表現の一つに「キラキラ感」という言葉がありますが、その成分は、上記の二つが多分に含まれているんじゃないかと、公演を観ながら認識させられました。
 現状もないわけではないんですが、時々、ド直球の「かわいい」とか「元気」系の曲を試してもいいと思うんですよね。時代遅れかも知れませんが。
 そして、それを試そうと思ったら、やっぱり新しい公演曲だと思うんですよね。16曲とか17曲の中に違和感なく混ぜていくのが一番かな、と。秋元先生、頼むぜ。
 
 公演を観ながら、「このメンバーにプラスして、カミングフレーバーが別動態として活躍していて、大人メンバーも控えているんだから、SKE48の未来はまだまだ明るいぜ」と僕は思いましたよ。あとは、このU18の子たちが経験をつめる場をどれだけ作れるかですよね。
 たとえば、AKBの9期生とかがU18の頃、どんな仕事をしていて、今、どんな風に活躍をしているかを考えると、ちょっとの仕事でもいいから、彼女たちに2020年はチャンスが回ってくるといいな、と考えています
 

 最後に倉島杏実ちゃんが言っていた7時からの「おはよう公演」も観てみたいですね。

2019年12月29日日曜日

となりのトトロ

拡張されていく名曲


 皆さん、自分の好きな曲がカバーされたりとかアレンジされたりとかするのって好きですかね?
 僕は「新世紀エヴァンゲリオン」世代ですんで、毎週、「FRY ME TO THE MOON」が色々なバージョンに変わっていくのが好きでしてね。特に第17話のアレンジが好きなんですがね。あとは、ピロウズのの「Black sheep」のライブアレンジとか、氷室京介のソロになってからの「クラウディハート」とかね。
 名曲であればあるほど、様々なアレンジやカバーが楽しめるわけですよ。

 さて、今回紹介するのは、「となりのトトロ」のエンディングテーマ「となりのトトロ」です。
 いやあ、今、聴いても良い曲ですね。
 



 
 未だにちびっ子たちが歌っている素晴らしい名曲です。
 僕も子供の頃、歌った記憶があります。
 さて、この曲をもし、SKE48のメンバーが歌ったら。
 何を馬鹿なことを思う方もいらっしゃるかもしれませんが、あったんです。
 2014年10月25日に。

 当時、握手会ではカラオケコーナーがあったんですね。
 この時に、我らが大矢真那さんが、この曲をリクエストして歌ってくださったんですが、バックダンサーに松井珠理奈、木本花音、山田みずほ、北川綾巴、東李苑という豪華メンバー。さらに撮影係にかおたんこと松村香織という、今考えると、超豪華なんですね。個人的には、この時の珠理奈の真理のコスプレが凄い似合ってて好きなんですよね。

 Googleプラスがなくなった今、どうやって観ようかな、と思ってたんですが、youtubeの方にファンの方々がいくつか残してらっしゃったので、貼っておきますよ。
 この迫力を感じてください。



 
 ね、凄かったでしょ?
 「となりのトトロ」ってこんな風にも楽しめるんだ、と初めて観た時の僕は思いました。ヲタクあるあるですが、たまに全然関係ない曲にミックスを打ちたくなる時があります、皆さんはないですかね。
 このカラオケのせいで、僕自身も会社の飲み会のカラオケに行くと、「トトロ」を自分のコール付きで歌いたくなってしまう、という謎の奇病にかかりました。

 大矢真那というイノセンスな女性の魅力はこの2年後のソロコンサートでの「おかあさんといっしょ」的なコーナーでより具体的に爆発することになります。

 でも、衝撃度で言えば、この時が僕は一番でした。
 アイドルのコンサートに居ながら、何故か童心に帰ったかのような懐かしい気持ちにさせられる不思議な時間。観ながら皆さんも一緒に唄っていませんでしたか?
 彼女のイノセンスな部分を少しだけ分けてもらったような、感じがしました。だって、この動画に出てくる人、誰も怒ってないでしょ。みんな子供に戻ったみたいな笑顔で笑っている。
 いつかまた、彼女が作る柔らかい時間に触れたいなと思います。
 

2019年オードリーのオールナイトニッポンベスト回はどれだ?

激動の1年


 いやあ、今週の「オードリーのオールナイトニッポン」も面白かったですね。
 若林さんが多様性を認める番組をよく担当しているという話は、なかなか興味深かったですね。「しんやめ」の岸さんネタも相変わらず面白かった。

 さてさて、2019年のオードリーは凄かったですね。
 武道館公演に、とん馬鹿騒動、DVD発売、日向坂で会いましょうとのリンク、むつみ荘からの引っ越し、若林さんの結婚、と様々なことがありました。
 そんな1年の中で皆さんが一番面白かった回はいつですかね。

 僕が個人的に印象に残った回をベスト3形式で語っていきたいと思います。

 第3位「2019年11月23日」

 なんと言っても若林さんの結婚報告の回ですね。
 今年生まれた新たなムーブ、作文の最中に若林さんからの結婚発表。
 しびれましたね。
 若林さんが数週間前からの妻が見えるようになったという話が、ここで回収されるとは。「日向坂で会いましょう」も観ている僕としては、何故かかとしのことが心配になったもんです。一瞬、「はがきのコーナー」でお馴染み、「さはしみつこ」と結婚したかと思いましたよ。
 本当はこの回で話す予定だった春日さんが餅の為に93番とチャチャと一緒に朝から並んだエピソードも凄い好きなんですけどね。何故か「キッズリターン」になっていくというね。


 第2位「2019年3月9日」

 武道館公演があった翌週ですね。
 「裏を言うんじゃあ、ないよ!」というトークが繰り広げられます。
 先週が会場入りできなかった芸人さんたちに電話していった外側のエピソード中心だったのに対して、今回は内側の話なんですよね。特にあの春日さんが武道館の後に興奮してしまってクールダウンが必要だったというのもなんか良いですね。
 そして、サトミツと日向坂のコンサートにいったエピソードが語られます。
 名言「ごめんね、子供がいるから」も生まれてますね。
 最近でも(12月21日放送回)でもサトミツと春日さんが日向坂のコンサートに行ったエピソードが語られて、新たな名言「僕はここまでだ!」が生まれています。
 未だに「武道館公演」のDVDは見返しますね。
 最近は、youtubeで漫才の映像が配信されていますね。



 そして、第1位は「2019年4月27日」。
 こんなにいじられ続けられるとは、この時、だれも思っていなかったとん馬鹿騒動ですね。この時の若林さんの「敵はこんな近いところいたかコラアア!」の怒号と、電話で93さんの優しさを感じた時の「クミさぁん」という感動したような声、どちらも良いんですよね。
 正直、いったいこの騒動をどうやって収めるんだと、思ってたんですが、流石の若林さんとチーム付け焼刃だと思いましたよ。あと、こんだけのことをしても、何故か、春日さんを嫌いになれないんですよね。今まで、人間の欲の部分をずっとさらけ出してきた人でもありますしね。
 この時ほど、オードリーの絆を感じた回はなかったですし、ますます好きになりました。

 他にも「ジェントルマンクラブ」という謎のワードが飛び出した女の子の頭をなでる話や、「さよなら、むつみ荘」回も凄く好きなんですが、上記の3つはどうしても押えておきたい3つでした。

 来年も面白い放送を続けること、死んでもやめんじゃねーぞ!

※オードリーの本について書いた記事はこちら!
https://oboeteitekure.blogspot.com/2019/02/blog-post_27.html

※武道館公演について書いた記事はこちら!
https://oboeteitekure.blogspot.com/2019/03/blog-post_3.html




2019年 ベスト乙女酒・えにし酒回はどれ?

酒が結ぶ乙女のえにし


 はあ、はあ、やっと「新宿編」まで録りためてた「えにし酒」を観終わりましたよ。
 今週の奈和ちゃん、ニット帽が似合ってましたね。
 
 さて、1年間、酒シリーズを見続けてきて、この回面白かったな、というのをベスト3形式で挙げていきたいと思いますよ(ここ数日、こんなんばっか書いてるなあ)。

 まずは、第3位から!
「古畑前田のえにし酒 #7」


 この回の見所は、なんと言っても奈和ちゃんと前田さんのオーディションに関する話の部分でしょう。彼女が閉塞感を感じた時にどんな行動に出たのか、個人的に勇気をもらった回です。
 あと、番組の前半で1軒、後半で1軒呑みに行くんですが、前半に出てきたお店の店主の雰囲気がいい感じすぎるので、是非、ソフト化された時には収録してほしい回です。
この回の記事はこちら!
https://oboeteitekure.blogspot.com/2019/12/7.html 

 第2位は「いにしえ乙女酒 #17」
 


 丁度、奈和ちゃんが「FRUSTRATION」のセンターに決まった回で、みなるんがゲストに来た回ですね。
 この回のみなるんの奈和ちゃんセンターについての話が本当に良いんで、是非是非、チェックしてみてください。やはり、彼女の分析力はすごい。
この回の記事はこちら!
https://oboeteitekure.blogspot.com/2019/07/blog-post_29.html

 
 そして、気になる第1位はこちら!
「いにしえ乙女酒 #12」



 奈和ちゃんから観た、ファンの人たちへの思いが語られていて、名曲「観覧車」を連想させられる本当に素晴らしい回でした。
 彼女を変な枠にはめて評価するのは、無意味であり、ちゃんと奈和ちゃんファンのみなさんのことを考えながら行動しているんだなあ、としみじみ思いました。
 まだの人は、是非チェック!
https://oboeteitekure.blogspot.com/2019/06/blog-post_23.html

 次点として、ピアスのことについて触れさせてもらった「#7」の感想も貼らせてもらいます。
 https://oboeteitekure.blogspot.com/2019/05/blog-post_16.html


 レギュラー番組という自分の城を2019年守り続けてきた奈和ちゃん。
 大好きなお酒の番組で自由に羽を広げて美味しいものを楽しむ彼女の姿を見ていると、何故かお酒を呑めない僕も少しだけ浮いた気持ちになります。これからも日曜の夕方の楽しみとしてずっと続けて行って欲しいと思います。
 


 

2019年12月28日土曜日

2019年映画ランキングベスト10

幸せな瞬間


 2019年は半年間ぐらい暇な時間があったので、割と映画を観たつもりだったんですが、2018年の方が観てましたね。
 でも、量より質でしょうよ!
 今年は良作が多かった。
 

 まずは、毎年恒例、ワースト3から!
 今年は選びにくかったですね。
 

第3位「ジェミニマン」

 話うんぬんより正式な画像状態で観られる映画館が日本で僅か3館しかないというのが、衝撃でしてね。うーむ、正式な状態で観たかったなあ、という意味でワーストに選ばせていただきました。

第2位「スパイダーマン・ファー・フローム・ホーム」
 この作品はストーリーも終わり方もばっちりだったんですが、外側のディズニーとマーベルの問題が本当にやきもきさせられましてね。最終的に継続できる方向になったので、良かったものの、一時期は「『ナイト・モンキー』としてやっていくしかないんじゃないか、と心配したものです。

第1位「スターウォーズ スカイウォーカーの夜明け」

 いや、本当に好きなんですよ。
 もう4回観たし。
 でも、好きだからこそ、こう、気になってくると言いますかね。
 なんか、エピソード8を全力で修正しつつ、限られた尺の中にガンガンぶちこみましたよ感が溢れてましてね。くそ、せめてこの話を前後編に出来ていれば、と感じました。
 まだ、あと1回は観ると思いますけどね。


 さあ、気を取り直して、ベスト10へ!



第10位「ある船頭の話」

 オダギリジョー監督の1作目なんですが、僕が凄く好きな雰囲気の映画でしてね。この世界に居たいなあ、と思わされる前半と、徐々に近代化が進んでいくことで、自分の狂気や陰の部分が表出化されていく後半、どちらも良かったです。
 静かに進む時間も本当に良かった。
感想を書いた記事はこちら!
https://oboeteitekure.blogspot.com/2019/09/blog-post_18.html


第9位「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」
 
 あんな火炎放射器が爽快に使われる映画ないでしょうよ。
 事件のことを知っているかいないかで、大分印象が変わると思うんですが、知らずに1回観て、知っていてもう1回観ると、全然印象が変わるのが面白いですね。
 あと、ロケバスの中で「俺はできる!」と言い聞かせるレオ様が最高でした。
感想を書いた記事はこちら!
https://oboeteitekure.blogspot.com/2019/09/blog-post.html



第8位「半世界」

 自分の地元で生きていく人と、地元を出て外の世界で生きてきた人。
 それぞれの世界を生きていた者たちが年を経て再会した時に、生まれるギクシャク感や、田舎のいやあな、感じも凄くリアルに描かれていて、「スターウォーズ エピソード4」のルークのように、こんな田舎いやだあ、と飛び出した僕も、地元に残っていたらどんな人生を送っていたんだろう、と考えたりしましたよ。
※「半世界」の感想を書いた備忘録はこちら!
https://oboeteitekure.blogspot.com/2019/02/blog-post_78.html


第7位「スパイダーマン スパイダーバース」

 この10年ぐらいのアニメの進化を感じさせられた1作です。
 「マルチバース」という設定や、「スパイダーマン」というものの持つ意味を存分に活かしたところも素晴らしい。今年観たアニメ映画の中では断トツの№1です。
※「スパイダーバース」の感想を書いた備忘録はこちら!
https://oboeteitekure.blogspot.com/2019/03/blog-post_0.html



第6位「クリード2 炎の宿敵」

 これは、1人で1回観に行って、その後、友人と観に行ったんですが、友人の「どっちにも勝ってほしかったなあ」という言葉が印象的でしてね。
 未だに会社に行く時や、厳しい戦いの時はクリードが特訓する時の音楽を聴いています。

感想を書いた記事はこちら
https://oboeteitekure.blogspot.com/2019/04/blog-post_28.html
 

第5位「JOKER」

 ものすごく、心がざわざわした作品でしてね。
 自分の善悪のバランスがひっくり返されるような作品でした。
 貧富の差が広がった現代ともつながるような感じで、どんどん主人公が坂を転がり落ちて、悪としてライジングしていく様は、続々とする喜びと悲しさを感じました。
 そして、何人の人が共感してくださるか、分かりませんが、自分もJOKERになるんじゃないか、という不安を抱きました。もちろん、その背景には今の生活があるんでしょうけどね。
 未だに余韻が消えない不気味な1作でした。
「JOKER」の感想はこちら!
https://oboeteitekure.blogspot.com/2019/10/joker.html


第4位「アベンジャーズ・エンドゲーム」

 最高の終わり方でした。
 MCUが10年間紡いできたストーリーをちゃんと完結させられたのは、本当に素晴らしいと思います。
 個人的には、真田広之がマーベル作品に出演したことが忘れられません。
※「エンドゲーム」の感想はこちら!

 

 ここから、ベスト3なんですが、今年は選べない!
 というわけで、3作品同率1位!


第1位「新聞記者」
 
 
 今、この日本でこういう映画が公開されるというのが、凄くてね。
 そりゃ、感想でHPがパンクするよ、と。
 前半と後半で作品の色がガラッと変わるんですが、この国に住んでいて時々感じる、なんとも言えない居心地の悪さを感じさせてくれる名作でした。
 最後のシーンは、ブログに記事を書いた後に、一緒に映画を観に行ってくれた人から、「あれは『ゴメン』って言おうとしてたんじゃない?」という指摘に、確かに、と思った次第です。

 ※新聞記者の感想について書いた記事はこちら!
https://oboeteitekure.blogspot.com/2019/06/blog-post_28.html





第1位「メランコリック」
 
 低予算の中でこんなにワクワクして、幸せなラストを感じられる映画が作られるのか、と言った感想です。自分が知らないうちに巻き込まれていた、という感じも良くてですね。
 パンフレットを何回も何回も読んで、今ではボロボロです。
 早くソフト化して、もう1回見せて欲しい。

 ※「メランコリック」について書いた記事はこちら!
https://oboeteitekure.blogspot.com/2019/09/blog-post_3.html
 
第1位「テロルンとルンルン」


 京都国際映画祭の「クリエーターズ・ファクトリー」部門で上映された映画だったんですが、本当に素晴らしくて。1回しか観られなかったから、頭の中で何回も上映するという学生の頃のような楽しみ方を今もしています。
 来年、多くの方の目にふれたらいいなあ、と願ってやみません。次作の「げんじいと風船」も楽しみです。
※「テロルンとルンルン」の感想を書いた記事はこちら!
https://oboeteitekure.blogspot.com/2019/10/blog-post_19.html
 

 うーむ、トップ3の3作は感情にガツンとくるものばかりです。
 「新聞記者」を観ている時のプレッシャー。同調圧力の恐ろしさ。
 「メランコリック」の主人公の成長と、ラストシーンでの幸福な時間。
 「テロルンとルンルン」の感情が爆発する瞬間。
 どのシーンでも僕は涙を流していました。

 今年は、劇場に行って良かったと思える作品が本当に多かったですね。
 特に京都国際映画祭で出会った作品たちと、「メランコリック」には、出会えて本当に良かったなあ、と感じています。
 トップ1に選んだ3作品の監督たちの新作を楽しみに待つ日々です。

2019年SKE48曲ベスト5

夢が叶った瞬間



 今年ももうすぐ終わりですね。
 ここ5日間、全く更新が出来てなくて申し訳なかったんですが、今週は職場が年末進行で超地獄だったんですよ。
 
 さてさて、今年のSKE48のシングルリリースが1枚しかないという、グループ単位で見ると、凄く停滞感を感じる結果になりましたが、珠理奈のソロアルバムリリースや、本店カップリング曲への参加もあったので、そこも含めて考えていきたいと思います。
 いやあ、2018年は選挙曲もあったんで、色々と迷ったんですが、今年は選挙もなかったしで、全体的にリリース数が控えめになっちゃったという背景もあるんですがね。
※「2018年のランキング」はこちら!
https://oboeteitekure.blogspot.com/2018/12/ske.html



 とりあえず、サムネ欄で1位の曲のヒントはこれ!

 

それでは、第5位から行ってみましょう!

第5位「モニカ、夜明けだ」
 映像と楽曲込みでの選出です。
 光と水は女性を魅力的に映すというのは、「帰ってきたウルトラマン」の「怪獣使いと少年」から知っていたんですが(あれは火だし、ムルチは女性じゃないですが)、とにかく水しぶきを上げて動くおーちゃんとさとかほが美しい。
 この曲でさとかほのカッコいい一面を感じました。
 

第4位「ソファーとクッション」

 松井珠理奈のソロアルバムの1曲目なんですが、僕はこの曲で松井珠理奈という人の作詞家としての才能を凄く感じた1曲でした。
 彼女の凄いところは、難しい言葉や難解な比喩や伏線を使わずに「日常の言葉」で届けることができるってところなんですよね。これは簡単そうに見えて、なかなか出来ることじゃありません。
 リード曲の「KMTダンス」から、アルバムの1曲目は激しいダンス曲が来るんじゃないか、という予想を裏切られるメロディーも良かったですね。サビもついつい口ずさんでしまいそうなメロディで日常の中に音楽がある感じがいいですね。


「作詞家としての松井珠理奈」についての記事はこちら!
https://oboeteitekure.blogspot.com/2019/12/blog-post_10.html

「ソファーとクッション」についての記事はこちら!
https://oboeteitekure.blogspot.com/2019/09/blog-post_29.html



第3位「ゲームしませんか?」

 「手をつなぎながら」公演の「恋の傾向と対策」が好きでしてね。
 秋元康が書く、ちょっと変わった男の子に恋してしまった感じの主人公の心の戸惑いと決心が凄く好きなんですよね。
 ここ数年、あまり聞くことがなくて寂しかったんですが、いやあ、まさか2019年にこんな作品を送り込んでくるとは。しかも、えごちゃんセンター。
 リリースイベントでえごちゃんに「『ゲームしようぜ』、期待してます!」と言って、「惜しかったね」と言われたのは良い思い出です。
 あと、僕だけかもしれませんが、ちょっとレトロな感じの衣装が好きです。

「ゲームしませんか?」についての記事はこちら!
https://oboeteitekure.blogspot.com/2019/08/blog-post_36.html

 

 第2位「夢の在所」

 野島樺乃にとって、今年は飛躍の1年でしたね。
 ソロ公演での「雨のピアニスト」は本当に素晴らしかった。
 彼女のソロ曲「夢の在所」は彼女の透き通った歌声と、なるべく余分なものをそぎ落としていったメロディも良いですよね。
 公式の動画がないんですが、なかなか良い感じの動画があったので、チェックしてくださいませ。いやあ、日本での五輪って本来、復興五輪としての招致のはずだったんだよなあ。それがさあ(以下、文句になるので省略)。この動画の子たちが夢の在所まで辿り着いてほしい。



第1位「FRUSTRATION」

 曲に関して発表された時は、色々と意見が出ましたが(今もあるのかな?)、SKE48というグループの多様性を拡張する上で、こんなうってつけの曲はないでしょう。あと、生で一回聴いてみると、また違いますよ。この曲は爆音で聴いた方が上がると思います。あと、BGMとしてもうってつけですよ。
 そして、センターの古畑奈和のドラマを知っている人間からしたら、この2019年は一つの到達点だと思いました。
 去年のソロアルバムリリースをエンジンにして、ソロコンサート実施。総選挙のスピーチでのお酒好き発言からのお酒のレギュラー番組開始。そして、管なな子との約束を果たしたセンター獲得。
 今年の1月31日に書いた奈和ちゃんが担当した「前のめり」に関する記事で、彼女の可能性について書きましたが、ここまできてしまうとは。いやあ、本当に凄い1年でした。強いていえば、お芝居の仕事が「仁義なき戦い」だけだったので、来年はもっともっともっと(高橋ヒロム風)彼女の演技を観てみたいですね。
https://oboeteitekure.blogspot.com/2019/07/frustration_31.html


 というわけで、リリース数が圧倒的に少なかった1年でしたが、来年は1月から新曲が出るので楽しみです。

 超個人的な今年のベストは「てもでもの涙」ですね。
 岡田美紅というアイドルがもうすぐ卒業するというドラマと歌詞の世界が一致していて、切ない弾き語りのメロディとあってて、本当に切ない。

https://oboeteitekure.blogspot.com/2019/04/blog-post_59.html

 思い出したら、悲しくなるから、早く新しい推しを見つけたいですね。

2019年12月24日火曜日

誰のことを一番 愛してる?②

そぎ落とすアプローチに耐えられるもの


 2019年12月23日。
 「帰ってきたミッドナイト公演」で行われた(2019年10月4日)「誰のことを一番 愛してる?」の映像が公開されました。
 
 以前、この公演の感想を書いた時に、この曲を実施したことについて絶賛したんですが、じっくりとまた観ることが出来て嬉しいです。
 まあ、まずは観てみましょう。



  この曲、以前も書きましたが、オリジナルのメンバーがかなり強力すぎて、下手に触ると大けがする曲なんですよね。欅坂46の平手さんのあのニヤリと笑う狂気は、なかなか真似できるものじゃないと思うんですね。特にダンス中の表情なんて、モノマネしてもオリジナルには勝てないし、アレンジの幅も大分限られていると思います。
 
 じゃあ、今回センターを務めた古畑奈和は、どうアプローチしたか?
 是非、もう一度、曲中の奈和ちゃんの表情に注目して欲しいんですが、あえて、表情をを大きく出し過ぎないというアプローチをしていると思うんですね。この新しいアプローチは成功していると思いましてね。
 喜怒哀楽というよりは、どこか虚無的な狂気を表している感じがします。あえて、表情を最小限にすることで、歌詞の中の主人公の危険な内面とのギャップを出しているかと思います。感情がいつ爆発するか分からない怖さを想像させられます。過剰に付け足していくのではなく、そぎ落としていくことで表現したいことを浮き上がらせる。この方法は映画や演劇でもあるんですが、演じる人の素の強さが求められるんで、誰でもできるとは思わないんですよね。
 さすがは、SKE48のセンターに選ばれるだけあるな、と感じました。
 
 次にSKE48がやることについてですが、今回は「ミッドナイト公演」ということで大人メンバー、つまり、ベテランメンバーが多めで、ダンス歴が長いメンバーも多いんですね。そんな上級者たちが表現する「誰のことを一番 愛してる?」なので、踊りの迫力が凄いんですね。もちろん、PVと比べてカメラアングルの差もあると思うんですがね。1列目の奈和ちゃん、ちゅり、みなるんというKⅡの精鋭たちで勝負してきたというのも良かったですね。大サビ前と最後のポーズを決めるところとか、ばっちりと決まっていました。

 変な話、ここ最近、「古畑前田のえにし酒」でふにゃあ、とした奈和ちゃんを毎週観ていたので(この番組の感想もたまっててごめんなさい)、この曲でのギャップも良くてですね。昔からの奈和ちゃんファンの方でしたら覚えてらっしゃるかもしれませんが、ソロコンサートの「10クローネとパン」を観た時の衝撃を思い出しました。手が中心のダンスで、その激しさで前髪がぶわっと上がるのが本当にカッコいいんですよね。

 「ミッドナイト公演」という生で観ようと思ったら、深夜まで起きていなければいけなかったり、そもそも栄ファン以外だとなかなか認識しにくかったり、と良い公演なのに、まだまだ届きにくい「ミッドナイト公演」の良いところを、youtubeで公開したのは素晴らしくてですね。ぜひぜひ入口を広げてるアプローチを続けて行って欲しいですね。

 僕としては、ミッドナイトという大人メンバー中心の公演があるのなら、その反対の一定の年齢以下で集めた公演とかも観てみたいですね。たとえば高校生までのメンバーでも勝負できると思うんですよね。個人的には、「音楽室に片思い」とかカバーしてくれないかなあ、と思っています。




 ミッドナイトだと、「こんなに好きになっちゃっていいの?」とかも観てみたいですね。
    


「帰ってきたミッドナイト公演」の感想はこちら!
https://oboeteitekure.blogspot.com/2019/10/blog-post_5.html

「誰のことを愛してる?」の感想はこちら!
https://oboeteitekure.blogspot.com/2018/12/blog-post_68.html

2019年12月22日日曜日

ソーユートコあるよね?①

新たな名曲の予感


 2019年12月18日にSKE48の新曲、「ソーユートコあるよね?」の公式MVの解禁と各種音楽配信サイトでの配信・販売が始ました。

 タイトルが発表された時は、「だ、大丈夫か?」と言いたくなるようなタイトルでしたが、聴いてみたら凄い好みの曲でしてね。中毒性のあるメロディとついつい口ずさみたくなるサビ、そして、マイペースすぎる彼女に振り回される彼氏という歌詞もいいんですよね。
 ちょっと聴いてみましょう。



 いやあ、なかなか癖になるメロディでしょ?
 マイペースな彼女に振り回される彼氏のモノローグぽい内容がいいんですよね。
 「いいんじゃない?」「ままいいか?」とか、口に出してる風な言葉がリフレインしているのも、この曲の層を一つ厚くしている感じがしますよね。
 本当は別れようかと思っていたんだけど、やっぱりそういうマイペースなところが素敵、みたいな終わり方も良いんですよね。
 元カレと向き合うという要素だけ取り出すと、NMB48の「北川謙二」を思い出すんですよね。あっちはあっちで好きなんですけどね。



  フォーメーションを見ると、だーすーがセンターで両サイドに奈和ちゃんと熊ちゃんという配置もなかなか面白くてですね。「いいんじゃない?」のとこは、奈和ちゃんと熊ちゃんの声ですよね。ここの高音が綺麗で好きなんですよね。
 声といえば、自分の声があまり好きじゃないと言っていただーすーが、1番の歌い出しや2番の中盤をソロで歌っているのも感慨深くてですね。
 感慨深いといえば、チームSの端っこポジションから出てきただーすーが、ついにセンターポジションまで上り詰めたか、と思いましてね。旧劇場の0番を持つ者が、ついに0番に来たか、と(言っている意味が分からない人は映画「アイドルの涙」を観よう!)。
 個人的な願望ですが、だーすーが卒業する時は、「0番」の札を誰かに受け継いでほしいなあ、と思います。

 だーすーの良い所って、驕らないところ、一つ一つの仕事に感謝することだと思うんですよね。彼女のモバイルメールを昔から取っている方からしたら、その辺はご承知だと思いますが、一つ一つの仕事が入った嬉しさやその仕事に入っている自分を他者がどう見ているか、というところまで意識できてるんですよね。僕としては、早くテレビナビのエッセイとかもまとめて本にしてリリースしてほしいなあ、と思っています。

 現在、アメーバブログで、色々なことに関する「ソーユートコあるよね?」をテーマに毎日メンバーが更新していますが、これがなかなか面白くてですね。毎日読んでます。

 初日は「須田亜香里のソーユートコあるよね?」だったんですが、それぞれから見た須田亜香里像が語られています。
 まずは、分析力に優れたみなるんこと、大場美奈のブログ。
 だーすーといえば、という感じがします。
https://ameblo.jp/ske48official/entry-12560782222.html

 さとかほの「かわいいを分かってる」というのもいいですね。
https://ameblo.jp/ske48official/entry-12560797714.html

 よこにゃんの「人間観察し過ぎのとこあるよね?」というのもだーすーらしくていいですよね。
https://ameblo.jp/ske48official/entry-12560795125.html

 他のメンバーから観ただーすー像も面白いので、まだ未読の方は是非!

 なんか、久々にポップな感じのシングル曲が来ましたね。
 できたら、ドラマとかCMのタイアップにならないかなあ、と期待しています。いや、歌番組もね。

 
 

2019年12月20日金曜日

おすすめの映画と本「スターウォーズ・エピソード9」

タトゥイーンの夕焼け



 10年代の映画シーンって、シリーズものや過去のもののリメイクや続編が強かった10年だったなあ、としみじみ思いましてね。更に、作品を享受する形態もわざわざ映画館に行かなくても、家でサブスクリプションサービスである程度楽しめるようになりましたし、映画館へ行く意味というのも変わったなあ、と10年代の終わりにさらに、しみじみ思いましてね。何の為に映画作品を映画館まで観に行くのか、友達にSNSで自慢するための消費もあるのかもしれません。
 でもね、僕の場合、映画館に行く理由って凄く単純で、観たいからだと思うんですよね。じゃあ、この2019年。観たいと思わせてくれる映画だらけでした。
 シリーズものだったら、なおさら「あの話の続きが観たい」と思うものも多くてね。
 その「続きが観たい」の時間が長ければ長いほど、期待値も上がっていきましてね。
 あのエピソード8から2年。
 映画を観終わった瞬間、僕が思ったのは「これ、どうやって終わらせるの?」でした。
 それは期待と不安が入り混じった思いでした。
 で、去年「ハン・ソロ」を観て、どっちかというと、不安の方が大きくなりましてね。
 大丈夫か、大丈夫なのか、と思ううちに予告もガンガン解禁されて、いよいよ、2019年12月20日を迎えます。


 いよいよ、本日から公開となった「スターウォーズ・エピソード9」。
 僕も、昨日の0時丁度からの最速上映の方に行ってきたんですが、深夜の上映にも関わらず、席は満席でしたよ。
 
 そして、めちゃくちゃ長いCMやら予告編のあと、いよいよ公開!
 (映画の予告編中ペラペラしゃべってたマスコミ関係者の皆さんが超不愉快でした。とくに『紙兎ロペ』でヘラヘラ笑ってたのが彼女たちだけで、ああこういう奴らが評価してるからこういうのが流れるんだなあ、としみじみ思いましたよ)。

【ここからネタバレありで書きます】

 僕はチューバッカのファンでしてね。
 かなり偏った感想になると思うんですが、まあ、書いて行きますね。
 まず、中盤。
 チューバッカが捕まって、どうやら捕虜として宇宙船的なものに乗せられるんですね。
 出発しようとする宇宙船をレイがフォースで停めようとしたら、みんな大好きカイロ・レンが来て、させまいと邪魔してくるんですが、レイがミスって宇宙船を爆発させちゃうんですね。
 あまりの衝撃に、思わず「レイてめえ」と思ってしまいましたよ。
 生きてて良かった。
 よく考えたら、旧3部作の数少ない生き残りの一人なんですよね。
 
 「ウーキー族は目立つからな」、ランドと再会して喜ぶチューバッカ。
 レイアが死んだことを聞いて、悲しみに暮れるチューバッカ。
 最後にマズカナタから、なんか良いものを貰うチューバッカ。
 チューバッカ好きとしては、これで見納めかと思うと寂しい限りです。 


 一番の衝撃は、ベン・ソロの心象風景とはいえ、ハン・ソロが出てきたことですかね。丁度、眠りの神が中盤ぐらいから降りてきていて、二の腕をあとでみたら内出血するぐらいつねりながら、観てたんですが、ここで、僕は身を乗り出さんばかりに驚きましたよ。
 更に声だけですが、歴代のジェダイたちの声が聴こえるシーンは燃えましたね。特にクワイガンらしき声が聴こえたときは、ちゃんとこれまでの全てを包括して終わらそうとしてんだなあ、と感じました。
 ルークのXウィング出てくるとことも凄い良かったですね。
 うわあ、これがあったか、と。
 ラストシーンで、タトゥーイーンのあの夕陽で終わるとことか、僕はエピソード4を思い出しましたよ。
 
 ここまで、やたら旧作関連のことを書きましたが、新3部作の中で僕が一番魅力的だと感じていたカイロ・レンが今作でも凄く良くてですね。映画の始まりが、カイロ・レン大暴れから始まるじゃないですか。そして、レイとの大暴風雨の中での激闘、そして、ベン・ソロへ。人によっては、凄いフワフワしたやつって、思われるかもしれないですけど、この不完全さこそがカイロ・レンの人間味だと思うんですよね。
 最後のベン・ソロとして、レン騎士団と戦う時に、一瞬、両手を開いたような余裕のあるポーズをするとことか、こういう一面もあるのか、とより魅力が増しました。
 レイに関しては、まさかの出自でしたが、それを捨てる最後の名乗りが凄く良かったですね。
 フィンとポーに関しては、エピソード8の時に、「こいつらは…いったい…」という感じでしたが、今作ではそれぞれがちゃんと活躍していったんじゃないでしょうか。

 作品全体の率直な感想を書くと、「これをエピソード8の時にやってれば…」です。
 もちろん、エピソード8の監督が0、エイブラムスじゃなかったというのもあるんですが、もうちょい別の構築の仕方や違うゴールの仕方があったんじゃないか、と思いました。
 映画が終わったあと、観客席から拍手がありましたが、同じ劇場で「アベンジャーズ・エンドゲーム」初日を観た時と比べると圧倒的に少なかったですね。


 ここまでが、2時46分ぐらいに映画を観終わり、パンフレットを買って、3時ぐらいにホテルに戻って書いた僕の感想です。
 そこから、昼にもう1回観たんですが、やっぱりあのラストシーン凄く好きだなあ、と感じましてね。
 実は今日、「スターウォーズ休暇」をもらってるんですが、会社の50代の上司に「スターウォーズを観に行くために休みますよ」ということを語ると、「スターウォーズエピソード4」が初めて公開された時の衝撃を語ってくれましてね。テレビでのエピソード7・8が放送されるのを楽しみにしてましたよ(今すぐ、「7」と「8」で誰が死ぬか言おうかと一瞬思いましたが、同じことを平成仮面ライダーでされたら、マイナビ並みに一生どころか七生ぐらいは恨むと思うんで、やめました)。果たして、リアルタイムで観ていた上司はこのエピソード9を観たら、どう思うのかな、ともふと思いました。
 
 僕が歴代で一番好きなのは、エピソード6か7なんですが、この9も結構好きになりそうです。
 あと、1回は劇場で観ておきたいなと思います。

 
 

2019年12月18日水曜日

君はメロディー①

今は誰も聞かないメロディーたちが、さまよう暗闇で僕は眠りたいんだ


 10年代ももうすぐ終わりですね。
 このブログでも10年代ベスト映画とか、10年代ベスト48曲とかやりたいんですけどね。
 この10年間で色々な素敵な曲が生まれ、その曲に起因した思い出も生まれていきましてね。
 たとえば、「夢の階段を上れ!」を聴くと、推しだった岡田美紅のことを思い出しますし、「仲間の歌」の大サビ前の間奏では名古屋ドーム2日目で、初代推しの中西優香が言った言葉を思い出したりね。「ラストエンペラー」のテーマを聴く度に、コオロギのことを思い出したりね。
 プライベートなことでも、初めて付き合った彼女が好きだった曲とか、死んでしまったあの人が好きだった曲とか、もう会ってないあいつが歌ってた曲とか、皆さんもありませんか?

 曲と思い出が結びつく瞬間っていいですよね。更にそれが長い時間を置いてふと思い出したものだとなおさら。
 そしてね、そういう思い出ってだいたい美しいんですよね。
 腹立った時とかに流れてる曲ってそんなにないと思うんですよね。
 僕の場合は、必死で思い浮かべて「前しかむかねえ!」ぐらいですかね(分かる人は分かるはず)。
 
 そんな美しい思い出と10年代の48グループの輝かしい日々を重ねたような名曲。
 それが「君はメロディ」です。
 ちょっと聴いてみましょう。




 いやあ、美しい。
 さすがは蜷川実花監督ですね。
 今年観た映画「ダイナー」もそうですが、色彩が鮮やかですし、一人一人にあった花をチョイスしてるんですよね。
 中国の美しい王朝のようなセットや衣装が美しいですね。
 「ヘビーローテーション」を想起させるふりつけがあったり、卒業生たちが2階から見下ろすカットがあったり、色々と考えがいのありそうなMVでもありますしね。

 そして、歌詞なんですが、なんで秋元康は前田敦子が関わると本気を出すんですかね。凄い良い歌詞なんですよね。 
 どこか、立ち上げから全盛期までの楽しかった日々を連想させつつ、春という新しい季節の暖かさを感じさせる終わり方が凄くよくてですね。
 特に僕は2番の歌詞が好きでしてね。
 
 「サヨナラに込めた永遠こそ 僕の誓い」

 ここなんて、アイドルが「サヨナラ」という卒業をすることで、自分の思い出の中で「永遠」になってしまう感じがして好きなんですよね。

 さらに大サビもよくて。

 「きっとどこかで 君だって… 口ずさむだろう」

 遠く離れたところで、もう会えないけど、君もきっと歌っているという感情。
 切ないですよね。急に話が飛びますけど、母親になった前田敦子が、子供「君は僕だ」を口ずさんでるとことか、想像したら、何故か泣けてきますよ。
 

 

 でもね、優しさだけじゃなくて、「ほろ苦い」感情もある曲なんですよね。
 だって、「君はメロディー」であって、もう目の前には居ないんですよね。
 「メロディー」という思い出と接続したものの中にしかいない「君」。
 なんとも切ないじゃないですか。
 推しが卒業して一般人になってもう一生出てこないよ、という人はこの感情って、どこか共感できるんじゃないでしょうか。
 
 まず曲の中の物語としても、十分名曲なんですが、どこか自己批評性のある歌詞になってましてね。
 「サビだけを覚えてる」というヒットソングを作り続けてきた秋元康だからこその説得力があります。
 歌うことによって「グロリーデイズ」を思い出すというのは、これからのAKBが「ヘビー・ローテーション」や「恋するフォーチュンクッキー」や「365日の紙飛行機」を紅白とかで歌うことにより、観ている視聴者たちの当時の思い出を蘇らせたり、ついついサビを口ずさんだり、という歌謡曲というものに携わってきた秋元康の良さを感じる名曲です。

 ちなみに、紅白でさや姉が1位になった時は、「難波、恐るべし」となりましたよ。
 胸いっぱいの喜びの中、歌うさや姉の顔が凄い良いんですよね。
 そして、しーちゃんの涙も。
 この時の衣装、めちゃくちゃカッコいいんですよね。
 
 いやあ、こう語っていくだけでも、色々な思い出が蘇っていきます。
 なんとなく、このブログとも相性が良さそうな曲だと、書きながら思いました。
 そして、2020年代の48グループが懐メロ専門アイドルになってしまうのか、またみんなの思い出と繋がるヒット曲を出せるのか、楽しみにしていましょう。
 個人的には、10年代の本店シングルで一番好きな曲です。

2019年12月16日月曜日

「日向坂で会いましょう」から香る映画愛

テロップと音楽からにじみ出る愛


 いやあ、今週の「日向坂で会いましょう」も面白かったですね。
 リトルトゥースの僕としては、カスミンこと春日さんが、「公式ド変態」に任命されたのが面白かったですね。バナナマンさんが、乃木坂46の公式お兄ちゃんなのに。
 
 ところでね、毎回、この番組を観ていて思うのが、テロップと音楽のセンスの良さですよね。
 今週もささくがラップにはまっていると言った瞬間、フリースタイルダンジョンの音楽が流れたり、披露する前にライムスターの「B・BOYイズム」のイントロが流れたりと、凄い選曲のセンスなんですよね。更に、若林さんが活躍した「たりないふたり」から生まれたクリーピーナッツの「たりないふたり」が要所で使われたり、リトルトゥースが居るとは思っていましたが、最近、更に気が付いたことがありましてね。ちゃんとフリースタイルダンジョンの「クリティカルヒット」も使われてましたしね。
 
 それは、絶対に映画好きがいる、ということです。
 思いつくままに、テロップと元ネタを挙げていきますね。
 「日向で一番悪いやつら」→「日本で一番悪いやつら」

 
 
 「犯人に告ぐ」→「犯人に告ぐ」



 「その久美、凶暴につき」→「その男、凶暴につき」


 
 「容疑者 佐々木久美」→「容疑者 真下正義」

 

 「バッドジーニアス」→「バッドジーニアス」



 「ベストキッド式特訓」→「ベストキッド」


 

 また、音楽でも若林さんが「アメリカの犯罪」と言ったら、ちゃんと「ビバリーヒルズコップ」の音楽が流れたりね。潮さんが稲を出した時に流れる「となりのトトロ」の音楽とかね。

 

 いやあ、本当に毎週、映画好きのおじさんには、たまらない番組になりつつあります。
 若林さんがよく「激レアさん」で使う「フィールド・オブ・ドリームス」とか、「オールナイトニッポン」で使う「キッズリターン」でたとえるやつも凄い好きなので、是非是非、チェックしてみてください。

 

 
 最後は、僕が大好きな「ビバヒル」のBGMでお別れです。

 

2019年12月15日日曜日

鈴懸の木の道で「君の微笑みを夢に見る」と言ってしまったら僕たちの関係はどう変わってしまうのか、僕なりに何日か考えた上でのやや気恥ずかしい結論のようなもの①

背負う覚悟


 最近、部屋の掃除をしていたら、懐かしいものが出てきましてね。
 何かというと、AKB48じゃんけん大会の公式本が出てきましてね。
 なんか、各参加者の意気込みが語られているガイドブックと、結果をまとめた本と2種類あるんですが、まあ、運の要素がすべてのじゃんけん大会で、よく本を作ることができたな、と全盛期の48グループの凄さを感じたもんです。
 しかも、これを地上波のゴールデンタイムでやってたっていうから、びっくりですよ。さらにBSスカパーでも同時にやってましたしね。地上波は副音声のメンバーにひょんさんやさや姉がいて、豪華だった思い出です。
 
 皆さんは、いつのじゃんけん大会が印象に残っていますかね。
 僕は、やっぱり珠理奈がセンターを取った2013年が一番印象に残ってましてね。
 じゃんけん大会があった翌日、会社で元くーみん推しの事務職の女の子から、「珠理、優勝しましたね」と急に話しかけられたのを覚えています(彼女はその後、ゆりあ推しになり、ハロプロヲタになっていきます)。
 
 この珠理奈の優勝に関して、前年のぱるる、そのまた前年の麻里子さまの優勝があり、「なんで人気メンバーが最近は、優勝するんだ!どうなってんだよ、琥珀さん!」とハイ&ローシリーズの岩ちゃん演じるコブラのような怒りを感じる人も居たかも知れません。
 その裏付けとして、珠理奈はずっとパーを出していた、ということが挙げられていましたが、あの真っすぐな性格の珠理奈が八百長とか出来るわけないだろ、と思いましてね。てか、後半に行くにつれて、相手側は珠理奈がパーを出してくるのは、分かってきているはずなんですよね。
 じゃあ、なんでチョキを出さなかったのか?
 それは、多分、覚悟もあると思うんですよね。
 吉田豪さんも書いていましたが、次のシングルのセンターを張れるのか、というね。
 決勝のじゃんけん前での珠理奈と上枝さんの表情があまりにも違いすぎるんですよね。
 
 そして、結果は珠理奈の勝利。
 センターを引き受けることになった珠理奈は、なんともインパクトのある名前の曲を踊ることになります。
 それが「鈴懸の木の道で『君の微笑みを夢に見る』と言ってしまったら僕たちの関係はどう変わってしまうのか、僕なりに何日か考えた上でのやや気恥ずかしい結論のようなもの」です!
 
 曲名が死ぬほど、な、長い!
 「愛のままにわがままに僕は君だけを傷つけない」よりも長い!


 さて、このじゃんけん大会。
 SKE48からは、珠理奈の他に、みなるん、奈和ちゃんが選抜入りを果たしましてね。まさかの全員が兼任メンバーと衝撃を受けたものです。
 特に準決勝でのみなるん対上枝さんの戦いが印象に残ってましてね。
 あの、もうどっちかがパー出したら、決勝だぞ、という緊張感。
 放送時間がだんだん切迫していく中で、ぐーのあいこが5回続く。
 そして、みなるんがチョキを出して負けるんですが、負けた直後にそのチョキでメガネを上げてるんですよね。あれは、とっさにやったのか、狙ってやったのか、と当時、凄く気になりました。
 峯岸さんが「みなるんの優しさがでちゃったかもしれない」と言っていましたが、途中で「すいません」って言ってる声が拾われてるんですよね。何の「すいません」なのかは分からないんですが、みなるんがひょっとして譲ったのでは、と当時は言われていましたね。周りが見える人だからこそ、そういう説が出てくるのかもしれません。僕は局面が変わるところを読もうとして勝負に出たのでは、と思うんですがね。

 さて、話を曲に戻すと、きちんとミリオンを達成して、センターのしての責務を果たした珠理奈。初めての48グループでのナンバー1を取った曲でもありました。

 メンバーのセーラ服姿の青春時代と、大人になった後の現在の姿が交差していくMVは、実質、しーちゃんが主役みたいな感じもしますが、個人的には奈和ちゃんが珍しく眼鏡姿なのが、印象的でした。
 
 この曲といえば、僕は名古屋ドーム初日の「大声ダイヤモンド」から「鈴懸なんちゃら」の珠理奈センター曲メドレーが印象に残っています。
 最近は、本店のリクアワぐらいでしか、聴けないこの曲なんですが、僕は、ジャケット写真や特典のポスターが一番本店のシングルで好きな1作です。

 最近は、センターだけでなく、周りに光を当てることに力を入れ始めた珠理奈ですがいつかまた、本店センターも張って欲しいなあ、と思いますよ。

2019年12月14日土曜日

「おすすめの映画と本 決算!忠臣蔵」

何百年経っても変わるぬ意識、変わり続ける視点


 今更なんですが、皆さんって、お金の使い方って上手ですかね。
 僕は子供の頃から無駄遣いの絶対王者として、君臨していましてね。実家を離れて、一人暮らしをしている現在は、ストッパーが自分だけという非情に危険な状態で毎日過ごしています。
 今更ですが、お金って本当に使い方が大事なんですよね。
 なんの為に使うかっていうのを最近、よく考えます。
 たとえば、コミュニケーションの為に使うお金でも、「会社の飲み会」とかに使うお金と時間って本当に無駄だな、と昔から感じてましてね。なんというか、「この時間と金で映画1本観られるなあ」と思うと凄く虚しい気持ちになってくるんですね。お酒を一切飲まない人間からしたら、居酒屋とかに行くだけで損した気持ちになる時もあります。本当に、お酒とかを介さないコミュニケーション手段を僕らはもっと、考えるべきなんじゃないかな、とふと思う時があります。
 
 話を戻しましょう。
 体面というものにお金をかける人がいます。
 そのせいで、借金する人もというと、SMAPの歌でそんな歌あったなあ、と思いますが、武士という仕事も体面を気にするもので、今まではその体面を大事にするところをフューチャーした映画が多かったんですが、今回紹介する「決算!忠臣蔵」は、全く違った視点から武士や体面、お金について見つめています。



 【ここからは、ネタバレありで語ります】

 凄い、綿密なシミュレーションで面白かった。
 お金をガンガン使いまくる大石側の皆さんに関しては、これまで英雄視するような感じで描かれることが多かったですが、勘定方の目線から見ると、「お金の使い方を分かってない人たち・無駄遣いする人たち」という感じで描かれるのが面白くてですね。
 そりゃ、色々と維持していくためにお金かかりますよね。
 行き当たりばったりでお金を使っていくことで、どんどん疲弊していく赤穂浪士の皆さんを観ていくと、「無駄遣いしなかったら、ちゃんと殿の命日に討ち入りできたんじゃない?」とも思いましてね。
 江戸に行きすぎ、江戸から帰り過ぎ問題や、せっかく買った江戸の屋敷が燃えるわ、観ていて気の毒になるシーンだらけで、最後の方の「全員分買おう!」ラッシュは、笑いが止まりませんでした。
 逆にちょっとひっかかたシーンとしては、リトルトゥースには「ポスター売れ残り、略して、ポスのこ」でお馴染みの岡村さん演じる矢頭長助が死ぬことで、内蔵助の討ち入りへのエンジンがかかるんですが、「途中、駕籠間違えるか?っていうか、お前らも駕籠で追えば良かったんじゃない?」とか、観てて思うところもありましたし、戦闘シーンがなんか浮いてる感じがしたんですがね。
 でも、某映画雑誌で批評されていたような、討ち入りのシーンがカットされていることに関しては、この映画のメインテーマを考えたら、むしろ、カットは正解だろ、と思いました。
 観ながら、何度も前職で企画書を切って、企画を進めていきながら販促費にかかるお金とか、色々なコスト計算をして、これ、採算とろうと思ったら、どれぐらいかかるんだ、とか考えて働いていた日々を思い出したもんです。
 なんとなく、映画「億男」でも語られていた、何の為にお金を使うのか、ということを考えさせられた良作でした。
 そして、この映画を観に行ったら、是非、パンフレットを買って欲しい!
 専門用語解説は勿論ですが、映画史・時代劇研究家の春日太一さんのコラムが載ってて、忠臣蔵を作ることに関しての内容が面白かったですよ。
 
 ちなみに、一番好きな忠臣蔵映画は何かって?
 「忠臣蔵外伝 四谷怪談」に決まってるだろ!
 色々、ぶっ飛んでて最高だぞ!
 まだ観てないやつは、今すぐ、Amazonプライムに飛べ!



 急に口調が荒くなりましたが、正調の「忠臣蔵」を知っているからこそ、ちょっと変わったアプローチが楽しめるという意味では、同じかもしれませんね。

 「忠臣蔵」が誕生してから、江戸時代に作られて数百年が経ちましたが、別の視点から見たら、まだまだ楽しめるという意味では、凄いことだな、と感じました。

 それにしても、今、僕がお金を使ってることも、別の価値観の人から観たら、超無駄遣いなんだろうな、とふと思いましたよ。
 だからこそ、自分だけでも納得できるお金の使い方をしたいし、そのお金の使い方に共感してくれる仲間を増やしていきたいな、と思いましたよ。


 

2019年12月13日金曜日

賛成カワイイ!①

2013年12月31日


 皆さん、SKE48にとって最高の1年って、いつだと思いますか?
 初の単独ガイシコンサートを行い、「パレオ」がバシッと紅白で決まった2012年でしょうか。
 それとも、初の名古屋ドーム2DAYSを達成した2014年でしょうか。
 松井玲奈卒業コンサートで豊田スタジアムを埋めた2015年もありますし、「意外にマンゴー」からの復活の流れを感じた2017年、世界総選挙1,2フェニッシュをかました2018年でしょうか?

 僕はあえて、2013年説を挙げたいと思います。
 まあ、まずは、1月15日に大量卒業発表のダメージを受けて(SKEヲタが長くなると、こういう日付がスラスラ出るようになります。芝智也元支配人の誕生日は12月15日)、その後、素晴らしいガイシコンサート2DAYSがありました。
 更に、日本武道館、総選挙でのSKEメンバーの躍進、「箱で推せ!」ツアー。
 第1回ドラフト会議での惣田さんのドラマ、と素晴らしい思い出が沢山ありましてね。
 個人的には、横浜アリーナ初日に行った時、ホテルの近くの「ファミマ!」が「賛成アサイーゼリー」を「ガメラ3」のギャオス並みにめちゃくちゃ並べられていて、「おいおい、こんに売れるわけないだろう、『ガメラ3』じゃないんだから」と思っていたら、コンサートが終わってホテルに戻る道すがら、チラッと寄ったら、完売していたのが、印象的でした。この時、「多分ガメラも、ギャオスだらけの京都を救って、なんとか生き延びたんじゃないか」と、ふと思ったもんです。
 
 さて、話を2013年11月25日に移しましょう。
 この日、SKE48の紅白出場が決まります。
 この年は、「チョコの奴隷」、「美しい稲妻」、「賛成カワイイ!」がリリースされていました。
 個人的には「鈴懸なんちゃら」のカップリングである「Escape」が1番観たいなあ。シングルだったら、「チョコの奴隷」。公演曲だったら、「仲間の歌」。そして、今年こそ「片φ」だろ!と思っていました。
 去年の「パレオはエメラルド」の爽やか路線とは逆のインパクトが必要だろう、あのバク宙を超えるには、東李苑がキーボードを弾きながら、小林幸子みたいにNHKホールの天井まで上昇していくしかない、みたいなことも頭の中で妄想していました。
 ちなみに、この年はNMB48は初出場。
 多分、「絶滅黒髪少女」だろうなあ、と予想していました。

 12月18日、SKE48の曲が「賛成カワイイ!」と発表されます。
 まあ、仕方ないな。
 そりゃそうですよね、というなんとも言えない納得感があったんですね。
 当時の最新シングルで盛り上がる曲ですしね。
 NMB48がまさかの「カモネギックス」だったのは、衝撃でしたけどね。
 「オーマイガー」で「難波全員による超絶ピラミッドを作るんじゃないのか!」と期待を裏切られましたが、こっちも最新シングルでしたしね。
 
 しかし、12月に入るとSKE48にとって、危機が迫ります。
 ちょっと簡単に並べていきましょう。

 12月18日 松井珠理奈の公演休演が発表。
 12月20日 松井珠理奈がアメブロで目の状況を報告。目が赤くなり、開かないレベルであることが分かる。
 12月22日 松井玲奈が体調不良の為、公演が一部出演に。夜、翌日の全国握手会への欠席が公式に発表。
 12月23日 JRなしの岡山全国握手会。病状が「感染性胃腸炎」である可能性が高いと松井玲奈からGoogleプラスで報告。
 12月24日 松井玲奈が胃腸炎の回復をTwitterで報告。
 12月25日 サンタを信じていたなるちゃんに、宮前が「サンタさんなんていないよーだ笑 ざまあみやまえ」と言う。
 12月26日 松井玲奈、本格的に活動再開。
 12月27日 ミュージックステーションで松井珠理奈が眼鏡姿で復活。
 
 もうね、この7日間は紅白どうなるんだよ、という感じでしてね。
 JRがひょっとしたら、紅白出ないかも知れない、という空気が24日ぐらいまでは漂っていました。
 ちなみに、僕の職場には「マジカルラジオ」大好き社員の人が居て、「この展開はひょっとして『マジカルラジオ2』的な感じで、ちゅりやゆりあが引っ張っていくんじゃないか!SKE48の層の厚さを見せつける時だぜ!」と盛り上がっていました。

 そして、12月28日、曲順が発表され、中学生メンバーが、時間の関係で参加できないことが確定。さらに、日付は定かじゃないですが、牧野アンナ先生の振り付けではないこともぼんやり分かったことも付け加えておきます。
 12月29日、ナタリーの紅白歌合戦に関する記事にSKE48の写真も掲載される。チアで宙に浮かんだ山田みずほの写真が掲載される。結構な高さを飛んでいる。
 下で支えているのは、まいたけ、みこってぃか?というぐらいの映り。
 
 ここまでで既にネタバレ感があったんですが、それでも、今年は横じゃなくて、縦にアクロバットしていくんだなあ、と呑気に考えていました。

 病み上がりながら、JRも再び合流。
 果たして、短期間でどこまで去年を越えられるのか。

 そして、12月31日。
 
 20時33分。

 曲が始まります。


 メンバーがステージ上の階段に座ったところから曲は始まります。
 珠理奈は、眼鏡のままの紅白となりました。
 だーすーのカメラ目線。
 見たことのない紅白専用のふりつけ。
 後ろで旗を振る研究生。数人。
 一瞬だけ映ったかおたんのおでこに書かれた「研」の文字。
 チアリーディングのように宙へと上げられる山田みずほ。しかし、カメラが上からのアングルのために、高さがいまいち伝わらない。
 20時35分。
 曲終了。

 正直な感想としては、「えっ、もう終わり?」という感じでした。
 体感だと1分ぐらいです。
 山田みずほが宙に上がった時に、会場で歓声が上がった気がしましたが、映像が残ってる人は是非、確認して欲しいです。

 この2時間後、大島優子の卒業発表で、我々48ファンは混沌の年越しを体験することになります。

 当日、20時38分に投稿された大脇有紗のGoogleプラスの投稿で、研究生が振っていた旗には、当日出ることが出来なかった研究生メンバーたちのメッセージが書かれていたことが分かります。あの旗にもドラマがあったんですね。

 また、22時15分の竹内舞のGoogleプラスの写真で、梅ちゃん、まいまい、みこってぃ、いぐっちの4人、そして、チアの先生たちが山田みずほを宙に上げて、キャッチしたことが分かります。彼女たちの頑張りがなければ、大事故になっていたでしょう。
 そして、山田みずほの目が少し赤くなっていました。
 きっと、成功した達成感の涙だったんじゃないでしょうか。
 思えば、2013年は、山田みずほにとって、忘れらない1年になったと思います。
 2013年10月26日の神戸ワールド記念ホールでの昇格。
 「Escape」でのセンター抜擢。
 そして、紅白でのアクロバット。
 こうして書いてみると、運営もかなり彼女に期待してたことが伝わってきます。
 2014年の混沌とした大組閣。
 そして、卒業直前の2015年リクアワの伝説的な浮遊感の「Escape」に繋がっていきます。今でもあの時の山田みずほ以上の「Escape」は見たことがないです。
 
 さて、話を「賛成カワイイ!」に戻しましょう。
 あの時、カメラワークがもう少ししっかりしておけば、ひょっとすると、「パレオはエメラルド」並みのインパクトを与えて、知名度も上がっていたかも知れません。
 しかし、「賛成カワイイ!」を聴く度に、ワクワクする「箱で推せ!」ツアーや、危機を乗り越えて立ち向かった紅白、宙に舞う山田みずほのことを思い出すんですよね。

 あなたにとってSKE48最高の1年はいつですか?
 
 
 

2019年12月12日木曜日

パレオはエメラルド①

2012年12月31日


 SKE48の代表曲というと、皆さんは何を思い浮かべるでしょう。
 おそらく一番多い答えとして、「パレオはエメラルド」を上げる方が多いんじゃないでしょうか。 
 何故か。
 それは、2012年のNHK紅白歌合戦で披露されたからではないでしょうか。
 紅白という古くから国民に親しまれている歌番組に単独初出場し、国民の皆さんに知ってもらえたというのが大きいのではないかと。
 でもね、本当にそうか、本当に代表曲かと2012年当時の僕は思っていました。
 だって、2012年にSKE48ファンだった皆さんは思い出してくださいよ。
 2012年11月26日に紅白出場が発表されて、2012年12月18日に披露する曲が「パレオはエメラルド」であると公式発表されるまで、様々な予想が行われたことを。

 僕は、「片思いファイナリーで、カッコいいアイドル像を見せて、AKBと差別化してほしいなあ。でも、アイシテラブル!とかかなあ。個人的には、推しの中西優香が選抜のキスだって左利きも観たいなあ」と思いを馳せていました。ちなみにアプローチは違いますが、僕が思っていたことは、欅坂46が行っている感じがしますね。

 そして、2012年12月18日。
 「パレオはエメラルド」(2011年7月27日発売)が決定。
 「片φじゃないんかい!っていうか、パレオは今年の曲じゃねえだろ!っていうか、季節感よ!昔のありなら、オキドキとかごめサマの方が良いんじゃない?」
 当時の僕は、そんな感じの感想だったんですね。
 もちろんね、NHKの方からの楽曲指名がこれだったから、仕方ないわけですよ。
 でも、当時の反応は「?」が多かったような気がします。
 
 そして、12月25日、SKE48の紅組2番手の出演決定。
 12月29日。yahooニュースで藤本美月がバク宙をすることが発表されます。某掲示板で「ももクロ潰しか?」と盛り上がりますが、両グループの関係性を考えると、どちらかというAKB48との差別化では、という結論になりました。
 そんなヲタクたちの盛り上がりとは別に、メンバーたちは牧野アンナ先生の過酷な振り入れやドキュメンタリー映画「アイドルの涙」にもあったような、涙ながらのミーティングを重ねて、本番へ向かいます。この時のくーみんの「頑張ってるって、自分で決めるもんじゃない」は名言でしたね。 
 
 そして、12月31日。

 19時27分。

 いよいよ、出番がきます。


 だーすーのピルエットのターン。
 みっきーのバク転。
 全員でのラインダンス。
 それまで、「この子たちはなんだろう」という会場の空気がみるみるうちに、拍手と驚嘆の声に変わっていくんですよね。
 僕は、テレビの前で「うおおおおおおおおおお!」と叫んでいました。
 それまでの、「なんでパレオ?」という疑問を払拭し、見事に決めてくれたんですよね。
 くーみんたち卒業組の最初で最後の紅白にかける輝きも良くてですね。
 色々な奇跡が結集して、完成した約3分間でした。
 「SKE48ファンで良かった。2013年はSKE48の年になるぜ」
 そんなことを思いながら「ゆく年、くる年」を観ていたのを覚えています。
 
 そう、あの3分間をメンバーが、必死の練習で見せてくれたおかげで、「パレオはエメラルド」は多くの人にとって、SKE48の代表曲になり、SKE48ファンの特別な曲の中の一つになったのではないかと思います。

 あれからもうすぐ、8年。
 SKE48の単独紅白出場は2014年からストップしました。
 もう一度、出る機会があるなら、果たして「パレオはエメラルド」を越えられるのか。
 僕は「意外にマンゴー」「無意識の色」の時にその予感があったんですがね。
 もう一度、積み上げていきながら、いつかあの3分間を越える名曲が生まれたらいいな、と思っています。

※「無意識の色」についての記事はこちら!
https://oboeteitekure.blogspot.com/2018/12/blog-post_20.html

※「意外にマンゴー」についての記事はこちら!
https://oboeteitekure.blogspot.com/2019/02/blog-post_13.html

※紅白の時の映像が入っている「アイドルの涙」を是非、チェック!

2019年12月11日水曜日

おすすめの映画と本「悲しみの忘れ方」

新しい自分が生まれる場、もしくは、アイドルという娘


 アイドルになる人って、どんな人だろう、と思うことがあります。
 
 自意識が強い子とか、小さい頃からママに投資されてきた子とか、色々と考えられると思います。
 今回紹介する「悲しみの忘れ方」は、メンバーそれぞれのお母様の言葉がモノローグとして流れ、それぞれが乃木坂46に入るまで、そして、入ってからの様子が収められています。
 
 
 生駒ちゃんが「小学校が大嫌い!楽しい思い出が一つもない!」と語っているんですが、小学校の頃、いじめにあっていたことや中学生の頃、スクールカーストの底辺にいたことが語られます。
 他にも西野七瀬さんが、中学の女子バスケ部で「苦手な女の子の声が頭から離れなくて眠れない」という体験をしたり、橋本奈々未さんが、美術大時代に生活の苦しさのせいか、癪に触って、買ったおにぎりを床にたたきつけたとか、白石さんが女子テニス部にいじめられ、中2から不登校になったとか、なんだか辛くなるエピソードが満載の映画なんですがね。他にも、「これで人生を決められるのが嫌だ」と生田さんが中学受験のテスト用紙を手に握って言ったエピソードとかも壮絶ですね。
 
 学校という小さな社会が彼女たちにとって、辛い思い出が多い中、反対に実家でのリラックスした表情が対照的なんですよね。そして、乃木坂46という場へ徐々に集まっていく。
 そこは、学校でも家でもない3つ目の場所なんですね。
 
 しかし、そこはアイドルという過酷な場所だった。
 レッスンだったり、選抜争いだったり、握手会だったりと、容赦ない競争社会の中に放り込まれていくんですね。
 
 特にプリンシバル(ざっくり言うと、舞台に出演するメンバーを観客が投票で決めるやつ)の業界関係者披露での「あたしと仕事したくない人がいるんだよ。みんないっぱい仕事したくないんだよ。私ここにいない方がいい」と不安におし潰されそうになる松村沙友里さんに、「うちだってそうだよ。それが実力なんだよ。選ばれないのが実力なの。それを受け入れて演じなきゃいけないの」という生駒ちゃん。そして、「私、本当は大学受かってたの。(中略)でも、全部捨ててここに来たの」という松村さんに「うちだって、友達とか全部捨てて、ここにきたさ(中略)そんな頑張ってないとか、そんな悲しいこと言わないでよ」と涙ながらに言う生駒ちゃん。
 この時、生駒ちゃんは、センターであるにも関わらず、プリンシバルの主演には選ばれていませんでした。なのに、仲間にこんな優しい言葉を必死でかけてたかと思うと、普段、自分可愛さで生きているのが恥ずかしくなりますね。

 そして、お母様の「やり場のない怒りが生まれた。(中略)なぜ、他人に自分の娘のことを攻められなきゃいけないのか、泣かされなきゃいけないのか。私はオーディションを見つけてきた旦那に当たった」というなんとも辛いモノローグが入るんですよね。
 アイドルも誰かの大事な娘さんなんですよね。
 家族がいる。
 でも、なんでこんなに評価されなきゃいけないんだ、なんなら、アンチが付かなきゃいけないんだ、と考えさせられました。
 更に西野七瀬さんの選抜落ちのエピソードでも、大阪に帰って号泣した娘にお母さんが「もう辞めなさい」という一言も、この過酷な世界を感じさせます。

 センターから外れた時に、卒倒した生駒ちゃんが「スッキリ」と言っているのも印象的で。その代わりにセンターになった白石さんが「センターになるとアンチも増えるので」と言っていることから、生駒ちゃん、凄い叩かれてきたのかなあ、とも感じました。想像を広げると、珠理奈が背負ってきたものについても考えさせられました。

 更に、大組閣という歴史に残る大悪手イベントで、生駒ちゃんはAKB48との兼任が決まります。おかげで、生駒ちゃんだけ、AKBとして紅白初出場というね。この年、SKE48は「不器用太陽」だったなあ。 

 更に、松村さんのスキャンダルが発覚するんですよね。
 しかも、相手は業界人という皮肉な結果。
 このことが及ぼす様々な感情。
 松村さんがメンバーの前で説明する様子やラジオで語る様子。
 握手会は人がいなくなり、仕事の合間も無の表情で孤立しているような感じが容赦なく映されていくんですね。
 そして、もう一度続けたい、とファンの前で宣言するんですよね。
 2019年現在も大活躍していることを考えると、ここから這い上がって行ったんでしょうね。

 忘れちゃいけないのが、我らが松井玲奈もSKE48から乃木坂に兼任してたんですよね。ひょんさんから見た乃木坂ってどうなんでしょう。
 「アイドルとしてタレントとして、一人一人透明感があるし、グループとしてもなんか、自分たちの中で方向性が見いだせてないから、透明性があるし」
 うーむ、SKE48と比べれると、この頃はまだ過渡期だったんでしょうね。
 それから4年が経ち、いまや、アイドル界の天下を完全に取ってしまいましたね。

 乃木坂に入って変わった娘たちに送るお母様方の言葉もいいんですよね。
 辛いこともあるけど、娘が自分自身のことを好きになってくれるのが、嬉しいこと。そして、支え続けたいという想い。
 素晴らしい。
 もう、ここでウルウルきて、生駒ちゃんの母校の合唱部の皆さんからの歌のプレゼントがあるわけですよ。もう、ヘラヘラと特撮のことばっかり考えていきてる自分も、明日から頑張らないとな、と考えさせられたシーンです。

 そして、エンディングの「悲しみの忘れ方」ですよ。
※動画は公式のMVの方です。

 曲と映像のシンクロ度が凄まじい!
 ここだけで、ひたすら泣けます。
 「探す声を聴いて道に戻った」のシーンとかね。
 そして、スローで海岸を走る生駒ちゃん。
 もうね、ここで号泣ですよ。
 歌詞とそれぞれのメンバーのこれまで、そして、前を向いてキラキラ光る海辺を走る。
 ドキュメンタリー映画の本質の一つである、美しい瞬間を切り取る意味では、これ以上ないぐらい素晴らしい映画なのではないか、と思っています。
 
 それから、作中で「君の名は希望」が字幕つきで流れます。

 この曲自体、「君」との出会いによって「僕」はこの世界の美しさを知っていくんですが、「君」が「乃木坂46」で、「僕」が一人一人のメンバーたちで、「君」の名前を「希望」と知ることも何か、この映画とリンクしているように感じます。

 もちろん、ツッコミどころもあると思うんですよ。
 えっ、2期生の描写少なくない?とかね。

 でも、フォーカスをしぼったからこその良さが今回は出て良かったと僕は思います。

 2作目もね。
 ムビチケ買ったんですよ。
 でもね、観に行けなかったんですよ。
 だから、ソフト化を今、楽しみに待ってます。

 そして、SKE48もそろそろ、こういうちゃん予算を割いて、長い時間軸の丁寧なドキュメント作ろうぜ、と思いました。この家族にアンケートや手紙を書いてもらう形式は凄く良いと思いますけどね。色々と、反射して考えられることも多いので、食わず嫌いせずに、是非とも観て欲しい1作です。