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2020年12月30日水曜日

珠理奈HOUSE「【プロレス】松井珠理奈 衝撃のビンタ & NOAH舞台裏に初潜入!!」の感想

趣味から感じるもの


 よく誰かから趣味をおすすめされる際に「一度、生で観てみれば分かるから」と言われることがあります。偏見を捨てて、一度自分で知ることで見えてくるものがあるということですね。今回の珠理奈HOUSEでは、知ることについて珠理奈が語っています。

 まずは、観てみましょう。



 ううむ、新日本プロレスとスターダムぐらいしかプロレスを履修していない僕は、今のNOAHの風景にかなり戸惑っていますよ。なんで武藤敬司が居て、蝶野正洋が居て、船木誠勝もいて、なんなら藤田まで上がってるの?15年前ぐらいの新日本?という戸惑いですね。
 あと、丸藤選手の入場テーマ久々に聴きましたよ。
 以前、働いていた職場の女性がプロレスファンで、NOAHの大会後の食事会に参加したことがあるそうなんですが、丸藤選手はいたずらっ子のようにお茶目だったと語っていましたね。

 まず、印象的だったのが、珠理奈のプロレス愛ですね。
 うん、正直、新日本プロレスのアンバサダーからNOAHのアンバサダーになった時は、複雑な気持ちがありましたよ。「えっ、ケニー・オメガとかわりと推してたよね?」とか「G1の予想とかも握手会でしてくれて、見事に飯伏を的中させてたよね?」とかね。
 でも、彼女はプロレスというジャンルが好きなんですね。
 この辺りはオードリーの若林さんが新日本プロレスだけでなく、大日本プロレスも観に行ったエピソードとも通じます。
 で、まずは武藤敬司との対談。
 うーむ、最近の武藤選手というと、長州力さんのTwitterで話題ですが、僕がプロレスを好きになったきっかけはこの人なんですよね。2001年秋の東京ドームの武藤・馳組対永田・秋山組の試合がめちゃくちゃ良かったんですよね。
 ううむ、膝の手術をしたのは知っていたんですが、まさかまだ現役だったとは。
 対談の中で、イベントを開く旨を語っていましたが、プロレスリングマスターズとかですかね。
 
 いかん、なんか今回、プロレス濃度が濃いので、珠理奈の話を。
 まず、美しい稲妻をアレンジした衣装が似合っていたり、入場するまでは乙女なんですが、いざカメラが回るとパフォーマーの顔になるのが流石ですよね。
 体を張って試合をする選手たちも素晴らしいですが、なんと言っても蝶野正洋さんですよね。
 もう、100点のマイクアピール。
 「こういう放送があり得るのか?」というド正論を語るところとか最高ですね。
 そして、ビンタでお馴染みの蝶野さんにビンタをかますというファインプレイ。
 これはストーリーになるのか?
 次があるのか?
 ちなみに蝶野さんは、様々なところで防災や医療の大切さを語ってくれる、超が付くほどの善人です。


 ううむ、それにしても、会場のファンの方々が珠理奈に優しいのがありがたいですね。
 ちょっとだけ珠理奈サイリウムを持った方も映っていました。
 
 最後の珠理奈のトークで、「観たらパワーをもらえるものかな」というアイドルとの共通点や「オタクが見るもんでしょ?」という偏見を持っていても、実際に知ることによって自分の価値観が変わるという共通点なんかも同じというところも興味深かったです。
 そういえば、ももクロののファンの方、プロレスファンの方が多いですよね(なんとなく、四天王時代の全日ファンが多いイメージ)。運営の方の趣味もあるかも知れませんが、プロレスとアイドルは親和性が高いのかも知れません。
 自分の趣味を通じて、自分の仕事に大事なものを見つけて持って帰るのも、流石珠理奈という感じですね。
 
 プロレスもここ数年観られてないので、色々と落ち着いたら、新日の大阪城ホールとか観に行きたいものです(関西住み)。
 いいんだよ、珠理奈、新日に帰ってきても。
 と、面倒な新日ファン感が出てきたので、この辺で今回は終わりです。
 今年の東京ドームは、飯伏が2冠になる気がしていますよ。

2020年12月29日火曜日

「KARAAGE WARS:カラアゲウォーズ」の感想

 仮説を通して見えてくるもの

 ある物の価値や必要性を考えていく上で、「もし、〇〇が無かったらどんな世界があるか?」という考え方があります。
 今回、紹介する「KARAGE WARS カラアゲウォーズ」は、もし、唐揚げを食べることを禁じられたら、という仮説のもとに物語が展開されていきます。
 まずは、公式チャンネルをチェック!



 ううむ、みなるん、今年は「ウォーズ」続きだな(意味が分からない人はリトルサブカルウォーズを観よう!)。
 まずは、お腹が空いてくる動画でしたね。
 今はコンビニで唐揚げが24時間売っているので、もう、気軽に買いに行ける素晴らしい世界だと改めて認識しましたよ。
 そして、我らがみなるんこと、大場美奈が今回は、どこかサントリー角ハイボールのCMの井川遥さんを彷彿とさせる唐揚げバーのママ的な役をしています。


  このCMの加瀬亮いいなあ。って、田中圭が出てたのか!
 ほんの3年前のCMなのに、早口のナレーションや賑やかな音楽もない、ちょっと上品な感じでいいですね。
 ううん、お酒呑めないですけど、ウイスキーとハイボール略して「ハイカラ」がさっきの動画の後だと似合いそう。

 さて、話を戻すと「カラアゲウォーズ」は、唐揚げの良さを改めて認識する以外にも、様々な面白みがありましてね。
 まずは、音ですよね。ASMR動画的な楽しみがあります。
 ちなみに、僕は咀嚼音が大の苦手なので、アゲヒコさんが食べる音とかを聴いている時がわりと大変でした。ただ、何かを食べるという人間の3大欲求(食欲・性欲・睡眠欲。『映画秘宝読者』は食欲・性欲・殺人欲)はどこか繋がっている気がして、食べている様子が少しセクシーな感じもします。
 
 そして、この動画のもう一つ面白みは「あげる」という動詞を活かしたストーリーラインです。今年公開された「とんかつDJあげ太郎」も、「あげる」という動詞がとんかつとDJをうまく繋げましたが、こちらの作品では「3あげ禁止」という言葉遊びのうまさに加えて、「一旗あげる」という更に意味を一つ増やしてストーリーラインを作れているところが本当に凄いんですよね。
 
 警官たちの「もう我慢できない!」はケロッグコンボのCMを思い出しましたよ(子供の頃、というか大人になっても何か食べる前、よく言ってましたねえ)。


 もし、唐揚げじゃなくて、違法薬物がメインだったら、警官たちが「もう我慢できない!」と言って薬物をキメ始めるのは完全にアウトですし、やっぱり無くて良かったとなるんですが、唐揚げは一回外してみたことで、やっぱり在って良かったとなるわけですね。
 
 終わり方を見ると、続編を期待させるような感じですが、果たしてどうなる?
 ずっと夜の風景で解放されてからの昼の風景の描写や主演の方の演技も素敵だったので、是非、次のエピソードがみたいですね。
 コミカルなだけでなく、オフビートの大人なみなるんが楽しめる作品です。

※リトルサブカルウォーズの感想はこちら!

2020年12月28日月曜日

珠理奈HOUSE「【結果発表】松井珠理奈プレゼンツ 第一回MCマスコット総選挙 結果発表!!」の感想

奇跡起こすWを探せ!

 皆さんは好きなマスコットキャラクターやゆるキャラは居ますかね?
 僕は全くそういうものに興味がなかったんですが、近年では、京都国立博物館のトラりんにハマってしまいましてね。何せ、江戸時代の琳派の始祖である尾形光琳の絵から生まれたデザインですからね。トラりんの書籍を読みながら芸術の知識も楽しく学んでいる今日この頃ですよ。
 SKE48関連だと、おしりんが観光大使を務めている焼津市のやいちゃんが抜群に可愛いです。

 さて、今回は、以前募集した番組のMCマスコットキャラクターの総選挙です。
 なんと、自分の番組のマスコットを作ろうじゃないか、という夢のある企画です。
 ううむ、視聴者連動型で面白い。
 まずはベスト16に絞ろうということで、応募してきた絵を珠理奈が見て行くわけですが、みんなレベルが高い!そして、日本だけじゃなく、ワールドワイド!流石は松井珠理奈、という感じです。
 では、まず公式チャンネルをチェック!



 うーむ、ずっと珠理奈が頭につけている耳が何なのか気になっていました?
 あれは何の獣なんだろう?
 そして、あのカエルと牛のパペットは、パペットマペットの影響なんでしょうか?(ボキャブラ世代)
 「あんまり考えると疲れるだろう、眠りなよ」という映画「TENET」風の声が脳内で聞こえたので動画の感想に集中したいと思います。
 色々と愉快な投稿やカワイイ投稿を最初に観て行くんですが、皆さん、上手。
 その中でも「あっ、これ鬼まんじゅうのじゃん」とタランティーノを発見した時の千葉真一みたいな珠理奈の声が印象的でしてね。ラジオの常連リスナーさんの名前を憶えているとは、素晴らしい。それだけじゃなくて、結構、ファンの方の名前を憶えてますよね。



 200通以上の応募の中から上弦の鬼にあたる16体が決定!
 まず、作品のベクトルを分けると矢印が珠理奈に寄せたもの、MCという役割に寄せたもの、全く関係ないものと3種類に大きく分けられるかと思います。
 僕の好みは、メチャナガスクジラさんの「犬」ですかね。特に説明を付け加えないストロングスタイルのマスコットキャラクターですね。あとは、「がんば令和ロボコン」を見た後なので、「喋る味噌煮込みうどん」もパンチが効いていましたね。ゆうみさんの白猫は瞳と口の中の歯がカワイイ。他にもカワイイキャラクターが沢山いて、書ききれませんが、デザインした方全員にリスペクトを持ちます。
 プロのTNB先生の作品も流石。キャラクターが立ってますよね。「MJマイク」なんかも企画が進みやすそう。「赤いピンヒールとプロレスラー」もいいですね。

 ううむ、どうやらもうすぐ決定しそうですが、折角の名キャラぞろい。
 動画の種類によって登場するキャラクターを分けるというのは、どうでしょう?

 何かお家企画系は、「犬」とか「じゅりぼん」がやって、プロレス系は「赤いピンヒールとプロレスラー」や「ラスベガスりっぷす」、お家系は「ぶらうんパパ」とかね。

 
 果たして、誰に決定するのか?
 トラりんの姿を愛でながら待ちたいと思います。
 

 前回の珠理奈HOUSEの感想はこちら!

小さな英雄

 勇気のある選択

 ギリシャ神話に登場するヘラクレスは、オリンピックの創設神話の主人公として有名ですが、画家のアンニバーレ・カラッチが彼を題材にした作品に「ヘラクレスの選択」というものがあります。この作品は、ヘラクレスの前に二人の女性が現れたところが描かれています。片方の女性は、困難を乗り越えて栄光へと続く道を示し、もう片方の女性は簡単に栄光までたどり着ける道を示しています(確か、左側が栄光だったはず)。
 この「ヘラクレスの選択」という言葉自体は、「苦難の道を選ぶこと」「正しい道を選ぶこと」という使い方がされることが多いです。

 SKE48の中にもその選択をしたメンバーがいます。
 それが、SKE48のチームE副リーダーの福士奈央です。



 上記のツイートの通り、彼女は自分の感染を自ら報告しました。
 それに伴い、SKE48は、12月28日から12月30日までの公演を中止としました。
 どんちゃんの素晴らしいところは、一度陰性の判定が出た後、もう一度、PCR検査を受けたところですよね。勿論、自分の身に関することでもあるんでしょうが、「もし、自分が陽性だとしたら」というシュミレーションは脳内ですると思うんですよね、あくまで想像ですが。

 それでも検査をして、きちんと報告をする勇気。

 「いや、当たり前だろ?」と思う人もいるかも知れませんが、様々なイベントの中止や心無い人たちの声を考えたら、なかなか勇気のいることだと思います。知った時の気持ちとかも含めるとさらに。

 しかし、どんちゃんが報告してくれたことで、濃厚接触したメンバーを早期にピックアップすることが出来ましたし、他のメンバーやお客さん、スタッフへの感染拡大を抑えられたのではないかと思います。

 どんちゃん自体は、まさに「ヘラクレスの選択」をした英雄だと僕は思っています。楽な道を選ばずに「真実」と向き合うという感じは「ワンダーウーマン1984」とも通じる感じもします。後輩たちへの良いお手本にもなりましたし、「信用」こそが重要視されるこれからの社会で、一番大事なものを手にしたと思います。
 だから、どんちゃんは、あまり悔やまずに回復に努めてほしいと思います。
 感染拡大を防いだ英雄に僕はありがとうと言いたいです。

 ひとまず、どんちゃんの過去動画を片っ端から観ながらこの記事を書いていますが、本当にこの人は間の取り方がいいんですよね。「THEーW」の時も「R-1」の時も。彼女の魅力が爆発する場所が2021年はどんどん増えて欲しいと思います。
 

 それでは、どんちゃんが大好きなあのヒーローの曲を貼って、彼女を応援したいと思います。

 そう、「宇宙刑事ギャバン」(かつて、大葉健二さんもTwitterで反応してましたね)。

 この曲の何が良いって、いきなり「男なんだろ?」と全人類の半分を切り捨てるところと、全く傍にいてくれない感、哲学者が悩みながら過ごすテーマを一瞬で出すところ、もう最高です。

※エンディングの「星空のメッセージ」もいいですよ。

 いや、ギャバンの説明になってんのよ。
 というわけで、どんちゃんがまずは健康になって、SKE48に帰ってくるのをよろしく未来!



 ※過去のどんちゃんの記事はこちら!

2020年12月27日日曜日

2020年シネマランキング

2020年シネマランキング


 今年もシネマランキングを書きました。
 こちらのリンクからどうぞ!

https://note.com/oboeteitekure913/n/n14228e520d03 

2020年12月25日金曜日

今夜決定!兵頭葵大賞2020!!

 彼女が創る時間

 いやあ、今年も兵頭葵大賞の発表が来ましたかあ(さっき作った)。
 こちらはですね、STU48の兵頭葵さんの2020年の活躍の中で、これこそは!というものを選んで大賞を勝手に送ろうじゃないか、という企画ですよ、お侍さん。

 ここまで読んでね、「いや、お前そもそもSKE48ファンでろくにSTUのこと知らないだろ? コンサートも握手会も行ったこともないのに、何言ってんだ?前々から胡散臭いと思ってたんだよ、お前」と「えんとつ町のプペル」に出てきそうなことを言いたくなる人もいるかも知れません。

 確かに僕のSTU48情報は、Twitterから流れてくる兵頭葵さんファンの方々のツイートのみ。だから、彼女のすべてを知っているわけでもありません。共に総選挙やゲームのイベントを戦ったことはありませんし、積極的にSNSでコメントしているわけではないです。

 でも、あくまでこれは僕の視界から見えた大賞で、この記事をきっかけに「いや、こういう良いこともあったぞ!」とか「この日のこれは最高だった!」とか「地の理を得たぞ!」と教えていただければ、ありがたいです。

 まずは、ベストMV部門。
 今年は48グループのリリース自体が少なかったものの、STU48は2枚のリリース。うーん、単純に羨ましい。
 その中でも僕は「思い出せる恋をしよう」派でしてね。
 「無謀な夢は醒めることがない」のメロディもカッコ良くて好きなんですが、STU48の世界観のうちの海と隣接した「暗闇」から「大好きな人」が好きな人間としては、こちらかなと思いました。さて、そのMVのメンバーカメラバージョンがランクインです!


 メンバー同士のでカメラを撮り合うといのは「乃木撮」みたいでいいですね。
 見ると、こちらの心が少し柔らかくなる笑顔が素敵です。

 続きまして、ベスト動画部門。
 今年は、「勝手に!四国観光大使」の動画が続々とアップされましたが、果たしてどれが輝くのか?
 

 はい、「兵頭葵に100の質問」でした。
 これをテレビ番組とか雑誌でやろうと思うと結構なスペースを取ることになると思うんですが、YOUTUBEの良いところとしては、その辺りを気にせずに楽しめるところですよね。
 100の質問のうち、自分の答えを考えつつ、兵頭さんとの共通点や相違点を考えてみるのも面白いかもですね。
 僕も愛媛弁というか宇和島弁の「~なんよ」とか「~やけん」なんてもう20年ぐらい使ってないですが、こういうので思い出すのも良いですね。
 ちなみに、この動画の髪型素敵ですね。

 次はベストファッション部門!
 公演中の衣装や配信での私服、握手会でのコスプレなど、色々な服を着てきましたが、僕の1推しは、「STU48 Wallker」でのサイクルスーツです。



 髪を短くした時からスポーツ系のウエアも似合うのでは、と思っていたんですが、こちらがなかなか良くてですね。装飾性と機動性を兼用した公演衣装とかも良いんですが、機能美を追求したものとも相性が良いのではないか!と発見しましたよ。また、見てみたい!


 さて、それではいよいよ大賞の発表です。
 大賞は…。
 「あおぞラジオ」です!!
 2020年のステイホーム期間で、アイドル業界がこれからどうするのか、どうファンと接していくのか、ということを考えさせられました。
 その中でTwitterでテーマに関するリスナーの投稿を集めて、ショールームで毎週決まった時間に配信。リスナーの投稿を読み、リアルタイムで配信を観ている人達からのコメントも披露という、オールドメディアを上手くハックさせた面白い試みだったと思います。
 また、BGMとして流れる曲たちが良いんですよね。showroomなので、48曲がフルに使えるというのも良いですよね。
 未だに復活して欲しい企画です。
 
 というわけで、今年も熟慮の末に決定しましたが、皆さんのベストは入っていたでしょうか?
 来年も兵頭さんが活躍していくことを、関西の片隅から応援しています!

 それにしても、甲斐心愛ちゃんってかわいいよね!


 もうクリスマスもカワイイよね。
 いや、まてまて、油断していたら、外は寒いしこんな感じになるぞ!

 

 ふう、危なかったぜ。
 とにかく、2021年も彼女の配信を観た時は、少しだけ違った気分になれるといいな、と思う聖夜でした。

2020年SKE48動画ランキングベスト10

 2020年SKE48動画ランキングベスト10


 いよいよ、2020年もあと6日で終わりですね。
 今日は、SKE48ベスト動画ベスト10を発表していきたいと思いますよ。
 何故、動画にしたかというと、そもそもSKE48のリリース数が少ないし、総選挙もなかったからです。つまり、SKE48メンバーの参加している曲自体が少ないので、ベスト10にもできないという状況からです。
 ううむ、2020年の世知辛さを感じてしまいます。 
 ただ、曲の良さとは違った、視点で楽しめるのが動画というもの。 
 何か皆さんにとっても新しい発見があれば幸いです。
 レギュレーションは2020年1月1日から2020年12月25日までにSKE48公式サイトと関連チャンネルにアップされたものです。

 それでは、第10位から第6位の発表です。

 第10位「私たちの公演 制服の芽編」

 メンバーたちが語る「私たちの公演」シリーズは、かなり見ごたえのある動画なんですが、まずは、この「制服の芽」公演。「詩人」の重要さ、熊ちゃんが語る公演が変わった日。聴きながら鳥肌が立ちましたよ。
 だーすーが後輩に受け継いだものを慈子や熊ちゃんもきっと引き継いでくれるのではないでしょうか?


 第9位 「現地でオンライントーク会イメージ映像」


 

 コロナによりイベントの様式もすっかり変わったのが今年ですね。
 握手会もトーク会に変わりました。
 これが握手会2.0なのか、0.5なのかは行ってみた人のみが感じる部分なので、行ってない僕は何とも書きようがありません。
 ただ、イベントにおいて、「接触」が大事なのか、現地が大事なのか、「フェイストゥフェイス」や「コミュニケーション」が大事なのか、色々と考えさせられた動画でした。
 メンバーで言えばファンの方二人も好きなんですが、あやめろのトークを見て噴き出す真木子が最高です

 

 第8位 2020年1月9日アップ 「アンテナ」


 もう、未来のセンター候補たちがわちゃわちゃ暴れている動画ですね。

 アンテナの歌詞通り、誰かが一人一人のアイドルを見つけていくことも観ながら連想しました。

※「アンテナ」についての記事はこちら!

https://oboeteitekure.blogspot.com/2020/01/blog-post_22.html




 第7位 「珠理奈HOUSE 赤ピン振り付け講座 上級編」



 芸能人のyoutube参入が昨年辺りから本格化し始めましたが、ついに珠理奈も!
 いわゆる「~やってみた」や「ドッキリ」、「商品レビュー」がメインではなく、彼女がやることに意味がある動画だらけで、めちゃくちゃ良い放送作家の人がついてるんじゃないか、と疑ってます。
 コンサートの舞台裏や曲の秘話も引き続きみたいですが、1期生との再会企画や、秋元先生と対談とか難しいですかね?


 「赤ピン上級編」の記事はこちら!

https://oboeteitekure.blogspot.com/2020/12/housejurina-matsui-dance-tutorialakai.html

 第6位「【踊ってみた】 須田亜香里はSKE48神曲メドレー 次から次に踊れる?踊れない?【一発勝負】」

 


 各種メディアで大活躍中のだーすーですが、youtubeでも様々なチャンレンジをしていますが、個人的に好きなのがこの動画。
 タレントではなく、アイドルであるということを再認識させてくれます。
 また、踊りながら各曲のこぼれ話が聞けるのも良いですね。
 珠理奈が自信のチャンネルで交換性が難しい企画をしていくのに対して、だーすーは各動画自体は、色々なところで試されているフォーマットのものが多いですが、そのフォーマットにハックしていくところが面白いですね。
 個人的には「ゆうなあもぎおんチャンネル」と「吉田朱里チャンネル」のこの企画が好きです。

 第5位!「レッツSTAY HOME 髙畑結希ギネス記録に挑戦!」
 
 

 今年のステイホーム期間、一人一人が様々な方法で家の中での時間を過ごしましたが、はたごんの提案が素晴らしくてですね。
 何かの世界一を目指すという夢のあり過ぎる企画と、元々頑張り屋さんで応援したくなるはたごんのキャラクターが見事にリンクした良動画でした。
 あと、単純にチャレンジが成功するのか、という動画を最後まで観たくなる動機付けもあるんですよね。また、世界中で同じチャレンジをしている人との比較も面白い。実際にギネスの協会の方に発見してもらっているのも凄い。
 他のステイホーム動画と比較した時に、頭一つ抜けている気がしたので、これを選びました。
 ちなみに、一つ納得がいってないのが、どんちゃんの動画が無いんですよね。
 実は一番ステイホーム動画を期待していたメンバーで、「お家で大喜利特訓」ということで、自分でお題を出して、自分でお題を答えていくという、伝説のハガキ職人ツチヤタカユキ的なことをしてくれるに違いない!と期待していました。是非、2021年はどんちゃんにお笑い界へ復帰してほしい!
※はたごんのこの動画に関する記事はこちら!

 第4位「本性」

 

 常に奈和ちゃんのファーストアルバム「Dear 君とボク。」を一般販売と配信開始しろ、と全銀河に叫んでいる僕ですが、未だに実現していません。そこで、このアルバムに収録されている曲を紹介する時に、いちいちCDを貸す必要があるんですね。
 その為、この動画がアップされた時には大助かりでしたし、バンド版の演奏ということで、実際に大阪のコンサートに行っていたら、こんな感じだったのかなあ、という想像も膨らみます。
 個人的には「観覧車」という曲が大好きなので、是非、こちらもいつか映像に残して欲しいですね。あと、丁度、今年の春は明るいところで眼が開かなくなるという奇病に襲われていたころで、丁度、この曲のアップの頃と共に眼が治ったので、僕の人生的にも印象に残っています。

※ 本性については3回書いているんですが、一番新しい記事はこちら!

 第3位「私たちの公演 逆上がり公演編」


 真木子が語る過去に囚われずに、今を見せようという考えは、まさにこの公演フェスに臨む上で非常に重要な考えだったなあ、と思いましてね。
 実勢に公演をやってきた真木子と奈和ちゃんの会話も面白いですが、過去のエピソードを聞いてにこにこしている倉島先輩にも注目してほしい1作です。あと、先輩といると少しポンコツになる奈和ちゃんも良いですね。
 それから、この動画の照明の当たり方いいですよね。
 特に真木子の位置に座るメンバーは、凄く綺麗に撮れている印象です。

※この動画についての記事はこちら!

 第2位「10期生ドキュメンタリー 忘れられない1日」


 文学の世界では、過去に創られた作品が遠い未来の作品の影響で全く違う意味を持つ現象が多々としてあります。海外作品の翻訳は時代を経ることに意味を変えるものもあります。
 たとえば、「源氏物語」は時代時代の研究者や創作者の著作を読むことで、時代を遡って全く違う印象を受けることがあります。「源氏物語」一語も一文も動かないのに。
 同じようなことを、この動画を観ていると僕は感じます。
 未来の出来事が過去の動画の印象を変えていく。
 僕は10期生の五十嵐早香推しなんですが、木内さんとかとゆいの姿を見ると、何故か切ない気持ちに今はなります。

 ※「渚のイメージ」についての記事はこちら!

 第1位「12周年公演フェス開催決定」
 
 

 もう、今年1番テンションが上がったのが、この動画です。
 コロナ以降、かなり停滞感を抱いていた時に、このニュースが流れてきたので、「まだこの手があったか!」という衝撃と、「過去」に「今」の世代が接続して乗り越えるチャンスが来たという、先ほど挙げた2位とはまた違ったベクトルの歴史との関わり方だと思いました。もうナイスすぎる企画でしたね。
 この発表の当日から僕は、32日間この公演フェスについての記事を書き続けることになります。当時、働いていた仕事の為に、毎日終電で帰りながらもSKE48のことを考えている時は楽しかったという、獄中の数学者みたいな日々でしたよ。

※異様にテンションが高い当日の記事はこちら!
 
 さて、色々と挙げていきましたが、あなたが好きな動画はありましたでしょうか?
 来年は、どうなるか分かりませんが、僕が生存していたら、是非やりたいと思います。

  

2020年12月22日火曜日

珠理奈HOUSE「【水曜日のダウンタウン】松井珠理奈の楽屋見せちゃいます!!」の感想

 子供の笑顔と大人の着こなし

 2020年12月22日、珠理奈HOUSEが更新されましたね。
 なんと、今回は「水曜日のダウンタウン」の楽屋編。

 えっ、珠理奈、「水曜日のダウンタウン」出るの?
 しかも、明日、12月23日じゃないですか?
 テレビを最近、あまり観ていなかったので、これは久々にじっくり観ねばと思います。
 個人的に「水曜日のダウンタウン」の印象は、オードリーの春日さんの「貴様、水曜だな?」と春日語が出てきたのが印象てきです。

 それでは、早速、観てみましょう!


  

 まず、メイク前の珠理奈、普通に美人ですよね。
 そして、ここから楽屋でのトークに移るんですが、衣装にかけるアイロンの音に「おならみたいな音~!」と笑う珠理奈。
 小学生か! 
 でも、この小学生みたいな笑いのツボも彼女の魅力の一つですよね。
 なんか、昔からずっと変わらない感じがします。

 クロちゃんに関するトークで盛り上がる珠理奈。
 そういえば、クロちゃんのSKE48の推しメンって、珠理奈でしたよね。
 
 今度は、ダウンタウンさんに関するトーク。
 浜ちゃんの優しさと松ちゃんのセンス。
 前の推しである岡田美紅が、「浜ちゃんがっ!」に鈴蘭と一緒に出た時に優しく接してくれたのが、印象的でしたよ。ああっ、推しが「エキセントリック少年ボウイ」と共演している!と衝撃を受けたもんですよ(Hジャングルでも竜馬におまかせでも可)。
 そうか、珠理奈の場合、「ダウンタウンDX」とかにも出てましたもんね。
 この辺の芸能界のエピソードトークが聞けるのもこのチャンネルの良いとこですね。

 そして、ここからは衣装に着換え!
 今回の動画の最大の見せ場は、個人的にここです。
 THEアイドル衣装も良いんですが、ネイビーのワンピースも素敵です。
 最終的に選んだ大人っぽい緑色のワンピースが良いですね。
 珠理奈の衣装で、こういう色の衣装って今までありましたっけ?
 「赤ピン」や「WHO ARE YOU」の赤のドレスのイメージがあったので、新鮮です。

 そして、緊張して出る直前に鍵を閉めてしまう珠理奈。
 ううむ、メディア慣れしているかと思っていた珠理奈でも緊張する番組なんですね。

 そこから少し時間が経過して、収録後になります。
 ここで、収録に関する手応えを語る珠理奈。
 ううむ、どれぐらいオンエアされているか、確かめねば。
 ここで、普段のSKE48の番組での立ち位置について、話しているのも興味深くてですね。
 後輩メンバーが喋れなくなった時に、すぐに入ろうとフォローしてくれていたんですね。
 そういわれてみれば、珠理奈とかちゅりみたいな色々なメディアに出ているメンバー(だーすー、みなるん、鈴蘭も)は、番組での間のコントロールが上手ですよね。

 最後のお腹の音のくだりも和みましたね。
 この時の子供のような笑顔も素敵。

 ひょっとすると、珠理奈の魅力の一つとして、子供のような感性と大人のようなプロ意識の高さ。このギャップもあるんじゃないでしょうか?
 ひとまず、明日は、水曜日のダウンタウンをチェック!

※前回の珠理奈HOUSEの感想はこちら!

https://oboeteitekure.blogspot.com/2020/12/housejurina-matsui-dance-tutorialakai.html

 

 

 

2020年12月21日月曜日

2020年を表すSKE48の曲を考えよう!

 2020年のイメージ


 もうすぐ、2020年も終わりですね。
 2019年後半から発生し、2020年に日本にも感染が拡大した新型コロナウイルスは、僕らの生活や文化、人との関わり方まで変えてしまいました。
 

 今回は、20年代を表すSKE48の曲を考えてみました。

 まず、この新型コロナウイルスは、様々なことを加速させました。
 ビジネスの形態や移動の見直しというプラスの加速もあれば、これまでギリギリの状態でなんとかやってきた人たちをマイナスへと加速させもしました。

 連日のニュースで報道される感染者数と志望者数。
 コロナによる失業、また、ステイホームによるストレス。
 SNS上での政治や社会問題に対する今も続く、差別や分断。
 僕らはこれほどまで様々な声にならない悲鳴を聴き続けた日はないのではないでしょうか?
 今日、食料を買いにぶらりと町へ出ると、大学院の頃に、隣りの研究室の先輩に連れて行ってもらったお店が張り紙と共に閉店していました。僕が住む町で3軒目の閉店でした。
 張り紙に店主の手書きで書いた「悔しいですが閉店します」という文言と、賃貸業者のおそらくPCでデザインされたであろう「テナント募集」の綺麗な張り紙が同時に貼られていました。

 僕は家に帰りながら、その店主の手書きの文字と、「テナント募集」の文字が何度も頭の中でいったり来たりしました。日本、いや世界のどこかで同じような現象が沢山起こっているんでしょう。僕は未だにこの時の気持ちを上手に処理できません。
 僕がまず、選びたいのは「世界が泣いてるなら」です。



 
 「見てみぬふりなんて、できないのさ」と電撃戦隊チェンジマンの主題歌みたいな気持ちになることが、今年は沢山ありましたよ。
 


 さて、普段のふざけ具合とは対照的なスタートになりましたが、「暗い話にやたら詳しくなったもんだ」と言っていても仕方ないです。
 SKE48のメンバーに目を向けてみましょう。
 一旦ストップして、自分のこれからを考え直して再スタートするという意味では、「前のめり」や「ラムネの飲み方」が挙げられるかも知れません。
 また、リモートによる公演の中継、握手会からお話会が当たり前になった今では、「遠くに居ても」がしっくり来るかも知れませんね(来年のオンラインサイン会や手形会もどうなるか楽しみです)。
 
 2020年のマイナス面で表すの曲として、「世界が泣いているなら」を配置した時、プラス面で表す曲は何だろう、と考えていきたいと思います。
 確かにステイホーム期間は、コンテンツが溢れている現在、めちゃくちゃ不便ではないです。でも、退屈な時もある。このコロナで新しいビジネスが台頭してきた。これまでと違い、様々なことの「表現の仕方」、「面白がり方」を考え直す機会にもなったと思います。
 はっ!
 あるじゃないか!


 いつ聴いても、昭和のロボットアニメみたなイントロがカッコいいですね。
 眼鏡に白衣にネクタイと、メンバーのコスプレとしては、色々な要素が混じっているのも印象的なMVです。
 毎日の中で、「退屈」が増えてしまったかも知れない。
 でも、革命を起こすような「バナナ」はきっとある。
 それを見つけた人が、この2020年を楽しめたのではないでしょうか?
 僕自身は、仕事に就いて仕事を辞めるという「バナナ」に滑った気もするんですが、そのおかげで自分がやりたいことを始めるきっかけにもなりましたし、後から考えるとあの2020年が「バナナ革命」だったな、と思えるようにしたいですね。

 皆さんにとっての2020年を表す曲は何でしょう?

2020年12月20日日曜日

ずっと、見ていたかった

 忘れたくないメンバー

 

 本日、SKE48の10期生、加藤結の卒業が発表されました。



 以前、僕は12周年公演フェスに向けての毎日更新の際に、彼女のブログについての記事を書きました。

 彼女の過去のブログを読んでいく中で、彼女が自分に語りかけるように自分の過去を記述したブログがとても印象的でした。とても繊細で、でも自分の好きな世界を持っている子なんだな、というのが僕のその時の印象でした。
 いや、正確に書くならば、自分の推しメンである10期生の五十嵐早香が書くブログの中に登場する彼女の印象の方が強かったです。
 早香先生から見たかとゆいは、とても魅力的で文章を読みながら、あの少し幼く見える笑顔を連想しました。

 11月8日のブログで、ステージへの不安をブログ内で語っていましたが、その後のラジオ出演の文章から、明るい未来を予想していたんですが、現実は違う方向へと進んでいきました。

 今日、更新された公式ブログを読むと、その華奢な肩に色々なものを背負って活動してきたんだ、と思いましてね。彼女の心に寄り添ってらっしゃったご両親のエピソードや、9期生時のエピソード。アイドルが誰かの背中を押したり、励ましてくれたりすること。
 10期生になってからのこと。
 そして、「弱い」と形容する自分のこと。
 でも、「弱い」彼女を理解して、推してきたファンの方々や仲間たちの存在がありました。
 自分の繊細な部分と折り合いを付けながら、進んできた。
 「渚のイメージ」でのキラキラした姿。
 きっと、彼女と同じように、テレビやスマホの画面から、加藤結を受信して勇気をもらった子がいるかも知れません。
 充分、彼女は成長していた。僕はそう思います。

 10月7日のshowroom配信で、早香先生がかとゆいとの配信で、宇宙飛行士のイヤリングとオバケのピアスをプレゼントされたと話して、かとゆいから貰ったピアスとイヤリングをつけていました。
 「まだ、研究生だからピアスがつけられない」と語る早香先生の姿を見ながら、いつか、二人が正規メンバーに昇格して、かとゆいからのプレゼントを、配信だけじゃなくて、
堂々と付けられる日が来るといいな、なんて思っていました。

 でも、彼女が選んだ道ならば、今は祈るしかありません。
 どうか、彼女の心に穏やかな日々が来ることを。
 絵心のある人なので、ひょっとすると、在宅で彼女の才能を活かせる仕事もあるかも知れません。


 

 年内で彼女はSKE48としての活動を終えます。
 本当に色々な可能性があったメンバーだけに卒業は残念っです。

 でも、推しの耳の辺りをみる度に、きっと僕はかとゆいのことを思い出すと思います。




※「10期生 加藤結のブログも何故、面白いのか?」はこちら!

https://oboeteitekure.blogspot.com/2020/09/blog-post_10.html


2020年12月19日土曜日

隣りの席の中村さんが気になる

 見るものと見られるものを見るもの


 突然ですが、皆さんの学生時代の教室を思い出していただけますでしょうか?
 どんな風景でどんな匂いがしていて、どんな音がしていたでしょう?

 ちなみに、僕は男だらけの高校にぶち込まれていたので、教室に匂うのは早弁の匂いとコンビニで売っている1000円以下のデオドラントの匂い。隣りの席の川田は眼鏡の猫背で、ひたすらオリジナルのカードゲームを作っていました。かくいう僕も「キング・オブ・ファイターズ」のチーム表を学校の先生で作ったり、校歌の新しいバージョンを作っていたりというボンクラぶりを発揮していたものです。なんていうか、オビワンが来る前のルーク・スカイウォーカーみたいな毎日ですよ。

 共学の人の高校時代の話を聞くと本当に羨ましくなるんですね。
 で、そんな僕でも素敵な青春体験を出来る動画を発見しましてね。
 それがこちら!


 STU48の中村舞さん演じる「中村さん」が隣りの席の「サカモトくん」をからかう動画なんですが、なんていうんでしょうね。もう、ただただ、観ていて握手会のレーンの帰り道みたいなニヤニヤした顔になってしまいます。
 特にスマホのやつとか、素敵ですよね。
 そして、これを中村さんがじっくり家で考えているところとか、コンビニでわざわざ新しいジュースを買っているところとか想像すると、更にニヤニヤしてしまいますね。
 いやあ、STU48は同郷の兵頭葵さんを応援しているんですが、中村舞さんも素晴らしいですね。
 更に新しい動画が!


 何故だ、何故、サカモトばかり、こんな良い目に会うんだ!
 夏服から冬服に変わってるし!
 今回は、手紙編で、どんな風に駆け引きをしてくるかと思ったら、直球のメッセージですね。
 いや、あんなこと書かれたら、にやけるよとなりますね。
 ただ、ここであることに気が付きました。
 僕は決して「サカモトくん」ではないということです。
 なんなら「中村さん」と僕の苗字が同じなんですが、「中村さん」でもないんですよ。
 「サカモトくん」目線で「中村さん」とのやりとりを見ている。
 つまり、見る者である「サカモトくん」と見られる者である「中村さん」(同時にこの関係は逆転もしている)を見る者としての僕らが居るわけです。
 「サカモトくん」にライドすることによってドキドキ感を楽しむわけですね。
 ということは、「中村さん」の方にライドする楽しさもあるわけですね。
 「うわあ、来るかなあ、来るかなあ、来た来た」みたいな仕掛けの面白さもあるかも知れません。ちなみに、僕の中での「サカモトくん」のヴィジュアルはトム・ホーランドです。
 
 さて、こちらの二つの動画で「中村さん」を演じている中村舞さん。
 素の表情もなかなか素敵でしてね。
 ちょっとこちらの動画で観てみましょう。


 ううむ、普段の少し落ち着いた喋り方も素敵ですね。 
 出身地の愛媛県やおすすめの場所として宇和島市を挙げてくれているのも、同郷の人間としては嬉しくなります。
 STU公式チャンネル以外にも彼女の魅力を感じられるのが、「せとうちチャンネル」での動画です。いやあ、彼女を通して、内子の新たな魅力を知りましたよ。


 この辺りは、以前、兵頭葵さんの記事でも書きましたが、アイドルが自分の地元や地方に新しい文脈が加わることが、地方とコラボした48グループの魅力ではないかと思っています。

 ちなみに、先ほどの100の質問を見ていると、なかなか中村さんナイスキャラではないか、と新たな発見がありましたよ。
 STU48公式チャンネルさんの方で、これからも「瀬戸内学園」が展開していくと、兵頭葵さんも順番が回ってくるんですかね。その時にはどんなキャラクターが彼女に付与されるのか楽しみです。


 それにしても甲斐心愛ちゃんって可愛いよね?

 「ハートの独占権」もいいけど、眼鏡姿もいいよね。
 いやあ、「瀬戸内学園」でどんなキャラクターが付与されるんだろう?
 組手上手とかかなあ、パルクール上手とかガンフー上手とかかなあ、くふふ。
 いや、待て、待て待て。 
 もし、仮にこんな感じで欲望を剥き出しに発信し続けたら、どうなる?
 多分、こうなるぞ!


 ふう、危なかったぜ。なんとか「逆行」して防いだか。
 何回観ても、「TENET」の序盤のシーンは最高だぜ。
 さて、まだまだ魅力的なSTU48の愛媛県出身メンバーの中村舞さん。
 あと、1回ぐらいからかわれに行こうかなあ。

※兵頭葵さんについて書いた記事はこちら!

※「思い出せる恋をしよう」について記事はこちら!

「【SKE48×平和島】コラボメンバースペシャルライブ★ SGグランプリ★」の感想

センターの可能性

 小学生の頃、学校の図書館にはほとんどマンガが置かれてなくて(何故か朝日小学生新聞の『忍たま乱太郎』は貼られていましたが)、唯一の漫画コーナーが、「はだしのゲン」を始めとする戦争関連の漫画でした。その中で「あの町この町」という作品があって、主人公が戦後に親の遺産を手にするんですが、競艇とかですさまじい勢いで使っていくんですね(記憶が確かだったら4コマぐらい)。その場面を読んでからというもの、小学生の僕は競艇=多額のお金が一瞬で消えるところ、という印象しかなかったんですね。

 それから時が経ち、SKE48がボートレースの平和島とコラボ、ということで、「だ、大丈夫か?メンバーを始め、スタッフ運営が、みるみるお金を消費。気づけば、映画『万引き家族』なみのギリギリの生活に!」と心配が募りましたが、全くそんなことはなく、初心者向けの動画や、ありがたいことにライブを配信までしてくれていますよ。
 まだ観ていない方は、こちらをチェック!


 さて、今回はコラボメンバースペシャルライブの感想を書いていきたいと思います。
 まず、人数がフルメンバーではなく、限られたメンバーの中でするライブというのを逆手にとった、様々なセンターを試したライブだと思いました。
 メディアのチャンネルは外仕事のところなんですが、収録しているのはホームのSKE48劇場というのも良かったのかも知れません。
 
 印象に残ったのは、青海ひな乃さんの「強き者よ」センターですね。
 僕は「カミングフレーバー」は「遅れてきた世代」だと思うんですね。
 「ナゴヤドーム」も「総選挙」も知らない世代。
 だからこそ、彼女たちが作る新しい物語がどんなものなのか、とても気になっているんです。最後の大サビでの眼差しの強さや立ち姿の絵になる感じは(後ろにだーすー、奈和ちゃんという配置も含めて)、一度センター任せてみても面白いんじゃないか、と考えさせられるパフォーマンスでした。
 
 さとかほと「12月のカンガルー」の組み合わせも、おお、確かに彼女の笑顔の雰囲気と曲の世界観は合っているかもしれない、という発見がありましたし、熊ちゃんの「制服を着た名探偵」は、少人数でも映えるなあ、という再確認もありました。

 そして、菅原の「前のめり」は前にもあったかと思うんですが、彼女が松井玲奈から引き継いだもののドラマを考えると、何回観ても胸が熱くなりますね。江籠ちゃんセンターの「パレオはエメラルド」での清涼感や笑顔との相性も凄く良くて、良い組み合わせだな、と感じました。

 で、なんと言っても古畑奈和ちゃんの「誰かの耳」。
 僕は少人数バージョンを観るのは、今回が初めてなんですが、こちらも本当に良くてですね。菅原や青海さんの「誰かの耳」を観られるというのも嬉しかったんですが、やはり、センターの奈和ちゃんですよね。曲の中での静かな狂気。サビでジャンプした際の身体性。大サビ前の「言えばいい」の歌唱力。ゆななとは違ったアプローチだと思うんですが、僕はこちらのバージョンも好きです。
 奈和ちゃんといえば、「恋を語る詩人になれなくて」の間奏のソロダンスパートで、かつての宮前みたいに足上げで行くのか、と思いきや、彼女独自のダンスに切り替わっていたのも印象的でしたね。
 
 最後のパーカーでの「ソーユートコあるよね?」も曲の雰囲気やアクティブな振り付けと合っていて新鮮でしたし、センターを務めただーすーのMCを含めて、この人に任せておけば安心という感じは、外の仕事で様々な現場を経験しているからこそだと思います。
 今回のライブ配信は、なかなか面白い組み合わせが観られたので、是非、チャンスがあればまたやって欲しい試みでした。菅原バージョンの「誰かの耳」とかね。

 
 他にもSKE48関連の動画が沢山あるので、みんなでモリモリ観ましょう。

2020年12月17日木曜日

珠理奈HOUSE「【踊ってみた】松井珠理奈の『赤いピンヒールとプロフェッサー』ダンス講座~上級編~Jurina Matsui Dance Tutorial”Akai Pin heel to Professor”」の感想

 彼女が伝えてくれること


 アイドルの個人youtubeチャンネルが増えて久しい感じですが、発信者が増えれば増えるほど、多様性というものが広がるかな、と思いきや、意外とみんな同じようなことをしているという現象に陥り始めた2020年末。
 松井珠理奈の珠理奈HOUSEの最新の動画が更新されました。
 踊ってみたシリーズの上級編なんですが、なんといっても本人の解説つきであり、レベル別に解説を分けています。更に、ダンスの動きを実際の振り付けをされたNAMIJさんと一緒に言語化することで、「踊ってみた」という動画でありながら、情報量は圧倒的に多いものになっており、「これ、タダで観ていいの?」と聞きたくなるぐらい豪華なものでした。

 まずは、動画をチェック!



 ううむ、初級編は本当に初級編だったんですね。
 「幽遊白書」でやっと倒したと思った戸愚呂弟が60%ぐらいで、「暗黒武術会に出ろ」と言いにきたときの幽助の気分でしたよ。
 上半身の動きが中心だった初級編に対して、上級編は腕に加えて、肩、腰、足と身体全体で曲をヴィジュアライズ化することが要求されます。
 この曲の振り付けを知ることで、「思い出以上」を比較したり、「Giory days」と比較してたりしてみると、それぞれのダンスが身体のどの部分を中心にして、何を主眼に表現しているのかも見えてくるかも知れませんね。
 
 さて、今回の動画で気になったのが、実はダンスにアドリブの箇所があったということですね。
 これは、調べてみると面白そうですね(超他人事)。
 と、いうわけで、「AKB映像倉庫」で調べられる限り、調べましたよ!
 PCでyoutubeを再生して、スマホで各コンサートの「赤ピン」を再生するという超原始的な同時再生で。
 結果はこんな感じです。
 
 2016AKB48 リクアワ 両手を足から腰へと這わすあたりまでは映るが、その後顔のアップになるので、はっきりとは分からず。

 2016SKE48 ソロコン 腰を後ろにくねらせながら、太腿から腰の辺りまで両手を這わす。

 2017AKB48(単独) リクアワ 両手を太腿から腰、そして腹のあたりまで這わせていく。

 2017AKB48(グループ) リクアワ 両手を足から腰、そして腹のあたりまで這わせていく。

 2018AKB48 リクアワ 両手を足から腰、そして胸のあたりまで這わせていく。

 2018SKE48 リクアワ 腰にの前の辺りに両手を当てて腰を回す。

 2020youtube 珠理奈HOUSE 右手で下半身を半円形に左手で頭の周りをなぞり、首へ手を這わす。 

 圧倒的に2020年で進化してるじゃないですか。
 ひょっとすると、この間に何か加速度的な進化があったのかも知れません。
 僕は私はこのバージョンを知っているという人は、是非、教えてください。
 ちなみに、NAMIJ先生は、足から頭の辺りまで、両手を持って行ってますね。
 今後、僕は珠理奈の「赤ピン」を見る時は、ここも注目するようになると思います。

 あとは、ここまで動きを言語化しお手本も見せられる人なんで、一度、ゼストスクールのコーチとして、松井珠理奈先生登場回とかを珠理奈HOUSEでやってみるのも、面白いかもですね。
 
 さて、ここからは、動画の話から離れるんですが、この「赤ピン」アドリブを探す為に、リクアワを順番にチェックしていっていたんですが、その中で印象的だったコメントがあります。
 それは、2016年のリクアワで1位を取った際に(丁度、兼任が最後だった時ですね)、AKB48の当時の総監督横山由依が、珠理奈のことを下記のように語っていたことです。

「珠理奈ちゃんが、兼任してくれてた時に、SKE48でも凄く忙しいのに、AKBのね、コンサート、ツアーとかの時にね。リハーサルに出れなかったりしたんですけど、本番バチっと決めるところを見て、もう学んだメンバーが凄くいっぱいいるんですよ」

 ここで、もう一つ横山由依さんの言葉を挙げさせてください。
彼女があるメンバーの卒業公演で読んだ手紙です。


 「(前略)私が篠田さんとかかわりを持たせていただいたのは、AKB48の新公演の準備期間でした。
 忙しい篠田さんはなかなかレッスンに参加できません。
 代わりに研究生の私が振りや立ち位置を覚えて、篠田さんに教えるという役目でした。
 ダンスの経験もなく、ましてや人に教えることは難しい。
 そんな風にとても不安でしたが、初めて篠田さんに教える時に、その心配はいらなくなりました。
 振り付けはほぼ完璧。あとは私が教えるのは位置だけでいいくらいだったんです。
 
 時間もないのにいったいいつ覚えて、いつ寝てらっしゃるんだろうと、プロ意識の高さに驚いたのを覚えています(以下略)」

 僕の考えすぎならそれまでですが、松井珠理奈と篠田麻里子。
 この二人のプロ意識の重なりは偶然でしょうか?
 ただ、間違いなくAKB48の黄金期を支えてきた人のイズムは、篠田麻里子から珠理奈へと受け継がれていたのではないか、と僕は考えます。
 だからこそ、今、珠理奈が居る間に、SKE48の若手たちやこれから来る子たちにこのイズムを受けついで行って欲しいなと思います。


2020年12月15日火曜日

「2020年も終わるし、中西チームSについて徹底的に語ろう!」特集!!

 ダンスのKとダンスのSの融合


 今年のSKE48のトピックスの一つに、12周年公演の公演フェスがあります。
 過去のSKE48公演を今居るメンバーでやっていくという過去と今がぶつかり合う素晴らしい試みでした。僕自身も、イベント発表から公演フェスまで毎日特集記事を書いていたんですが、この中で、久々に中西チームSについて書くことがありましてね。

※「トリプルエースの可能性」という記事はこちら!

https://oboeteitekure.blogspot.com/2020/09/12_65.html

 そういえば、中西チームSについて、じっくりと考える機会がなかったし、何なら1回目のSKE48の組閣で、影が薄い気がするんですよね。
 まず、チームCはリクエストアワーの度に、「S子と嘘発見器」や「チームK2推し!」なんかで素晴らしさが再認識されますし、研究生を含めた4チームの中では、好きな人も多いのではないか、と思います。
 いや、松井チームEはどうなんだ、と思われる方もいるかと思いますが、もう「松井」って時点で勝ちじゃないですか(暴論)。雑な説明は置いておいて、1期生以降の表現力の高い若手と、木下有希子、菅なな子といったダンス巧者もいるバランスが取れたチームなんですよね。松井玲奈卒業コンサートでの「僕の太陽」なんか今、観ても最高じゃないですか。奈和ちゃんが「僕のたいよ~う」と叫んでるとことか。
 当時の研究生なんか、僕が一番嫌いだった6期生だらけですが、ドラマを知れば知るほど、彼女たちが乗り越えようと頑張ってきたドラマやかおたんやわんちゃんというお姉さんたちとの絆、そして「夕立の前」という代表曲があるじゃないですか。
 僕だって、どれがZEEPNANBAの「未来とは?」のコンサートに行ったチームCとか大好きですよ。

 だが、一人の元中西優香推しとして、ここで中西チームSを見捨てるわけにはいかない!未だにファンの間では「何がしたかったのか分からない」とか「エースだけを集めたんじゃ勝てない」とか言われています。そんなことを言う人たちに言いたい!

 その通りだよ!
 もう反論の余地がないぐらいその通りなんですね。
 だが、しかし、ここで一つ目の中西チームSの魅力を挙げたいと思います。


① メンバー配置の歪さこそが中西チームSの魅力!

 踊れるエース候補として、1期生の珠理奈がいて、2期生の茉夏がいて、3期生のゆりあがいる。
 さらにポストエース候補として、2期の石田安奈やきょんがいて、3期の後藤理沙子がいて、5期の江籠ちゃんやぺんぺんが居る。
 そして、公演で輝くあびるさんや真木子、ぴよすが居る。
 更に、チームSイズムを受け継ぐ1期生たちと、飛び道具兼歌唱力もあるみきてぃも居る。
 組閣分けの発表があった時に、冬月コウゾウ風に「勝ったな」と碇ゲンドウに話しかけそうになっていましたよ。
 僕の勝手な予想ですが、「珠理奈は外仕事でなかなか公演に出られなかったので、毎公演ごとにセンターをスライドさせて色々なパターンを試すに違いない!」と予想していましたが、当時研究生だった北川綾巴が抜擢されることになります。そして、ぺんぺんも組閣した年の11月に卒業してしまいます。彼女のやわらかな言葉と構成力のあるブログが好きだった人間としては、非常に残念でした。
 翌年の3月に茉夏が卒業、4月にあきすんが卒業してしまいます。
 各ユニット曲のセンターとかを見ても、やりたいことやどんなメンバーを推したいかはなんとなく伝わってくるんですが、これが「RESET」公演じゃなかったら、たとえば「ただいま恋愛中」公演とかなら行けたのか、とか考える楽しみがあります。あと、未だにゆりあセンター体制や江籠ちゃんセンター体制なんかも妄想したくなりますよ。
 でも、AKBにおけるダンスのKの公演曲だからこそ、ダンスのSにぶつけたかったのではないかな、とも思っていますよ。


② 中西チームSは良曲だらけ!

 そうはいっても2曲しかないんですがね。
 まずは、「JYURYーJYURY BABY」 


 まず、この曲を初めて聴いた時に「Darkness」の流動線を描くように動くダンスから、メリハリがハッキリしたダンスの振り付けに変わったことで、チームSはやはりダンスで魅せるチームなのではないか、と当時は推察したもんですよ。向田茉夏の新しい1面を見た感じで僕は好きな曲です。あとは、センターの珠理奈の安定感と、ゆりあを始めとした3期生以降のワクワク感が融合したMVです。
 ちなみに、「高柳明音の暗黙の了解」で、よくイントロが番組の終わりにかかっていたんですが、番組のBGMとしても物凄く良い曲なんですよね。
 
 次は、「猫の尻尾がピンと立ってるように…feat. Bose(スチャダラパー)」。

 僕の2014年のSKE48のベストがこの曲です。
 まず、コラボが小沢健二の「今夜はブギ―バッグ」のスチャダラパーのBOSEくんですよ。
 ピンとこない方はポンキッキーズのOPの人ですよ!
 原曲は旅をテーマに「あの小説の中に集まろう」という帰結が最高です。
 

 で、話を戻すと、まずラップの歌詞がBUBUKAで「マブ論」を連載しているライムスター宇多丸さんが、連載の中で高評価をしていましたが、本当に素晴らしいんですよね。フロウが聴いていてとても心地良いです。SKE48のメンバーではみきてぃがBOSE君の代わりにラップを担当していましたが、最近は披露される機会が少ないので、現役のメンバーで再現して欲しいな、と思います。
 ううむ、まだ年内のリリース数が2枚だった頃は色々なタイプのカップリングが試せただけに、来年は年2枚のペースでお願いしたいですね。
 
③ 緊張感と居心地良さの共存がある!
 よく、ウルトラマンファンの方々が「入るならどの防衛隊に入りたいか?」という話をしますが、僕もどのチームに何期生として入りたいか?という妄想をするんですね。まず、初代チームSを思い浮かべるんですが、どう考えても自分じゃレベルに付いていけないな、と思いましてね。メアリーダーとかは優しく支えてくれそうですけど、ストイックな人多いじゃないですか。だからこそ、カッコ良かったというのもあるんですがね。
 それを考えると、ほどよくチームSイズムを残しつつ、若いメンバーも居る中西チームSが丁度良いんじゃないかと思いましてね。5期生ぐらいで中西チームSに入って、江籠ちゃんやぺんぺんと一緒に頑張ったり、ときどき先輩のあきすんとかに癒されたりしてね。
 中西リーダーは厳しいけど、いつもブログとかで自分のことを紹介してくれるしなあ、みたいな居心地の良さと緊張感が同居した空間だと思うんですよね。
 ちなみに、メアリーダーが卒業公演の時に「チームをまとめられなくて、泣いたり悩んだりしたこともありました」と語っていましたが、にししも卒業前に「キャプテンになってから一人でトイレで泣いていた」ということを語っていましたね。二人とも自分のことより周りの良さを伸ばしたり、発信したりする人でもありましたね(しみじみ)。

 さて、実際に12周年公演フェスでは、1曲目の「RESET」で中西チームS経験者の真木子、ぴよす、江籠ちゃんの3人から始める憎い演出で始まりましてね。
 SNSを追っていくと、中西チームSを懐かしむコメントが沢山ありましてね。
 僕自身は観ることが出来なかったんですが、現役メンバーでの「引っ越しました」とか、どんな感じだったのかなあ、と想像してしまいます。

 久々に中西チームSが思い出された2020年。
 是非、2021年は「猫の尻尾」が披露されることを願っています! 

声を集めて、別の声を聴いて

 そこの役割は今


 AKB48グループの人気の背景には、インターネットがあったことがあったことは、多くの社会学者や芸能界の専門家たちによって語られてきました。当時の「2ちゃんねる」で沢山のスレ画立ち、運営も意図的にその流れをくみ取り、企画にも反映していた面白さがあるそうです。「そうです」と伝聞の形で書いたのは、僕自身は、直接初期のAKB48の流れを体験していないからです。
 そこから、徐々にAKB48はメジャーへと階段を登っていきます。
 僕自身も「マジすか」をきっかけにAKB48にハマり(宮澤佐江ちゃん推しでした)、ううむ、何か情報収集をしたい、と思いましてネットの海に飛び込んだものです。
 その中で、個人で一人のメンバーにスポットを当てたブログを書いている方もいらっしゃれば、「2ちゃんねる」からのスレをまとめた「まとめサイト」もゾクゾクとエントリーを続けていました。
 その中で「AKBまとめんばー」を知り、そこから徐々にSKE48のまとめサイトの「エンクラ」へと僕は流れていきます。

 で、この頃の「まとめサイト」の影響力はなかなか大きかったのではないか、と僕は感じています。わざわざアンチ的な内容を中心にまとめたサイトも出てきましたし、コメント欄は罵詈雑言の嵐というところもありました。

 勿論、「エンクラ」だって、答え合わせ的にコメント欄を2020年の僕が読んでみると、めちゃくちゃ事情通気取りのコメントもあれば、コンサートのコメント欄で嘘を書いている人(卒業メンバーが名古屋ドームに登場など)もちらほらいます。

 ただ、2012年前後にファンになった僕は、職場にAKB48について同じ知識量で語れる人は居なかったですし、SKE48についてもダブル松井については知っていても、2次元同好会って最高だよね、という話ができる人はいませんでした。
 ですので、スマホの画面の中で繰り広げられる「1日1人について真面目に討論スレ」のまとめなんかを読みながら、「ああ、そこ分かってるねえ」とか「そういう見方もあったんだ」とインターネットの集合知的な楽しみがありました。
 当時のエンクラのおかげで、松村香織という人の楽しみ方を存分に味わったとも思っています。
 伝説の「明日の速報には柴田阿弥が入る。この名を覚えておけ」もありましたしね。
 そして、2014年の2月の名古屋ドームに向けて、ファン発信でのオレンジのサイリウムの海と「SKE48コール」こそが、ある意味、その完成形だったのではないかと思っています。

 しかし、大組閣で潮目が変わり、「エンクラ」は閉鎖しました。
 サイト自体は残っており、僕なんかは記事を書く時に大変参考にしております。特にGoogle+のアーカイブとしてはかなり優秀だと僕は思っています。
 SKE48ファン自体も、この辺りから徐々に坂道に流れていきます。
 先日、愛聴している「アフターシックスジャンクション」のポッドキャスト配信の中で、ライターのガイガン山崎さんが語っていた、「僕らの世代なんかは、『VSゴジラ』シリーズはクラスの男の子ほとんど見ているっていうところから、えっ、ミレニアムシリーズ観てんの、俺とあいつとあいつしかいないぞ?」という潮目の変化が48グループにも来始めていたのかも知れません。

 僕の周りは「知っていた人」の方が多くなっていきました。
 また、東北の震災以降のTwitterの登録者数が増え始め、声を聴く側から声を出す側の人が増えていきました。
 僕自身は、中西優香卒業からゆるーく下がり始め、8期生の岡田美紅が加入するまで、ゆるーくSKE48と付き合っていくことになります。「前のめり」リリースとか、「アイドルの涙」公開とか、要所要所で熱くなるところはあったんですが、「まるで透明になったみたい」というヒビキさんを呼びたくなるモチベーションだったんですね。
 なんとなく、「まとめサイト」を見るのも面倒になってきて、仕事が忙しくなってきたこともあり、SKE48より河出書房から出ている「世界文学全集」と「日本文学全集」を読破する方が価値があるような気がしてきて、優先順位が下がり始めるんですね。更に、文学と民俗学から社会学へと興味が映り始めて、社会学者の方の著作に出てくる映画を片っ端から見始めて、さらにモチベーションが下がっていきます。

 2017年に、岡田美紅の加入によって再びSKE48熱が熱くなるんですが、思いのほか各サイトに取り上げられることが少なくてですね。徐々にモノマネなどで取り上げられていくことになるんですが、2018年の総選挙ランクイン等を含めて、ううむ、何か他人の声を聴くだけでは面白くないと思うようになりました。

 やがて「まとめサイト」が「ニュース」や「新聞」的な「早く」てあまり再読されない分野のものだとしたら、僕はより「遅い」メディアを作ろう、じっくりと読んで考えるようなずっと覚えてもらえているような記事を書こうとブログを始めました。
 そして、「まとめろぐっ!」さんの「寄稿記事」を読むのが面白くなってですね。
 哲学者のジル・ドゥルーズが、「農耕馬と競走馬の間には、牛と農耕馬の間よりも大きな相違がある」と書いていましたが、競走馬が周囲の環境に応じて「速さ」を求めて生きているのと、農耕馬や牛が濃厚の為に動くように、何に触発されるのかは自分の置かれた環境によって変わってきます。

 読む側から書く側に回ったことで、「寄稿記事」を書かれる方々へのリスペクトが生まれるようになり、ありがたいことに相互フォローをさせていただいている方もいらっしゃいます。

 勿論、まとめサイトは良いところばかりではありません。
 メンバーやファンの方が読んだら傷つくことを書いたり、根拠のない嘘も多いです。
 でも、僕をSKE48を楽しむための基礎知識やミームを教えてくれたのも「まとめサイト」なんですよね。

 だからこそ、これからもSKE48を取り扱うサイトやSNSは増えていって欲しいですし(特に僕みたいなアプローチのプレイヤーもまた増えていくと面白いと思います)、新たなムーブメントが生まれて欲しいなと思っています。だって、SKE48には、まだまだ面白くなる要素があると僕は信じていますから。


2020年12月13日日曜日

ずっと「変わり者」でいたい

1477年を待ちながら


 
 社会学者の東浩紀が著作の「弱いつながり」の中で、我々が毎日Googleで検索する言葉が、徐々に決まっていき、広大なインターネット環境で自分の選択肢を狭めているのでは、ないかという始まりで、かなり衝撃を受けたのを覚えています。
 東さんの提案としては、検索する言葉を変える為に、旅に出ることを例の一つに書いていたと思います。検索するワードが必然的に変わっていくわけですね。
 また、批評家の宇野常寛は、著作「遅いインターネット」の中で反射的にSNS等で反応するのではなくじっくりと考えることや、「ネットサーフィン」の面白さを再考し、質の高いものをweb上に置いて行くことを書いていました。
 さて、なんでこの2つの例を挙げたかというと、最近の僕はこの2つの考えと相反することばかりしているからです。
 どんなことをしているかというと、Googleの画面を立ち上げると、「SKE48 ブログ」というワードで検索します。特に夕方頃からは頻繁に。
 そして、探していた文字を見つけられずに、そっと画面を閉じます。

 SKE48の10期生、五十嵐早香のブログ更新が止まって2週間が経ちました。showroomの配信も止まってしまいました。モバメを取っておけば良かったんですが、丁度、10月末に仕事が忙しくなった頃に、「読む暇がないよう」と有料のモバイルメールを解約してしまっていたんですね。
 で、この2週間、五十嵐早香について何度も書こうとして、僕は書けなくてボツにしました。毎週のように更新されていた公式ブログについては、色々と広げられても、具体的にどんなことを掬い上げて書けばよいのか?
 ブログが面白いことなんて、SKE48ファンの方からしたら、流石に1回は聞いたことがあるのかも知れませんし、外見に関することは僕の主観が強いので説得力がないなあ、と思いましてね。
 ぼんやり、「1たす1は2じゃないよ!」の動画を観て、何を書こうかと考えましたが、思いつかないまま12月になりました。

 

 その間も他の記事を書いたり、「5つの視点」の記事のようにいくつかの視座を設けて考えてみましたが、五十嵐早香に関しては「あれ?新しいこと書けてるか?」という疑問がありました。

 そこから、ポツリポツリとたまってしまっていたモバイルメールや見逃していたshowroom配信をチェックしていきました。幸いと言っていいのか分かりませんが、今、ゴリゴリの無職なので、お金はありませんが時間はあったので、毎日、少しずつ消化していきました。
 モバメの明るい文面や時々、怖い写真。
 showroomは映像だけなので、観に来たファンの方々がどんな質問をされたのか分からないものもありましたが、様々な衣装を着て配信を盛り上げようとする彼女の姿がありました。
 それぞれのメディアの日付を見ながら、「あっ、この頃は本社への新規事業のプレゼン用に色々と調べて試算とかしてたなあ」とか、「この頃から終電で帰るのが当たり前になってたんだよなあ」とか「この日に僕は倒れたんだ」とか、当時の自分の状況を思い出していました。

 やがて、2020年9月19日の配信になります。
 彼女の誕生日の配信でした。
 手紙を取り出すと、制服のコスプレ姿の彼女は「照れるなあ」とはにかみながら始めます。
「皆様のおかげで、こういう…こういう感じですけどね。SKE48に入って初めて、誕生日を今日、迎えることができました。
 おかげさまでね。19歳を迎えることができました。19回目ですね。正直、こんなに色々な方々にね、自分の誕生日を祝われるというのは、人生で初めてです。
 (中略)12歳を迎えてからは、毎年毎年、誕生日という日がだんだんと特別ではないものになってしまっていたので、こうして、改めて自分の誕生日を実感するのはなんだか久しぶりで、不思議な気持ちです。まさか、19回目の誕生日がこんなに特別な日になるとは思いませんでした。そして、今日は、私は皆さまに謝りたいことが2つございます。
 まず、1つ目は、なかなか配信が出来ていないことです。これは皆さんもお気づきの方もいらっしゃると思いますが、ここ数か月、配信の頻度が減っていることです。
 皆さんとのコミュニケーションの場が、今はここしかないので、本当に…申し訳ないです。
 そして、2つ目は、まだ1回しか『青春ガールズ公演』に出れていないことです。なかなか目に出せる成果を出せていないので、応援してくださっている方々に申し訳ないと思います」

 ここから先の手紙は切れており、彼女も何を書いたか覚えていないそうです。
 それでも彼女は続けます。

「そして、きっと、この2つのことの原因は同じもので。私がレッスンに充分についていけていないからだと思っています。特に今、12周年公演へ向けて、レッスンでは周りの遅れをとっていることは、自分の目からも明らかです。
 ですが、今日まで、こうして続けられています。何時間も何時間も、同じミスを繰り返し続けて、頭も腕も足もパンパンになり、昨日とさほど変わらぬダンスを先生の前で踊り、怒られても続けられています。 
 ですが、こうして続けられている理由は、一つで。皆さまが、応援して下さる皆さまが、居るということです」

 そして、これからは書いていんですが、覚えているので、と改めて宣言して言葉を続けます。読むのではなく、思い出して自分の頭で新しい文章にしていく。

「私には2つ謝らなければいけないことがあったのですが、10個、感謝させていただきたいと思い、感謝をさせていただきたいことがございます」

 「一つ目は…」と言いかけてやはり、「書いてないな、でも、沢山あるんですよ」と語りかけます。

「まずは、こうしてね。あの…ゲリラ配信にも深夜の配信にも、駆けつけてくださって、ありがとうございます。そして、へへ、凄いあのミラーボールとかめちゃくちゃ、あの、悪ノリしちゃったりしてるのに、盛り上げてくださって。本当にありがとうございます」

「あと、変な歌も皆さま聞いてくださって、ありがとうございます。それから、あのブログも毎回毎回読んでくださって。メールとかにも、感想とか送ってくださって、ありがとうございます」

「それから、いつも私を笑顔にしてくださってありがとうございます」

「いつも…いつも…私のことを沢山沢山、笑わせてくれてありがとうございます」

「色んな、わがままとかも付き合ってくださって、ありがとうございます」

「寂しがりな、私に構ってくれてありがとうございます」

「私の…人生を…変えてくれて、ありがとうございます」

「そして、私を応援してくれて、ありがとうございます」

「本当に、こんなにきちんと、お礼をするのって、多分、去年の12月のオーディションの結果が出て、お礼配信以来だと思うんですけど。ねっ、なんか、改めて言うのも恥ずかしいんですけど。本当に皆さまには感謝していまして。
 あの…もう…私が…続けている理由は、一人でも応援して下さる方がいるからなんですね。まあ、私にとっては…応援してくださる…方の人数も関係ないですし、別に応援してくださる方がいなくても、私は、アイドルとしては、どんな形であれより多くの方々に楽しんでいただければな、と思ってたんですよ。目にゴミが(笑)」

 「ただ、こうして、こんな、ねえ。私みたいなのに、ねえ。私みたいなのを応援してくださる方がねえ。応援して下さる。ちょっと変わり者な方々が、いらっしゃって。ホントに私と似てる方々じゃないですけど。私みたいちょっとに変わってる方がいらっしゃって。応援してくださる方がいらっしゃるので、何でしょうね」

 「いざ、受け取ると、応援を。それを失うのが怖くなってしまって。
 正直、応援してくださって嬉しくなってきちゃって。
 嬉しくて嬉しくてしょうがなくて。
 私は、今、こう、応援してくださっている皆さんを失うのが怖くてたまらなくなってしまったんですよ。
 もう、もう、いいと思ってたのに。
 応援されると、嬉しくなっちゃってですね。
 こんなわがままな私になってしまったんですけど。
 是非、これからも応援よろしくお願いします!」
 
 なんで、僕はこの時の配信観てなかったんだ、と震えました。
 これまでの創作や随筆等とは違った、美しい言葉がそこにはありました。

 彼女のパブリックな発信が止まって2週間。
 年末の研究生公演にも今のところ、出る予定はなし。
 今の僕に出来るのは待つこと。
 それでも、僕は彼女を応援する「変わり者」でいたいと思います。
 
 AKBブームの頃、ある精神学者の方がアイドルを応援するメンタルの裏には「ありがとう」と言われたい欲求や承認されたい欲求があると語っていました。
 でも、「ありがとう」とか「承認」とかいいんです。されたら勿論、嬉しいんですけど、それだけじゃないと僕は思います。
 彼女たちの努力する姿や、才能が開花していくまでのドラマを間近で観る楽しみがあります。そのドラマは時に残酷であり、時に甘美でもあります。
 SKEをよく知らない方々からは「あなたは、時間とお金を投資する場所を間違えている」と時々言われます。
 「でも、考えるの好きですから…」と頭をかきながら僕は答えます。
 彼女たちに「嬉しさ」を味わわせてしまったのなら、ちゃんと最後まで責任を持ちたいなあと、無力ながらも思っているからです。

 自分の推しが今、戻ってこようとしてくれているなら、待っていようと思います。
 僕は離れずに「変わり者」の一人として。
 きちんと理解できているか分かりませんが、同じ「変わり者」理解者として。

 多分、今日もGoogleを開いて、彼女のブログを探すでしょう。どんなにネットの海が広くても、まず、海に出る前に。
 彼女のあの文章が帰ってきた瞬間を期待しながら。

 大丈夫、僕、SKE48ファンだよ?
 待つのには慣れてるんだ。


2020年12月11日金曜日

衣装から伝わる世界観と可能性

 SKE48像の構築と可能性


 2019年から2020年にかけて「D2C」がアパレル業界を中心に広がり始めました。「Direct to consumer」の略で自社で企画や生産をした商品を仲介業者や流通業者を通さずに自社のECサイトで直接、お客さんに販売するビジネスモデルですね。
 このビジネスモデルは、ECサイトにおいて、いかに商品やブランドの世界観を伝えるのか、この商品に関するドラマが語れるかが勝負の分かれ目になってきます(他にも店舗なで営業できたり、陳列などの自由度が高いとか、他にも面白い要素が沢山あるんですけどね)。それを考えると、ユニクロが2018年にファッション雑誌の「POPEYE」の編集長の木下孝浩さんを執行役員にとして引き抜いたのは先見の明がありすぎだな、と思います。
 ちなみに僕はフレッドペリーのカタログが好きで「今季はこういうコンセプトで行くからな!ルーツはこれだ!」と出した後に、各界の著名人が「わしはこう着ておる」というインタビューが載っているので、ブランドの世界観を外と中から楽しめます(近頃のは観られてないので、変更があったら申し訳ないです)。

 「モノ」からブランドの世界観が伝わってくるというのは、なかなか面白いと思うんですが、これってハイコンテクストの状態がないと厳しいと思うんですね。
 リテラシーが必要なものが沢山あります。
 たとえば、若い頃の僕は、フレッドペリーで「何故ポロシャツをこんなに出すんだ。何故、テニス用品みたいなモチーフが混ざるんだ」という疑問はカタログを読むまで分かりませんでした。
 だから、ECサイトでは一つ一つの商品の説明が長いのか、とか考えさせられましてね。日本でいうと、これが一番成功しているのは、糸井重里さんが運営している「ほぼ日」のような気もします(無職には少し高いぜ!)。

 コロナ禍のおかげで「モノ」に関する「世界観」について、少し立ち止まって考えたりじっくりと眺めたりする時間が、僕らには出来たのかも知れません。
 ただ、さっきも書きましたが、全部が全部、自分で気づけるとは限らないので、ファッションブランドにおけるカタログのようなものが必要になる時があります。
 

 今回は、「SKE48 衣装図鑑 全力制服」を読みながらSKE48の衣装における世界観と、そこから見えてくるものについて考えていきたいと思います。
 ただし、僕自身が服を考えていく上での言葉を持ち合わせていないので、まずは、2つの要素に切り分けさせてください。端と端を決めるということですね。

「静かさ」と「賑やかさ」。

 この要素で分けてみたいと思います。
 「なんだ、コイツ。いきなり主観が反映される言葉で語ってきたな」と思われるかもしれませんが、どうか読まれている皆さんの中でしっくり来る言葉に変換して読んでください。たとえば、「静かさ」を「清楚さ」とかに変えると、別の切り口も見えてくるかもしれません。

 それでは早速、見ていきましょう!
 レッツゴウ!(スカイライダーのOP風)





 まずは、シングルを見てみましょう。
 1stシングルの「強き者よ」の衣装には、「静かさ、清楚さ」と48グループの制服における「クラシック」感があります。まだ、ダンス重視のグループというコンセプトが定まる前だったので、「AKB48の妹分」ということから、少しおとなしい感じがしますね。

 ここから2stシングルの「青空片想い」では、アクティブな方向に今度は行っていますね。曲の振り付け自体もより動的なものになっています。どうでも良い僕の情報ですが、初めてダウンロードしたのが、この曲で、当時は珠理奈と玲奈は分かっていたものの、まだSKE48にハマる前で、木下有希子を見て、「うわっ、めちゃくちゃ綺麗な子いるじゃん」と驚いていたものです。

 3stシングルの「ごめんねSUMMER」では、「青空片想い」と比べると、「静かな」デザインになるものの、動きやすいコットン素材を使っており、アクティブな要素も残しています。日常生活の中にあっても違和感がない衣装もあって、個人的には珠理奈の衣装がお気に入りです。他のメンバーのパステルカラーも美しいです。


 4stシングルの「1!2!3!4!ヨロシク!」は、メンバー人気も高い衣装だそうで、松井玲奈ひょんもお気に入りだったそうです。3stシングルと比較すると、より動的な方向に衣装のコンセプトが変わっていますね。この頃は、シングルごとに衣装のコンセプトを動かしながら、少しずつSKE48の世界観を確立していった途中だったのかも知れません。1stシングルとは違う制服のアプローチでもありますね。動いた時にふわりと広がるスカートも動的なイマージを助けます。

 5stシングルの「バンザイVenus」は4stと比較すると、より明るい色使いで「バンザイ」の振りができるように少し余裕のある仕上がりになっています。ちなみに、コンセプトが「王子様とお姫様」というのは、初めて知りました。このジャケットを脱いだ時のネクタイと青いシャツの珠理奈の王子様感は確かに!

 6stシングルのパレオはエメラルドは、1stの「強き者よ」とは違った制服のアプローチで、ショートベストの組み合わせがカッコいいんですよね。MVの中でメンバーたちが巻くパレオの色味も本当に綺麗で、色使いが素敵な衣装の一つです。そして、紅白に出場した時の衣装は、選抜メンバーの海をイメージしたブルーのグラデーションが本当に素敵でしたね。最後のハンカチをするための仕掛けもあり、こちらもSKE48のアクティブなイメージにぴったりな衣装になっています。

 7stシングルの「オキドキ!」の衣装は、もうとにかく「賑やか」でしてね。料理でいえば、多国籍料理のように見えるんですが、初期のデザインを見てみると、1stの「強き者よ」のようなシンプルな制服にそれぞれが布やワッペンを重ね合わせて作ったという設定だったんですね。ちなみにこのページの「髑髏のデザインをつけて無敵感を演出」という一文が、この本の表現で一番好きです。ちなみに、MVの制服の方は、ベロア地で次の「片想いFinally」の匂いも少ししますね。

 8stシングルの「片想いFinally」では、えんじ色をベースにしたジャケットに思い思いのファー飾りが付いているんですが、このファーに「嫉妬心」や「劣等感」のメタファーだったとは。この制服な上品な感じが好きな方も多いと思うんですが、この衣装であの激しいダンスを踊るからこそ、外面の静けさと内面の爆発がリンクするのかも知れません。

 9stシングルの「アイシテラブル」は、カラフルでパステルカラーが素敵な明るいデザインです。実は靴にも衣装と同じヒラヒラが付いていたのは、知りませんでした。一人一人の肩のあたりについた花の違いも見ていくと面白いですね。全然、関係ないですが、ガイシ2012で初披露したのに、きちんと対応していた現場の方々の凄さですよ。

 10stシングルの「キスだって左利き」では、再び制服へのアプローチをするんですが、今度はワンピースのブルーのデニム地風の制服です。昔の女学校をイメージした要素もあるそうですが、これがMVの世界観とマッチしていて、素敵なんですよね。「静けさ」と「クラシック」方向の衣装だと思います。この辺りのシングルでも曲調にあわせて、動と静のイメージを交互に試していた感じがしますね。
 コンサート用の赤いチェック衣装もカッコいいんですが、僕は制服バージョンが好みです。

 11stシングル「チョコの奴隷」では、SKE48劇場でのMV撮影を意識してメタリックな生地とスパンコールを合わせ、光の乱反射を生むという「そういう使い方もあるのか!」とただきらびやかなだけではない、様々な遊び心が混じった衣装です。
 個人的には、歌番組で披露する際の襟の板チョコの柄にメンバーの名前があったとは!もし、握手会で着られることがあれば、誰の衣装か見てみるのも楽しいかもですよ。

 12stシングルの「美しい稲妻」は、透け感のあるワンピースやジレの下に水着という衣装なんですが、模様が全てオリエンタルだったり、エスニックだったりの要素が混じっています。世界観という意味では、かなり曲の世界観を拡張した衣装だと思います。全然、関係ないですけど、これガンダム系のロボットアニメの主題歌になりそうな気がしませんか?
 日産スタジアムでの衣装もスカートのどこかに金のラインが入っていて、遠くからも目立ちますし、近くから見ても楽しめる衣装になっています。


 13stシングルの「賛成カワイイ!」は、カラフルなタイダイ柄で、先ほどの「美しい稲妻」の南洋的な世界観とは違う、MV撮影時のタイのパタヤでも映える賑やかな色になっています。ちなみに、メンバーがジャケットを脱いで全国握手会に出ていた時に、ジャケットの下の袖にまでちゃんと柄が入ってるんだなあ、と感心したものです。珠理奈の着てた衣装のネクタイが未だに夏場は欲しくなります。
 今、思うと、ガイシ2013を挟んで、動的なSKE48のイメージに様々なモチーフを重ねて思考錯誤していた過程なのかも知れません。


 14stシングル「未来とは?」は、「未来」へはばたくという意味で蝶のモチーフがついていて、淡い色使いと軽い素材が特徴的です。蝶の羽にSKE48の文字が隠されているというのは、言われるまで知りませんでした。名古屋ドームで初めて見た衣装の美しさは、それまでが賑やかなモチーフが続いていたので、久しぶりのシンプルなデザインに何故か「おっ、王道に戻ってきたか」という感想がありました。でも、今改めてみると、様々なしかけがあったんですね。山田みずほさんが似合ってましたね。

 15stシングル「不器用太陽」のMVは、私服中心なので、ギンガム衣装と水色チェック衣装、そして、コルセット衣装、更に紅白衣装と様々なバージョンがあるんですが、僕はコルセットバージョンのクラシックと上品さが融合した感じが好きでしてね。SKE48における上品さのイメージが一つ更新された気がします。

 16stシングル「12月のカンガルー」は、コートとマフラーという珍しい冬をイメージさせる衣装です。ポイントはじゅりれなとは違うコンセプトを出せるかだったそうで。カラフルでポップなイメージになっています。衣装部の方の「ダブル松井だったらクールなトレンチコートになっていたのでは?」というコメントも気になりますね。そのバージョンも見たかった!メンバー人気も高い明るくてかわいい感じの衣装です。

 17stシングル「コケティッシュ渋滞中」では、グレンチェックのシンプルな制服なんですが、襟やポケット、袖口もそうなんですが、ネクタイ付近のワッペン・スカーフが遊び心全開です。Mステ出演時の衣装も、シンプルですが、上品な色使いで好きです。この頃は、新しいSKE48で四季を作っていくのかな、と考えていました。


 18stシングル「前のめり」は、松井玲奈卒業シングルで、「かすみ草」がグラデーションになって衣装の中に散りばめられていますが、個人的に大好きな花柄です。特に襟元の花柄が短いスペースにグラデーションが散りばめられていて素敵なんですよ。MVの制服は、みんなお揃いなんですが、沖縄の海とこの制服姿のダブル松井が良いんですよね。未だにこの衣装を見ると、珠理奈の背中を思い出します。


 19stシングル「チキンLINE」は松井玲奈がいなくなったSKE48で、どんな新しい世界観を生み出していくのか、と思っていたんですが、近未来的なデザインの黒地にシルバーのラインやメッセージが入った衣装になっています。今までのSKE48だと、「GALAXY of DREAMS」のハード路線に近未来的な要素を加えた感じが素敵です。ちょっと浮世離れした感じのこういう衣装も、たまには見てみたいですね。


 20stシングル「金の愛、銀の愛」では、「チキンLINE」の黒地を残しつつ、シックな感じの仕上がりになっています。曲の荘厳な感じと喪服のような衣装が見事に世界観を作り出していて、個人的に好きな衣装の一つです。
 この頃のSKE48に関して「暗黒時代」という言われ方もしますが、選択肢を増やしていた頃だったのでは、と感じています。ただ、決定的な何かがまだ見つかっていない感じでしょうか?

 21stシングル「意外にマンゴー」は、爽やかな白地に青のラインが爽やかな色使いが印象的です。長めのリボンが特徴的で、「静かさ」や「賑やかさ」とは違う「爽やかさ」を感じさせる衣装で、曲を含めて新しいSKE48の世界観を生み出していると感じます。茅野しのぶさんがデザインに加わったのも大きいかも知れません。小畑優奈の彼女なりの解釈でもあると思います。
 MVでは、白と黄色の水着が出てきますが、「パレオはエメラルド」や「美しい稲妻」ので登場した水着と比べて、よりシンプルな感じがします。
 これから新しいSKE48が始まると感じさせてくれた衣装でした。

 22stシングル「無意識の色」は、「オレンジ×ブルー×スポーティー」からスタートしたデザインで、SSAでのコンサートで多くのメンバーが着ていた時もカッコ良かったですね。
 そして、MVで登場するワッペンを付けた白衣装も斬新でして、「自分で歴史を纏うのか!」と衝撃を受けました。このシングルの衣装ではSKE48における新しい「カッコ良さ」を拡張したのではと思っています。

 23stシングル「いきなりパンチライン」では、名古屋ドームの開票前コンサートで観た時は、す、すげえ衣装が来たと思ったもんです。1色で単調にならないための工夫がカフスや肩章など、様々な工夫があったと知りました。
 ちなみに、このジャケットを脱いだ時の衣装がまたカッコいいんですよ。ネクタイした珠理奈やだーすーもカッコいいんですよね。
 「賑やか」なアプローチの極致ではないかと思います。


 24thシングル「Stand by you」は歌番組やMVでは、青地にチェックのバージョンと白とオレンジを基調にしたバージョンが二つあるんですが、青地のワンピースの方は、坂道的な上品さをSKE48で試してみたように僕は感じています。白とオレンジの方は初見で「科学特捜隊っぽいな」という印象だったんですが、MVの世界観と合っていて好きです。
 上品さと動性の両方を持ったイメージだと僕は思っています。

 25thシングル「FRUSTRATION」では、センターが古畑奈和に変わり、衣装もファッションブランド「LAGUA GEM」さんとのコラボになっています。これまでの衣装のイメージと比べるとアクティブなものになっており、「動的なイメージ」を古畑奈和というフィルターを通すとこうなるという、SKE48というグループに新しい色が加わったと僕は思っています。MVでの衣装も珠理奈のサイリウムカラーの服と惣田さんの服が素敵でした。


 26thシングル「ソーユートコあるよね?」では、黄色とベージュを基調にしたチェックの衣装が特徴的です。ロングスカートには、それぞれ別の位置に文字が入っていて、「Stand by you」をアップデートした感じで、須田亜香里という大人センターに似合う落ち着いた上品さと遊び心の融合が見られます。


 はあはあ、ちょっと衣装によって、SKE48の世界観って変わってきて面白いよね、みたいなゆるい記事を書こうと思ったら、シングル全部について、書いてしまっていましたよ。そりゃ、日も暮れるって話ですよ、お侍さん。
 さて、ここまで衣装の流れを観てきて感じるのは、イメージを掴もうとしていた前期、新しい価値観を試そうとしていた中期、そして、様々なセンターでイメージをアップデートしていった後期。
 その中で今のSKE48の世界観を衣装を通して、僕なりに語るとするならば、「上品でアグレッシブなグループ」でしょうか。
 次のセンターは、松井珠理奈なので、上記のイメージは変わらないと思いますが、次のセンターによって、また少し世界観が変わるかも知れません。その時、どんなイメージが重なるのかが楽しみです。


 で、ここまでが前半です。
 タイトルの「歴史」の方ですね。
 ここからは、「可能性」についてです。
 

 哲学者のスピノザが「エチカ」の第4部において組み合わせとしての善悪について語ります。
 「音楽」を「憂鬱の人」に組み合わせると、その人は力が湧いてくるそうです。
 それに対して、「悲傷の人」に組み合わせると邪魔な音になるそうです。「音楽」自体は、そこにあるだけで、善でも悪でもないのですが、何と組み合わせるかによって変わってくる。更に「善」の組み合わせは「活動力を増幅させる」と語っています。「喜びをもたらす組み合わせを探す」ということを語っています。

 じゃあ、SKE48の衣装でも「喜びをもたらす組み合わせ」があるはず!と思いましてね。

 それぞれのシングルの要素を観てきた今、どんな衣装が自分の推しメンや気になるメンバーと相性が良いか考えてみようじゃあ、ないかということですよ。

 ひとまず、僕は10期生の五十嵐早香推しなので、彼女に似合いそうな衣装は何かなあ、と考えてみたんですが、「Darkness」や「いきなりパンチライン」とかどうでしょう?同じ路線で、竹内ななみさんとかも似合いそうな気がしています。

 また、反則技かも知れませんが、秦佐和子さんの「Stand by you」衣装みたくないですか? 菅なな子の「無意識の色」とか、観たくないですか? 柴田阿弥の…。いかん、思い出に飲み込まれそうになったぜ。

 今回はシングルの表題曲中心にSKE48の世界観と、衣装とメンバーの組み合わせについて書いていきましたが、皆さんは衣装からどんな世界観や組み合わせを感じたでしょう?


2020年12月10日木曜日

珠理奈HOUSE「【踊ってみた】松井珠理奈の『赤いピンヒールとプロフェッサー』ダンス講座~初級編~Jurina Matsui Dance Tutorial ”Akai Pin heel to Professor"」の感想

 曲をライドする楽しみ

 皆さんは、普段コンサートを観ている時、ダンスには注目しているでしょうか?
 僕自身はダンス経験者ではないですし、ダンスに関する知識もないので、毎回、曲の世界観をヴィジュアライズ化する手段として観ていたんですね。振り付けの意味は考えるけれども、実際にプレイすることに関しては考えていなかったというか、想像が働いていませんでした。

 かつてあった、SKE48の握手会で、メンバーの振り入れ講座がありましたが、「いや、ダンスの振り入れをしたところで、活かす場所がないでしょう」と映画「霧島、部活やめるってよ」の東出昌大さんみたいな目線で観ていたんですね。

 先日、松井珠理奈公式youtubeチャンネルでNAMIJ先生との対談が行われましたが、今回はダンスの実践編ですね。これが、「赤いピンヒールとプロフェッサー」の新しい楽しみ方を知っていく上でなかなか興味深くてですね。
 まずは、公式チャンネルをチェック!



 「せっかく、だからやってみるか!」と「心に冒険を」と酒井法子の「夢冒険」をBGMに僕もチャレンジしてみましたよ。


 
 で、実際に動画を観て、曲を身体表現でヴィジュアライズ化する際に、歌詞のどの部分を拡張して行ったのかが見てきました。
 まず、サビの「ピンヒール」、そして「脚」の要素。更に「誘惑」を連想させる振り付け。感情に関しては「恋を教えて」の部分がハートの形を作る振り付けになっていますね。曲のタイトルである「赤いピンヒール」の部分と「プロフェッサー」に対する気持ちが振り付けに落とし込まれているんですね。
 
 ちなみに、ちょっと、自分も試してみた結果分かったのが、踊りながら表情を作れるメンバーって凄い!ということですね。鏡を見ながら踊ってみると、もう無表情で踊る中年男性がいましたよ。ただ、「WOW!WOW!」のところなんかは、踊る楽しさを感じられるというか、音楽に身体をライドさせる楽しさが感じられました。体育の授業に「ダンス」が加わったわけも「身体を動かす楽しみ」という意味なら大賛成ですよ、ぜひ、「ダンス」の次は「ガンフー」も取り入れて欲しいですね(『ジョンウイック』の観過ぎ)。

 さて、何故僕みたいなダンス弱者が楽しめたかというと、珠理奈とNAMIJ先生の分かりやすい振り付け講座のおかげですよね。
 身体を動かす手順だけでなく、次は何をするべきかやどこを意識すべきかを意識させられて良かったです。
 「赤いピンヒールとプロフェッサー」の振り付けが、こうして正式にオープン化されたことで、後輩メンバーもチャレンジしてみるのも面白いかも知れません。

 多分、珠理奈は卒業後にアイドルをプロデュースする際にも、この分かりやすい説明や実際に自分の身体で表現できるというのは、大きな武器になるではないかと思います。
 
 
 日本で大活躍した珠理奈は、老後アメリカのカリフォルニアで過ごす。
 カルフォルニアで「うまやラーメン」を営む珠理奈。
 ある日、珠理奈と同じモーテルに住む日本人の少女が学校で、「ダンスをやっている」と強がりを言った為に、帰り道でクラスのいじめっ子たちに、「本当に踊れるの?」「ちょっと見せてよ!」と「踊れ」コールをされる。
 たどたどしくステップを踏む少女。
 実は、彼女はダンスの経験などないのだ。
 「嘘つきめ!」と馬鹿にするクラスメイト達。
 突如、アカペラで「UZA」を踊り、いじめっ子たちをビビらす珠理奈。
 「な、なんだこのばあさん!」となり、逃げ居てくいじめっ子たち。
 少女は、感銘を受け珠理奈に弟子入りするが、やらされるのは、ラーメンの修行ばかり。
 ラーメンの巨釜をお玉でゆっくりと回す練習や、身体を左、右、左、右と交互に手と身体を動かす麺の湯切り。
 半信半疑の少女だったが、ある日お店の中で流れた「赤いピンヒールとプロフェッサー」にあわせて踊る珠理奈の姿を目撃する。あのお玉の動きはイントロの「サー」、あの湯切りは「WOW!WOW!」だったのか!
 居ても立っても居られず、一緒に踊り始める少女。
 何も言わずに頷く珠理奈。
 やがて、少女は珠理奈から渡されたCDを手にダンスコンクールへ。「赤いピンヒールとプロフェッサー」を踊り、いじわるなクラスメイトたちを撃退して、見事優勝するのだった。
 「そういえば、あなたの苗字を聞いていなかったわね」という珠理奈。少女は静かに言う「フクシ」。

 なんていう、バカ丸出しな「ベストキッド」のパロディ妄想「ジュリナ・キッド」が繰り広げられるぐらい、分かりやすい教え方でした。
 ライバル組織「コブラ会」の代わりに「会」つながりで「スダ会」を入れようかと考えましたが、やめときました。多分、「ジュリナキッド2」は日本の名古屋に戻って、珠理奈の故郷の悪いやつをダンスで倒すはず(デンデン太鼓の代わりに、ヲタのコールがヒントになる。)。
 
 果たして、何人の読者がここまで読んでくださったか分かりませんが、「上級編」がどうなるか、楽しみです!こんな時だからこそ、身体を動かして楽しみましょう。

2020年12月8日火曜日

5つの視点で考える

 より明確化していく為に

 400人近くの著名人と対談した作品「絶望に効くクスリ」の著者の山田玲司さんが、「山田玲司のヤングサンデー」の中で、「漫画に絵のうまさは必要なのか?」という質問に対して、ある五角形を書いて解説します。それぞれの角には次のような単語が書かれていました。 
 「絵」、「ストーリー」、「キャラ」、「見せ方(構造)」、「世界観」。
 「絵」のうまさは作品を構成する一つであり、そこで躓くのは勿体ないことなどが語られていきます。他にも戦える要素があるし、それを「絵」が助けることもあると。確かに、そう言われてみると、各漫画雑誌の新人賞の評価軸でも似たようなものがありますね。


 それでは、この考えはひょっとして、アイドルにも使えるのではないか、と。
 「絵」のところを「歌・ダンス」としたら、どうでしょう?
 つまり、テクニックというかスキルの部分としたら。

 たとえば、僕の推しメンである10期生の五十嵐早香は、どうか?

 「スキル」…まだまだ、経験不足だと思います。


 「ストーリー」…始ったばかりです。でもアイドルになるまでのストーリーは少し興味深いかも。


 「キャラ」…オカルトや都市伝説好きというSKE48の中にはなかなか居なかった独自性があります。


 「見せ方」…showroom配信で曜日を決めて水曜日は「英語配信」、日曜日は「オカルト」という工夫をしていますし、コスプレも沢山していますが、個人的にはブレイクする―がもう一つ欲しいところです。


 「世界観」…彼女が書くブログは、彼女だけの文体を獲得していて、これが本当に素晴らしくてですね。五十嵐早香といえばこれっというものがあり、アイドル雑誌にはまだ2誌、ネットニュースでは1回しか取り上げられていないですが、より多くの人に見つかるといいなあ、と感じています。

 ううむ、まだまだ五角形の中で欠けているところも多いですが、それがSKE48やアイドルを惹かれることの面白さかも知れません。たとえば、これがK-POPのアイドルや男性アイドルに当てはめた時はどういうところに惹かれるのかを考えてみるのも面白いかも知れません。

 で、なんでこんな指標を持ち出したかというと、月に1度の6期生、鎌田菜月を知ろう連載の為なんですね。前からブログを読んでくださってる方はご存じかと思いますが、僕はSKE48の6期生が長い時間苦手だったんですね。
 でも、相手のことをきちんと理解したり、情報の更新をせずに嫌いになるというのは良くないな、と思いましてね。
 これまではブログを中心に観てきたんですが、他の見方はないかと上記の指標で考えてみることにしました。あくまで僕から見た鎌田さん像なので、鎌田さん推しの方からしたら、「はあ?お前なに言ってんの?『逆行』して、過去の俺と今の俺で挟撃作戦でぶっつぶしてやろうか?」と映画「TENET」もびっくりな怒りを覚えるかも知れませんが、勉強不足な点はまた教えてください。


 「スキル」…ダンスに関してはゼストスクールで先生を任せられる、つまり、「お手本」になれるぐらいの安定感があるんだと思います。彼女単独のダンスに関してなかなか見たり、考えたりすることがなかったので、新鮮でした。また、歌に関しては、「涙の湘南」の歌い出しが印象的ですよね。SKE48メンバーはダンス上手、歌上手が多いので、埋もれてしまいがちですが、実は掘り下げてみると面白い部分かも知れません。

 「ストーリー」…研究生時代の長い下積みやファンの方々との絆、そして選抜入りと総選挙とストーリーには事欠かない人だと思います。

 「キャラ」…性格に関しては、僕は物凄く苦手でした(過去形)。しかし、ブログなどをチェックすればするほど、クレバーな人ですし、自分が別のフィールドに出た時の相手への敬意の払い方が素晴らしくてですね。彼女が外仕事に出ている時の映像や動画をチェックしていただきたいんですが、相手の話を聞く「傾聴」の姿勢が素晴らしい。この辺りは本当に更新されました。好きなものを仕事に繋げられるところも素晴らしいですね。あと、俯瞰で状況を見られているところも素晴らしいと思います。

 「見せ方」…自己プロデュースのうまさは、かなりのものではと思います。何か一つのムーブメントを起こし、そこからファンの方々と進んでいく強さは、彼女の自己プロデュース力にあると思います。この辺りは、みんな知っているけれど、深く掘っていくと面白そうなところですね。自撮りをいじれるというムーブメントを作ったのも彼女ではないでしょうか?

 「世界観」…「鎌田さんと言えば?」と他推しの人に質問した時に、ぽんと答えが出てきそうなのが、彼女の凄さですよね。今だと「将棋」と答える方が多いかも知れませんが、僕は「文学」でした。
 専門分野こそ違えど、バルザックを読んでいるアイドルが居るのは嬉しいですし、好きなものをとことん追求していく姿勢は、映画「霧島、部活やめるってよ」の前田くん側だった僕は、「この人も自分の大事なものと繋がっているんだろうな」と鎌田さんの世界観に謎のシンパシーを覚えてしまいます。

 ざっと、5つの要素を当てはめて考えてみました。
 「いや、お前、全然わかってないよ。映画『ワンダーウーマン1984』のデジタル試写のネタバレ、いますぐ喋ってやろうか?」と怒り心頭の方もいらっしゃると思いますが、その辺りは、是非是非、これから勉強させていただければと思います。
 なんとなく、来年からの研究課題のヒントが見つかった気がしましたよ。

 折角なので、このブログでよく取り上げている古畑奈和ちゃんについても考えてみましょうか。
 奈和ちゃん推しじゃない人間なので、「えっ?ナニコレ?全然、分かってないじゃん?映画『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』のマンソン・ファミリーみたいな目にあわせるぞ?うちの倉庫に火炎放射器は…」と思われる方もいらっしゃるかも知れませんが、勉強不足の点はご容赦ください。それは行ってみましょう。

 「スキル」…歌、文句なしにSKE48でもトップクラスですし、ダンスも流石は「最強研究生」世代。自分では苦手と言っていましたが、きちんと曲の世界観をヴィジュアライズするアプローチで魅せてくれます。
 

 「ストーリー」…もう、この人の場合、ストーリーにことかかないです。特に総選挙関連やセンターになるまでのストーリーは特に。この辺りは、noteにまとめているので、興味がある方は是非、読んでみてください。

https://note.com/oboeteitekure913/m/me7bdfffe47ff

 

 「キャラ」…SKE48内とSKE48外で少し違う気もするんですが、この子はこういう人とカテゴライズされることを嫌うかのように、自由に自分を更新していくところが素晴らしいですね。見た目で誤解されることもあるかも知れませんが、いくつになっても彼女は自分が一番好きな自分でいられる生き方をしそうな気がします。そして、他者に対する優しさも変わらないのでは、と思います。


 「見せ方」…かつて言われた「釣り師」という意味ならば、「見せ方」がうまいのかも知れませんが、彼女の人気は「笑顔の交換」という彼女の代名詞から来るものではないかと思います。ある時から、周りの目や周りの声に左右されずに行動することを決めたタイミングがあるのかも知れません。知れません。知れません。知れません。誰か、調べて。誰か、教えて。僕が、調べるか。


 「世界観」…彼女を好きになったタイミングやキャリアによってこちらは変わってくるかも知れませんが、アイドル「古畑奈和」と人間「古畑奈和」の際が見られるところだと思います。彼女の身体を通して表現される曲の世界観も好きなんですが、僕は、彼女の書くアメーバブログが好きです。アイドルというレイヤーが重なることで、私小説と随筆の間のような言葉が紡がれる美しさがあります。ただ、本当にギリギリの時なのが、ネックです。できたら、そんな思いしてほしくないですからね。

 五角形で観た時に、「ストーリー」と「スキル」の要素が僕から見たらずば抜けていると思います。推しの方からしたら「キャラ」や「世界観」もあるかも知れません。

 じゃあ、松井珠理奈はどうなのか?
 珠理奈推しの方々から見たら、「はあ?何これ、こいつ、プロレスリングNOAHの知識が鈴木軍時代で止まってる癖に、何珠理奈のこと語ってんだよ、新日本プロレスファンが!バーニングハンマーかますぞ」と思われるかも知れませんが、広い心で読んでください。


 僕はここ数年の珠理奈は「見せ方」の自己プロデュースがぐんと伸びたと思っています。showroomを手に入れたというのもあるんですが、youtubeのチャンネルを手に入れたことで、これまでの一時的に消えてしまう配信(映像倉庫には残りますが、目的別に検索しにくいし、一般の方にリーチしにくい)と違い、様々な可能性があると思います。


 「キャラ」でいうと、本当に何でも全力投球で、SKE48イズムに関しては彼女なしには考えられません。でも、繊細なところもあるので、支えてあげたい、味方で居たいと思わせてくれる人です。ハリウッド珠理奈という飛び道具があるのも彼女の強みですね。

 「ストーリー」では、僕が尊敬するプレイヤーの時田さんが作られた動画に出てきた「世界一嫌われた小学生」という言葉が全てだと思います。いきなり、とんでもないストーリーを背負ってしまった彼女は、何度も逆境に立たされます。
 今年公開されたA24制作の傑作映画「ラスト・ブラックマン・イン・サンフランシスコ」の中で、「なんでこいつらは会ったこともないのに、死んだ俺の仲間のニュースを語って、『いいね』や『リツイート』を稼いでいるんだ?」と問題提起するシーンがありましたが、まさにこんな思いを何度かしました。
 それでも「階段登らせてもらおうか?」とグループの階段を登っていくストーリーと、登り終わってからのストーリー。どちらも味わい深いです。実は2018年秋からの自分の新しい目標を徐々に獲得していく珠理奈のストーリーが好きです。

 「スキル」に関しては、ダンスの吸収力と記憶力の凄さですよね。ベテランでありながら最前線でも戦えるというのは、加入した年もあるんでしょうが、ダンス選抜に選ばれ続けるスキルは流石です。歌に関しても、ソロアルバムで聴こえてくる優しい声が個人的に好きです。

 「世界観」ですが、彼女の場合、太陽のような明るさもありますし、寂しい背中を時々見せる月のような輝きもあります。その際に、48グループの黄金期からの歴史や、卒業して行った同期たち。でも、激しいダンスを踊れる身体性と誰かを想う気持ちを書ける繊細さ。どちらも持っている彼女の世界観は、これから卒業後どう変わっていくのか、気になります。あとは、卒業コンサートでどんな風に世界観を表すかも。

 ざっくりと、4名のSKE48のメンバーについて考えてみましたが、皆さんの推しはどうでしょう?
 アイドルの面白さは「未完成」なところだと思います。
 5つのパラメーターが満タンの人は、そんなに居ないんじゃないでしょうか?
 書いてみてわかったんですが、「世界観」はどこで感じるかメンバーによって違いますね。ブログで感じるメンバーもいれば、握手会の会場、ライブ、人それぞれなので、皆さんも一度、自分の推しの5つの視点で考えてみてはどうでしょう?

 意外と気づかなかった推しのポテンシャルや新しい魅力に気づけるかもですよ!


 

10月から12月のnote更新

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