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2019年2月26日火曜日

「SKEBINGO! #6」の感想



新しい可能性


 今回も前回に続き、芝居のダンスの練習です。

 まずは、感情を開放する練習
 「悲しい」からです。
 メンバーは、鎌田菜月、惣田紗莉渚、小畑優奈、末永桜花、石黒友月の5人。
 内面から徐々に外側へと悲しみを表現していきます。
 個人的には惣田さんが凄いな、と思いました。表情も動きも。説得力があるというかね。終わった後のダメージも。
 小宮さんの「バラエティとは思えない」という空気の重さも確かに。
 先生の「考えることと感じることは難しい、辞書に載ってないし」という言葉からすると、やっぱり演劇が上手いメンバーとかダンス表現が上手いメンバーは感受性が豊かなのかなあ、と考えさせられました。
 
 次は怒り。
 メンバーは斉藤真木子、古畑奈和、荒井優希、松本慈子、後藤楽々です。
 最初は身体の中にエネルギーを溜めるところから。
 「怒りの表現は、動作じゃなくて感情が先」という先生からのアドバイス。
 お互いに向かいあって怒りを表現する練習をします。
 ここでの真木子VS慈子という大阪マッチアップがめちゃくちゃ良くてですね。もちろん、真木子の顔も怖いんですが、慈子の眼差しも力がありました。
 おでこをぶつけ合うところとか、完全に格闘技の試合前みたいで、盛り上がりましたよ。
 怒りを動作で表す練習では、楽々が床を叩いて、「痛て!」となるところが面白かったですね。先生の「物にあたるのはありがちなミス」という指摘も。「なんでこういう怒りになるのかが大事」とも。ただの動作になってしまわないように、動機が必要なわけですね。うーむ、だんだん感情の芝居が難しく感じてきましたよ。


 感情を作ってから芝居をしていくというので思い出したのが、よく戦争ものの映画を撮る時に俳優に兵役をさせるんですね。何故これをするかというと、軍隊の理不尽なことを体験させていくことで、だんだん役者の目が死んでいく。目が死んだら撮影開始。リアルな兵士役にするために、感情を削ぎ落させるというアプローチがあることを聞いたことがあります。
 映画「アホーマンス」を撮った時の松田優作とか、それを1日でさせるんだからどうかしてますが。

 さあ、いよいよ実践編。
 まずは怒りを表すダンス。テーマは「信じていた人に裏切られた怒り」です。
 トップバッターは古畑奈和ちゃん。
 音楽はオルフの「カルミナ・ブラーナ」
 この音楽聴くたびに「忠臣蔵外伝 四谷怪談」思い出すの僕だけ?
https://youtu.be/3s2cF5wxFE4

 苦悩の後に、振り上げたこぶしをもう片方の手で抑え込んでいくところが印象的でした。設定を後から説明してもらうと、「いじめられていた友達を助けて一緒に居たのに、またその子にいじめられる。でも、凄い怒りだけど、今まで凄いずっと仲良くしてくれたからこの怒りを収めなきゃなって」というストーリーでした。なるほど、あの手はそういうことか。

 先生の評価も「ストーリーうんぬんはどうでも良くなって、見る人にとってはもはやストーリーが重要ではない、この人が作り出す情景とかこの人が何を思ってるんだろう、というのが重要になってくる」とのコメント。なるほど、外側よりも内側を連想させられる芝居なわけですね。ただ、これ奈和ちゃん自身を見てて思う時もありますけどね。「完全に空気を支配していた」と先生も高評価。由麻奈も謎の手の動きと共に「奈和ちゃんのことは絶対に裏切らないでおこう」と感じてました。
 そして、真木子も怒りのダンスを表現。
 楽屋話で「鍾乳洞の中にいそう」と言われてましたが、どこの不動明王なんだよ!
 
 SKE48に「表現という意味では無限の可能性」を感じた先生。
 ここからはダンスの実践編です。
 まずは、先生が特に良いと思ったメンバー2人に本格的なダンスをしてもらいます。
 選ばれたのは、松井珠理奈と古畑奈和。
 選ばれる自信はあったと聞かれて、「ちょっと…」と小声で言って照れる奈和ちゃんらしくて可愛いですね。
 かぶせる珠理奈も。

 そして、先生が振りつけた「Stand by you」のお芝居バージョンのダンス選抜も選ばれます。選ばれたのは、斉藤真木子、高木由麻奈、末永桜花の3人。悲しみ、怒り、喜びのそれぞれのダンスで高評価だったようです。
 ちなみに「Stand by you」はこんな感じの曲です。
https://youtu.be/zYYzf81pCks

 ダンスのポイントとしては、「正面・カメラだけでなく空間を意識することが大事」なんですね。
 まずは、3人の方から。
 いやあ、これがダンスの3分の1が顔が見えないというアイドルのダンスでは、なかなか見ない感じのダンスになってましてね。表情も三者三様なんですが、個人的には最後のおーちゃんの何か不思議なものを見つけたような表情が良かったですよ。ちょっと、引きの画になりますが、真木子は優しく微笑んでましたね。

 先生も「自分が踊った印象と全然違う仕上がり。表現がこんなに違うのを目の当たりした。でも、ここからもっとやりたいという感じ」と可能性を感じた高評価です。

 次は、珠理奈と奈和ちゃんの二人のダンス。
 曲は「ふるさと」です。
 これが良くてですね(しみじみ)。
 野山を駆け回って何かを捕まえたり、色々な遊びをしたり、お家に帰ったご飯を食べたり、そんな思い出が今も心の中にあるというような風に、僕は感じました。


 設定は「幼馴染で、昔をことを懐かしく思い出してて、久しぶりに会って、やっぱふるさとっていいね、と今の自分に戻ったり」というものでした。
 時間軸の行ったり来たりが確かにありましたね。
 先生からも「リスペクト」という高評価が。
 奈和ちゃんも「マネージャーさん、今すぐお金持ってきて」と思ったというぐらい身になった授業だったんですね。

 今回の放送を観て思ったのは、2019年、もしシングル3枚切れるんなら、1枚ぐらい「じゅりなお」センターでどう?ということです。
 うん、若手の起用も大事なんですけどね。
 ただ、これだけ表現力がある二人を前に出さないのは勿体ない気がしましてね。

 今回の放送を観て思い出したのが、「前のめり」のメイキングが収められてた映画「アイドルの涙」の特典ディスクで、泣いている珠理奈に「恥ずかしいことなんて思わないで」って、慰めてた奈和ちゃんの姿だったんですね。
 当時は珠理奈の方が前を走っていましたが、この4年で二人の距離は徐々に近づいて行ったのではないでしょうか。珠理奈の横に立つ松井玲奈の代わりなんていませんが、だーすー、奈和ちゃん、この二人は今、隣りに立つ資格は十分過ぎるぐらいあるんじゃないかな、と思います。
 若手センターも時計の針を進める上では重要だと思うんですよ、ただ、若い子には出せないような魅力ってあると思うんですね。だから、2019年のシングルのうち、表現力勝負の曲があれば、ぜひ「じゅりなお」を試して欲しいなと思う今日この頃ですよ。
 
 次回はミュージカルに挑戦!
 ダメだ、はたごんが「のしあがるうぅぅ」とか歌ってるだけで面白い。

 ※楽屋ばなしについては別の記事でじっくりやりますよう。

 2014年の珠理奈について考えた「大声ダイヤモンド」についての記事はこちら!
https://oboeteitekure.blogspot.com/2018/12/blog-post_47.html