彼女が報われる瞬間
2014年6月7日、僕は味の素スタジアムに居ました。
降りしきる雨の中、チケットを震える手で渡し、仮設テントの中で簡単の持ち物検査をされた後、いよいよスタジアム内へ。広大なスタジアムに色とりどりのカッパを着たファンの皆さんが、開票イベントの始まりを待っていました。
僕もカッパの上にカッパを羽織り、鞄もビニール袋で防護した上で、当日は会場に行っていまいたが、それでも手や顔は守れないので、どんどん濡れていきます。
チケットを観て、この辺かな、と席のブロックを目指していると、滝のようなものが見えるんですね。あれ、那智に来たのかな、と一瞬思ったんですが、そうではなくてですね。よくスタジアムの客席の一部を雨から守るための屋根があるじゃないですか、後ろから伸びてる。その屋根の先端部分の真下が僕の席だったんですね。
で、その日は豪雨だったため、先端から流れ続ける滝の真下に身を投じることになりました。
凍えた身を暖めるためにスタジアムで買ったケンタッキーフライドチキンは、雨のせいでどんどんシナシナになっていき、手は震え続け、頭の中ではさだまさしの「防人の歌」が流れ続けていました。
しかもね、まず開票ライブが当初の予定から大いに遅れましてね。
大雨のせいで観客の入場が遅れたことが原因らしいんですが、僕からしたらスタジアムを利用した新しいタイプの拷問としか思えなくてですね。あとで調べたら、45分遅れだったそうで。ライブの1曲目の「恋するフォーチュンクッキー」で、凄い端っこに去年ランクインした中西優香が踊っていましてね。少しテンションが上がったんですが、もうその後の記憶がほとんどなくてですね。なんか「虹と君と太陽と」を歌ってたなあ、全然虹とか出てないよ、とぼんやりした目で見ていた記憶しかないんですね。
そして、いよいよ開票イベント。
その年、僕の推しだった中西優香は出てないので、誰に投票したかというと、木下有希子でした。
首の付け根に容赦なく落ちてくる滝の流れを感じながら、僕はひたすら、ゆっこのランクインを願っていました。2014年はゆっこが入らずして誰が入るぐらい思ってたんですね。
凍えた身を暖めるためにスタジアムで買ったケンタッキーフライドチキンは、雨のせいでどんどんシナシナになっていき、手は震え続け、頭の中ではさだまさしの「防人の歌」が流れ続けていました。
しかもね、まず開票ライブが当初の予定から大いに遅れましてね。
大雨のせいで観客の入場が遅れたことが原因らしいんですが、僕からしたらスタジアムを利用した新しいタイプの拷問としか思えなくてですね。あとで調べたら、45分遅れだったそうで。ライブの1曲目の「恋するフォーチュンクッキー」で、凄い端っこに去年ランクインした中西優香が踊っていましてね。少しテンションが上がったんですが、もうその後の記憶がほとんどなくてですね。なんか「虹と君と太陽と」を歌ってたなあ、全然虹とか出てないよ、とぼんやりした目で見ていた記憶しかないんですね。
そして、いよいよ開票イベント。
その年、僕の推しだった中西優香は出てないので、誰に投票したかというと、木下有希子でした。
首の付け根に容赦なく落ちてくる滝の流れを感じながら、僕はひたすら、ゆっこのランクインを願っていました。2014年はゆっこが入らずして誰が入るぐらい思ってたんですね。
SKE48ファンの方でしたら、応援していくうちに思入れがある期が出来ていくということはないでしょうか。例えば、僕の元推しメンは1期生なんですが、何故か、3期や5期が好きなんですね(今の推しは8期生にします)。
それぞれの期にそれぞれのドラマがありますが、3期は黄金世代と呼ばれてましてね。まあ、才能のある人物が沢山いたもんです。その中でもダンス力が抜群にあった木下有希子(現在、木下ミシェル)は、総選挙での結果がなかなかついてきていませんでした。第2回から第5回までの総選挙は圏外で終わっています。ただし、速報には入ってるんですね。2012年は速報順位57位(750票)、2013年では速報順位43位(3069票)と2年連続速報ランクインという歯がゆい思いをしているわけです。
チームS時代からダンスでSKE48を牽引し、組閣後は後輩への指導も出来る彼女は、SKE48にとってなくてはならない人でした。当時残っていた同期のだーすー、ゆりあ、みきてぃが選抜入りを経験していただけに、忸怩たる思いが彼女や彼女のファンの方々にもあったんじゃないでしょうか。
さあ、時計の針を再び、2014年6月7日に戻しましょう。
本来は20曲以上する予定だった開票コンサートはわずか12曲で終わり、そこからまた休憩時間があり、いよいよ開票イベントがスタートします。
人間って不思議なもんですね。
この時の記憶が断片的にしかないんですね。
隣りの席のオジサンがどんどん衰弱していくこと。
難波の矢倉楓子さんがランクインした時に凄い前の方にいたヲタの方が、「楓ちゃん、おめでとう!」と叫んだこと。
圏外からみきてぃが巻き返したこと。
開票中はトイレがガラガラだったこと。
ついに奈和ちゃんがランクインしたこと。
花音のランクダウンに衝撃を受けたこと。
周りの人が耐え切れなくなって、屋根のあるスタジアムの通路まで登っていき始めたこと。
かおたんが選抜まであと一歩だったこと。
だーすーが、「皆さんだけ濡れさせるわけにはいきませーん」と言って走りでたこと。
2位で指原がスピーチした後、自然発生的に起こったまゆゆコールのこと。
玲奈ひょんが「全国ツアーをやりたいです」と叫んだこと。
それから。
チームS時代からダンスでSKE48を牽引し、組閣後は後輩への指導も出来る彼女は、SKE48にとってなくてはならない人でした。当時残っていた同期のだーすー、ゆりあ、みきてぃが選抜入りを経験していただけに、忸怩たる思いが彼女や彼女のファンの方々にもあったんじゃないでしょうか。
さあ、時計の針を再び、2014年6月7日に戻しましょう。
本来は20曲以上する予定だった開票コンサートはわずか12曲で終わり、そこからまた休憩時間があり、いよいよ開票イベントがスタートします。
人間って不思議なもんですね。
この時の記憶が断片的にしかないんですね。
隣りの席のオジサンがどんどん衰弱していくこと。
難波の矢倉楓子さんがランクインした時に凄い前の方にいたヲタの方が、「楓ちゃん、おめでとう!」と叫んだこと。
圏外からみきてぃが巻き返したこと。
開票中はトイレがガラガラだったこと。
ついに奈和ちゃんがランクインしたこと。
花音のランクダウンに衝撃を受けたこと。
周りの人が耐え切れなくなって、屋根のあるスタジアムの通路まで登っていき始めたこと。
かおたんが選抜まであと一歩だったこと。
だーすーが、「皆さんだけ濡れさせるわけにはいきませーん」と言って走りでたこと。
2位で指原がスピーチした後、自然発生的に起こったまゆゆコールのこと。
玲奈ひょんが「全国ツアーをやりたいです」と叫んだこと。
それから。
ゆっこがランクインしたこと。
その時、僕がどんな気持ちだったかは、もう覚えていません。
笑っていたのか、泣いていたのか。
ただ、彼女が嬉しさのあまり椅子からずっこけてしまった時、笑ったのは覚えています。
投票したシリアルコードが書かれた投票用紙を皆さんはどうしていますかね。
僕はなんだか捨てるのが嫌なんで、選挙があった年は輪ゴムで止めて置いておくんですね。裏面は白紙になっているので、投票したメンバーの名前を忘れないように書いているんですが、2014年の総選挙の投票用紙たちには僕の汚い字で「ゆっこ」と書かれています。
その後、卒業した彼女は芸名を改め、モデルとして活躍。
「1コメダ」を保存されていたファンの方がいらっしゃったので、貼っておきますね。
結婚して、母になりました。
最後に僕が一番好きな彼女のツイートを貼って終わります。
その時、僕がどんな気持ちだったかは、もう覚えていません。
笑っていたのか、泣いていたのか。
ただ、彼女が嬉しさのあまり椅子からずっこけてしまった時、笑ったのは覚えています。
投票したシリアルコードが書かれた投票用紙を皆さんはどうしていますかね。
僕はなんだか捨てるのが嫌なんで、選挙があった年は輪ゴムで止めて置いておくんですね。裏面は白紙になっているので、投票したメンバーの名前を忘れないように書いているんですが、2014年の総選挙の投票用紙たちには僕の汚い字で「ゆっこ」と書かれています。
その後、卒業した彼女は芸名を改め、モデルとして活躍。
「1コメダ」を保存されていたファンの方がいらっしゃったので、貼っておきますね。
結婚して、母になりました。
最後に僕が一番好きな彼女のツイートを貼って終わります。
分かりますよその気持ち!— YUKIKO (@kinoshita1220) 2018年7月5日
陣痛、死ぬほど痛いって言うけど
未知すぎて分からないから逆に不安ですよね💦けど、最近は我が子に会えるなら耐えるしかないって考えるようにしてます!その痛みに耐えれたらきっと怖いもんないだろうから自分もレベルアップするぞ!ってプラスに!笑
お互い頑張りましょ! https://t.co/oNikK66UXy