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2019年3月19日火曜日

「SKEBINGO!  #9」の感想



いよいよ本格始動


 ついに今週からは4月に行われる単独舞台に向けて、実践編がスタート!
 5分間の演劇に挑戦していきます。

 同じ脚本を2チームに分かれて行うことになってましてね。
 まず、劇団「無」が須田亜香里、鎌田菜月、熊崎晴香、末永桜花、仲村和泉の5人。演技経験豊富なだーすーが、引っ張って行く感じでしょうか。初めて長い演技を観るメンバーが多いです。
 対して劇団「ふわフワ」は、大場美奈、竹内彩姫、菅原茉耶、北川愛乃、井上瑠香の5人。メンバー写真で、るーちゃんだけ指の向きが違うという天才ぶりを既に発揮しています。コントが上手いみなるん、今、番組で急上昇中のさきぽんもいますね。
 別々のキャスト、別々の演出が付くことで、全く違うものになっていくということですね。日本映画だとだいたい、このパターンで行くと、こけることが多いんですが、果たして!

 同じ役柄同士ということで、既に火花を飛ばしているるーちゃんとだーすー。だーすーを見て、後ろで大喜びのゆうかたんに吹き出しましたよ。

 今回、SKE48を指導してくださるのは、お二人。まず、「Straw&Berry」主催で脚本・演出をされている河西裕介先生。二人は目は劇団「悪い芝居」の代表で脚本・演出をされている山崎彰先生。
 劇団「悪い芝居」の方は、よこにゃんが出演する「猩獸」の予習の為にダウンロードしたアプリ「観劇三昧」の中に何作品か入ってるので、時間がある時に観てみようかな、と思ってますよ。

 今回の脚本は、河西先生がわざわざ書き下ろしてくださった物。それぞれの役柄に求めるものも書いてくださっていて、狙いもはっきりしています。それだけに果たしてそれができるか、メンバーは不安な面もあったそうです。

 挑戦するのは、女子高が舞台の現代劇。
 それぞれ演じる人物の感情を演じるのがポイントになってきます。
 場の空気を変えられるか、というのも重要になってくるそうです。

 まずは、劇団「無」の稽古の風景から。
 最初はクラスの出し物への悪口をネットに書いた人がいるということで、怒る女子高生役をおーちゃんが、疑われる女子高生役をいずりんが担当。
 先生から、「最初のお二人がちょっと弱いかな、という感じがします。やっぱりスタートダッシュが大事で、最初の二人のやりとりで、緊張感がビシッと、この場が凍り付くぐらいの空気を作っておかないと、もうその後、何をやっても面白くないという感じになってしまうので」というアドバイス。確かに入りが大事ですね。

 続いては、劇団「ふわフワ」の稽古風景。
 真面目に止めるるーちゃんが新鮮でしたね。
 先生からは「この人達がもってる、この場をこういう風に変えたいという欲求だとか、欲望があって台詞だとか行動に出るんですね。そこを持ってる欲望を強くしないと成立もされてないし、出来てないから多分、それを稽古でやっていくというのが大事になってくるんですよ」とアドバイス。

 どちらの劇団も数十分の稽古の後、いよいよ本番へ。
 まずは、劇団「無」による「放課後」というタイトルの演劇。
 あらすじを雑に説明すると、文化祭の出し物を演劇にすると決めたんですが、ネットにこのことに関する悪口が!
 しかも、決めた1分後に!
 内通者がいる!とジャック・バウアーなら言っているところですが、おーちゃんは、いずりんが犯人なんじゃないか、と問い詰めます。
 泣きながら喧嘩を止めるだーすー。
 それでも場の空気は変わらず、嗚咽を続けるだーすー(なんかだーすー弁みたいになってきたな)
 そこに元気に熊ちゃんが登場。「脚本が出来たよう」と明るく言います。良い意味で空気が読めないキャラクターを演じます。
 いずりんにスマホを渡され、ネットの書き込みを見て、笑う熊ちゃん。ささいな一言で再び始まる二人の喧嘩。まずい、このままでは「光と闇の果てしないバトル」になってしまう!
 そこに「あえいうえおあお!」と鎌田さんが大声で発声練習をしながら割って入ります。ネットに悪口を書いたのは、いずりん以外の人ではないかという可能性も指摘します。「みんな感情的になりすぎだよ」とこの舞台で求められていることを匂わす台詞を言ったあと、「これじゃ思うツボだよ、これ書いた人の」と二人をたしなめます。「きっと今頃、これ書いた人、笑ってるよ」とも。
 そこで急に笑い出す熊ちゃん。えっ?映画「必殺4」の真田広之?実はこれを書いたのは熊ちゃんでした。文字を横じゃなく縦に読んでいくと、「Bぐみさいこう」になるんですね。書いた理由は「いやあ、ちょっと思いついちゃってさ」と。ここまでなら、完全に愉快犯なんですが、なんと、熊ちゃんが書いてきた脚本とリンクしていた!
 「舞台は放課後の教室。文化祭へ向けて準備をする5人の高校生。一つの落書きを巡って物語は始まる」という、全て仕組まれていたのかあ!という展開。なんというか、ノンフィクションをフィクションが包み込むような感じで斬新なストーリーでした。熊ちゃんが書いてきた脚本のタイトルも「放課後」ですしね。最後は、みんなで笑顔で練習開始。

 先生からも「良かったと思います。最初の1回目を観た時、ちょっとどうしようかな、と思ったんですが、この短時間でやっぱり吸収が早いなと思って」と高評価。特に良かったメンバーとして、だーすーと熊ちゃんの名前が挙げられていました。「空気を読まないだとか空気を壊すというのが、二人はとても良かったかなと思います」とも。
 うーむ、確かにだーすーは、今回でも悲しいという感情を全面に押し出してましたし、熊ちゃんは場の空気を変えていきましたもんね。個人的には怒るおーちゃん、大声を出す鎌田さん、という新しい一面が観られたのも良かったです。いずりんの怒った時に出る関西弁も。
 全体的に緊張と緩和のあるストーリーで、5分という時間があっという間でした。

 次は劇団「ふわフワ」。
 既に1回、こちらはストーリーを最初から最後まで観ているので、ストーリーの驚きはどうしても薄くなります。どう差をつける?
 これが上手く差別化されてましてね。
 怒るみなるん、疑われれるさきぽん。大声を出して止めるるーちゃん。明るく登場する菅原。再び、些細な一言で始まる喧嘩。発声練習で二人を止めるよこにゃん。そして、実は自分でしたと笑顔で言う菅原。脚本を渡されて、そういうことだったのか、となる4人。笑顔で稽古が始まります。

 と、文字にしただけだと全く同じなんですが、演出が全然違ってましてね。「元ヤン」を疑われるほどのみなるんの迫力。よこにゃんが発声練習では、椅子の上に立って「んんあああ~」と叫ぶという観客の視線の流れも違います。何より、キーマンとなる女の子を演じる菅原がめちゃくちゃ良かったと思います。空気を読まない女の子を演じるために、一人一人の「スキだよね?」とか、「読んで」と呼び掛けていく感じが良くてね。まーやんのはまり役だったのでは、と思ってます。
 先生からは「とても良かったと思います。役のことをみんなが、素直に想像して演じてくれたので、良かったです」と高評価。

 さて、最後はこの様子を4月に行われる単独舞台で作・演出する人も観ていたんですね。劇団「鹿殺し」の脚本と演出をされている丸尾丸一郎さんです。「鹿殺し」っていうから、似たようなタイトルの某洋画を思い浮かべたのは置いておいて、先生からの評価はいかに?「劇団『無』は凄く華があって。一人一人が粒だってて、華って出そうと思っても出せないから、凄く良いことだと思います」とコメント。「劇団『ふわフワ』はすごくリアルで台詞を自分の言葉にしていたので、凄く好感が持てたというか、演技に対して」というコメント。
 気になるメンバーとして、「両キャプテン(須田・大場)。亜香里さんは、一人、ベテラン女優感というか、昭和感。2時間サスペンスドラマを観てるかのような。あと、和泉さん。座ってるだけでドラマを感じる」と高評価。うーむ、これは、いずりんの新たな魅力が発見されていくんじゃないかと思います。
 そして、4月の舞台の演目が発表! 
 シェイクスピアの4大悲劇の一つ、「ハムレット」に決定!
 って、マジでええええ!
 僕は大学生の時に、小林秀雄の「おふえいりあ遺文」を読むために、「ハムレット」を読んで以来、読んでいませんが、名台詞だらけで結構、難しいぞ、とは思います。
 こすられまくってる演目なだけにSKE48がどう取り組んでいくか楽しみでもあります。
 次回はSKE48メンバー全員によるオーディション。
 誰が選ばれるか、楽しみです。

 菅原の新たなチャレンジについてふれた「枯葉のステーション」の記事はこちら!
https://oboeteitekure.blogspot.com/2019/02/blog-post_85.html