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2021年8月28日土曜日

選ばれる人

選ばれる理由


 

 2018年10月4日、SKE48の10周年記念特別公演のアンコールで谷真理佳のワタナベエンターテイメントへの移籍が発表されました。

 この時、谷真理佳はSKE48のシングル選抜メンバーからは外れた状態でした。
 本当に失礼な書き方をしますが、何故、選抜外のメンバーが大手事務所から選ばれたのか?
 谷のどんなところに魅力を感じたのか。
 今回は、「選ばれた人」谷がどんな人物なのか、様々なメンバーの言葉から考えてみたいと思います。


 まずは、2016年12月14日に行われた彼女の生誕祭で読まれた手紙です。

「まりちゃんへ。21歳のお誕生日おめでとう。

 時の流れは早いもので、大組閣から3年が経とうとしていますね。故郷を離れここに来る決意をしたのは、本当に勇気のいることだったと思います。今どんな思いでこのステージに立っていますか。

 私は、移籍を通して出会えたこの縁に心から感謝しています。チームEが始動したとき、同じ境遇のメンバーが一人でもいることに安心しました。だから、さっきの自己紹介は嘘です。
 その子とのことは名前しか知らなくて、まともに話したこともなかったけど、私は勝手ながら、支えようって決めたんだよ。

 まずは、ダンスを覚え直すところから始まって、厳しい意見ばかりが目立って聞こえました。馴染む、馴染まない。その言葉だけで片付けられてしまうのが、悲しくて切なかった。同期がいない寂しさに、孤独を感じてしまうこともあったね。期ごとに集まって写真を撮ったり、SKE48の歴史感じる時、周りからすれば不思議なくらいに異常に反応していたと思います。
 誰にも言えない悩みや葛藤に、いつも共感してくれたのが真理佳だったよ。

 『辞める時は一緒に辞めよう』なんてその時は笑いあっていたけど、それくらいギリギリで必死だったね。よくここまで折れずに頑張ったと思います。

 ファンの皆さんの支えや、周りの人たちの協力があったから、私達は今ここに立っています。堂々と自慢できる優しい場所だと思います。見渡せばこんなに素敵で愛しい仲間たちがいるから、少なくとも私は、こんな未来が待っているなんて思わなかったよ。下を向いていたあの頃の自分たちに、そっと教えてあげたいです。『そんなに追い詰めないで、あとちょっとだけ頑張ってみよう』って。

 人間、小さな幸せほど気づけないけど、マイナス思考になった時は、人の優しさにそっと触れてみて下さい。肩を貸してくれる人が、真理佳の周りにはいっぱいいるはずです。あと、絶対に自分を見失わないこと。焦らないこと。真理佳にしかない輝きがたくさんあります。ファンのみなさんは、きっとそれが見たくてここにいるんだから、できるだけ笑っていてね。

 共に乗り越えた唯一の同期として、最後にこの言葉を贈りたいと思います。


 真理佳、SKE48に来てくれてありがとう。

 私たちは、この言葉に何度も何度も救われました。
 これから先も、きっとそうだと思います。21歳が実りのある1年になりますように。

 佐藤すみれより」


 ううむ、このすーちゃんの手紙には、移籍組の僕らには見えにくい辛さが残されていると思います。僕自身も周年公演などで、SKEの歴史に触れるMC等の時の移籍メンバーの表情をついつい目で追ってしまって、ちょっと気になってしまうことがありました。
 そして、それぞれの努力や孤独を残酷に片づけてしまう言葉たち。
 この年の谷のスピーチでもこんなことを語っていましたね。
「ネットの中傷ってあるじゃないですか。それを真に受けて、勝手に傷ついて、勝手に自暴自棄になっていた時期があって、今考えると、すごくファンの方に心配をかけたし、情けないなって思いました。だけど、そんな苦しいときに、救ってくれたのがチームEのメンバーで。みんなが声をかけてくれたのがんですよ、チームEのメンバーが『まりちゃん、一人で抱え込まないでね』って。『まりちゃん、私達を頼ってね』って」

 そういえば、宮澤佐江さんが卒業する時に、移籍後、メンバーに支えられたということを語っていましたが、チームEでもやはり、メンバーたちが支えてくれていたんですね。

 すーちゃんからの手紙の内容に戻ると、「SKE48に来てくれてありがとう」、この言葉が持つ意味について、凄く考えさせられました。こちらが思っている以上にきっと移籍メンバーたちには温かく伝わっていたんですね。おそらく、その逆の意志の言葉も先ほどの谷のスピーチのようにメンバーたちの心に冷たく傷をつけていたのではとも思います。
 これは、時間が過ぎても変わらないことだと思います。

 ちなみに、アメブロでも似たニュアンスで書いていましたね。

【第97回目】ただの自己満ブログ(読んでくれ。)谷真理佳 | SKE48オフィシャルブログ Powered by Ameba (ampproject.org)

 次は2018年1月13日の谷の生誕祭の手紙を読んでみましょう。
「谷真理佳さんへ

 お誕生日おめでとう。
 

 この1年で、私たちの周りではたくさんのことがありました。こうして今、周りを見てみるだけでも、去年と比べると、だいぶ顔ぶれが変わったと思います。仲良しのメンバーや、ずっと支え合ってきたメンバーが、続けて新しい道へ進んでいく姿に、寂しさや色んなことを考えさせられました。


 谷さんにとっては、きっと名古屋での家族みたいな人たちばかりで、そのたびに『涙が枯れない』と言いながら泣く姿に、胸が痛くなりました。卒業公演などでは『泣くから』と、最初からアイメイクをしないという荒業に出たときは、本当にびっくりさせられました。

 その空いた穴を、その人達の代わりに埋めることは、私達にはできません。それくらい、その人たちは特別だし、きっと大切な存在だったと思うんです。だけども、忘れないでいてほしいです。谷さんが思っている以上に、周りの人は谷さんのことが大好きです。

 今年の誕生日に『こんなに連絡をくれるなんて思わなかった!』そんなことを言っていたけど、そうなんです!それは、谷さんが面白いということはもちろん、無自覚かもしれないけど、谷さんの何気ない優しさに集まった人たちばかりです。もっともっと自分を好きでいてあげてください。そして、周りの人を頼ってみてください。私を含め、嫌な顔をする人は誰もいないよ。

 『意外にマンゴー』のMV撮影があるとなんとなく聞いていた夜に、電話をかけてくれたこと、この数日にガシガシとマンゴーを一緒に食べたこと。懐かしいです。あの時、誰かに電話する勇気が、私にはありませんでした。電話越しで隠しちゃったけど、私も泣いてたんだよ。あの電話があったから、気持ちを整理して、折れずに進むために、と前を向けました。

 今回の選抜のことも、すごい早さで連絡をくれてビックリしました。いつも、私が怖気づいて動けない時に、谷さんはそっと連絡をくれたり、動いてくれます。本当にありがとう。

 ずっと最初の癖が抜けなくて、『谷さん』呼びだったんですが、これを機に、『真理佳ちゃん』とか『にーたー』とか呼ばせてください。

 そして、SKEで期ごとに集まる時は、ドカーンと6期のところに是非来てください。みんなで待っています。

 これからも自分らしく、自分だけの、谷さんだからこその、道を開拓していってください。道を作っていくのは、本当に大変なことだし、時々疲れちゃう時もあるかもしれません。そんな時はまた、ぶらっとご飯にでも行きましょうね。いつでもどこでも、鎌田は飛んで行きます!

チームE 鎌田菜月より」

 「選抜」というアイドルグループの中で避けては通れないシステム。
 そこに選ばれることもあれば、外れることもある。
 そんな痛みを分け合える仲間がいる、というのも同じくグループアイドルの素晴らしさかも知れません。
 鎌田さんの「6期のところに是非来てください」という一言も素晴らしいですね。
 「同期」がいないなら、これから作れば良いという感じでしょうか。

 更にもう1枚、読んでみましょう。

「真理佳へ


 22歳のお誕生日おめでとう。
 真理佳と出会って6年目になるね。私は、真理佳に出会えて本当に良かったなと思います。

 すごくすごくすごく努力家で、レッスンの時、ダンスが踊れなくて一人でずっと自主練していたり、泣きながら必死に、みんなで寄る遅くまで頑張ったよね。そんな真理佳が、HKT48からSKE48さんに移籍を決断し、計り知れないくらいの努力をして、SKE48としてステージに立っている姿を見ると、私も頑張ろうと、すごく思えます。

 気遣いがすごくて、みんなに優しくて、テンションが高くて、時には頑張りすぎちゃう、無理し過ぎちゃう。そんな真理佳が私は大好きだよ。どこにいても、私たちは同期だよ。大切なHKT48 2期生の仲間です。悩んだり迷ったり、苦しい時は頼って欲しい。みんな待ってるから。頑張りすぎずに、頑張ろうね。大好きだよ。ご飯一緒に行こうね。

HKT48 朝長美桜より」

 この年のスピーチでは、谷のことを「ずっとずっと大好きだ」と言っていたファンの方が、違う子に流れて同じことを言っていたエピソードを語ります。自分はアイドルに向いてのではないか、応援していて楽しくないのではないか、と。でも、中途半端には投げ出さずに、アイドルを続けることを語ります。
 そして、「選抜じゃなくても、谷さん、こんなに仕事があるんだ!」という希望を持たせられる人間になりたいと語ります。先ほどの鎌田さんの手紙にも出てきた彼女だから出来る道とも繋がる気がします。

 この選抜落ちした時のことはアメブロでも書いていますね。

意外にマンゴー!谷真理佳 | SKE48オフィシャルブログ Powered by Ameba (ampproject.org)

 そして、忘れられない選抜最後のアメブロも。

みんな!ありがとう!谷真理佳 | SKE48オフィシャルブログ Powered by Ameba (ampproject.org)

 谷のSKE人生の第1章が、ここで終わったのではないか、と僕は思っています。
 そして、ソロプレイヤーとして、外の場で戦うことが増えていきます。

 2019年1月7日に行われた彼女の生誕祭の手紙を読んでみましょう。
「谷真理佳ちゃんへ

 23歳のお誕生日おめでとう!

 今年のお手紙はSKE48として数少ない同期の私が書かせていただきます。誰だかわかっちゃったかな?

 たにまりちゃんはとても不器用な人だね。とってもビビりだし、怒られるの苦手だし、周りが楽しく面白くなったらいいなと思う一心で発する言葉に後悔したり、あと寂しがり屋でとても繊細。

 昔はすぐに落ち込んだり、色んなこと気にしすぎちゃってて『この子は大丈夫かな?』って心配しかしてなかったけど、最近は少し強くなれたのか、受け流すこともできてて少しだけ心配は減りました。

 でも、やっぱり根は変わってなくて、我慢しちゃったり、場の空気を読んで自分をネタにしたり、悪役になって笑ってもらったり。『私なんかいいの!』と言っている姿をたまに見ます。そういうことができる存在って実は少ないから本当にたにまりちゃんは凄いと思うの。

 たにまりちゃんはよく言います。『美奈ちゃんは本当に凄いよ!』って。
 でもね、気付いてないかもしれないけれど、私からしたらたにまりちゃんこそ、本当に凄いよって言いたい。それはね、たにまりちゃんの周りはみんな笑顔なの。先輩後輩も関係なく。たにまりちゃんと喋る時はみんなが笑顔になれてるの。これは人柄だと思う。だって、凄く話しかけたくもなるし、話かけてもらうと嬉しくなるもん。

 お仕事でも、たにまりちゃんがいると「あー、楽しいだろうな」って自然に思っちゃうくらいのその場を明るく楽しくできる人。これは私には出来ないことなんだ。だから、たにまりちゃん、あなたは十分に凄いよ!

 そして、みんなあなたのことが大好きだし、必要です。

 たにまりちゃんが凄いのはそこだけじゃないよ。10周年公演で発表された渡辺エンターテイメントさんへの事務所移籍。SKE48にいるうちに事務所移籍できるんだってことをたくさんのメンバーに希望を与えてくれました。

 色んなきっかけやチャンスが実を結んだことだけど、そこまでの努力をしたのはたにまりちゃんです。今いるメンバーの希望になれたこと、そして、自らチャンスを掴んだこと、必ず自信にしてください。自分が思ってる以上にたにまりたんは素敵な人です。

 最近はなんだかすごーく綺麗になっていて、もう昔のようなブスキャラのたにまりちゃんではありません。これからはSKE48のビジュアルメンを名乗ってもいいくらい美しいなと思います。
 素材はいいから、ちゃんと可愛くして、清潔にしてください。

 とにもかくにもお互いSKE48に来れて良かったね。

 寂しがり屋で我慢しやすい、たにまりちゃんは本当によくここまで頑張ったね。慣れない場所や人は、なんだかとても不安で仕方なかったよね。みんなずっと優しくしてくれてて、寂しくならにようにって気にかけてくれるんだけど、でも、やっぱり心のどこかで不安や怖さのほうが勝つ時があって、結局自分で乗り越えなきゃいけないんだよね。
 でも、もう乗り越えたからね。私たちも立派なSKE48だよ。

 今近くにいるメンバーやスタッフさん、ファンの皆さん、こんなにも心強い仲間がたにまりちゃんのそばにいます。そして、私と鈴蘭という第2の同期もいます。また「向日葵」歌おうね。

 これからも何かあった時はすぐに連絡してきなさい。一人で我慢したり、抱え込んじゃだめだよ。またゆっくりご飯行こうね。

 たにまりちゃんにとって素敵な1年になりますように。

 たにまりちゃんの同期、大場美奈より」


 前半の谷真理佳という人間の行動と内面についてのみなるんの分析が、素晴らしいですね。以前、「古川古畑のえにし酒」にゲスト出演した時もそうなんですが、彼女のメンバーをじっくりと見られる視線は、二つのチームのリーダーを務めてきたからのものではないか、と僕は思っています。
 自分が必要とされている「役割」をきちんと読み取ってその動きが出来る。
 これは、かつて「オードリーさん、是非あってほしい人がいるんです」の中で若林さんも芸人のカミナリさんに話してましたね。

 


 この年のスピーチで谷はワタナベエンターテイメントに事務所移籍したことを一番大きな出来事として挙げていました。福岡の「ももち浜ストア」という番組を福岡に帰った時にお母さまと一緒に観た時に、お母さまが泣いていたことも語ります。「7年かかったけど親孝行やっとできたなって思いました」と谷は語ります。
 
 最後に2020年1月5日の生誕祭の手紙を読んでみましょう。
「谷ちゃんへ
 
 谷ちゃん、お誕生日おめでとう。
 こうしてお誕生日当日にステージ上で一緒にお祝いできることを本当に嬉しく思います。
 まず、いつも私のことを支えてくれてありがとね。
 
 うまく言えない気持ちがある時に、さりげなく声をかけてくれて、『大丈夫だよ。あかりちゃんは頑張ってる!』って言って、いっぱい元気をくれる谷ちゃんには私は本当に支えられてるよ。

 出会った頃の谷ちゃんは『明るくて社交的で、誰にでもグイグイいける』そんなイメージはあったものの、『きっとこれが等身大の谷真理佳じゃないんだろうな、この子無理してるな』ってことはすぐに気づきました。
 
 むしろ、SKEに移籍が決まった時からHKTファンの方から私の元に『谷は繊細だからよろしく頼みます』とたくさん言われていたから。それも一人や二人じゃなくてたくさんの人から。

 そこまで理解した上で応援されているって、この人は本当の意味で愛されている人なんだなって思ったことをよく覚えています。それってとっても凄いことなんだよ。

 愛されている自分をもっと認めてあげてもいいと思うよ。

 谷ちゃんは私にとって頼れる仲間であり、妹みたいにほっておけない存在です。

 なかなか素直に本音を伝えられない不器用な谷ちゃんですが、谷ちゃん推しの皆さん、どうかこれからも愛情で受け止めてあげてくださいね。

 でも谷ちゃん、私はあなたを甘やかしません。

 だって、つらい思いをして欲しくないから。
 
 頑張った分、報われたっていっぱい感じてほしいから。
 だから、この活動中での悔しい、寂しい、つらいって思えることをまずは自分が一番に褒めてあげてね。
 その気持ちこそがどんな結果よりも頑張った証になると思うから大切にしてね。

 あと絶対に強がっちゃダメ。
 
 そして、うまく周りに甘えられない自分を許しちゃダメ。
 いつも言ってるけど、時には上手に甘えよう。ちゃんと教えるからさ。

 谷ちゃんが頑張った分だけ笑顔になれること、それが私の願いです。
 ここまでの道のりで味わった愛されたい素直な気持ちも、任される喜びもプレッシャーも、選ばれない不安や悔しさも、たくさんの気持ちを知れた今の谷ちゃんだからこそ叶えられる未来があるんだよ。

 それって、誰よりも特別なこと。もっともっとなりたい自分を思いっきり描いたら突っ走る。それだけでいいんだよ。
 
 谷ちゃんの魅力を証明してくれる人はた~くさんいるから安心しなさい!
 私にも他のメンバーにもできない形でSKEをアピールできている谷ちゃんは凄いんだから。

 私の大好きな谷ちゃん、いつでも支えるからね。

 人生一緒に頑張ろう!
 2020年1月5日 須田亜香里より」

 谷のこれまでを肯定してくれるような内容と、これからへの期待が素晴らしいですね。
 
 この年のスピーチでは、ワタナベエンターテイメントに移籍して1年が経ったこと、「ひるおび!」のお天気キャスターになったこと、FM AICHIでラジオ番組が始まることを語ります。
 外の仕事で一人で頑張る難しさと、先人須田亜香里の凄さを感じます。
 そして、2020年の目標として、SKE48のもっともっと主役になることと選抜入りを目標にかかげます。
 最後にサプライズで彼女の1st DVDが発売されることも発表されます。
 
 少しずつ、彼女のやり方でSKEの主役や選抜に近づいているのかも知れません。
 かつてアメブロでも主役になる人について、彼女も書いていましたね。

 かつて、「どこから」来たのかに拘っていた人もいるかも知れません。
 でも、谷が見せてくれる「これから」の方が僕は楽しみです。
 チームの為に、仲間の為に、番組の為に、脇役に周ることも出来る彼女だからこそ、よりよい「場」を作ることが出来ると思います。
 そんな彼女だからこそ、多くの人に選ばれるんでしょう。
 喋りの仕事が多い彼女ですが、もっと演技の仕事も見てみたいです。
 谷主役のラジオドラマなんてどうでしょうか?
 もしくは、久々の2.5次元舞台も似合いそうですね。
 ううむ、こうして書いている内にも想像力を掻き立てられる彼女は、やはり「選ばれる人」なんだと思います。
 外で様々な経験を積んできた谷が、またSKE48の選抜に合流した時、どんなイノベーションを起こすか、今から楽しみです。


 
 

2021年4月29日木曜日

君が見てくれていた

 いつか抱き合って涙流して喜びたい

 先日、アカデミー賞歌曲賞、助演男優賞にノミネートされた「あの夜、マイアミで」を観ました。
 1964年2月、カシアス・クレイがモハメド・アリに名前を改名する前夜、友人である活動家のマルコムX、NFL選手のジム・ブラウン、歌手のサム・クックがあるモーテルに集まったそうです。この実話を元に才能がまったく違う4人が、他の才能に刺激を受け、時には自分に足りないものを指摘され口論になりながらも、自分たちの未来について語り合う映画は、残念ながら受賞は逃したものの、衣装デザイン賞を受賞した「マ・レイニーのブラックボトム」と世界観が、ある登場人物が歌う曲で見事に繋がりますし、4人誰もが時代を動かす主役であり、それぞれの活躍を見守る仲間でもありました。そして、だからこそ、結末がとても切ないんですがね。

 この映画に限らずですが、自分の周りにいてくれる人によって、自分の個性や才能が磨かれていくということはないでしょうか?
 ここでいう「周りにいてくれる人」というのは、別に生きている人である必要はありません。本の中にはもう死んでしまっていますが、昨日のことのように熱く語ってくれる先人たちがいます。直接ではなく、間接的に自分のことを高めてくれたり、指摘してくれたりします。

 それはSKE48の中でも同じです。
 アイドルという一般人と比べると密度の濃い1年を毎年送り、同じステージに立つ仲間でありライバルが居て、順位や選抜や売り上げで時には比べられ、自分には無いものも感じ、それでも周りの才能たちに刺激されながら成長していきます。

 なんでこんなことを感じたかというと、鎌田菜月さんのある生誕祭の手紙を読んだからです。まずは、読んでみましょう。

「菅原茉椰さん、お誕生日おめでとうございます。

 とてつもないインパクトのオンザ眉毛で宮城からやってきたチームEの末っ子が20歳、ハタチ。

 昔の『あどけない可愛い』から成人式での姿はもう綺麗なお姉さんでした。本当に本当におめでとう。とっても嬉しいです。

 まーやんのSKE48人生は凄く波乱というか濃いなって、勝手に感慨深くなりながらお手紙を書いています。

 ラブ・クレッシェンドへの抜擢を始め、キラキラとした道かと思えば、SKE選抜への険しい道もあって、そこから続く19歳の1年もなかなかに波乱だったんじゃないでしょうか。

 前に菅原は自分で自分に『菅原は推されなんです』と言い切ってましたね。

 菅原の素直にそう言い切るところが新鮮で。でもただ言うだけじゃなくて、その自覚を持って、お仕事に向かう姿勢をずっと尊敬しています。

 やりたいことははっきり『やりたい』と言えて、悔しいことははっきり『悔しい』って言える。スタッフさんにも面と向かって自分に足りないものは何かとかズバッと聞ける。全部やるにはとても勇気がいることです。

 一緒にご飯を食べに行けばコロコロ変わる表情が楽しいし、ふざける時には全力で街中でも踊ってくれるところが愛しい。

 菅原のお仕事、そしてひとに 対する向き合い方はあなたにしかできないことがたくさんあります。そんな人柄に惹かれて、周りにたくさんの人が集まるんだよ。
 

 そうやって菅原に集まった人達は、私たちは菅原が大好きで、菅原の味方です。何か力になりたいし、菅原にいっぱい笑って欲しいし、笑顔にさせたい人達です。

 このお仕事をしていると色んな人に色んな言葉をかけてもらうことがあると思います。

 きっと発した本人には何の悪気もない無自覚な一言に傷つくこともあると思う。

 その人にとっては何気ない言葉が、どうしようもないくらいに心をあけることもあると思います。

 それを『お仕事だから仕方ない』心に蓋をしてそう割り切ることが正しいと思っていたけれど、違うかもしれないと菅原のおかげで考えるきっけになりました。

 痛いなものは痛い。つらいものはつらい。それでいいんじゃないかな。

 菅原の人を信じられる素直さ、優しさはそのままでいいんじゃないかな。

 家族や周りの人に接するみたいに自分のことも大切にしてあげてください。甘やかしてあげてください。私もい~っぱい甘やかしたいと思います。

 はるばる宮城から名古屋に来てくれてありがとう。

 今年こそ宮城の観光地を案内してもらいたいな。

 またお風呂屋さんやお買い物やご飯も行きましょう。

 お酒も飲みに行かなきゃね。

 一緒にお仕事ももっともっとしよう。

 皆で制服を着てのお出かけも頑張ります。

 本当に本当にお誕生日おめでとう。

 20歳のお手紙を書かせてもらえて嬉しかったです。

 SKEチームE 鎌田菜月より」

 これは2020年1月21日の菅原茉椰の生誕祭の時に読まれた鎌田菜月の手紙です。
 手紙に書かれた一つ一つの思い出から、読んでいるだけで、まーやんのあの眼を細めた愛くるしい笑顔が、僕は浮かんできました。
 でも、それだけではありません。
 きっと近くにいたからこそ、菅原の才能をファンの方々と同じように触れ、きっと舞台裏の機微についても感じたのかも知れません。
 想像力のリーチの長さ、と彼女の素直さを自分の辛いことにも我慢せずに出しても大丈夫だという鎌田さんの優しさが溢れた文章です。
 これは普段からメンバーのことを観ている彼女だからこその手紙だと思います。
 そして、菅原という存在は、実はSKE48というグループの未来を占う上では非常に重要だと僕は考えています。
 一度休養したメンバーが成功していく、というのは、今、休養を考えているメンバーや休んでいるメンバーの安心にも繋がりますし、帰ってきてくれたということが、ファンの安心にも繋がるということを今回の手紙で再認識しました。

https://ameblo.jp/ske48official/entry-12568812718.html?frm=theme

 次は、2019年7月23日に書かれた手紙を読みましょう。

「はたごんへ

 お誕生日おめでとうございます。

 多分まさかの人からのお手紙です。

 私なりの、もしかしたら独りよがりになってしまうかもしれない言葉ですが受け取ってもらえたら幸いです。

 はたごんは同期の中ではお姉ちゃんみたいな、先輩といる時は仲良い人にもしっかり気は使う人。んー、後輩といる時はよく知らないです。

 ぽんこつと言われることもあるけれど、実はとてもしっかり者なんだなーと思っています。

 その気遣いが根本にある優しさに皆が笑顔になっちゃって、思わずやらかしても許してしまうんです。

 実はそれを『おいしい』と思っていたりもしませんか?それがまた面白かったりもします。

 実はアンダーに出たのも早いし、ライブのリハーサルがあると事前に誰よりも早く練習を始めたり、SHOWROOM配信を長いこと毎週継続していたり、どんなことにも正面からしっかりと向かっていく姿は皆がやらなきゃと思っていてもやれないことで、はたごんの本当に凄いところです。

 今はたごんの目の前には選抜という1つの壁があるんじゃないかな。

 一緒にご飯に行ったりすると、その話題が出ることもだいぶ前から何度かありました。そのたびに真っ正面すぎるぐらい本気でまっすぐ。ふと思い出してみるとはたごんと真面目なお話をしていて、あまり後ろ向きな発言を聞いたことがないんです。

 そこに溜め込んでないかな。まだ話してもらえる関係ではないのかな。なんてちょっと心配になったりするけれど、それがはたごんの持つ強さなのかなと思っていたりします。

 アイドルとして誕生日を重ねることはちょっと不安になったりします。でもどうかブレないでください。目標がどこかとかでなく、これからもはたごんであることを楽しんで楽しんで貫いていってください。これは私からの勝手なお願いです。

 今年はたごんにとっては選抜へのチャンスになったであろう選抜総選挙は開催されませんでした。それを残念だと、そう言える道をファンの方と歩き固めてきたこと、お祭りみたいなイベントではあるけれど、誰もが多少なり怖がってしまうそのイベントを待ち望めていたということ、頑張ってきたことに無駄なことはなかったと言える、それもまた1つの結果です。

 その頑張りはファンの人はもちろん、スタッフさん、メンバーまでしっかり響いているよ。

 だからずーっといい子でなくてもいいんじゃないかなとも思うの。もうちょっと周りの人に甘えてもいいんだよと。

 それを嫌と思う人はきっといなくて、それくらいはたごんは愛されてる人です。

 はたごんにとって愛あふれる幸せな1年いなることを願っています。

 地元香川の美味しいうどん屋さんにまたお仕事のついでに連れてって行ってもらえることもつよーくつよーく願っております。

 最後に。お手紙を書かせてくださった生誕委員の皆様、私でいいのかと驚いたりもしたんのですが、書かせてもらえてとっても嬉しかったです。素敵な機会をありがとうございました。

 はたごん、改めてお誕生日おめでとう。

 チームE 鎌田菜月」

 まず、鎌田さんのはたごんの「ぽんこつ」に対する視線の鋭さが流石ですね。
 それだけでなく、努力家であることもきちんと観ている。
 この辺りは同じメンバーでないと分からないことですよね。
 総選挙と選抜との関係も当事者の立場でありながら、冷静に分析できているのも流石です。
 更に選抜への壁は、かつて自分が突破した壁だからこそ、分かるものがあるのではと思います。彼女自身もそう簡単に手に入れた場所ではないからこそ、苦しさが分かる。
 はたごんは、この約半年後に選抜になります。

 上記の簡単には越えられない選抜への壁。
 それを感じる手紙があります。
 次は2018年1月13日の手紙です。

「谷真理佳さんへ

 お誕生日おめでとう。

 この1年で私たちの周りではたくさんのことがありました。

 こうして今周りを見てみるだけでも去年とだいぶ顔ぶれが変わったと思います。仲良しのメンバーやずっと支え合ってきたメンバーが続けて新しい道へ進んでいく姿に寂しさや不安、色々なことを考えさせられました。

 谷さんにとってはきっと名古屋での家族みたいな人たちばかりで、そのたびに涙が枯れないと言いながら泣く姿に胸が痛くなりました。

 卒業公演などでは泣くからと、最初からアイメイクはしないという荒業にはビックリさせられました。

 その空いた穴をその人たちの変わりにと埋めることは私たちにはできません。それくらいその人たちは特別だし、きっと大切な存在だったと思うんです。

 だけれど、忘れないでほしいです。谷さんが思っている以上に周りの人は谷さんのことが大好きです。

 今年の誕生日に『こんなに連絡をくれるなんて思わなかった』、そんなことを言っていたけれど、そうなんです。それは谷さんの面白いところはもちろん、無自覚かもしれないけど、谷さんの何気ない優しさに集まった人たちです。もっともっと自分を好きでいてあげてください。そして、周りの人を頼ってみてください。私含め、嫌な顔する人は誰もいないよ。

 『意外にマンゴー』のMV撮影があるとなんとなく聞いた夜に電話をかけてきてくれたこと、その数日後にガシガシとマンゴーを一緒に食べたこと、懐かしいです。あの時、誰かに電話する勇気が私にはありませんでした。電話越しに隠しちゃったけれど、私も泣いていたんだよ。あの電話があったから気持ちを整理して折れずに、進むためにと前を向けました。

 今回の選抜のことも凄い早さで連絡をくれてビックリしました、いつも私が怖気づいて動けない時に谷さんはそっと連絡をくれたり、動いてくれます。本当にありがとう。

 ずっと最初の癖が抜けなくてさん呼びだったんですが、これを機に『まりかちゃん』とか『にーたー』とか「まりか」って、どれかしらで良かったら呼ばせてください。(中略)

 そして、SKEで期ごとに集まる時はドカーンと6期のところに是非来てください。みんなで待ってます。

 これからも自分らしく、自分だけの、谷さんだからこその道を是非開拓していってください。道を作っていくのは本当に大変なことだし、ときどき疲れちゃう時もあるかもしれません。そんな時はまたブラっとご飯でも行きましょうね。いつでもどこでも鎌田はとんできます」

 それまで選抜に入っていた谷が選抜から落ち、選抜への階段を登っていた鎌田さんも手が届かなかった。
 過程こそ違えど、選抜には届かなかった二人。
 そんな二人の知られざる物語があったとは。
 そして、「穴」を消して埋めることは出来なくても、自分たちのやり方で盛り上げていく。
 2021年4月末現在、谷は選抜に戻ることは出来ていません。しかし、事務所所属、ソロDVD発売、知多メディアスや「お宝ちゃん」といったレギュラー番組、FM AICHI「今夜も大騒ぎ!!」もあります。2018年頃から谷のラジオ出演に外れなしみたいな感じですが、それが更にレギュラーに繋がっているのは流石です。
 選抜という目標も大事ですが、この人の場合、独自の道で選抜メンバーを凌駕するような活躍をしていくのでは、と最近思っています。
 鎌田さんの手紙の中では一番好きな手紙がこれです。

 

 ここまでは鎌田さんが仲間たちに宛てた手紙を紹介しましたが、今度は鎌田さん宛ての2019年9月6日の手紙を読んでみましょう。

「なっきぃへ

 今回手紙を任せてもらえるって聞いた時は『ついに来たか!』と喜びました。それぐらいあなたに手紙を書けることが心から嬉しいです。


 なっきぃとは素直に何も考えずに気を使わずに話せて、仕事の合間や休日にわざわざ会って、美味しい物ものを食べたり、そしてまさか温泉に行って裸の付き合いをするような関係になれたことにビックリしています。

 そして、こんなにどうしてこうやって仲良くなったんだろう。最初に出会った時、私がご飯誘っても毎回のごとく断られた思い出が懐かしいです。誰かわかったかな?
 

 なっきぃと一緒にいると楽しくて、顔を見ると安心するし、落ち着きます。いつもありがとう。

 なっきぃはこの1年もの凄く頑張った1年だと思います。

 私から見て、いつもなっきぃは落ち着いているように見えて、実は誰よりも一番熱い。そして知的で真面目でしっかりしてるって思えばドが付くほどの天然です。何もないところで派手にコケて怪我するし、方向音痴だし、おまけに雨女だし、見ててヒヤヒヤします。だけどそこが愛らしいです。きっとファンの皆様も同じ気持ちだと思います。

 ただ、弱音を吐かないのがとても心配になります。特に6期生はSKE48を引っ張立ち位置として毎日特別なプレッシャーを感じてると思います。

 その中でも選抜としてその位置にいること、この位置を守ること、とても大変だと思います。

 何かに選ばれた人は何かを残さなくちゃいけない。なっきぃもよくわかっていることだと思います。

 きっと迷うことも、悩むこともあると思いますが、その中でも選抜としてアイドルとして一人の人間、鎌田菜月として輝いている姿を見れてとても誇らしいし、本当にかっこいいです。

 これからも鎌田が鎌田らしく、ファンの皆さんに笑顔を届けてね。

 一応ほんの少しだけ先輩で、ほぼ同期なそんざいですが、いつでも相談してね。

 改めて23歳のお誕生日おめでとう。

 23歳いっぱい笑いましょうって

 谷真理佳より」

 
 「何かに選ばれた人は何かを残さなくちゃいけない」。

 もう、2年前の言葉ですが、彼女は自分の言葉通りに内外で「何か」を残していきます。

 外仕事では将棋での藤井聡太王位・棋聖との対談や競馬仕事や漫画関係の仕事、普段、SKE48に触れない方々への「入り口」になっています。

 そして、内の仕事では、やっぱりセンターですよね。

(鎌ºωº田)<はじめての〇〇。 | SKE48オフィシャルブログ Powered by Ameba (ameblo.jp)

 9年目の公演全体曲センター。
 でも、「出遅れ組」の彼女がセンターに立つというドラマは、今、伸び悩んでいる後輩たちにアドバイスする言葉にも説得力が宿ると思います。


 更に、誰もが脇役ではなく物語の主役になりうるのだ、その自覚があるものだけが、自分のいる世界を豊かにできるのだという映画「TENET」の終盤を思い出すようなドラマが素敵です。
 別に鎌田さんだけではありません。
 まーやんも、はたごんも、谷も、それぞれの進む道で主役として活躍しています。4人とも「若手」というよりは「中堅」のポジションです、なんなら「ベテラン」に入れた方が良いメンバーもいるかも知れません。
 でも、今日も物語は続きます。
 シングル選抜について考えることが僕は多いんですが、「チーム」という仲間の大切さを痛いぐらい今回の4通の手紙から感じました。
 嬉しいことだけでなく、辛いことや苦しいことも分け合い進んでいく。生まれた場所も歩んできた道も違うけれど、SKEのチームEで出会った。
 この才能が違う4人が、いつか選抜に集結するドラマも見てみたいですが、「チームE」の組み合わせの奇跡を感じながら、今回は終えたいと思います。

 

2020年11月5日木曜日

SKE48とホラー

深淵を覗く時


 皆さん、ホラーは好きですかね。
 ああ、はいはい、黄金騎士が倒すやつね、と思った方は、特撮の観過ぎだ!


 

 さて、僕はホラー映画がめちゃくちゃ苦手で、もう、最後に観たホラー映画が何か分からないぐらい観てないんですね。
 文学としてのホラーはまだぎりぎり楽しめて、昨日も三島由紀夫の「切符」や田中貢太郎の「首が落ちた話」を映画と映画の待ち時間に読んだんですがね。映像作品になると、ヴィジュアルと音の恐怖が苦手で全然、観られていません。「犬鳴村」も「ヘレデタリー継承」も「来る。」も怖くて観てないです。でも、民俗学における怪談とかは好きなんですね。地方の民話とか、明治時代や大正時代の文学者たちによる百物語録や創作として怪談は好きです。

 さて、SKE48の中には、ホラーが大好きな方々がいます。
 まずは、映像としてのホラー好きな人。

 谷真理佳、佐藤佳穂の2巨頭ですね。
 谷といえば、2016年のソロコンサートで、「軽蔑していた愛情」を美声で歌いつつ、Jホラーっぽい化け物になっていましたね。怪談のフォーマットを使って、面白トークになっていましたね。

 ちょっと谷のブログを読んでみましょう。
https://gamp-ameblo-jp.cdn.ampproject.org/v/s/gamp.ameblo.jp/ske48official/entry-12159389090.html?usqp=mq331AQFKAGwASA%3D&amp_js_v=0.1#aoh=16044952583416&csi=1&referrer=https%3A%2F%2Fwww.google.com&amp_tf=%E3%82%BD%E3%83%BC%E3%82%B9%3A%20%251%24s

  うーむ、怖いけど観たいという心理は、形こそ違いますが、ハード目なドキュメンタリーや戦争映画を観たい気持ちに似ていますね。ファンの人とのホラー映画の上映会というのは、面白いですね。

 そして、2大巨頭のもう1人、さとかほの信用でき過ぎるリストを読んでみましょう。
 

 

   

 皆さんは何作観ていますかね?
 ホラーのカテゴリーに入れていいのか分かりませんが「新感染 ファイナルエクスプレス」と「Us」は観ていますよ。
 以前、あべのキューズモールで行われたイベントで、さとかほも居たレーンに並んだ時に「新感染」観ましたよ、ということを伝えたら、「アレいいよねー」と笑顔で答えてくれました。ううむ、時間があれば、マ・ソンドクの魅力やあのお遊戯会の歌がフックになっていることとか、ある人物の最期が最高!ということを語りたかったんですがね。

 ホラーについて語っているさとかほのブログを読んでみましょう。
 https://ameblo.jp/ske48official/entry-12495014206.html?frm=theme


 ううむ、ながら仕事で吹き替え版のホラーを観るという斬新な映画鑑賞術。
 その翌日には、ファンの人からおすすめのホラー映画について書いています。
 「哭声 コクソン」は未だに、解釈がはっきりとしませんが、みんな大好きファン・ジョンミンが出ているのでお勧めですよ。
 https://ameblo.jp/ske48official/entry-12495247723.html?frm=theme

 この後、さとかほは好きが高じて、映画「ハロウィン」の応援コメントのタレントに選ばれます。何気に清水監督とか、声優の花江夏樹さんとかスゴイ人達と並んでいます。


 これからもどんどんホラー映画の仕事を獲得していって欲しいですね。

 ちなみに、「ホラー映画」を観る側じゃなくて、演じる側だと、みなるんの「地獄少女」や菅原の「ホラーちゃんねる」が印象的ですが、古畑奈和ちゃんの「劇場霊からの招待状」や「アドレナリンの夜 第4夜 間違い電話」もありましたね、勿論、怖いから全部観てないですよ。それから、忘れてはならない珠理奈の「死幣」ですね。毎回、オモシロ殺人シーンのオンパレードでしたね。死ぬやつらが悪いやつが多くて、死んでも心が痛まない親切設計になっていましたね。

 

 さて、ここまでは、映像作品としてのホラーを楽しむメンバーを紹介しましたが、実際に怖い現場に行ってみようじゃないか、というメンバーも現れました。

 それが、10期生の五十嵐早香。
 彼女は「ハイアンドシーカーズ」なる「ハイアンドロー」の琥珀さんもびっくりの心霊スポットや都市伝説を探る、MUGENというよりはMMRっぽい集団を立ち上げたんですよ。
 はっきり言って、アイドルの趣味として大丈夫かという心配もありますが、フィールドワークという民俗学には欠かせないことをやっていく辺り、流石は早香先生と注目しています。彼女は配信で定期的にみんな体験談なども募集しているので、そういう体験をしたことがある方は、柳田國男に対する佐々木喜善のように色々と語ってほしいところです。
 

 ホラー苦手な僕としては、これからも避けて生きていくと思いますが、メンバーたちが自分の好きなものに対して、生き生きと語る姿は良いですよね。

 共通点と熱量について書いたさとかほのブログを読んでみましょう。
https://ameblo.jp/ske48official/entry-12557113213.html?frm=theme

 たとえば、自分の好きなものを語れる仲間がどれぐらい皆さんには、いらっしゃるでしょう?

 その中で自分と同じぐらいの知識量、熱量、思考力、表現力がある人はどれぐらいいらっしゃるでしょう。会話などで刺激を受ける人はどれぐらいいらっしゃるでしょう?

 ふと、さとかほのこのブログを読んでいて、自分の好きなものと取り巻く状況について考えさせられました。

 ホラーから少し話がずれましたが、観る側、演じる側、行く側と様々なアプローチがありますが、アイドルとホラーは昔から相性が良いので、これからも仕事としても趣味としても楽しんでいって欲しいなと思います。
 そういや、SKE48でホラー曲ってありましたっけ?


 ※おすすめのホラー映画 小林正樹監督の「怪談」の予告を貼ろうと思ったけど「切腹」しかなかったので、パス!
 小泉八雲の「怪談」が原作ですが、4作の短編が揃ったオムニバス形式です。なかでも「茶碗の中」が、文学作品としても素晴らしい。よく明治期にあの構造が思いついたな、というものを、昭和に映像化しています。ちなみに予算掛け過ぎて、制作会社は潰れますが、カンヌ国際映画祭とイタリア国際映画祭でそれぞれ優れた賞を受賞していますよ。


2020年6月14日日曜日

バラの果実①

別世界へ


 48グループの曲には、時として日常から離れた世界へ連れて行ってくれる曲があります。
 たとえば、「10クローネとパン」の寒くて厳しい世界。
 「ドガとバレリーナ」の芸術への目覚めを感じさせる世界。
 そんな現実とは少し離れた世界に連れて行ってくれる名曲の一つが「バラの果実」です。
 ちょっと聴いてみましょう。




  うーむ、この曲を聴きながら、2013年の選挙はシリアルコードを打ち込んでいたもんです。あまりにも聴き過ぎて、脳内で歌詞に沿ったMVを作っていたもんです。というのも、歌詞が凄く良いんですよ。

 許されない恋を生きる二人がやがて、どうなるのか?
 バラという花に果実が宿るというありえない空想。
 実を結ぶことはありえないという連想。
 悲劇を予感させる「狼たちの声」。
 一つ一つがスタンダールの小説のようで良いんですよね。
 僅かな文章量で二人の背景やこれからを感じさせる凄く好きな歌詞です。

 そして、この曲。
 ロマンチックとドラマチックが混ざったようなメロディが良いんですよね。
 目の覚めるようなイントロから別世界に誘われます。
 「チュルラチュルラ」という謎の日本語を曲の雰囲気を壊すことなく活用していく終わり方も良い。

 MVはAKB48の14期生のトップ3人が前に出る感じなんですが、我らがSKE48からは向田茉夏、古畑奈和、そして移籍前の谷真理佳もいますね。
 スローモーションで髪が舞ったり、顔をあげるメンバーたち。花びらが舞っていくところも美しいんですよ。
 
 この曲は、生で観たことがあるのが、2013年総選挙の日産スタジアムだけなんですが、その日、僕は最上段のまさに天空の勇者状態だったので、ほとんど見えてないんですよね。 
 最近は、あまり使われていないこの曲ですが、いつかまたフルで歌って欲しい1曲です。
 オリメンの奈和ちゃんバージョンとか、どうなるか観てみたいですね。あとはおーちゃんバージョンとかカミフレバージョンも聴いてみたいですね。
 皆さんも聴いて、妄想を繰り広げてみるのはどうでしょう?それぐらい別世界に連れて行ってくれる世界観がしっかりとした名曲です。

 

2020年1月25日土曜日

SKE48 次にソロコンが見たいのは誰だ?

4年に1度ぐらいでもいいから


 本日、2020年1月25日は、おーちゃんこと末永桜花さんのソロコンサートがありましたね。
 僕は現場に行けなかったんですが、なかなか良いコンサートだったことがSKE48公式さんの動画から伝わってきました。推しメンのソロコン。セレッソールの皆さんからしたら最高の時間だったと思います。
 で、おーちゃんのソロコンの動画を観ながら考えたわけですよ。
 次にソロコンするなら誰が観たいかな、と。

 そこで、今回は次にソロコンが観たいメンバーを考えてみました。
 ルールとして、今回のおーちゃんのコンサートみたいにゲストもありとします。
 そして、既にソロコンサートをしている、珠理奈、奈和ちゃん、野島樺乃さんは無しにします。まあ、この辺りのメンバーもまた観たいんですけどね。個人的には、奈和ちゃんのソロコンの配信すら見逃したので、是非2回目をやってほしいです。

 さあ、それじゃあ、行ってみましょう!

① 谷真理佳

 
 2016年のソロコンを観た時に、歌の上手さとお笑いのバランスが凄くいいなあ、と思ったんですよね。それに総選挙曲にも恵まれていて、「月の仮面」、「波が伝えるもの」といった名曲が是非聴きたいなあ、と思っています。「大人の世界」というセンター曲もありますしね。
 ゲストは、同じく「波が伝えるもの」のメンバーの水野愛理はどうでしょう?仲が良い、はたごんやぴよすもいいですね。
 彼女が歌う「不器用太陽」も大好きなので、是非実現して欲しいです。

※「月の仮面」の記事はこちら!
https://oboeteitekure.blogspot.com/2019/03/blog-post_8.html


② 大場美奈


 映画好きの悪い癖なんですが、映画を観ている時にスクリプトのことを凄く気にするんですね。どんな構成で組み立てたんだろうとか。そういう意味では、みなるんの2016ソロコンでのバランスの良さですよ。
 次も是非、野間口さんと一緒にコントしつつ、歌もしつつで、緩急をつけながらお客さんを飽きさせずに「次はどうなる?」というのを楽しめる総合的なものが観てみたいですね。
 個人的には、みなるんが乃木坂46の「きっかけ」「悲しみの忘れ方」を唄ったら、間違いなく泣くと思います。
 アンコール明けは「今、君といられること」とかも出てくるかもですね。
 ゲストとして、山内鈴蘭が来て「黄金センター」「アンチ」を唄ってくれたら、もうね…。

※みなるんの「アンチ」についての記事はこちら!
https://oboeteitekure.blogspot.com/2019/05/blog-post_27.html

③ 竹内彩姫

 
 彼女の朗読がまた聴きたいなあ、と思いましてね。
 朗読って、声だけで表現しなければいけないんで、かなり難易度が高い表現なんですよね。ソロコンの時の彼女の読み方が凄く良かったんですよね。これまでの自分のドラマを語っていく形式なんですよね。あれから4年、彼女にどんなドラマがあったのかを聴いてみたいです。
 ゲストは、同じく本とゆかりの深い鎌田さんとかもどうですかね。
 ビブロフィリア的なアイドルもありだと思っています。

※さきぽんの「あなたがいてくれたから」の記事はこちら!
https://oboeteitekure.blogspot.com/2018/12/blog-post_8.html


④ 惣田紗莉渚

 
 独自の世界を持っているんですよね。
 2016年のソロコンを観た時も、宝塚の曲が凄く良かったんですが、出演した「トリッパ-遊園地」の曲も聴いてみたいんですよね(せっかく大阪に来てくれたのに、いけなかったんですよう)。凄い評判がいいのだけ、伝わってくるのが悔しい。
 ゲストは、あえて後輩のふゆっぴはどうでしょう?
 最後は「あの先の未来まで」でまだまだ、旅は続く感じで。

※さりーの「私だけに」の記事はこちら!
https://oboeteitekure.blogspot.com/2019/02/blog-post_16.html

⑤ 浅井裕華

 
 選抜コンサートでの「それでも好きだよ」は、ドラマがあって凄い良かったんですよね。
 一人のアイドルとして、どこまで勝負できるかを見せて欲しいな、と思うメンバーです。
 ゲストは、だーすーと見せかけて同じ須田会のレオ様かぴよすはどうでしょう。「狼とプライド」とか観てみたいですね。
 僕としては「制服レジスタンス」を聴いてみたいな、と思いますよ。


⑥ 白井琴望


 やはり、彼女の企画力は目を見張るものがありましてね。
 showroom配信での耐久力を考えると、2時間という時間の中でどこまでアイディアをつめこめるかの戦いになるかも知れません。
 ゲストはやはりゆっちでしょうか。
 「誰にも言わないで」という名曲を眠らせておくのは、勿体ない!

※こっちゃんの「誰にも言わないで」についての記事はこちら!
https://oboeteitekure.blogspot.com/2018/12/blog-post_9.html


⑦ 佐藤佳穂


 この人は、次はどんな手を打ってくるんだろう、というのがとても興味があります。
 特に予想はできないですが、おーちゃんと「さとながちゃんねる」コンビはどうでしょうか?
 個人的には、「16人姉妹」を完成させてくれてもいいぞ、もっと色々な顔を見せてほしいな、と思っています。

※さとかほの「16人姉妹の歌」についての記事はこちら!
https://oboeteitekure.blogspot.com/2020/01/blog-post_44.html


 他にも、はたごんの落語の新しいネタやどんちゃんの新ネタも思い浮かんだんですが、2時間のライブという枠だと、ちょっと長いかなと思ったので、省きました。
 あとは、坂本真凛ちゃん、倉島杏実ちゃんと観るSKE48ライブDVD会とかもおもしろそうでしたが、コンサートじゃないじゃん、と思ったので、同じく省きました。
 あとは、現実的にはだーすーのソロコンとかやっても全く違和感がないんですが、彼女がどんな曲をチョイスするのかも見てみたいですね。「快速と動体視力」とか久しぶりにみたいです。
 どうしても、2016年のソロコンの延長線上に考えてしまう形になってしまいましたが、一人一人のメンバーの良さを知るには凄く良いと思うんですよね。
 だから、運営さん、そろそろ全体ソロコンしようぜ!




※谷のソロコンでの「軽蔑していた愛情」についての記事はこちら!
https://oboeteitekure.blogspot.com/2019/01/blog-post_25.html

※はたごんの「鷺とり」についての記事はこちら!
https://oboeteitekure.blogspot.com/2019/01/blog-post_44.html
  

2019年10月10日木曜日

SKE48このコンビが好き!「竹内舞・谷真理佳」①



元気にしてくれるのもアイドル


 いやあ、映画「JOKER」を観て以来、ずっうと、憂鬱な気分でしてね。
 翌日に色々な映画を観ても普通の毎日の中にじわじわと内面が蝕まれていく感じがして生きていたわけです。

 で、ふと何か明るい陽の力でかき消したいな、と思った時に、これを思いだしたわけですよ。



 もうね、この画像だけでも十分面白さが伝わってくると思うんですが、竹内舞、谷真理佳が梅ちゃんを中心に暴れまわるという24分46秒なんですよ。
 もともとのまいまいと梅ちゃんの動画も凄く面白いので、是非、探してみて欲しいんですが、まいまいって、ダンスも歌も上手いんですよね。で、ドキュメンタリーとかのインタビューを観ても、しっかりとした考えを持っているんですよね。さらに、一色嶺奈との関係を見ていると、先輩としても頼れる。そんな人が、同期の梅ちゃんの前で、子供っぽさを爆発させるのが凄くてね。トークの流れを作りつつ、要所要所で軌道修正してるところも素晴らしいです。

 さて、梅ちゃんが卒業し、我々の「携帯なーい」ロスを具現化したかのような、動画がこちらです。

 

 綾巴の探り探り感がたまりません。
 二人のぐいぐい感。いやあ、後日談的な感じでこれも面白かったです。
 
 やがて、時が経ち、竹内舞は卒業します。
 彼女は現在、自分の道を進んでいます。
 歌うことや踊ることが大好きなんだろうなあ、とブログを読みながら思いますし、文章からは、彼女が持っている誠実さを感じます。
 
 最近のブログの中で好きなものを二つ貼っておきますので、是非是非、読んでみてください。なんか、「引っ越しました」の記事でも書きましたが、「卒業」してSKE48を離れてもちゃんとついて行くファンの皆さんは素晴らしいなと思います。
 
 https://ameblo.jp/takeuchi-mai/

 https://ameblo.jp/takeuchi-mai/entry-12517279413.html?frm_src=thumb_module

 谷の方はというと、現在も「ひるおび」でのお天気キャスターなど、徐々に広い世代の人々の目に入る存在になっています。ボケをしない清楚なお姉さんとして、テレビに映っている谷も良いですが、やはり、まいまいとの動画の時のようにはじけてる谷も良いですね。色々なお笑いのイベントに出ていることもあって、最近のSKE48のラジオ番組を聴いていると、谷のトークの間って本当に良いんですよね。ここは広げるところ、ここはボケるところ、とか、凄く聴き心地が良い。是非、彼女にはオールナイトニッポン0とかをやってほしいなあ、と思います。

 まあ、色々書きましたが、この動画を観ると元気になるし、元気にしてくれる二人って良いよね、ということです。また、暗い気分になった時に、はちゃめちゃな暴れっぷりに励まされよう。 
 

2019年10月8日火曜日

引っ越しました①


引っ越したあと


 みなさん、SKE48の11周年公演は、もうご覧になりましたかね。
 2013年の日本武道館を彷彿とさせるノンストップ仕様で、進み続ける公演は、流石はSKE48と思いました。
 その中で気になる曲が一曲あったので、今日はその曲を入口に考えていきたいと思いますよ。
 それは、「引っ越しました」
 メンバーは、大場美奈・山内鈴蘭・谷真理佳の3人。
 そう、全員移籍メンバーです。
 彼女たちは、地獄の大組閣で自分のグループを離れて、SKE48に来ることになりました。皆さん一度で良いから想像してみて欲しい、自分の働いている会社、自分の通っている学校を強制的に変えられる恐ろしさ。
 しかし、3人は移籍で腐らずに、SKE48で活躍し、すっかり馴染んでいきました。
 だって、想像してみてください。
 鈴蘭の居ないチームS、みなるんの居ないチームKⅡ、谷のいないチームE。
 ちょっと、考えられないぐらい3人とも重要な役割を担っています。
 ちなみに、外仕事も安定している3人なんですよね。
 歌唱力やバラエティ力もそれぞれ高いので、この3人でのユニットももっと観てみたい気がしますね。
 
 しかも、「移籍」ということにも特別な感情を持ってくれてましてね。
 ちょいと、みなるんのブログが凄く良いので、読んでください。

https://ameblo.jp/ske48official/entry-12533400119.html

 うん、読んでると凄くジンと来るものがあります。マネージャーさんも優しいなあ。
 このブログに書かれていた「引っ越しました」の歌詞が良くてね。
 別れた彼女に手紙を出すような文体で、新しい部屋に引っ越したよ、ということを歌ってるんですがね。もう歌詞が凄く良くて。引っ越し先の情景が思い浮かぶ歌詞で、やがて、外から内へと説明は変わっていきます。部屋の中にいる「僕」の心の中を語って行くんですよね。
 そして、「君」が来てくれたらいいなあ、まだ、君から「引っ越しできない」と、外的には引っ越しても内面は( 心の中は )、「引っ越してないよ」というメッセージを語って終わります。
 いやあ、なんか、昔のAKB48の公演曲のラストって良い曲多いですよね。

 「生まれ変わるように」、「ここに引っ越ししたよ」、「やっと引っ越ししたよ」という3人の境遇とリンクする内容も良くて、それぞれのアイドルとしての生まれ故郷のことを思い出しました。そして、移籍したばかりの頃はこんな気持ちだったのかなあ、とも。
 でも、移籍先に曲の中の「君」である「ファン」の皆さんがちゃんとついてきたのが、本当に凄い絆だと思います。
 なんか、現実で曲の続きを観ることができた感じがします。
 ちゃんと「君」が応えてくれた。
 アイドルというカテゴリーにとらわれずに勝負できる人達だけに、これから卒業という外的な「引っ越し」があるかも知れませんが、内的な「引っ越し」は絶対にできない魅力的な3人だと僕は、この曲を観ながら思いました。

※ 谷の魅力について考えた「軽蔑していた愛情」についての記事はこちら!
 https://oboeteitekure.blogspot.com/2019/01/blog-post_25.html

※ みなるんと鈴蘭について考えた「走れ!ペンギン」についての記事はこちら!
https://oboeteitekure.blogspot.com/2019/01/blog-post_34.html

 

2019年5月20日月曜日

平民出馬宣言①



悲しみを繰り返し 僕らはどこへ行くのだろう


 昨年行われた「リクエストアワー2018」ですが、2日間4公演で100曲プラスアンコール曲という大ボリュームということで、ブルーレイで観てて、僕も大満足なんです。しかしね、何か物足りないな、と思いましてね。ええ、オーディオコメンタリーがないという大改悪もあるんですが、デッドストックダイアモンドの「平民出馬宣言」が入ってないじゃん!と思いましてね。

 今回紹介する「平民出馬宣言」なんですが、松村香織、谷真理佳、斉藤真木子、山内鈴蘭の4人で編成されたユニットで、「デッドストックダイアモンド」というユニット名が付けられています。カッコいい。

 「コップの中の木漏れ日」というSKE48から「ラブクレッシェンド」というユニットを作ってシングルデビューする際に、劇場盤の中に「平民出馬宣言」は収録されました。つまり、MVがないんですね。2015年12月27日放送の「らじらーサンデー」では、オリエンタルラジオの中田さんがもしMVを作るなら「滝行みたいなのにする。出馬前みたいな感じで」と言っていましたが、作らなかったのが勿体ない!

 歌詞も総選挙と実際の選挙を連想とさせるものになってましてね。
 1番2番のAメロでは自分たちよりも「偉い人」「頭いい人」たちに期待するだけだったんですが、文句を言うだけではなく自分で未来を変える為に選挙に出よう!となり、サビで投票を呼び掛けていくものになっています。
 ところどころ割とえげつない歌詞になってまして、「名前呼ばれなきゃその他大勢」とか「当選できなきゃただの平民」とかね。あんだけ「夢を諦めるな」的なことを言ってた人間がなんてことを、と思いますが総選挙の残酷な一面を表しています。

 この4人のメンバーと選挙について考える時、やはり中心にかおたんを置くとスッキリしてくるんですね。
 本当にこの人、自分の為だけじゃなく人の為に動く人でしてね。
 特に総選挙の時に、仲間の為に動ける素晴らしい人だと思います。
 まず、かおたんちゃんねるの2016年総選挙のドキュメント映像。
 自腹で高速バスに乗って新潟まで行って、裏で湯浅支配人と芝智也元支配人と一緒に総選挙を観戦、その後はメンバーの姿を撮っているんですが、やっぱりかおたんじゃないと撮れない映像が多くてですね。

 44分55秒からの谷との会話をまず観ていただきたいんですね。
 正直な谷の意見を引き出そうとするかおたん、「まっさーん」という谷の顔。
 スピーチの際にかおたんの顔を思い出したことが語られます。

 そのまま続けて観ていただくと鈴蘭も出ます。
 選挙前にかおたんに相談していたこと、アドバイスとスピーチについても語られています。ちなみに僕は、素の鈴蘭が好きです。

 1時間24分21秒頃からは、ランクインしなかった真木子へのインタビューがあります。ここがね、つらい。「どう姿を現したらいいか分からない」という真木子への優しい接し方も良くてね。
 
 今回の記事とは関係ないですが、ラストの方の珠理奈、ちゅり、だーすー、かおたんのベテラン4人の会話は聴きごたえありますよ。




 瑠華へのコメントや真木子へのインタビューにもありましたが、実は撮っているかおたんも辛いんですよね。この後のshowroomで確か真木子とまた話したんじゃなかったかな、と。

 総選挙という渦の中に立ち向かって行ったデッドストックダイアモンドの面々。
 2017年は更に過酷な運命が待ち受けています。
 40分26秒からの真木子と鈴蘭のインタビューを観ていただきたいんですが、かなり辛い。泣きながら「おめでとう」という真木子と「ごめんなさい」を言うかおたん。「私はまだ平気」と言いながらも目は涙に濡れている鈴蘭。
 来年出なければいけないことをかおたんは力説します。
 自分が一番体感しているからこそ、説得力のある一言ですね。


 
  
 この時のかおたんの「私は映像しか残せないから」という涙ながらの一言が、めちゃくちゃ心に刺さりましてね。いや、何を言ってんだ、かおたん。君のその映像のおかげで2018年、何人のSKEヲタが頑張れたか。

 ちなみに谷は1時間6分38秒から。
 下がってしまったことに対して明るく振る舞う谷に「お前、本当下がったじゃん、どうなってんの?」というかおたんのツッコミ。やっぱり谷は谷で思うところがあったんだと動画を観ていると伝わってきます。

 さらに時計の針を進めて2018年の総選挙。
 谷は89位(17027票)。
 かおたんは17位(38399票)。
 真木子と鈴蘭が圏外という結果に終わります。
 もの凄く残酷な見方をすると、例年の80位までの順位だと谷まで圏外になってしまいます(谷ファンの皆さん、申し訳ありません。とても意地悪な見方をしたらということです)。
 


 この時の舞台裏は、かおたんちゃねるには上がっていませんが、ひょっとしたらどこかのタイミングで出てくるかも知れません。

 なぜ、かおたんが映像に残すのかを考えてみた時に彼女のアイドル人生の中で、総選挙というものは重要な要素で、2012年のランクインでかおたんの人生のスピードが更に加速したような気がします。だからこそ、選挙の重要性、もっというと、その選挙という残酷ショーでの表側からは見えないアイドルの心の動きを、ファンに見せることの大切さを「1コメダ」で知っているんだと思います。

 こんな重要な人が卒業して、これからSKEの内面を誰が見せてくれるんだろうと心配になる、というのが僕の正直な意見です。

 誰か後輩たちでかおたんのやってきたことを引き継いでくれたら、嬉しいなと思います。最初は真似からでもいいから、多分、いかに大変かも見えてくると思います。

 2019年は選抜総選挙はありませんでした。
 AKS運営から「総選挙は役目を終えた」というアナウンスで無くなりました。
 僕の意見としては、いや、全然終わってないよ、という感じです。
 たとえば、鈴蘭陣営は2018年休止して、2019年にかけてたわけですし、2019年は8期生と7D2入らなかった組はチャンスだったと思います(上の期は分からないですけどね)。デッドストックダイアモンドの3人は、この1年でも外仕事で結果を出し続けていました。

 もし、次に選挙があるなら。
 デッドストックダイアモンドたちの逆襲劇が見てみたいなと僕は思っています。
 「ただの平民」に戻った彼女たちが、もう1回「出馬」して、選挙で借りを返す姿を見てみたいんです。その時は、きっとかおたんも見ているはずです(なんか天から見てるみたいな感じになりましたが)!
 次は喜びに満ちた4人の顔が選挙で見たいと思っています。

 かおたんと言えば、もう一人忘れてはならないだーすーと歌った「ここで一発!」についての記事はこちら!
https://oboeteitekure.blogspot.com/2019/02/blog-post_62.html 

 かおたんとSKEハウスで過ごしたあきすんのデビュー曲「FLASH BACK」の記事はこちら!
https://oboeteitekure.blogspot.com/2018/11/flashback.html  
 
 


2019年1月3日木曜日

イマパラ①

ダサかっこいい


 「ダサかっこいい」という言葉がありましてね。「ダサい」と「かっこいい」を合わせた言葉なんですが。2018年の日本ではダパンプの「U.S.A」という曲が流行りまして。こんな感じの曲なんで良かったら未来の人達、聴いてみてください。
https://youtu.be/sr--GVIoluU

 いかがでしょう。ISSAといえば、「Justiφ’sだろ!」という方も僕のような「ChosenSoldierだろ」というゴリゴリの「仮面ライダーTHE NEXT」ファンは置いてといて、「U.S.A」はなんとも中毒性があって、サビが頭の中にずっと残ってしまうのとメロディがどこか懐かしくて僕も好きです。

 48グループでもそんな曲はないもんかなあ、と思っていたらありましたよ。
 2018年の1年前、2017年5月にリリースされた「願い事の持ち腐れ」のカップリング曲「イマパラ」が!
 まあ、ちょっと聴いてください。
https://youtu.be/nW20q4iOnSw

 
 いやあ、クラクラする。
 確か、「願い事の持ち腐れ」が投票シングルだったから、「どれどれ、投票がてらカップリングでも聴くかいのう」と長老のようなテンションでDVDを再生した僕の脳は、この曲に支配されましてね。もうクラクラするわけですよ。「パ、パラパラだと…」、未来の人の為にパラパラについて説明しておくと、手を中心に使ったダンスで2000年代初頭に流行ったダンスですよ。

 歌詞の世界を見て行くと、「やめて そんな目で見つめないで だって あなたには興味ないし」、「ごめん この場からどこか消えて あのね 男なんてノーサンキュー」と、最初に謝ってから酷いことを言うスタイルで男を歌の主人公が追い払っていくわけです。

 で、なんで男を遠ざけているかというと、踊りたいらしいんですね。
 サビでは「今パラパラ なぜパラパラ 記憶にないのに… 今パラパラ まだパラパラ 遺伝子レベルで… 勝手に動くの」ととんでもないことが歌われてましてね。いつから我々の遺伝子には「勝手にパラパラを踊り出す遺伝子」が組み込まれていたのか。それは僕にもあるのか、アダム・ドライバーにもあるのか、千葉真一にもあるのか、とか考えだしたら止まらないんですが、まあ、いったん置いときましょう。

 「私 悪いけど 一人がいい 両手 あの振り付け 懐かしい」いや、お前、生まれてないだろ、さっき遺伝子レベルとか言ってたろ。「今からから さあパラパラ ママたち世代の 今からから もうパラパラ 思い出ダンスを… 生まれてないのに 覚えているのよ」と恐ろしいことを言い出しましたよ。やっぱ生まれてなかったじゃん。でも、覚えている。我々、日本人のDNAの中にはパラパラを踊り出す記憶が組み込まれていたとは…。本当にパラパラだけか、と心配になりますね。もしかして、「U.S.A」も「escape」、「東村山音頭」、「ワンス・ア・ポン・タイム・イン・チャイナの序盤の踊り」も入ってるんじゃないか。

「パラパラすれば 辛いことだって 忘れられるよ OH」

 踊って辛いことなんて忘れよう、ということなんですね。
 確かに若者の刹那的な生き方って、僕みたいなオジサンにはもうできないですよ。

「ユーロなビートで 時間を忘れる 夜更けのイマパラ」
 夜更けまで踊ってんのか!
 てか夜更けだから踊ってんのか。 
 この歌詞の何が怖いって場所が書かれてないところですよ。
 これ、夜中のクラブだったらいいですけど。
 朝方の満員電車の中とかだったら、どうする!
 「そんな目」で見られるぞ。
 エジプト展とかだったら…似合いそう。
 と、馬鹿なことを書いてきましたが、なんていうんでしょうね。
 パラパラ踊ってた頃の日本と今の日本は少し違ってしまっていて、あそこまで享楽的な気持ちの人は少ないですし、能天気に明日を信じるには、情報があまりにも溢れすぎていて。一時的にでも日常を忘れて、非日常を楽しむ遺伝子を僕らは持っているのかもしれません。お祭りの日の踊りとかね。と、無理やり真面目な話をしましたが、そこまで深い歌詞かどうかは自信がありません。
 
 さて、MVを観ていきましょう。
 わりとこの色彩は好きなんですが。
 SKE48からは、だーすー、楽々さん、すーめろ、みなるん、谷、花音、だーそーが入ってますよ。他店は代表的なメンバーを1枚の画像で紹介しましょう。ええ、アベンジャーズが揃った感じですね。
さて、このMV、めちゃめちゃ中毒性が高くてですね。
 なぜか紅條は投票中、この曲をリピートしてましたよ。特に「へいへいへへへい」のとこの演出が最高ですね。無駄に増えたり、寄ったりの演出も昔のMVっぽくて好きです。
 さて、このMV。注目したいのは、後藤楽々。レトロな服装なんですが、着こなせてるのが素晴らしいです。
お姉さんメンバーも流石の表情です。

すーめろの表情がカッコいいですね。みなるんもだーそーも楽しそう。
 そして、気になるのが、谷のダンスなんですね。


 これは是非動いているところを観てほしいんですが、思わず、「なんじゃいそりゃ」と言いたくなりますよ。あと、80年代アニメみたな演出も最高です。


 SKE48とは、一味違うダンスナンバーを楽しんでみるのはどうでしょう?