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2021年11月30日火曜日

誰かのための言葉たち

 君を知れば見えて来るもの


 近頃、批評家の小林秀雄の著作で読んでいないものをどんどん読んでいます。なかでも数学者の岡潔と対談した「人間の建設」がなかなか面白くて、様々なことを見つめる時のヒントがあります。
 その対談の中で小林は知り合いの骨董屋の親父のエピソードを語ります。骨董屋の親父が李朝のいい徳利を持っていて、小林は何度もこの徳利をねだりますが、なかなかもらえません。やがて、小林は親父と知り合って28年目に徳利をポケットに入れて持って帰ってしまいます。そして、「お前が危篤になったら電報をよこせ」と言うんですね。すっごいエピソードですが、これには続きがあって、親父は結局小林に電報を送らずに死んでしまいます。そして、彼の息子が親父が書き続けていた俳句集があったことを小林に明かします。その句は詞書きとして「小林秀雄に」とあり、「毒舌を逆らわず聞く老の春」、「友来る嬉しからずや春の杯」という上記のエピソードを連想させられる句もあります。
 小林は俳句としては駄句だが、親父の人間性を知っている自分にはとても面白い、と語ります。
 そして、松尾芭蕉の句が名句として残っているが、もし、松尾芭蕉の人間性を知っていたら、生きている時に付き合っていたら、もっと名句として味わえていたのでは、と語ります(だから、芭蕉の弟子たちの)。芭蕉と付き合った人達だけにわかる味わいがあるのではないかと。

 僕はここまで読んで、ふと松井珠理奈のことを思い浮かべました。
 彼女はアイドルとして、48グループの最前線を体験し、プレイヤーとして活躍しながら、徐々に作詞に目覚めていきます。
 そこには、小学生の頃から芸能の世界に身を置き、プロデュースされる側だった彼女が、徐々に、誰かの言葉ではなく自分の言葉で伝えたい、という一人の人間としての成長を僕は感じます。
 彼女が書く歌詞(特にソロアルバムの曲)は暗に示すというよりは、直接的な表現が多いです。悪く書くと余白が少ないと感じる方もいるかもしれません。それを浅いと読みとるのは簡単ですが、本当にそうでしょうか?
 松井珠理奈という人を含めて歌詞を読み取っていくと、小林秀雄の言葉を借りれば「面白さ」が生じてきます。
 では、具体的にどんな曲が挙げられるでしょう?
 

 まずは、彼女の卒業曲である、「Memories~いつの日か会える日まで~」です。


 

 この曲は、卒業曲という対象を連想させられやすい曲ということもありますが、彼女の歩みを連想させられる歌詞がたくさん登場します。
 「あの階段」は、「大声ダイヤモンド」のロケ地やマジすか学園の階段を連想させられますし、「オレンジ色をしたあたたかさ」は、SKE48カラーを連想させられますね。
 自分の卒業曲を自分で書いたというのは、48グループでも初ではないでしょうか?
 彼女のドラマを知っていればこそ、この曲の味わいは変わってくると思います。自分のアイドル人生を終える曲の言葉たちを誰かの言葉ではなく、自分の言葉で彩る。それは、彼女ならではの挑戦だと思います。

 次に挙げたいのが、Black Pearlに書いた「Change Your World」です。
  

 

 まるで後輩達に向けて呼びかけるようなサビの歌詞が印象的です。
 自分がこれまで居た芸能界やSKE48で生き残る厳しさを語りつつも、それを乗り越える行動力を語るこの歌詞は、松井珠理奈を知っているからこその説得力があるのでは、と思います。これまで、様々な困難を乗り越えてきた、だからこその説得力。勿論、この歌詞を書いている自分に言い聞かせているのでは、という読み取り方も出来ると思いますが、卒業シングルだったことを考えると、後輩へのメッセージを込めたという解釈の方がしっくり来るのでは、と思っています。

 卒業と関連した曲が続きますが、SKE48に最後に残した「オレンジのバス」も松井珠理奈を知っていれば味わいが変ってきます。
※動画の2分20秒頃に流れています。 

 この曲は「オレンジのバス」という「SKE48」に居た日々のことを書いていると思います。出だしのバスに乗ってから「もう何年経つのかな」という部分からも、ただバスに乗っているというではない、ということが分かります。
 彼女が描いたSKE48でのアイドル活動やグループ像が見えてきます。
 中でも松井珠理奈を意識させられる歌詞が「心無い人に傷けられたら」のところが凄く印象的で、思えば彼女ほど「心無い人に傷つけられ」てきたメンバーもいないのでは、と思います。
 少し話がそれますが、先日ネットフリックスでテニスの大阪なおみ選手のドキュメンタリーをまとめて観ました。その中で、全米を制覇して一躍スターになった彼女は、「勝つのが当たり前」という感じになり、負けた時には、インタビューでわざわざ「誰に負けたのか教えて?」というような嫌がらせも受けます。結果、彼女はどんどん眠れなくなり、ストレスと戦いながら再生していきます(他にも理解者の死や自分よりも若い才能の台頭など、試練だらけです)。
 この映像を観た時に2018年総選挙の松井珠理奈を思い出しました。あの時の48グループには、もう指原莉乃も渡辺麻友もいませんでした。おそらく宮脇咲良との一騎打ち。そして、過去の順位を比較した時に多くのファンから「勝つのが当たり前」と思われていたのではないでしょうか?
 それでも1位を勝ち取った彼女を待っていたのは、残酷なぐらい大きくなった批判の声でした。これに関しては、以前にも書きましたが、価値観と育ちの違いだったのではないかと僕は考えています。
 AKB48との差別化の為に全力のダンスに特化し、一時期は完全にカウンターとして機能していたグループと、アイドルが持つ楽しさや自由さに特化していったグループ。大きな48グループという幹から分かれて行った二つの枝ですが、気付けば遠く離れてしまったのかも知れません。そこから休養を経て復帰した彼女は、もう総選挙で戦わなくてよくなったというところもあるかも知れませんが、優しさや柔らかさを感じる場面が増えたように感じます。
 今でも「心無い人たち」はいます。なんならこの記事を書く為に色々と調べている時にも、わざわざ珠理奈を悪者にしようと一生懸命な動画があったので、悪質なものとして報告しておきました(恐ろしいぐらい創作されたものでした)。
 総選挙という闘いが終わっても、世間やアンチとの闘いは今も続いているのかも知れません。だからこそ、「オレンジのバス」の中に出てくる「味方」という言葉が響いてきます。
 そして、このSKE48についた「オレンジ」という色に対して沢山の色を「自由につければいい」と語り、この曲は感謝と共に終わります。
 この辺りは、SKE48のセンターとして自分が作ってきた価値観に囚われずに新しい価値観を生み出して欲しいというメッセージのようにも読めます。いずれにせよ、メッセージソングとしての要素が強いのではと僕は考えています。

 さて、先にシングルのカップリング曲を挙げましたが、ソロアルバムである「Privacy」に関しては、実は松井珠理奈という人物を外しても成立するような歌詞が多いです。勿論「あの日交わした約束」や「KMTダンス」なんかは、松井珠理奈を知っていると、より味わい深くなるんでしょうが、松井珠理奈という固有名詞を外して20代の女性の物語としたとしても、十分に成立するような気がします。
 どちらかというと、誰かに向けて創った歌詞の方が、彼女の要素が強くなるし、説得力が増すのは何故でしょう?
 それは彼女の誠実な優しさから来るのでは、と歌詞を読んでいると思います。誰かの背中を押したい、自分と同じ試練に立ち向かう人たちを応援したい。そんな気が僕はしています。
 もうアイドル松井珠理奈はいませんが、彼女が書いた歌詞の中には生きています。
 彼女の次回作が公に発表されるのがいつか分かりませんが、彼女の面白さをじっくりと味わうために、誰かのための曲をまた書いてほしいなと僕は期待しています。

 時が流れて松井珠理奈を知らない世代の子たちが、「オレンジのバス」をどんな気持ちで歌うのか、どんな風に心に響くのか、ずっと先のことですが、どうか未来の世代の支えにもなるといいなと思っています。

2021年11月24日水曜日

祝!ブログ3周年!!

 役に立たない美しいもの


 2021年11月22日、この「栄、覚えて行くれ」という弱小ブログがついに3周年を迎えました。めでたい!
 同じく、2021年11月22日に、僕の大好きなバンドドレスコードの曲がyoutubeの公式チャンネルにアップされました。
 「不要不急」という曲です。ちょっと聴いてみましょう。


 

 名盤「バイエル」に収められている1曲です。
 僕はこの曲が好きで、よく一人ぼっちで夜に散歩する時に歌っていました。
 曲中で歌われているのは、社会から求められていないかもしれないし、すぐに必要ではないかもしれない、けれど、とても美しいものと時間があるという曲だと僕は解釈しています。

 思えば、このブログも何の役にも立たないし、誰かに頼まれて書いているわけでもありません。だいたい長いのですぐに読めるものでもないです。
 でも、大好きな48グループの曲について書いている時、魅力的なメンバーについて書いている時、すっごく楽しいんです。もし、それを読んで誰かも同じように楽しくなったり、心が震えてくれたら、ちょっと面倒かも知れませんが、じっくり読んでくれたら、もっと嬉しいです。

 批評家の小林秀雄と数学者の岡潔の対談が収められた「人間の建設」という対談集を今日読みました。その中で数学者の岡が「正倉院展を3時間ほど観た後に、外へ出ると周辺の松のいい枝ぶりに気づいた。それまではいい松は滅多にないと思っていたのに」という体験を語ります。正倉院に所蔵された国宝たち、岡の言葉を借りるなら「丹念に長い間取り扱ってきたもの」を観ることで、余計なものが消えて「ほしいものに気づけた」そうです(この場合は松ですね)。

 この1年、ブログを書く時にアイドルとは関係ない分野の思想や物事を持ってきて、繋ぎ合わせる試みを何度もしました。それは、引用した方が自分の考えの解像度が上がるということもあるんですが、上記の「ほしいものに気づけた」経験が沢山あったからです。僕のブログも同じように誰かの「ほしいもの」に気づくきっかけになっていると嬉しいです。

 メイキング的なことを書くと、この1年は試行錯誤の1年だったかと思います。
 2年目から導入したnoteのラジオ機能による「ラジオ配信」、フォロワーの方との「雑談」企画(楽しかったので、また連休とかにやってみたいです)、皆さんの体験を集める「体験企画」。閲覧数でいえば、「体験企画」は色々なファンの方の体験が聞けて、民俗学のフィールドワークのようで、凄く楽しかったです。とっておきのエピソードを語ってくださった沢山の方々に感謝です。ただ、この企画、集まる時は集まるんですが、集まらない時は清々しいくらい集まらないんですよね。この課題をどうクリアーするかですね。

 課題といえば、「Aというメンバーについて書きました」という記事があった時、Aファンの方は読んでくださるんですが、翌週に「Bというメンバーについて書きました」と書いた時は、Aというメンバーのファンの方は、ほとんど読んでもらえていない、という課題があります(あくまでSNSへの『いいね』や『リツイート』の反応からしか分かりませんが)。
 もっと横断的に読んでもらうには、どうしたら良いのかというのかを最近は考えています。
 この答えは2022年に形にしようと思うのでお楽しみに。

 2022年といえば、noteの方で連載している「2022年への相談シリーズ」で書いているんですが、一人のファンがどれだけのモノを作ることができるのか、という勝負になってくるかと思います。その時に、味方になってくれたら嬉しいです。

 味方といえば、書き始めた時からブログを読んでくださっている方も、今日、読み始めた方も、皆さんありがとうございます。いつもSNSに「いいね」や「リツイート」してくださる方々もありがとうございます。コメントまでくださる方々もありがとうございます。「面白かった」の一言だけでも書いている当人としては、物凄く励みになっています。
 また、noteでサポート機能を使ってくださった方も本当に感謝しています。全部2022年の勝負で使うつもりです。

 そして、3年目も面白い記事やちょっとだけ価値観が変わる記事を書いていきたいと思っています。面倒なことばかりですが、これからもつきあってくださったら嬉しいです。


2021年11月21日日曜日

継続と工夫が生み出す特別さ

ぶーはいつも不意打ちで来る


 近頃、家でぼんやりしている時に思想家の吉本隆明さんの公演を聴いています(『共同幻想論』は2020年代の今も多くの社会学者たちが引用する強度の高いものです)。
 こちらは、糸井重里さんが運営している「ほぼ日」のサイトで無料公開されていて、183にも及ぶ公演をその日の気分で聞いています。
※凄く面白いのでリンクを貼っておきます。 

 公演名を失念したんですが、文学作品の名作について、吉本さんはこんなことを語っていました(著作もいくつか読んでいるんですが、おそらく公演だったと思います。吉本研究をされて)。
「この作品の良さが分かるのは自分だけではないか、読者にそう思わせられる。それが多くの人に時には錯覚させられる作品が名作になるのではないか」と語っていました。
 
 歌手の小沢健二が長い活動休止期間を経て、日本で久々にコンサートをした時、「シッカショ節」という曲を披露する前に「笑い」についてのMCをしました。
 アメリカでも日本でも「笑い」は、「ああ、これって自分たちには分かるなあ」というものが受けるとう共通点があるそうです。思えば、彼がこの後披露した「シッカショ節」は彼の代表作である「今夜はブギーバック」や「愛し愛されていきるのさ」とは、全く違うアプローチで、日本の民謡のようでした。



 僕の経験になってしまって恐縮ですが、上記の2つの感覚は、自ら求めて行って得られることは少なく、むしろ不意打ちで来ることが多いです。

 SKE48でも、僕にこの体験をさせてくれたメンバーがいます。
 それが中坂美祐さんでした。
 まずは、こちらのブログをご一読ください。

 こちらのブログで登場するトートバックの画像。
 この豚さんの絵を見た時に、僕は何故か郷愁のような感慨を受けました。上手いとか下手とかいう物差しではなくて、もっと別の愛おしさがありました。「民藝」は美術館に陶芸品を置くのではなく、身近な生活の中に置くことでその「モノ」たちが活きてくることを柳宗悦は語っていましたが、何かその感覚に似た身近さを僕は感じました。
 何度も何度もこの画像の豚さんを見ながら、この感覚を抱かせてくれたこの子は何物なんだろう、と動画やアメブロを読んで行きました。
 
 彼女のアメブロから感じるのは、「構成」が意識されているということです。
 まず、オープニングのトークがあり、本題があり、動画があり(ここ数か月は俳句というか川柳があり)、お知らせで終わるという構成になっています。
 この構成は、常に彼女が自分のブログを更新する際の工夫の元に出来ています。
 こちらのブログを確認してみましょう。


 この時に今我々が読んでいるブログの構成の元になるものがあるんですね。
 ちなみに、生活に関しては、こちらのアメブロでも書かれています。

 アイドルでいる日々をだらっと過ごさずに、自分の毎日を豊かにしていく工夫が本当に尊敬できます。
 工夫といえば、オンライン2ショットでも彼女の工夫が感じられます。

 何故、彼女はこんなにアイドルである毎日を大事にして過ごしているのでしょう。
 ちょっと彼女の生誕祭で読まれたお母さまからの手紙を読んでみましょう。


「美祐へ
 
 14歳の誕生日おめでとう。
 
 SKE48のことが大好きで、生誕祭にも何度か足を運び、客席から観ていたその舞台に立って、沢山の人にお祝いしてもらえる日が来るなんて夢のようですね。
 
 今どんな景色が見えていますか?

 きっかけは、アイドルと一緒に写真を撮ることなんてきっとないからと出かけた写メ会。その出会いがあなたの人生を変えました。

 色んなイベントに出かけて行くたびにどんどんSKE48が好きになって、いつの頃からなんだろ、SKE48に入ることを夢見るようになったのは。

 ちっちゃい頃から歌って踊るのは好きだったけど、『人前でやって』と言うと『無理』って言う子だったのにね。
 
 11歳の誕生日が過ぎた頃に初めて『SKE48になりたい』と聞いた時は正直ビックリしました。

 そして『アイドルになりたいの?』と尋ねると『違う。SKE48になりたいの』と言ったのを覚えていますか?
 
 いつの間にかSKE48が美祐の中で特別な存在になっていることを実感しました。
 
 8期オーディションを経て挑戦した48グループの第3回ドラフト会議では、ドラフト候補生として残ることができましたが、レッスンは全て東京。今まで電車やバスに一人で乗った美祐を東京に一人で通わすことにしたのも、『ただいま』の声を聞くまでは気が気でない毎日でした。

 最終的には福岡まで一人で行って、その時の感想が『福岡遠いね。座りっぱなしで足が伸びないよ』と笑わせてくれました。

 でも、それができたのもその当時担当してくださったマネージャーさんや同じ方向に帰る年上の候補生さんが助けてくれたおかげです。本当に感謝しています。

 ドラフト会議は残念な結果でした。SKE48のすべてのチームが指名を終了した時に舞台裏で頬を伝った一筋の涙は今でも忘れることができません。

 ドラフト会議の直後から同じような経験を持つ先輩や応援してくださっていたファンの方々が色んな方法で発信してくれた温かい言葉に励まされながら必死に前を向こうとしているようでしたね。

 そして、ドラフト会議直後に参加した握手会はドラフト3期生のお披露目。舞台に立つ元仲間に目一杯の笑顔でおめでとうと伝えた美祐は凄いと思いました。

 その直後から丈夫なだけが取り柄の美祐が謎の高熱で一週間寝込んだことはかなり心配しました。

 でも、今となって思うと、心も体も疲れきっていて、あの時の美祐には一週間の休養が必要だったんだと思います。だってその後はずっと元気娘ですから。

 そして、9期オーディション。合格してSKE48の一員として舞台に立つことができました。おめでとう。

 自分で夢への扉を開けたね。でもその先の道のほうが長いし、大変だけど自分で選んだ道です。納得するまで突き進んでください。

 周りからはよく『しっかりしてるね』って言われるけど、全然そんなことなくて、本当は甘えん坊のかまってちゃんだし、頑固で負けず嫌い。不器用で人見知り。かなり面倒な性格だけど、とっても優しい。そんな美祐が母は大好きです。

 人との距離感をつかむのが苦手で、人間関係で悩むことが多いけど、美祐の良さをわかってくれる人が必ずいるからそのまま真っすぐに育ってくれればと思います。

 『表現力でどうすれば大人っぽく、色っぽくなる?』って聞かれたけど、半年前まで男の子に混じって真っ黒になってボールを追いかけていた人間だから難しいなって思う。

 でも、それはSKE48での経験でいつか身につくと思うから今はスタッフさん、マネージャーさんや先輩の言うことに素直に耳を傾け、日々努力してどんな場所でも輝ける自分を目指してね。

 最近やることが多すぎて一杯一杯の美優についつい先に口出してしまう母だから、これからは信じて見守りたいと思います。

 今のこの時を楽しみながら、つらいこと大変なことを乗り越えてくれればと思います。

 経験と出会いは宝物ですよ。この経験と出会いを大切にしてね。いつも近くで厳しく見守っています。

 美祐の周りには応援してくれる人がいることを忘れないでください。
 
 最後になりましたが、株式会社SKEの皆様、マネージャーさん、スタッフの方々、SKE48のメンバーの皆さん、9期生の皆さん、いつも娘がお世話になりありがとうございます。

 この生誕祭を開いてくださったファンの皆さん、いつも娘を応援していただき、そして今日はこんな素敵な生誕祭を開いていただきありがとうございます。

 まだまだ未熟で目に余ることもたくさんあると思いますが、大好きなSKE48の一員として活動できることを大変喜んでおります。これからもよろしくお願い申し上げます。

2019年6月30日 母より 」

 ううむ、SKE48になるまでの道のりが決してストレートなものではなく、挑戦を続けながら勝ち取ったものだったんですね。
 恥ずかしながら、8期生やドラフト3期生のオーディションに挑んでいたことは、初めて知りました。お披露目で舞台に立つドラフト3期生のメンバーたちに「おめでとう」が言えた彼女は素晴らしいと思います、しかし、その後に1週間の静養があったというのも決して心が全て受け入れていたわけではなく、苦しかったことが伝わってきます。
 そして、アイドルではなくSKE48になりたい、この言葉は本当に嬉しい言葉ですね。
 これから同じことを思ってくれる方をどれぐらい生み出せるかが、SKE48が発展していく上で重要ではないか、とふと思いました。
 
 さて、生誕祭の手紙にちらっと出てきましたが、彼女はもともとスポーツ少女で、人との距離については得意ではない、ということが語られていました。
 そのあたりのことを彼女はどうとらえているのか、アメブロで読んでみましょう。


 正直、ティーンズユニットに関しては、「身内同士で戦わなくても…」という気持ちもあったんですが、成長へのトリガーの役割もあったんですね。そして、コロナ禍の自粛期間で生まれた離れ離れの日々。ここで彼女はSHOWROOMの配信を続けていくことで、トーク力を成長させていきます。
 こちらのアメブロも読んでみましょう。

 そういえば、SHOWROOMの社長である前田裕二さんの著作「人生の勝算」の中で、コミュニティが深まる要素として、①「余白があること」、②「クローズドの空間で常連客ができること」、③「仮想敵を作ること」、④「秘密やコンテクスト、共通言語を共有すること」、⑤「共通目的やベクトルを持つこと」を挙げていましたが、中坂さんの配信でも①の要素を中心に⑤の要素が生まれていたのでは、と思います(ちなみに、この説明のすぐ後にAKBビジネスは何故強いのかを③と総選挙、④とアバターを挙げていました)。
 更に、ファンビジネスの4象限として更新が多い/少ない、ファンの数が多い/少ないという4象限の中で、更新を多くすることでより身近になっていき、ファンの数も少しずつ増えて行く、配信が多い人ほどSHOWROOMではスターになれる、何故なら努力と継続から生まれる物語があるそうです。
 その物語は、ずっと見ているよりそっているからこそ特別になっていくのかも知れません。
 
 幸いアメブロのルールも彼女に味方します。

 読んでくれるファンの方々がいるから続けられる。
 この辺りは、普段弱小ブログを書いている僕なんかも共感してしまいます。
 アイディア募集もしていましたが、僕としてはSKE48に関する「衣・食・住」や思い入れのある曲に関するエピソードや公演曲を1曲1曲語るアメブロとかどうでしょう?
 あとは定期的なふりかえりブログが好きなので、続けてほしいですね。
 
 さて、配信やアメブロを継続することで、我々ファンは彼女の工夫の豊かさや価値観の面白さに触れて行くことになります。

 もう、SKE48ファンなら盛り上がれること間違いなしのセットリストですよね。

 たとえば、俳句。
 本文の内容とリンクしていて味わい深くて好きのは、こちらです。

 空耳でも声が聴こえたというエピソードも良いですし、公演という空間の大切さを感じました。
 
 さて、話を戻すと、彼女はティーンズユニットに挑戦します。
 残念ながら悔しい思いをすることになりましたが、この時に絆が生まれたことをブログの中で語っています。


 悔しかったティーンズユニットを経て、「大富豪は終わらない」で行われた「大とくさん」のイベントにチャレンジしていきます。
 そして、見事2位にランクイン。
 嬉しさあふれるブログを読んでみましょう。
 ☆中坂美祐☆ありがとう!! | SKE48オフィシャルブログ Powered by Ameba (ameblo.jp)

 「本番で爪痕が残せるように」と書いていましたが、彼女は爪痕を残す役でしたねえ。


 そして、この成功体験は彼女の中での自信となります。

 自信が生まれたからこそ、やってみたいこと、チャレンジしてみたいことをする実行力にもつながる。ファンの方々との絆があるから、チャレンジできると思います。
 
 
 いったいこれから彼女はどうなっていくのか。
 このブログを読んで終わりにしましょう。

 もしかすると、彼女の物語にはいきなりのジャンプアップは無いのかも知れません。
 でも、毎回悔しい思いをした後に、必ず報われる時がやってきます。
 継続と工夫の日々。
 その物語は身近でありながら、我々の中で特別になっていくのではないかと思います。
 自信を身に着けた彼女の次のチャレンジを楽しみにしながら、この記事を終えたいと思います。サビがなんとなく今の中坂さんとファンの方々の関係に似合いそうな小沢健二の「アルペジオ」を聴きながら。


 ※記事に入れられなかったですが、動物に関する価値観も面白いのでおすすめですよ。

2021年11月14日日曜日

心に火をつけて

受け継がれていく理解

 文具メーカーであるコクヨに勤めながら「働き方改革アドバイザー」として、社内や様々な企業の働き方改革の推進をしてきた坂本崇博さんの著書『意識が高くない僕たちのためのゼロからはじめる働き方改革』が先日発売されました。
 ヲタクである坂本さんが、いかに円滑に仕事を終わらせて家でアニメを観るか、という目標を達成するために、様々な働き方の工夫(個人的には営業の部分と自分の好きなものを仕事の中にうまく入れて行って『志事』にするところが勉強になりました)をご自身でされている様子は、刺激的でした。今月のおすすめ本の一つです。
 さて、そんな坂本さんの言葉の中で凄く気になる言葉がありました。
 それは、仕事の行動力を喩えた「可燃性」という言葉です。
 驚くぐらい雑に紹介すると、会社や組織に入りたての頃は、組織の改革アイディアが沢山出てきます。心が燃えている状態ですね、「可燃性が高い」わけです。
 しかし、なかなかアイディアを行動に移すのは難しいです。
 たとえば、人やモノや金や情報が欠けているという状態ですね。
 この状態が続くと、徐々に燃えにくくなります。 
 坂本さんは「難燃性」の状態に喩えています。
 この状態になると、行動せずに飲み屋で愚痴を言うだけで終わったり、時には周囲の「可燃性の高い」状態の人に水を差すような言葉を言ったりして、相手の炎まで消そうとしてしまいます。ううむ、僕が働いてた会社にもこういう人いたなあ。
 勿論、アイディアをみんながみんな出す必要はないんですが、誰かが設定したテストで高い点数を取る「イチニンマエ主義」とは違うアプローチが必要であると坂本さんは語っています。

 皆さんのいる組織や会社は「可燃性が高い」人はどれぐらいいるでしょう?
 いまのSKE48はどうでしょう?
 鎌田菜月さんがいた頃、彼女の心を燃やしてくれる魅力的な先輩的な先輩たちが沢山いました。
 たとえば、この人。
 かおたんこと、松村香織さん。
 「干されていた」研究生時代から、「人・金・モノ・情報」を持ち前のバイタリティーと企画力でクリアーしていった人物として、SKE48に今も燦然と輝く唯一無二の星座を描いてきた人です。
 ただ、人間としての魅力もとてもあり、人情に厚く、メンバーやファンのことまで考えられる想像力のリーチがとてつもなく長い人でした。
 それは、後輩達に対してもそうです。
 特に6期生たちは、研究生時代から娘のように手をかけ、昇格してからも気にしていたのではないでしょうか?

 ちょっと、2016年9月27日に行われた彼女の生誕祭で読まれた手紙を読んでみましょう。

「なっきーへ

 なっきー、お誕生日おめでとう。初めてお手紙を書くので緊張しています。
 なっきーとは今はチームも違うし、昔に比べて一緒にいる時間は少なくなってしまいましたが、なっきーにとってはとても重要な一年だったと思います。将棋のお仕事ができたこと、本当に凄いよね。おめでとう。
 SKE48として将棋のお仕事をしたメンバーは今までいなかったし、なっきーが新しい道を開いてくれました。そしてそのきっかけはTwitterとかで発信してきたから、きっかけやチャンスはどこにあるかわからないけど、小まめに自分からきちんと伝えていたから将棋のお仕事が出来たんじゃないかなと思います。なっきーにとっては大きな出来事だったんじゃないかな。

 そして私が個人的に悔しかったのは今年の選抜総選挙。正直もっと順位が上だと予想していました。だからすごいビックリした。なっきー自身もショックだったと思います。なっきーのファンの方は投票するやつとかの結束力がとても強いイメージがあるから。でもね、嬉しいこともありました。

 今回のシングル『金の愛、銀の愛』ではネクストポジションに選んでもらったこと。
 ネクストポジションという名前の通り選抜メンバーまであと一歩の位置まで来ているということです。どうなるかはここからの一年の過ごし方にかかっていると思います。
 なっきーはちゃんとしているから、自分自身が一番わかっていると思うけどね。

 頑張ってくださいとは気軽に言えないけど、昇格もしたし選抜メンバーに選ばれることも近くまで来ているからこそ頑張り時だと思います。後悔がないようにたくさんいろんなことに挑戦して新しいチャンスをつかんでください。そして、ダイエットはしっかりやってね。私みたいにリバウンドしないように気をつけてね。いつかまたアップカミングメンバーでご飯に行きましょう。

 かおたんこと、松村香織より」

 もう、鎌田さんとチームは離れても彼女の実績を認めて、最後の一段落の辺りでは心に火をつけるメッセージをくれるかおたん。
 最近、SKE48の映像作品のリリースは減ってきていますが、かおたんを始めとするベテランメンバーがオーディオコメンタリーに居た時の「ああ、こんな一面がこのメンバーにはあるんだ。流石はかおたん」という発見は非常に貴重で、彼女のリクアワでのオーディオコメンタリーを参照にしなければ書けなかった記事もありました。
 この頃の鎌田さんは、目指すべき目標に対して、少しずつ結果を出している頃ではないかと思います(翌年の生誕祭では、初の有言実行が出来なかったことを悔いていますが、翌々年には結果を出しています)。
 それでは、鎌田さんから見た先輩のかおたんはどうだったんでしょう?

(鎌ºωº田)<お寿司は鯛と光り物が好き❤️♡ #松村香織卒業コンサート | SKE48オフィシャルブログ Powered by Ameba (ampproject.org)

 これまでのSKE48のカラーから見たら異端の存在だったであろう鎌田さん。
 本人は「問題児」と表現していますが、それまでのSKE48研究生のカラーとは違う何かがあったのではと思います。かくいう僕も鎌田さんが入ったばかりの頃は、彼女に対してかなりネガティブな印象がありました。
 しかし、かおたんという自分流のやり方でのし上がるロールモデルがあったからこそ、今のファンの人たちとの出会いがあったのでは、と鎌田さん自身も分析しています。
 理解者であり、先駆者でもある。
 パイオニアになることを恐れない。 

 それは、かおたんと鎌田さんの共通点かもしれません。
 燃える心に水をかけずに、ちゃんと理解をしてあげる。
 それでは、先輩としての鎌田さんはどんな存在なんでしょう?
 まず、彼女自身のブログを読んでみましょう。

(鎌ºωº田)<お腹へりました | SKE48オフィシャルブログ Powered by Ameba (ampproject.org)

 衣装を通して感じる時間の経過と後輩たちへの想い。
 このブログでもかおたんを始めとする先輩からもらったものについて書いていますが、今の自分に厳しい評価をしていますね。

 次はこちらのブログを読んでみましょう。

(鎌ºωº田)<たーのしーーーーーーい。 | SKE48オフィシャルブログ Powered by Ameba (ampproject.org)


 鎌田さんの素晴らしいところは、後輩が増えて来て先輩側になってきても、謙虚なところです。後輩の凄さをきちんと認めて、自分も努力をしていく姿勢。これは先輩として素晴らしい姿だと思います。というのも、丁度、昨夜(2021年11月13日)放送の「オードリーのオールナイトニッポン」で若林さんが語っていた後輩をダメにしていく先輩、努力せずに時間を吸い取っていく先輩の話をしていましたが、そちらの方向にならずに進んでいるなあ、と感じます。
 

 そして、これまでのSKE48のパターンではいない後輩への理解も深いです。
 ちょっとこちらのブログを読んでみましょう。

(鎌ºωº田)<カホリウムとは。 | SKE48オフィシャルブログ Powered by Ameba (ampproject.org)

 一見タイプは違う二人ですが、SKE48に新しい色を描いてきたという意味では同じかもしれません。
 

 これまでと違うという意味では、同じくチームEの菅原茉椰も同じかもしれません。
 SKE48だけでなく、AKB48の選抜にも選ばれ、ノリに乗っていた状態からの休養期間。
 心のケアは簡単なことではないと思います。
 かくいう僕の職場でも心因性で長期期間休養することになった新卒の女の子がいました。
 僕と同年代の方(30代)でも、「これからあの子に仕事振りにくいわあ」と平気で言う人もいました。
 多少心に傷を負っても続けるのが当たり前、というのが昔の価値観なのかも知れませんが、その価値観に引きづられずに菅原を理解しようとした、当時の運営の方やメンバーの方々は本当に素晴らしいと思います。
 じゃあ、具体的にはどのように菅原に鎌田さんは寄り添ったのでしょう?

 2021年の10月21日に行われた鎌田さんの生誕祭で読まれた手紙を読んでみましょう。


 「ママ、25歳の誕生日おめでとうございます。

 今回の手紙は誰からだと思いますか?そうでーす、よくこの呼び方をする娘、菅原茉椰です。

 ついついママと言っちゃうぐらい面倒見がよくて、聖母のように優しく、頼りがいがあり、美味しいご飯を作ってくれて、周りを見てくれる先輩です。

 ちょっと長くなります。

 具合が悪かった時に何も言わずに薬を渡してくれたりと、ママです。

 ご飯行ったりしたら食べ物を分けてくれるし、食べさせてもくれます。ママです。

 今はそういう機会があまりないですが、食べたいものが2つあったりして悩んでいたら『茉椰はこっちにして、私のをあげるよ』と気を使ってくれます。

 あとお腹空いてたら自分が食べる用に買ってきた食べ物を分けてくれるんです。優しい。

 悲しいことやつらいことがあった時は肯定してくれて、自分の気持ちが軽くなるような言葉を投げてくれます。

 菅原が一時期病んでいた時期があって、なっきぃさん達の前で大号泣したことがあり、その時も慌てることとかなく優しく抱きしめてくれて、たくさんの言葉で励ましてくれました。

 『嫌だ』っていうことがあって、そういう話をしたら一緒に共感してくれて気持ちに寄り添ってくれました。優しい。


 大人の人に言いにくいことや聞きにくいことがあったらその時に空気を読み取ってくれて、代わりに聞いてくれるかっこいい先輩です。気づけるのって凄いですよね。優しい。

 優しいでいっぱいなんです。

 なっきぃさんから優しさをたくさんもらってるのに自分は何かしてあげれてるのかなって不安に思うこともあるけど、この前二人で話した時に悩み、不安を聞くことができて個人的に嬉しかったです。

 いつも聞いてもらってる立場だからこそ、そういう話を聞けて頼られてる気がしました。だから、これからも頼ってほしいです。うまく返事を返せないかもしれないけど、話は聞きますから。なっきぃさんの味方ですから。何があっても味方です。

 なっきぃさんってとっても大人で、周りが見え過ぎちゃってるんです。この人はどういうものを求めてるのかをしっかり見据えて、それに対して仕事をするから本当に尊敬してます。

 求められてることを理解し、100返せるのが凄くて。でも、それはなっきぃさんの見せない努力と、当たり前になっているのが普通で、普段のホワワンという雰囲気から何も感じさせずにやってくるから、なおさらカッコいいです。

 自分にはできないことをできてしまうなっきぃさんの姿にいつも尊敬させられます。だからこそ諦めることもあると思います。

 さっきも言った通り、求められてるものを理解しているからこそ自分にはこれを求められてないとか、これをしてもと言って、客観的に見て諦めてしまうことがありませんか?これは菅原の勝手な解釈だけど、そう思ってしまう時があります。

 求められてるものをこなすのもいいと思いますが、なっきぃさんが求めてるものを、個人の仕事はそうですが、グループ内の仕事でも手に入れて欲しいなと思っています。

 夢に向かって頑張るなっきぃさんを近くで応援したいので躊躇しないでくださいね。何度も言いますが、なっきぃさんの味方なので。

 手のかかる娘の世話焼き、いつもありがとうございます。

 生意気な後輩だけど、ちゃんと面倒を見てくれて、近くにいてくれて、楽しい時間をいつも作ってくれてありがとうございます。これからも一緒にいてください。

 改めて25歳のお誕生日おめでとうございます。

 今年1年いや永遠に素敵な年になりますように。

 大好きです。

 SKE48チームEの菅原茉椰より」


  読みながら、思わず泣きそうになりました。
 菅原が書いている自己像は、鎌田さんがかおたんについて書いたブログの自己像にとても似ています。
 周りのことをよく見て、求められているものも気づける鎌田さん。
 でも、そんな鎌田さんだからこそ、我慢してしまうこともあるのかも知れない。
 だからこそ、もっと自分の求めるものに正直になって欲しい、頼って欲しいという思いが菅原の中に芽生えていったのではと思います。
 鎌田さん自身も菅原について「妹に似ている」とこちらのブログで書いていましたね(タイトルも素晴らしいです)。

(鎌ºωº田)<人生を1日に置き換えるなら私たちはまだ朝。 | SKE48オフィシャルブログ Powered by Ameba (ampproject.org)


 僕の勝手な妄想ですが、この手紙を読んでいると、かおたんから鎌田さんに受け継がれた思いは、鎌田さんから菅原に受け継がれていくのではと思います。
 

 菅原だけではありません。
 もうすぐ始まるSKE48のユニット曲特別公演では、普段はチームの違う後輩たちとも触れ合うことになります。きっとこの他者への理解はこれからも連綿と受け継がれていくのでは、と思っています。
 そう、きっと心の火を守ってくれる先輩たちがいるからこそ、新しい価値観を理解できる先輩やファンの皆さんがいるからこそ、SKE48は若手も熱く活動できるんだと思いながら、この記事を終えます。


※鎌田さんとはたごん、まーやん、谷の関係について書いたnoteはこちら!
vol.8 君がみてくれていた|栄、覚えていてくれ|note

※鎌田さんの最近の動画だとこちらが本当に凄かったです。


2021年11月12日金曜日

SKE48ユニット曲特別公演「チーム古畑」

まだまだ妄想は続く


 昨日の更新でSKE48ユニット曲特別公演の見所を考える連載は終わったんですが、ふと思いつきでもう一つチーム考えてみました。
 それは古畑奈和ちゃん率いる「チーム古畑」です!



 ええ、奈和ちゃんの悪ふざけに今回は全力で乗る記事です。
 舞台にソロコンサートに大忙しの奈和ちゃんは、実際にはSKE48ユニット曲特別公演には出演しませんが、こういう妄想を膨らませてくれる発信は素敵ですよね。
 ただ、奈和ちゃんとちゅり(卒業してるじゃないか、という正論はごもっともですが、『黙れよ、虫けら共』By本性の歌詞で見逃してください)、さらに今回のユニットコンに出演しない、山内鈴蘭、杉山愛佳、深井ねがいの3人も呼びましょう。折角の妄想企画ですから、楽しむ時はフルに行きましょう!

 ただ、ルールには乗っ取りたい、ということで、もう6期生たちのチームが取った曲は使わないことにします。あと、奈和ちゃんはミッドナイト要素強めのセットリストになりそうですが、ちょっとだけ昼間の公演で考えさせてください(ユニット曲なしなら入れたい曲が沢山あるんですが)。
 

 それじゃあ、考えてみましょう。
 まずは、深井ねがいちゃんですね。
 ねがいちゃん単独だと、「コップの中の木漏れ日」が聞きたいですね。
 今の療養中の彼女が少しでも元気になって欲しいという思いもありますが、歌詞の世界観と彼女の明るい表情が凄く似あう気がします。
 他のメンバーとのコンビでいえば、「狼とプライド」をらんらんとやるところが観てみたいです。少し背伸びするねがいちゃんと、お姉さんのらんらんのコンビ、良いんじゃないでしょうか?
 あいあい、らんらんのSメン二人との「Glory days」も見てみたいです。
 ねがいちゃんは、「陽」と「陰」のどっちの表現もいけると思うんですが、今は「陽」のねがいちゃんが観たいです。「陰」もありなら、「残念少女」で新しい一面を見せて欲しいです。「AKB49」の時の木本花音が歌ったぐらいの狂気を解放したアプローチが出来るのではという期待があります。でも、衣装は、未だに「雨の動物園」が観たい気持ちがあります。

 

 次は、あいあいこと、杉山愛佳さんですね。
 まず、彼女単独で見て行くと、最後に「エンドロール」をバキバキに踊るところを観てみたいですね。
 他のメンバーとの関係性でいえば、やはり、奈和ちゃんを挙げたいです(ねがいちゃんとの杉チルつながりも捨てがたいんですが)。
 奈和ちゃんとあいあいの「おしべとめしべと夜の蝶々」も捨てがたいんですが、この二人で「てもでもの涙」が見てみたいのは僕だけでしょうか?
 大好きな奈和ちゃんへの想い、でも、卒業して別れて行く寂しさ。
 曲を歌うタイミングって大事だと思うんですが、今のあいあいとは相性が良いのでは、と思っています。
 衣装だと、「向日葵」の衣装が観たい元中西優香ヲタです。
 だって、名古屋ドームの時の白シャツジーンズだけで成立させるカッコ良さをあいあいなら体現してくれそうじゃないですか、というワガママです。

 次は、らんらんですね。
 AKB48の卒業公演でやりそうな曲をあえて外して考えると、「雨のピアニスト」ってまだ触ってないんじゃないでしょうか?今の彼女の表現力で思いっきりやって欲しい気持ちがあります。SKE48のドキュメンタリー映画の豪華版の3枚目のディスクで語っていたAKBのダンスとSKE48のダンス、ルーツこそ違えどそれが混じり合った時のダンスを彼女はどんな風に完成させたのか。それはSKE48を代表するユニット曲の一つで観てみたいというのがあります。
 他のメンバーとの絡みでいえば、奈和ちゃんとのコンビで「あなたとクリスマスイブ」を聞いてみたいですね。どっちがピアノ弾くんだ問題がありますが。でも、二人の美しい声を卒業するまでに重ねて何かを表現して欲しいという気持ちがあります。
 衣装は、「ジッパー」と言いたいところなんですが、「MARIA」はどうでしょう?
 黒衣装のらんらんがあんまり思い浮かばないので、最後に観てみたいですね。

 そして、ちゅりですよ。
 まさかの復活。
 もう、縁起物として「クロス」をやってほしい気持ちもありますが、フェスティバル公演曲をやって欲しいという欲望もあるので、「お手上げララバイ」や「君のC/W」の衣装で元気に踊りまくるちゅりが見てみたいですね。
 ただ、彼女の「雨の動物園」も観たいし、何故だ、わりとベテランメンバーなのに、ちんくりんな衣装が観たいのは。
 マジカルラジオファンとしては、「うたうまい」こと古畑奈和ちゃんと何かしてほしいですね。

 最後の奈和ちゃんですが、王子様衣装がみたいので、「奇跡は間に合わない」は絶対に入れたいところです。あとは、普段は歌わないバラードの「花占い」も聴きたいです。
 他のメンバーとのからみは、それぞれのメンバーで書いたんですが、このメンバーでの「君について」や「愛の色」も聴きたいですね。5人いますし。あとは、「嘆きのフィギュア」の奈和ちゃんも観たいところです。こうしてみると、今の奈和ちゃんが昔の奈和ちゃんの曲と向き合う試みも良いかも知れませんね。
 そして、最後に卒業していった、ちゅり。卒業していく、らんらんとあいあい。これからもSKE48に残る奈和ちゃんとねがいちゃんで「Nice to meet you!」はどうでしょう。 


 書きながら思ったんですが、奈和ちゃんって、色々なメンバーと組み合わせても一つの世界観を作ってしまうんですよね。時にはシリアス、時には切なさ、時には美しさ。今回はユニット曲特別公演に参加できないのは悲しいですが、もし、シングル曲特別公演があったら是非、大暴れしてほしいな、と思いながらこの記事を終えます。


2021年11月11日木曜日

短期集中連載SKE48ユニット曲特別公演「チーム鎌田」編

 君の狂気を解き放て

 SKE48の6期生のメンバーたちをリーダーに、クジでチームメンバーを選択して行ったSKE48ユニット曲特別公演の見所や期待することを書いて行くこの短期集中連載も、今回で最終回。
 鎌田菜月さん編です。
 1か月に1回ペースの「鎌田菜月さんを考える」連載も今週末更新で、ネタがちょっと被るところもあるかも知れませんが、補完し合う感じで楽しんでいただければ幸いです。

 まず、メンバーはこちら!



 ここで鎌田さんは、ファンの皆さんへこんなツイートをします。

 

   ちゃんとバランスもとりながら。



  


  最初の彼女のツイートには、100近くのファンの方々のコメントが並び、鎌田さん自身も欲望を密やかに育てています。
 彼女の面白いところは、インターネットの集合知をフルに利用しながら公演を作っていこうとするところです。
 自分一人の視点で考えるのではなく、様々なファンの方々の視点を参考文献代わりに自分の論の確かさや新しさ、類似性を考えて行くと仮定すると、素晴らしいなと思います。
 ちなみに、身長なんかも。

 ううむ、皆さんのコメントも一通り読ませていただいんですが、一人一人のメンバーの個性や魅力を語る方、ユニットならこんな曲、と書いてらっしゃる方と様々ですね。
 個人的には、時田さんのこのブログがおすすめです。


拝啓鎌田様  私の『好き』を食らいやがりなさい - 48方美人は終わらない (hatenablog.com)

 もうね、公演のパフォーマンスを軸にきちんと一人一人のメンバーを言語化していくお手本みたいなブログですよ。特に赤堀さんのところとか、僕は素晴らしいと思います。あえて定義しすぎないところも。

 こんな素晴らしいブログの後に書くのは、いささか気が引けますが、「フィリピン国歌」を出囃子に僕の欲望と狂気も爆発させたいと思います。



 まず、考えていきたいのが、伊藤実希さん。
 先日、ブログでも取り上げたんですが、鍛え続けた身体能力に加えて、曲を理解するためのアプローチや読解力が素晴らしいんですよ。この辺りは、鎌田さんとの相性も物凄く良いのではないか、と思います。
 じっくりと曲の世界を考えて表現できる余地のある曲は何か?
 「万華鏡」ではないでしょうか?
 ちなみに衣装で着ているところを観てみたいのは、「エンドロール」でしょうか。
 流れるような彼女のボディコントロールを見事に表現できる曲ではないでしょうか?
 うう、10期生は推しの早香先生だけにしたかったのに、最近、青木さんも美人だし、いとみきさんの曲へのアプローチも素晴らしいし。どんどんDD化が進んでいきます。

 同じく10期生の西井美桜さん。
 関西弁って住んでいる地域によって全然違うんですけど、彼女の関西弁好きなんですよね。青木さんと喋ってる配信とかスゴイ面白いんですよね。
 さらに、ダンスを踊っている時の動きのメリハリが凄いんですよ。
 「無意識の色」を踊っている時なんかが顕著なんですが、振り付けから連想させられる曲のイメージが伝わってくるんです。ただ単に腕や足を動かすんじゃなくて、ちゃんと曲の世界をヴィジュアライズ化できる。しかも、メリハリだけじゃなくて「重力シンパシー」のサビの時の「柔」を思わせる動きも本当に素晴らしい。
 こんな彼女で観たい曲は、「Glory days」です。最後のダンスパートを彼女ならどう表現するか見てみたいという欲望からです。ただ、「わがままな流れ星」で赤堀君江さんと対決してほしいところもあります。

 お次は9期生の平野百菜さん。
 先日、「大とくさん」で名探偵を演じたばかりの彼女(もう、このドラマは照明さんと脚本家の方の功績が半端じゃなくデカかったと思います)。
 これまで元気な感じのイメージが強かったんですが、静かに言葉を紡いでいく彼女も良いではないか、と思いましてね。
 「君について」や「花占い」のように丁寧に少しずつ心情が開かれていく曲を見てみたいですね。衣装だと「天使のしっぽ」も良いんですが、「制服レジスタンス」を赤堀さんと伊藤さんでどうでしょう?ももさんのBメンを観たいです。

 同じく9期生の入内嶋涼さん。
 個人的には、眼鏡入内嶋さんが好きな僕ですよ。
 彼女の動物に対する視線が本当に素晴らしくて、個人的に「動物エッセイを出してくださいよお!」と各出版社の方にお願いしたい今日この頃です。
 いつだったか、卵から育てたカブト虫ちゃんとの配信の生き生きした顔が素敵で、くそう、なんだこの笑顔がもっと見たい!と思わされるメンバーの一人です。
 個人的な欲望としては、一緒に暮らしているハッピーさんを始めとする楽しい仲間たちを紹介する「16人姉妹の歌」とか聴いてみたいところですが、あまりにも趣味に走り過ぎですかね。
 凄い細かいですが、京極夏彦の「姑獲鳥の夏」を舞台化するなら久遠寺涼子役を是非やってほしい静謐な美しさを持っている彼女、「この世界が雪に埋もれる前に」衣装で見てみたいですが、「愛の色」衣装の彼女も観たいです。

 さあ、9期生ラストは赤堀君江さん。
 鎌田さんの好きな将棋で言えば、桂馬を連想させられます。
 アイドルというコードで見ると、トリッキーな動きに見えるかも知れませんが、彼女のことを知れば知るほど、コマが成って「成桂」になるように前方全てと真後ろのヲタクまで攻められるようになります(真後ろのヲタについては深く考えるな、眠くなってきただろう?『テネット』風)。
 倉島先輩との「狼とプライド」の正統派チョイスも観たいんですが、「初恋よ こんにちは」でクラス替えで赤堀さんと同じクラスになったらどうしますか、もうそれだけで短編小説書けそうじゃないですか。「はじめまして、赤堀君江です」って言ってもらいたいじゃないですか。
 あとは、「鏡の中のジャンヌ・ダルク」で旗を立てるファイター君江も観たいところです。
 実はチーム鎌田さんのアプローチを将棋で考えて、昨日の夜から各メンバーを配置したんですが、しっくりいかず、君江さんだけ似合いそうなので残しました。

 次は8期のるーちゃんこと井上瑠夏さんですね。
 いやあ、るーちゃんはセンターポジションに置いて違和感が無いメンバーだけに、実は曲を選ぶメンバーではないかと思っています。
 「青空片想い2021」でのセンターポジションから見えてきたのは、SKE48の曲でよく出る「太陽」のイメージが似合うメンバーの一人なので、出来たら「陽」を感じさせる曲が観たい!
 そこで「向日葵」はどうでしょう?
 るーちゃんと「向日葵」の歌詞のイメージって合いそうな気がします。
 あとは「ガラスのI LOVE YOU」で正統派アイドルのるーちゃんも似合いそうです。衣装だと「フィンランド・ミラクル」の世界観とも似合いそうです。あの北欧衣装も彼女なら違和感なく着こなせるはず。

 さあ、次はドラフト2期生のまーやんこと菅原茉椰さんです。
 もうね、ネットフリックスで現在人気ランキングに入り続けている「マイネーム」の主演女優のモデルさんがちょいちょいまーやんと雰囲気が似ていて、「まーやんが父の仇を討つ為に闇組織でトレーニング、そして警察へ潜入」という謎の代替えストーリーでビンジウォッチしてしまいましたよ。
 ドラマの影響で、いま観たいまーやんは動きまくって汗と共にシリアスな表情で客席を見つめるまーやんです。
 そうなってくると、「エンドロール」ですかねえ。衣装との相性も良さそうですし。
 笑顔全開のまーやんだと「Nice to meet you!」を高身長メンバーでみたいのもありますね。ううむ、どっちのまーやんも観たい!

 そして、リーダーの鎌田さんです。
 実は、鎌田さんがハロウィンでやった海賊コスプレを観た時から見てみたい曲がありましてね。それは、「奇跡は間に合わない」!!
 王子様鎌田さん、みたくないですか、鎌田さんファンの皆さん。
 さらに、まーやんの王子、るーちゃんの王子、君江さんの王子、想像は膨らむばかりです。きっと鎌田さんも楽しみながらメンバー配置をしているのではと個人的に思っております。
 あとは照れながら「天使のしっぽ」をする鎌田さんも観てみたいところです。
 衣装だと「純情主義」の鎌田さんも似合いそうですね。果たして、どんな配置で来るのか、当日が楽しみです。

 最後は、8期生の倉島杏実先輩です。
 ちょっとBGMをハイローの主題歌に変えましょう。

 

 僕は「愛のルール」を激推ししたいです!!
 えっ、なんでかって?
 君は「愛のルール」の歌詞を読んだことがあるかい?(急に慣れ慣れしい口調)
 時代をめくるのは誰か、認めざるを得ない風を起こすのは誰か?
 倉島杏実しかいないじゃないですか!!
 選抜?
 握手売り上げ?
 期?
 外仕事?
 もう一回言いましょう。
 「愛のルール」の歌詞を思い出してください。
 勝手に作られた常識のルールはどうなってるって言ってました?
 真実とはかけ離れているって書いてたじゃないですか。
 世界の真実、倉島杏実ちゃんが新しい時代を作るところ、あなたは見たくないですか?
 目撃者にならなくていいんですか?
 「あの時、見ておけばよかった」。
 年老いたあなたは、ゆっくりと瞼を閉じるでしょう。
 その時、必ず後悔することになる。
 「あの時、倉島杏実ちゃんが正義になるところを…」と。
 倉島杏実ちゃんを「愛のルール」に置くことでチーム鎌田の優勝は間違いないでしょう。
 なぜか?
 「愛のルール」の歌詞を思い出してください。
 最後の最後に勝つのは誰なのか。
 そう倉島杏実ちゃんです。
 きっと鎌田さんも今、ニヤニヤしながら戦隊の配色を選んでいることでしょう。
 個人的には、やっぱりレッドは赤堀さん、天火星君江でしょうか。グリーンは天幻星茉椰。オレンジは天時星涼、そしてシルバーは咆新星杏実でいきましょう。
 ううむ、あと20日ぐらい「愛のルール」の戦隊についていつでも全力前のめりで考えていきたいところですが、この辺りでまず「愛のルール」については終えましょう。
 次に倉島杏実先輩で観たい衣装ですが、「雨のピアニスト」がみたいんです。
 杏実のピアニストというと、別の人が思い浮かんできそうなんですが、やはり大人になった倉島先輩を観たいんですよ。勿論、彼女が推していた憧れの人、松井玲奈さんとのドラマもあると思うんですが、大人の倉島先輩も少しずつ出していきたいじゃないですか。そんあ時、あの赤いドレスが彼女の新しい魅力を引き出してくれるんじゃないかと思います。
 ああ、でも「狼とプライド」の倉島先輩もまた観たい!!
 しかも青のチェックの方のやつ!!
 あっちも捨てがたい、でも、大人な倉島先輩が観たいから、やっぱり「雨ピ」で!!
 ああ、でも、「ガラスのI LOVE YOU」の衣装も観たい。正統派の倉島先輩も観たい。
 これ、ひょっとして僕が老いて、今まさに死を迎えようかとする時、後悔することになるんじゃないか?本当に全部叶うのか?いかん、妄想よ止まれ、考えれば考えるほど後悔の予感が増えて行く!!いや、大丈夫だ、何が来ても僕はもろ手を挙げて喜ぶので、倉島先輩の当日の活躍を全力前のめりで期待しています。
 ああ、初日が待ちきれない!!

 色々と書いて行きましたが、鎌田さんがどんな形で欲望を形にして素晴らしい公演にしていくか、非常に楽しみなチームだと思います。
「やってみせろよ!!なっきぃ!!」




 

2021年11月10日水曜日

短期集中連載SKE48ユニット曲特別公演「チーム熊崎」

のびしろ


 クジというのは面白いもので、こちらが思いもよらない組み合わせを作るものです。
 先輩メンバーやセンター経験メンバーたちをどんどん引いていくおしりん。
 カミフレ勢を中心としたフレッシュメンバーをたくさん引いたレオ様。
 それでは熊ちゃんこと熊崎晴香はどうだったでしょう?

 彼女が引きあてたのは、2021年、今まさに進化の過渡期にある者たちでした。
 メンバーはこちら!


 まずは、先日行われた生誕祭が記憶に新しいほののこと、相川暖花。
 彼女は今年の始めに結果が出たティーンズユニットでは、ぎりぎりでユニット入りを逃しましたが、先日の生誕祭ではファンの方々への「恩返し」をしていきたい、と宣言しました。
 そんなライムスターの「ONCE AGAIN」が似合いそうな彼女は、ここから再び風をまき越して欲しいです。ここからは、凄く感覚的な書き方になると、笑うとこちらも幸せを感じるメンバーがSKE48の中に何人かいるんですが、ほののはその筆頭だと僕は思っています。
 そんな彼女のユニット公演で観たい1曲は、「リターンマッチ」でしょうか。
 彼女のやる気が燃え上がる感じと、ぴったり合う気がします。
 白い女性の方の意識のほののが観たいですね。
 あとは、「チョコの行方」で上目づかいにチョコを渡すほののも捨てがたいです。
 

 次は、ドラフト1期生のどんちゃんこと福士奈央です。
 今年はお笑いにカムバックした彼女。
 めちゃくちゃ嬉しかったです。
 女芸人大好きでお馴染み「馬鹿よ、貴方は」の新道辰巳さんの次ぐらいに喜んでましたよ。
 みほとけさんとのライブで見せた新ネタとコラボネタも面白かったし、「THE W」の準決勝まで進んでいます。
 ライムスターで言えば「待ってろ、今から本気出す」が似合いそうですね。
 そんなどんちゃんで見てみたい曲は、「ごめんね、ジュエル」です。
 お笑いとの関係をあてはめて読み解くと、凄く良い感じに僕はなります。
 あとは「ハートの独占権」のどんちゃんも観てみたいですね。ほののと対決するどんちゃん、愛理と対決するどんちゃんとか、観たくないですか?


 次に考えて行きたいのは、アルパカさんこと、荒井優希さんです。
 彼女は今年5月から東京女子プロレスに参戦しています。
 誰もが忘れかけていた「豆腐プロレス」の文脈を(珠理奈はガンガンプロレスネタを続けていましたが)復活させたのが、アルパカさんでした。
 最初はスポット参戦かと思っていたんですが、「週刊プロレス」に掲載されることも多く、プロレスファンの方々からも運動神経の良さを評価されています。
 果たして彼女は、プロレス界にどこまで行くのか、個人的には女子プロレスはスターダム派の僕ですが、プロレスファンの方々を今度はSKE48の方へ引っ張ってきて欲しいです。
 「愛しさのdefense」の感じとも似合いそうですが、「純情主義」のアルパカさんも観たい、そして、「Blue rose」衣装でのアルパカさんも観たいところです。


 次はらぶりんこと、中野愛理さんです。
 今年の夏に「bis」の最終オーディション出演権を獲得した彼女、おもえば、2020年からの1年越しの悲願だったと思います。
 昨年歩いたランウェイも凄かったですが、今度は彼女が全国誌でどんどん活躍していくところを沢山見て行きたいですね。
 今のらぶりんに似合いそうな曲を考えたら、「雨のピアニスト」が思い浮かびました。
 あの衣装が凄く似合いそうな気がします。勿論、「リターンマッチ」も観てみたいです。
 あとは、「愛の色」は曲も衣装も似合いそうなので、こちらも観たいですね。
 個人的には、ネットフリックスの「イカゲーム」を全話観ていたので、コスプレの緑ジャージをみた時に改めて素材としての素晴らしさを感じました。曲や衣装という調理方法の組み合わせでまだまだ素晴らしいものが出来て行くと思っています。

 

 次はいずりんこと、仲村和泉さんです。
 今年の48Timesガールズセレクション2021では東ブロックのトップ10に入ったものの(SKE48ではトップ)、トップまでは今回まだ手が届きませんでした。しかし、いずりんの魅力は動いている時の表情の豊かさと、曲終わりの静かに1点を見つめる時の視線はいつも印象的です。
 観てみたい曲は、「奇跡は間に合わない」です。王子様いずりんは、まだ観たことがないんじゃないでしょうか(生写真で執事はあったでしょうか)?
 あとは、「MARIA」を歌ういずりんもみてみたいですね。さらに「君のC/W」の衣装のいずりんも捨てがたい!


 さあ、次はあやめろこと太田彩夏さんです。
 FC岐阜での活躍は勿論ですが、「ずぶ濡れSKE48」の表紙に今年はなりましたね。
 ムック本の表紙になったメンバーってかなり限られているんじゃないでしょうか?
 競馬BEATにも出演し、「世界のスーパーヒーロー」ではセンターも務めています。
 徐々に結果を残してきているあやめろ。
 これは今年もう一つぐらい大きな花火を上げてほしいところです。
 彼女で観たい曲は何かというと、「コップの中の木漏れ日」です。
 正統派アイドルとしてのあやめろは、やっぱり素晴らしいんですよね。各動画でのおもしろ要素も良いんですけど、「エンドロール」でバキバキに踊るあやめろも観たいです。
 あとは、「ガラスのI LOVE YOU」のあやめろも観たいところです。あやめろとあの曲の衣装や世界観って似合いそうなんですよね。

 同じく7D2の水野愛理もまさに過渡期に差し掛かっていると思います。
 ちょっとずつ、ちょっとずつ、彼女に波が来ていると僕は思っています。
 Black Pearlに選ばれ、プリマステラにも選ばれていますね。
 最近は、SNSの自撮りの雰囲気もちょっと変わってきています。
 今の水野愛理でみたいのは「虫のバラード」ですかね。
 なんというか、仲間を大事にしつつも自分の道を確かに進んでいく姿が見てみたいからでしょうか?
 「リターンマッチ」で男装愛理も見てみたいところです。


 次はよこにゃんこと、北川愛乃さんです。
 彼女に関しては、今年の2月に壱劇屋さんの舞台で演じた「ブラスミ」に僕は、かなり精神的に救われましてね。人生のどん底の時期にあの作品に触れられたことは、とても貴重な体験でしたし、そこに行くきっかけはよこにゃんがその前に出演した「猩獸」だったりします。
 メディア出演をしつつ、毎日のアメブロで僕らに作る楽しみを教えてくれるよこにゃん。僕の弟はプラモデル大好き人間なんですが、かつてホビージャパンで見た彼女の作品は未だに覚えていますし、現在のプラモ作成の記事も共有しています。 
 才能あふれる彼女の観てみたい曲は、「おしべとめしべと夜の蝶々」か「残念少女」です。
 いや、よこにゃんになんて曲を思われる方もいるかも知れませんが、全く新しい顔を見てみたいなあ、と考えた時、この曲が頭に浮かびました。
 あとは彼女のパフォーマンスで元気をもらいたい、という視点からは、「初恋よ こんにちは」や「心のソファー」でしょうか。
 

 いよいよ大詰め、次は松本慈子です。
 気づけばチームSを引っ張る立場になった慈子。
 元中西優香推しとしては、彼女がドラフトで獲得した慈子がチームSのリーダーをやっているというのは、非常に感慨深いです。
 チーム作りという非常に難しいことを現在進行形で進めている彼女。
 そんな彼女で観たいのは、「Glory days」です。
 いま、チームSで頑張っている後輩達へのメッセージにもなりますし、かつての自分と照らし合わせながら踊って欲しい気持ちもあります。
 そして、「ごめんねジュエル」の衣装が似合いそうなんですよね、こっちの慈子も観てみたいところです。
 あとは、「君について」の世界観とも似合いそうな気がするんですよね。


 最後はこのチームのリーダーの熊ちゃんこと熊崎晴香さんです。
 正直に書くと、次のセンターは熊ちゃんかなあ、と思っていました。
 ここ2、3年のSKE48の傾向を見ていると。
 しかし、残念ながら彼女はセンターに選ばれませんでした。
 センターの若返りは良いことだと思いますし、若い期からセンターが生まれるというのは、これまでの握手会至上主義以外の選択肢が生まれる気がするので、喜ばしいことだと個人的には思っていますが、じゃあ、熊ちゃんはどうなるという話ですよね。
 僕は次のシングルのセンターに彼女が来るのでは、と予想しています。
 勿論、まだまだ美澪ちゃんをセンターで育てていくぜ、という可能性やいやいや、次は他の期からという可能性もあります。ただ、少なくとも今年の始めぐらいは準備が出来ていた気がします。
 さて、そんな今の熊ちゃんで観たい曲は何でしょう。
 僕は「鏡の中のジャンヌ・ダルク」です。
 笑顔の熊ちゃんも良いんですが、シリアスな表情の熊ちゃんが僕はどちらかというと好きで、「嘆きのフィギュア」の彼女も観たいです。
 あとは、慈子との「てもでもの涙」も見てみたいですね。
 笑顔が素敵な曲だと「明日のためにキスを」でしょうか。


 偶然が集めた10人ですが、みんな今、進化への過渡期に今年入っていると思います。
 今年集まったことは、時が流れた後にターニングポイントだったと語られるようになるといいな、と期待しています。





2021年11月9日火曜日

短期集中連載SKE48ユニット曲特別公演「チーム日高」

 さあ、5秒のデートを始めよう

 もう気づけば短期集中連載も4回目ですね。
 今回は、チームK2の日高優月をリーダーとした「チーム日高」について考えていきましょう。

 メンバーはこちら!




  ううむ、日高優月さんといえば、野球好きであり、後輩たちをメロメロにするモテる先輩であり、ファンの方からは同級生感があることに定評がありましたね。
 同級生感か…男子校出身の人間にはきついなあ…。
 いやいや、ちょっと待てくださいよ。
 昨日は、楽曲中心と期を中心にチーム井田を考えていきましたが、今回のチーム日高は別のアプローチが出きるかも知れません。
 それは、「チーム日高がもし、同じクラスメートだったら!!」
 ああ、コイツ、毎日毎日SKE48のこと考えて、いよいよ疲れてるな、と思った皆さん。
 その通りですよ。
 もう、映画「ゴジラ対コング」で白目で痙攣しながらメカゴジラを操縦する小栗旬のごとく、このブログを書いてますよ。
 なんなら、今、哲学者の鞍田崇さんの民藝に関するお話を聞きながら、これ書いてますよ(開始に間に合わなかった)。
 でもね、少し突拍子もないアプローチをすることで、期別とかチーム別とは違う視点が何か見えてくるんじゃないか、とも思いましてね。
 皆さんもいつも以上に肩の力を抜いて読んだり考えたりしてくださいね。

                 ☾

 
 多分、時間は朝。
 いつもの窓辺の一番前の席に座ると、後ろから背中をつつくメンバーがいます。
 幼馴染の上村亜柚香です。
 元気でクラスの明るいムードを作っている彼女。
 実は、生徒会にも入っていて、学校や生徒の為にも活躍しているらしいです。
 そんな彼女に似合う曲はなんだろう、とふと妄想すると、「Glory days」です。
 SKE48の曲の歌詞には「太陽」という言葉がよく登場しますが、それを体現できる数少ないメンバーだと思います。あとは、そろそろ彼女の「渚のCHERRY」を観てみたいですね。

 隣の席には、もう先に着いていた鬼頭未来さんがこっちに手を振ります。
 大きな瞳が印象的な彼女。
 いつも色々な髪型をしているし、英語も得意な才女でもあるんですよね。
 美白を維持しているのは、僕らの目に見えないケアをしているからなんでしょうね。
 彼女に似合う曲は何だろうと、妄想すると、「眼差しサヨナラ」や「君について」のように早さではなく、深さで彼女のことをじっくり知りたいですね。

 授業が始まって先生からプリントが配られます。
 後ろの席の上村さんにプリントを渡そうと振り返った時、何か鋭い眼光を感じます。
 一番後ろの席の小さいけれど存在感のあるあの姿は…。
 ああ!留年した先輩の大場先輩だ!
 大場先輩は、無口だ。
 でも、口を開くとめちゃくちゃ面白い。
 噂によると坂道シリーズにも詳しいらしい。
 演劇部でバリバリ演技をしている反面、コメディもやりたくて休みの日は劇団で演技もしているらしい。
 そんな大場先輩の魅力を感じられる曲は何だろう。
 「枯葉のステーション」なんじゃないか。
 今の大場先輩には一人での旅立ちの歌が似合う気がする。
 あとは、「素敵な罪悪感」なんかも似合いそうな気がするんですよね。「愛しきナターシャ」も。

 繰り返し授業と休み時間が訪れ、昼休みになりました。
 足早に教室を出て行く人がいます。
 あれは、生物部の池田楓さんじゃないですか。
 学校に迷い込んできた野良猫ちゃんたちを、ちゃんと病院で予防接種を受けさせて、野外の動物小屋で飼っている池田さんは生物部のエースです。
 友達と喋っている時の彼女も良いんですが、猫ちゃんを抱えて話かけている彼女の表情は抜群なんですよね。
 そんな彼女の魅力が伝わる曲は何かと考えてみたいんですが、「狼とプライド」はどうでしょう。動物じゃないですが、ちょっと年下メンバーとコンビを組んでお姉さんとして可愛がる彼女を観たいですね。そういう意味では後輩や年下の子の方が良い気もします。
 あとは、彼女がこの衣装を着ているところが観たいという欲望から、「初恋よ こんにちは」も観たいですね。

 5時間目は移動教室、渡り廊下をぬけて隣りの校舎へ向かいます。
 ふと、渡り廊下から空を見上げると青空が見えました。
 雲一つない青空は、少しだけ僕を遠くの場所へと意識させます。
 急に渡り廊下で止まった僕を、杉山歩南さんが不思議そうに振り返っていました。
 ああ、杉山さんには青空が似合うな、とぼんやりしていたら、もう杉山さんは隣りの校舎の暗がりの中に消えていました。
 動いている時の彼女の「陽」の雰囲気は、「コップの中の木漏れ日」が似合う気がするんですよね。
 あえての「涙に沈む太陽」も見てみたいです。
 あとは、今だから似合いそうという意味で、「わがままな流れ星」はどうでしょう?

 授業が終わり、部活へ向かいます。
 僕は映画部に所属していて、今、コンクールに向けて新作を撮影しています。
 女優は演劇部の大場先輩にお願いしたかったんですが、今、別の公演の為に忙しいそうで、鉄道部の末永桜花さんに主演女優をお願いしています。
 「おーちゃーん」とクラスのみんなから親しまれている彼女は、お嬢様感がありながら、鉄道やガンダムも大好きという好奇心の幅が広い子なんですよね。
 彼女に似合いそうな曲は何だおる、と考えた時、「眼差しサヨナラ」、「枯葉のステーション」、「抱きしめられたら」という指定曲全部いけそうな気がします。それに加えて、今の末永さんで観てみたいのは、「嘆きのフィギュア」か「虫のバラード」。まったく違う世界へ僕らを連れて行ってくれる世界観を持っているのが、彼女の魅力だと考えています。

 今日は屋上での撮影シーンです。
 ゾンビになった生徒が襲ってくるシーンを撮りますよ。
 夕陽が沈み始めた校舎。
 「そいつらみんな食い殺せ!」(イメージBGM 高橋優『陽はまた昇る』)
 そんな感じで撮影を終えて、ふと屋上の金網からグラウンドを見ると、野球部の部員たちが練習を続けていました。僕らはもう終わりなのに、まだまだ彼らは頑張ってるんだなあ。同じクラスの日高さんが、ボールを集めたり、何か洗濯籠を片手に走り回っている。
 ああ、本当に野球が好きなんだなあ。
 彼女にも太陽が似合いますね。
 でも、いつも明るい彼女だからこそ、普段は見せない顔が見たい。
 もっというならば、「動」よりも「静」が観たい。
 そこで「花占い」はどうでしょう。
 少し照れながら最後のフレーズを歌う彼女が見てみたいですね。
 あとは、衣装が似合いそうな「1994年の雷鳴」も観ていたいです。

 よーし、部活も終わって、バイトに行きますよ。
 駅の近くのコーヒーチェーン店で18時30分から21時30分のシフトでバイトしています。
 人通りが多いということもあってか、このお店は夕方から仕事帰りのお客さんや大学から帰ってきた学生たちでいっぱいになります。バイトしながら、あと少しで僕も仲間入りする世界のことをぼんやりと考えることもあります。 
 同じクラスの浅井裕華さんも、同じバイト先です。
 とてもしっかり者で、お客さんも彼女がカップに書いてくれるメッセージのセンスもよくて、コーヒーを飲み終わったお客さんから感謝の言葉をもらっている姿をよく見ます。
 僕も「滅亡迅雷」とか「一番一郎一期一会そりゃそうさ、今日はお前の命日」以外のこと書かないとなあ。
 そんな浅井さんで観たい曲は、「ガラスのI LOVE YOU」と「初恋よ こんにちは」です。もうね、浅井さんについては書きたいことが本当は沢山あるんですよ。カミフレでもラブクレでもない、なんならブラックパールでも無い。でも、彼女をこのまま選抜止まりで飼い殺しにしていいのか、SKE48?もう一つ上の段階にそろそろ彼女を活かせるタイミングが来てるんじゃないのかい?
 すいません、急にシリアスな感じになりましたが、彼女の「枯葉のステーション」も観たいです。

 時計が20時を過ぎた頃に、僕の方に手を振る人が。
 あれは、同じクラスの田辺美月さん。
 彼女は読者モデルをしながら、得意なダンスも習っているらしいです。
 よくこの店に来てくれるんですよね。
 去年、長かった髪を切ってからがらりと雰囲気が変わりましたが、お洒落な雰囲気と優しい言葉遣いが良いんですよね。あと、カミフレでの彼女のパフォーマンスを観ていると、身体のしなやかさやメリハリについて意識します。
 観てみたい曲は「エンドロール」です。
 あのエンドロールの白を基調にした衣装をまとった彼女が、華麗に踊るところが観たいです。
 誰かとの組み合わせでは、「鏡の中のジャンヌ・ダルク」も見てみたいですね。衣装でいうと、普段はなかなか着なさそうな「愛しきナターシャ」とかも観たいですね。

 バイトも終わり、電車に乗って2駅向こうの家へ戻ります。
 ふと向い側の座席でスマホをじっと見ている色白の美少女が。
 えっ、谷さん?
 学校だと凄くうるさくて、クラスの笑いのうずまきを生み出す存在なのに、少し印象が違いますね。
 声をかけようか、谷さんの声って凄く通るし、綺麗だけど、今はこの静かな時間を大事にしようか。まだ谷さん、顔を上げないな、何を観てるんだろ。もうすぐ降りる駅だ。
 谷さんの2面性の魅力は今更書くまでもないですが、明るい方の魅力を爆発させる曲として「ハートの独占権」と「16人姉妹の歌」を推したいですね。どっちもオリジナルの歌詞で暴れてくれそうじゃないですか?
 でも静謐な魅力としては、満を持しての「あなたとクリスマスイブ」ですよ。
 更に「てもでもの涙」の世界観にも彼女は親和性があるのではと期待しているので、ゆうかたんとのコンビはどうでしょう?

 電車を降りると、家までの坂道が続いています。 
 いつもこの坂道を登る時、僕は少しだけ上を向く時間が生まれます。
 マンションや一戸建ての家の間に見えたのは、綺麗な月でした。
 あの月の気配は、誰かに似ているけど、思い出せないや。

                ☾

 ええ、なんか同じクラスだったらと書きつつ、メンバー同士のからみもなく、なんなら半分ぐらいが学校の外に居る感じでしたが、皆さん楽しんでいただけたでしょうか。僕は今、恥ずかしさで死にそうです。もう一度書きますが、「ゴジラ対コング」の白目むいて痙攣しながらメカゴジラを操縦する小栗旬のごとく妄想を書きました。
 僕が恥ずかしさでメルトダウンしていなければ、きっと明日も更新されるはずです。
 明日はどんなアプローチで考えましょう。


2021年11月8日月曜日

短期集中連載SKE48ユニット曲特別公演「チーム井田」

変化と機会を楽しめ

 
 皆さんは、中国の「易」という考えをご存じでしょうか?
 「論語」と同じ時代に書かれていて、とても数学的な体系作りをしており、英語訳では「ブック・オブ・チェンジズ」と訳されることが多いそうです。
 タイトルの通り、この本のテーマは変化と変化への向き合い方です。
 陰と陽の二項対立から始まり、自分に変化を起こすのか、自分たちに変化を起こすのか。内面に変化を起こすのか、表層に変化を起こすのか、組み合わせはランダムに決めるとより面白くなりますが、ぼんやりと暮らすのではなく、変化を意識するというのはなかなか面白いことだと思います(確か、16通りぐらい変化があったはずです)。
 ランダムに組み合わせを作ることにより「視野が広がり、視点が柔らかくなる」と、東京工業大学大学情報理工学院特定教授であり、株式会社日立製作所フェローの矢野和男さんは著作の中で指摘しています。
 易に限らず、昔の人はサイコロやコイン(札?)を投げたり、自分の生まれた星などを一つのランダム性のあるものとして、自分の目指す変化を意識していたんですかね。
 それが、現在のおみくじや「今日の占い」なんかにも応用されているのでは、とふと思いましたが、この辺りは詳しい方の本をまた読んでみたいです。
 
 さてさて、今回のSKE48のユニット曲特別公演も、まさにクジ引きというランダム性が生み出す新しい視点や視野を生み出すものだと思います。
 今回取り上げる「チーム井田」は、SKE48というグループの未来への変化を意識させられるメンバーと楽曲が偶然にも揃ったと思います。

 メンバーはこちら!
 


 ううむ、6期のれお様の次に来るのが8期のみよまる、そしてD3のゆうゆという若さ溢れるチームでしてね。「アナザーカミングフレーバー」感もあって、IFの組み合わせが面白いですね。
 更に僕が偶然性を感じたのが、曲です。
 「涙の湘南」、「思い出以上」、「赤いピンヒールとプロフェッサー」という組み合わせですよ。
 5人、3人、1人という組み合わせも面白いですが、掛け声が盛り上がる「涙の湘南」に珠理奈のセンター曲だった「思い出以上」と「赤いピンヒールとプロフェッサー」、僕だったらどちらか一つにしてどちらか一つは落とすと思います。しかし、両方とも来るとは!

 まず、「涙の湘南」ですが、ひなぴよ、なーやん、中坂さん、えなたん、ここなさんの9期生5人で披露がまず、思い浮かびました。でも、センターれお様で「いっだっれおっな!」と叫びたい気持ちもあります。あえて高身長メンバーで5人作るのも面白いかもですね。

 そして、「思い出以上」なんですが、みよまるセンターの青海さん、中坂さんという布陣が頭に浮かんだんですが、あえてのなーやんセンターとかどうでしょう?
 先日、FC岐阜のイベントの写真を何枚かTwitterで見たんですが、風を受けて前髪がふわりと浮かんで踊っている彼女の写真が凄く印象的でしてね。「思い出以上」との相性が良さそうな気がするんですよね。
 もう一つのパターンとしては、未来への投資として、ゆうゆセンターも面白い気がします。D3の秘密兵器をどう爆発させるか、機会はこれまでも沢山あったと思いますが、ゆうゆが主役の曲がもっと増えてほしいな、と平田詩奈さんや西満里奈さんの記事を書いた時に思ったんですよね。
 

 最後は「赤いピンヒールとプロフェッサー」なんですが、良い意味でも「誰でもいけるぞ!」という感じなんですよね。結構スタイルが良いメンバーが揃っているんですが、未来への投資として石塚美月さんはどうでしょう?
 もう一つのパターンとしては、えなたんの「赤ピン」です。えなたんは、カミングフレーバーで披露した「無意識の色」のパフォーマンスが凄く良くて、「えっ、9期生にこんな凄い子居るのか」と驚いた経験がありましてね。まだまだ、沢山の人をびっくりさせられるポテンシャルが彼女にはある気がします。

 今回は先に曲を持ってきましたが、メンバーごとに観たい曲を書いて行きましょう。

 まず、れお様に関しては、彼女のはじけるような笑顔が映える「向日葵」はどうでしょう。オーバーオールや白いシャツ、麦わら帽子も似合いそうです。メンバーは、シンプルな衣装の味付けでも上手に自分のものにする青海さんは必ず入って欲しいですね。そこにえなたん、石塚さんはどうでしょう?

 みよまるは、凛とした目力をぶつけて欲しい欲望が自分の中で凄くありましてね。ソロなら「お手上げララバイ」で乱れ舞うところ、複数なら「鏡の中のジャンヌ・ダルク」で旗を立てて欲しいです。間違いなく彼女は、この2、3年の間にSKE48の未来を作る旗手になる存在だという期待も込めての選曲です。

 ゆうゆに関しては、上記の「思い出以上」以外だと、「わがままな流れ星」で思いっきり曲の世界ではしゃぐところが見たいです。そして、D3の仲間がかつて踊っていた「1994年の雷鳴」や「ハングリーライオン」を踊るとしたら、熱くないですか?

 青海ひな乃さんは、自分の中で二通りの見たい表情があって、一つは静かな悲しみです。そこで選んだのは「てもでもの涙」。れお様かみよまるとのコンビで見たいですね。もう一つは賑やかな幸せです。9期での「Nice to meet you!」はどうでしょう?あの衣装とも相性が良さそうですし、個人的には一押し組み合わせです。

 お次は、9期の僕の推しであるなーやんです。
 もうね、なーやんはどれでも行ける、うむ。
 と書きたいところですが、「奇跡は間に合わない」行きましょうよ!なーやん王子みたいじゃないですか。あとは、リターンマッチなーやんも見たいです。

 次は中坂さんですね。
 実はアメブロが楽しみで、毎回読んでおります。
 彼女の推しメンだった真那担当曲に触れて欲しいという欲望が、自分の中にあるので、「チョコの行方」や「明日のためにキスを」で推しにライドするという案がまず一つ。もう一つは、あえての「残念少女」の中坂さん、見てみたくないですか?

 今度はえなたんですね。
 上記の「赤ピン」以外だと、「ガラスのI LOVE YOU」が似合いそうな気がするんですよね。なーやん、えなたん、ここなさん、石塚さんでどうでしょう?
 あとは、「この世界が雪に埋もれる前に」の歌詞を、彼女がどう表現するかも見てみたいです。

 そして、ここなさんですよ。
 凄く迷いました。
 まず少し大人びた表情が見たくて「嵐の夜には」。
 すいません、真面目に書いたんですが、「ぶんぶん独楽」からのイメージです。
 ゆうゆとの「狼とプライド」や石塚さん、中坂さんとの「フィンランド・ミラクル」とか観たくないですか?

 最後に石塚さんですが、10期生は今どの曲に触れても新鮮な楽しみがあると思います。今だからできる「スカート、ひらり」や「アイドルなんて呼ばないで」も良いんですが、「心のソファー」の衣装が似合いそうな気もします。

 こう書いて行くと、明るい曲、静かな曲、どちらも似合いそうなメンバーが揃っています。
 果たして、れお様が未来の才能たちをどう料理するのか?
 12の公演をまたにかけて踊ってきた彼女こそ、ファンよりも曲の本質を見極めているのではないか、と思います。どんな組み合わせがあり、どんな変化が起こるか、今から楽しみです。

 


2021年11月7日日曜日

短期集中連載SKE48ユニット曲特別公演「チーム青木」 

おしりんはJOKERを切れるのか?


 みなさんは、トランプの大富豪をしていて、物凄く強い手札が来たことはないでしょうか?
 そして、その手札を活かせないまま負けてしまったことはないでしょうか?
 スポーツでもトッププレイヤーをシーズン前に集めたのに、優勝を逃してしまうというチームもあります。
 今回、SKE48のユニット公演で、トッププレイヤーが偶然にも集まったチームがあります。
 それがおしりん率いる「チーム青木」です。
 メンバーはこんな感じです!



 もうね、三国志における劉備玄徳のような引きの強さなんですよね。
 関羽も張飛も趙雲もいる!孔明も龐統もいる!!
 こりゃ天下取れるぞ、という豪華なメンバーになりました。
 しかし、本当にそうでしょうか?
 カードが揃い過ぎているからこそ、難しい。
 思えば、三国志も最後に天下を取ったのは魏でした(̪司馬懿おそるべし)。 
 果たしておしりんはどう決断するのか、ちょっと見所を見て行きましょう。

 まずは、10期生の中で毎週クオリティの高い配信を続けている澤田奏音ちゃん。
 彼女の企画力の高さと様々な曲にチャレンジしていく姿勢は、10期生の中でもぶっちぎりではないか、と思っています。
 彼女の歌唱力とフレッシュさを活かすなら「ヒグラシノコイ」や「花占い」なんてどうでしょう?あとは、「あなたとクリスマスイブ」も聞いてみたいですね。
 

 そして、9期生のひめたんこと、荒野姫楓さんですよ。
 先日、ひめ家庭調理部の記事を書きましたが、スタイルも凄く良くて衣装が映えるメンバーの一人です。先日の「嘘つきなダチョウ」の衣装も良かったんですが、彼女の美しさを引き立たせる曲と衣装を考えると、「嘆きのフィギュア」はどうでしょう。
 

 次は8期生のもろたんこと、坂本真凛ちゃんです。
 そう、プリマステラのセンターです。
 個人的に2021年のMVP候補の一人でもあります。
 おしりんとの関係も面白そうですが、くそう、「窓際LOVER」が候補曲の中にあれば。
 衣装が似合いそうなんで「ハングリーライオン」をやって欲しいところですが、「わがままな流れ星」や「渚のCHERRY」も聴きたいですね。

 今度はリーダーのおしりんです。
 いつもK2曲を踊るおしりんを観ているんで、ここではIFの昇格ストーリーとしてチームSにおしりんが昇格したら、チームEに昇格したら、というのが楽しめそうなメンバーでもあるんですよね。たとえば、だーすー、真木子とのトリオやひめたん、真凛ちゃんとのトリオなんかでの曲も見てみたいです。「素敵な罪悪感」や「1994年の雷鳴」なんてどうでしょう?
 「コップの中の木漏れ日」で正統派アイドル青木詩織の現在地を見てみたいという気持ちもあります。

 今度は5期生の江籠ちゃんですね。
 ソロプレイヤーとしても活躍中の彼女ですが、今の彼女で観たいのは「この世界が雪に埋もれる前に」なんかが世界観的に似合いそうなんですが、「思い出以上」をバキバキに踊る江籠ちゃんが見たい僕もいます。林美澪ちゃんとの「てもでもの涙」も観てみたい!!

 お次は4期生のぴよすことぴよすです。
 ダンスよし表現力よしのメンバーでどこに入れても活躍してくれることは間違いなし、なんですが、今の彼女で観てみたいのは「愛の色」です。いや、チームEでやってるじゃん、と思われる方もいるかも知れませんが、リクエストアワーをしなくなってもう何年目ですか?この機会にオリジナルメンバーの彼女が、後輩達に「愛の色」を受け継いでほしいなと思っています。

 さらに期は上っていき、3期生のだーすーこと、須田亜香里です。
 もはや、固有名詞として世間に認められているのではないでしょうか?
 今の彼女で観てみたい曲は何でしょう?
 おそらくだーすーとの付き合いが長いという方も多いと思います。
 そこで僕が選んだのは「君について」です。
 色々なエピソードが心の中に溜まっていき、それでもまだまだ君について知りたいんだ、という歌詞はまさに今のだーすーとファンの方との関係に似合っているのでは、と思います。あえてベテランメンバーでやるのとか、観たいですね。

 次はキャプテンの2期生である斉藤真木子です。
 おしりんとTwitter上でのやりとりも面白かったですね。
 美澪ちゃんとの「エンドロール」を観てみたいんですが、「初恋よ こんにちは」の真木子ってみてみたくないですか?「ハートの独占権」でおしりんと戦う真木子とかも観たいんですけどね、アイドル斉藤真木子の勝負が観てみたいですね。

 最後はセンターの林美澪ちゃんです。
 もうね、今は何が来ても新鮮だと思うんですよ。
 でも、あえて選ぶとしたら「虫のバラード」です。
 山下ゆかりのソロ曲としてリクエストアワーでも2回トップになった曲ですが、それからは暫く触れられることがありませんでした。
 珠理奈卒業公演で美澪ちゃんが歌ったことが印象的だったので、また彼女が歌うことで曲に新しい名前を刻んでいくのはどうでしょう?
 あとは、「お手上げララバイ」のようなカッコいい曲も良いですが、美澪ちゃんの目から見たお姉さんたちを描いた「16人姉妹の歌」とか聴いてみたいですね。

 ユニットでの指定曲も面白そうな組み合わせですね。
 「Bye Bye Bye」は、だーすーとかがやったら上手そうなんですが、真凛ちゃんのちょっと頬をふくらませた表情でも観たいです。
 「禁じられた二人」は10期生コンビでどうでしょう?
 でも、ぴよすとだーすーとかでも観たいかもです。
 「星の温度」はひめたんがしっとりと料理するところも観たいですね。


 ううむ、とにかくメンバーが豪華なので、可能性の一端に触れただけのような気もしますが、まだまだ選択肢は出て来る気がします。
 
 僕はおしりんのことが嫌いなファンの方を知りません。
 みんなから愛されるリーダーおしりんが、きっと最良の決断をしながらセットリストを作っていくことを期待しています。

 
 




2021年11月6日土曜日

潜れる理由

 忘れられない君の夢 君以外の誰が分かる?

 ちくま新書から出ているイギリス文学者である北村紗衣さんの「批評の教室」が非常に面白いです。
 東京大学大学院を出て、キングス・カレッジで学んだ彼女の、シェイクスピアを始めとする舞台や映画に関する批評の視点は、これからブログを書いて行く上でも凄く勉強になりました。映画好きや小説好きの方にもおすすめです。
 この著作の中で「精読すること」についての章で、作品内の事実を拾いながら作品が語ろうとしていることを読み解くヒントを彼女は提示しています。決して作者ではなく作品である、ということ。この辺りはロラン・バルトの「読者の誕生と作者の死」を連想させられるところもありますが(実際にバルトを引用しているところもあります)、わざわざ作者が表現したものがどんな意味や構造を持っているのか、ストーカーのようにじっくり読む面白さを僕らに教えてくれます。
 この著作を読みながら、あるメンバーを僕は思い出しました。

 先日、SKE48の10期生、五十嵐早香の生誕祭がありました。
 僕は五十嵐早香推しなので、初めての彼女の生誕祭を感慨深い思いで観ていました。
 遠い外国から移動を繰り返して、SKE48のオーディションを受けてくれたことや、心に傷を負ってもSKE48に復帰してくれたこと、一つ一つがありがたい、と感じながら。
 生誕祭の主役である早香先生と並行して、実は気になったメンバーがいます。
 それは、同じく10期生の伊藤実希さんです。
 彼女の躍動感あふれる表現は本当に素敵で、カメラに抜かれた時の表情も非常に素晴らしかったです。

 いったい、何故、彼女は新人にも関わらずこんな素晴らしい表現ができるんだろう。 

 そこで、彼女のことを調べていくことにしました。
 まずは公式動画をご覧あれ!




  ううむ、6年間のバスケや2年間の陸上の経験が下地となって彼女のパフォーマンスを支えていたんですね。いやいや、実はそれだけではないんです。
 実は現在研究生公演で踊っている「We're Growing Up」公演の曲についての考察も非常に素晴らしいんです。
 ちょっとセトリ順に並べてみますね。

① チャイムはLOVE SONG

チャイムはLOVE SONG~We'reGrowingUp公演~伊藤実希です | SKE48オフィシャルブログ Powered by Ameba (ampproject.org)

 まずは、初回の「チャイラ」の考察。
 もう、こんだけ丁寧に考察してるんなら、僕のブログ、要らないんじゃないですか?


 ①分からない単語、気になる単語をピックアップ。②雰囲気がなんとなく把握できたら5W1Hで考えるという読解の仕方をしてるんですね。
 面白い。
 「5秒」についての読み解き方も凄く面白いですね。そうか、「希望」っていう読み解き方もあったのか、という発見の面白さ。僕らはひょっとすると、気付かずに通り過ぎていくものを彼女は、いったん立ち止まって捕まえているのかもしれません。まさに歌詞の世界を精読しているんですよね。

 ちなみに僕のチャイラの大好きなポイントは「1、2、3!」の掛け声のとこですね。
 あとは、日常の時間の中に突如生まれるキラキラとした「5秒」間の美しさと切なさを感じるところでしょうか?

② 校庭の仔犬

校庭の仔犬~We'reGrowingUp公演~伊藤実希 | SKE48オフィシャルブログ Powered by Ameba (ampproject.org)

 もうね、いとみきちゃんは今すぐ近代詩か現代詩の研究を専攻してほしい。
 それぐらい着眼点が素晴らしい。
 タイトル「仔犬」の「子」に何故、人偏をつけるのか?という問題の発見。研究は問題を発見するまでが一番難しいと言われていますし、その発見した問題がいかにリーチがあるもので作品の新しい一面にアプローチできるかが大切になってきますが、この「仔」という字の発見はそれが全部できています。
 昭和世代の方なら校庭に犬が迷い込んで来るということは、あるあるだと思うんですが、それを生まれたばかりの恋心に例えているところが素晴らしいですね。僕は校庭にくる犬は、みんなが授業つまらねえなあ、という気持ちが凝縮されて生まれたエレメンタルだと思っていましたよ。
 ちなみに、僕のこの曲のスキポイントは、なんといってもメンバーのワンちゃん化ですね。個人的には、前の推しだったみいぽぽのが見たかったですよ…。ええ…。いかん、暗くなりそうでした、次に行きましょう!

③ ウイニングボール
 ウイニングボール⚾️〜We'reGrowingUp公演〜伊藤実希です | SKE48オフィシャルブログ Powered by Ameba (ampproject.org)

 メモの最後の2行でズバーンっとやられましたよ。
 確かに48グループも成長を楽しむグループですよね。
 応援している野球部はいってみれば他人なんですけど、その「他人の物語」に感動できること、誰かの涙に同じように涙を流せるというのは、アイドルを応援することにも繋がると僕は思います。
 これも良い解釈ですねえ。もう、他のSKE48の曲もやって欲しい。


④ 今 君といられること

今 君といられること~We'reGrowingUp公演~伊藤実希 動画付き♡꙼̈ | SKE48オフィシャルブログ Powered by Ameba (ampproject.org)

 確か、みなるんが好きな曲でもありましたよね、「今君」。
 秋元康の歌詞では1番のAメロで風景が丁寧に描かれる曲が結構ありますが、これは叙景詩的なんですよね。切ない気持ちを風景に乗せて行く。揺れる心や絶対に触れられない時間というもの。
 僕も「ラムネの飲み方」公演の中で好きな曲の一つです。
 

⑤ Doubt!

Doubt!~We'reGrowingUp公演~伊藤実希 | SKE48オフィシャルブログ Powered by Ameba (ampproject.org)

 「お互いの素直になれない恋心」はまさにですね!
 振り付けの解説も凄く公演を観る時の注目ポイントになります。
こちらも「今君」と同じく切ない曲なんですが、同じ別れを連想させられる曲でも、こちらの方が曲の二人の関係がややこしくて、なんとなくSKE48の女の子っぽくて好きです。
 

⑥ 恋を語る詩人になれなくて

恋を語る詩人になれなくて~We'reGrowingUp公演~伊藤実希 浴衣の動画モ | SKE48オフィシャルブログ Powered by Ameba (ampproject.org)

 これもタイトルの意味と作中の女の子の詩集から、思いを言葉に出来ないということを結び付ける考察が素晴らしいですね。ちなみに、リルケは初期に恋に関する詩を結構、書いてますね。
 そして、SKE48の曲でしばしば出て来る「太陽」の解釈も素晴らしいです。
 「野に咲く花」の解釈は、そのまま「Stand by you」にも使えそうですね。
 「詩人」については、秋元康がつけたSKE48の曲のタイトルの中でも1、2を争うほど素晴らしいものではないでしょうか?
 ちなみに僕のタイトルベストは「無意識の色」です。意識しないけれど、僕らが共有しているSKE48の色を連想させられます。

 本日、2021年11月6日までの時点ではここまでですが、この続きも凄く気になるので、SKE48の楽曲が好きな方は、いとみきちゃんのブログは是非是非読んでみてほしいです。
 個人的には「渚のイメージ」の解釈が凄く気になります。
 希望に溢れた未来へのイメージした曲だと僕は解釈していますが、「渚」という砂浜と海に隣接した場所は、まだ研究生の彼女たちにぴったりなんですよね。海は曲中でオレンジ色に染まります。SKE48カラーです。そこで楽しむイメージは、まさにSKE48で活躍するイメージを僕らにさせる曲だと僕は解釈しています。
 はたして、彼女はどんな解釈をするんでしょう。

 ちなみに、彼女は他のアイドルさんの曲も詳しいです。
 参考までに。

10期研究生 伊藤実希ですニッコリ色々のアイドルな好きな曲について(48グループ編) | SKE48オフィシャルブログ Powered by Ameba (ampproject.org)

10期研究生 伊藤実希ですニッコリ色々なアイドルの好きな曲について(坂道グループ編) | SKE48オフィシャルブログ Powered by Ameba (ampproject.org)

10期研究生 伊藤実希ですニッコリアイドルの好きな曲について(=LOVEさん、≠MEさん編) | SKE48オフィシャルブログ Powered by Ameba (ampproject.org)

伊藤実希ですニッコリアイドルの好きな曲について(ハロプロさん編)最終回 | SKE48オフィシャルブログ Powered by Ameba (ampproject.org)

 もうね、「ズルいよ、ズルいね」が最高なのは、その通りなんですよ。
 坂道だと欅と日向はわりと聞いているんですが、「制服と太陽」良いですよね。自分の進路について考えたことがある人なら、凄く刺さると思います。そして、「青春の馬」!!もう、僕も力をもらってる曲です。ハロプロは明るくないんですが、BYOOOOONSはわりと好きです。いとみきちゃんの好きな曲も聞いてみたいですね。

 さて、話を戻すと、彼女はこんなに曲を大切にして、様々なアイドルの曲にも親しんでいるんでしょう。
 そのヒントは彼女の生誕祭の中の手紙にありました。
 ちょっと、読んでみましょう。
  

「みきたん、お誕生日おめでとう。
 

 本日はこのような素敵な生誕祭を開いてくださった関係者の皆様、いつも応援してくださっている皆様、10期生の皆様本当にありがとうございます。

 以前は誕生日になると一緒に食事に行ったり出かけたりしたけれど、大きくなるに連れて友達との付き合いが増え、今ではSKE48の活動に専念しているので一緒に出かけたりするのは少なくなってしまったけど、嬉しくもあり寂しく思う時もあります。

 でも、10期に合格して10期生の皆と楽しく頑張っている姿を見ると10期生で良かったと感じているし、とても誇らしいです。

 実希がSKE48に合格したのは高校2年生17歳の時でした。

 お母さんが17歳の時は将来について決意することなどなく過ごしていましたが、実希は幼稚園の卒業式で『将来はアイドルになりたい』と発表していましたね。

 小さい頃から体を動かすことが大好きで、テレビの前やDVDをつけてキャラクターやアイドルと同じように歌ったり踊ったりしていたことが思い出されます。

 小学5年生の時に初めてSKE48のオーディションを受けてから今に至りますが、オーディションでは東京まで行ったのに名前だけ言って帰ってきたこと、最終審査まで残ったのに思うような結果が出ず2人で涙して無言で帰ったことがありましたね。あの時は声をかけてあげられずごめんね。

 アイドルになりたいと、アイドル一筋でオーディションがある度に応募すること6年間続けてきました。

 だんだんいつまで続けるのかなと応募写真を撮りながら内心思ったこともありましたが、そんなことは聞けるはずもなく続けて行く限りそばでずっと応援してきました。

 絶対アイドルになるんだと強い意志があっての6年がこの10期生の皆に巡り会うための意味のあった6年間だと確信しています。

 SKE48に合格してからは進学校ということもあり学業との両立に苦しみまいたね(どちらも体に叩き込んで覚えるタイプだもんね)。

 なのに、いつも大切な時期に学校の定期テストと重なり朝までテスト勉強や振り付けも覚えたりしていたけれど、10期で初めてである劇場公演のメンバーに選ばれずとてもとても悔しくて涙を流した時も、落ち込んでいる実希を見てまた声をかけてあげられなかった。

 それでもいつも頑張ってきたから実を結び、10期ゼロポジで優勝してアシスタントを務めたり、『SKE48のへーきん!』で二冠を取ることができ、先輩方にまじりセンターをさせていただいたね。

 少しずつですが成長し、アイドルらしくなっていく姿を見ることができて、私の中では大きな自慢になっています(普段は面と向かって恥ずかしくて褒めたりしてないけど、実希はいつでも私の中で一番です)。

 実希の中でSKE48の比重がだんだん大きくなって学校を卒業できるのか心配になりましたが、先生方のかけてくださった言葉もあり無事卒業することができました。

 進学するのか悩んでもいたけれど、『自分の今したいこと、やりたいことをしたらいいんだよ』と先生のアドバイスもありSKE48一本に決めることができました。

 そして、夢であった10期生で新しい公演をすることができました。

 新しい公演に関わってくださった関係者の方や先輩方はもちろんのこと、10期で何度も話し合いをしたこと、何度も振りを合わせて皆が一生懸命で汗を流して踊っている姿や毎回ソロダンスやMCでは自分なりに考えて変えて公演に立っている姿を見ると未だに涙してしまいます。

 最後になりましたが応援してくださってる皆様、公言したにも関わらずこの1年マイペースが治らず、SHOWROOMも時間通りになかなか始まりません。

 こんな実希ですが、これまで応援してくださりありがとうございます。これからも変わらず応援してくださると実希の力になると思います。

 実希へ

 これからもアイドルという職業に恩返しできるようまず自分自身が楽しんで、SKE48の象徴でもある歌やダンスを頑張って、皆さんにこれからも応援していただけるように大好きなSKE48の活動を、大好きなアイドルの活動を常に感謝の気持ちを持ってやり続けていってください。

 これからもずっと一番近くで応援しています。

 母より」

 僕らは、いつもメンバーを知るのはアイドルになってからです。
 いや、人によってはオーディション配信の頃から知ってるよ、という方もいるかも知れませんが、僕らの前に登場するまでのドラマは、なかなか知ることができません。
 手紙の中にあるように、時には涙して無言で帰った日のことや、いつまで続けるんだろうというお母さまの心配、それでも彼女が諦めずに挑戦しつづけてきた6年間を想像するだけで、僕は目頭が熱くなります。
 自分が元気をもらってきたアイドルという職業への恩返し。そして、今度は誰かに元気を送る側になる。
 ずっと憧れていたSKE48だからこそ、1曲1曲は彼女にとって大切な宝物なんでしょうね。
 今も彼女は少しずつ成長しています。
10期研究生の伊藤実希ですニッコリ | SKE48オフィシャルブログ Powered by Ameba (ampproject.org)

 そして、頼もしい言葉も残してくれています。

10期研究生の伊藤実希ですニッコリ | SKE48オフィシャルブログ Powered by Ameba (ampproject.org)


 ずっとアイドルになるという夢の為に頑張ってきた彼女だからこそ、曲を大切にしながら、素晴らしいパフォーマンスをしてくれるんでしょうね。
 10期の仲間たち、そしてこれから接していく機会が増えるであろう先輩たちとSKE48に新しい風を吹かせて欲しいです。

※なんとなく、イメージした曲を貼ってお別れです。
 これは聴いてみてほしい!!

短期集中連載SKE48ユニット曲特別公演「チーム北野」編

 場所が変わることで味わいが変わるもの


  先日、SKE48のユニット曲特別公演の発表がありました。

※詳しくはこちらをご覧あれ!!



 近頃、休日出勤&残業の痛快エブリデイを過ごしてましてね。
 このことを知ったのは、全ての発表が終わった後でした。
 6期生の6人をリーダーにくじ引きでメンバーを決めて行く方式は、組閣をしなくてもメンバー同士の新しい科学反応が見られそうですし、メンバーたちが普段の好演では触れない曲に触れることで、新しい発見があるのでは、とワクワクしています。
 2018年頃のドキュメンタリー映像「アイドル」の影響で6期への印象があまりよく無かった頃の僕だったら「あらあ、長いことおって、同期たくさんおったらチームも持てるんやねえ。羨ましいわぁ」と京都源泉かけ流しの皮肉の一つも言っていたかも知れません。しかし、食わず嫌いをせずに6期のメンバーたちの物語を知った2021年の今は、「むしろ、今こそ6期が本領を発揮する時!!」という感じもしています。というのも、彼女たちは様々な公演やコンサートを経験し、時にはセットリスト作りにも関わってきました。今回のイベントは、それぞれのSKE48のユニット曲に対する理解、メンバーに対する理解が試されるイベントだと思います。そういう意味では、キャリアがあって横断的に活躍してきた6期生はナイス配置だと僕は思っています。
 そして、自分の意志でチームメンバーを決められないという偶発性。
 このメンバーの個性を活かすにはどうすればいいのか、頭を多いにひねる必要がありますし、僕たちSKE48ファンも「どんな公演になるんだろう、わくわく」と毎回のスターウォーズの予告が公開された日みたいな気分になれます。

 そこで本日から短期集中連載で、毎日各チームに期待することや見所を独自の視点で書いていきたいと思います。
 

 第1回は、「チーム北野瑠華」です。
 なんでこのチームからかというと、推しの五十嵐早香先生が居るので考える時間が一番多かったからです。



 さて、わりと成人メンバーが多めのチームで、リーダーの北野瑠華さんもこんなツイートをしています。


  


 確かに、グラビアの経験がある6期から8期のメンバーが3人もいますね。更に、ふゆっぴー、早香先生、10期の青木さんと大人メンバーが続きます。ううむ、「スルー・ザ・ナイト」 は是非入れて欲しいですね。
 いや、「スルー・ザ・ナイト」って、曲として聴いてもめちゃくちゃ良いし、初代衣装の色合いなんか他の曲にはない大人の色合いで素晴らしいんですよね。

 

 でも、ここで僕がこのチームで提唱したいのは、「ラーメン屋で飲むお茶、世界一上手い」理論です。
 こいつ、SKE48と文学のことばっかり考え過ぎて、ついに頭がおかしくなったのか、と思われるかも知れませんが、そうではありません。
 皆さんも経験は無いでしょうか?
 味が濃い系のラーメン屋さんに行った時に、ふと飲んだお茶や水のおいしさ。
 ラーメン屋さんの名前は忘れましたが、あまりにも美味しくて店員さんに聞いたらルイボスティーを使ってらっしゃるお店もありました。ご飯との食い合わせが悪そうな感じなのに、組み合わせや置く場所によってこんなに化けるのか、と気づかされました。

 つまり、一見するとアダルト色が強くなりそうな気がするんですが、そんな中に置かれることで、いつもより際立つメンバーもいるのでは、ということです。
 チーム北野では、ゆづぽやみはるん、あーやのようなティーンズメンバーが物凄く良いアクセントになっていくのはないか、と思っています。味も個性も癖も強めのもしや、この3人での「パジャマドライブ」が来るのではと僕は予想しています。
 

 そして、「夜風の仕業」は、さとかほが来るのではと予想していますが、ギャップとしてはたごん版なんかも聴いてみたいですね。声の美しさで言えば、あーや版も聴いてみたいところですし、ふゆっぴ版も聴いてみたい!ああ、これは迷いますね。当日誰が来るか楽しみです。


 「僕とジュリエットとジェットコースター」に関しては、ここでセンター北野瑠華が来そうな気がしていますが、9期3人バージョンも観てみたいです。前から瑠華は帽子が似合うメンバーだと思っています。あの銀色の帽子を被って颯爽と横ステップを踏む瑠華をみてみたいですね。


 五十嵐早香推しとしては、Creepy Nutsの「よふかしの歌」があれば間違いなくお願いしたいんですが、残念ながら今回は選曲対象ではないので、「軌跡は間に合わない」を同期の青木さんとゆづぽか(もしくはさとかほ)とさせてもらえませんか?
 早香先生の王子様、みたいんですよう。いや、青木さんの王子様も見たいです。
 この二人の男装、女性ファンも獲得できそうな気がするんですけどね。


 そして、あえて色っぽさで勝負するなら、早香先生とさとかほの「おしべとめしべと夜の蝶々」なんでしょうけど、「禁じられた二人」も見たいんですが、チームおしりんがゲットしていますね。

 「ラーメン屋で飲むお茶、世界一上手い」理論では、当然ですが、水が美味しく感じる為のラーメンも重要なわけです。
 このチームにおけるラーメンはおそらく、瑠華、さとかほ、青木さん、早香先生あたりになるかな、と思っております(隠し味は、はたごんとふゆっぴとみた!)。
 

 スープの最後の一滴まで飲み干したくなるような、そして、行列に並びたくなるような、最高のラーメン屋「チーム北野」になることを期待しています。