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2019年2月4日月曜日

ぐぐたすの空①



前夜の楽しさ


 Googleが提供するSNS、Googleプラス
 2019年4月2日をもって個人向けのサービスは終了します。Googleプラスは48グループの繁栄に非常に関係しているな、と思うんですね。メンバーからは「ぐぐたす」と呼ばれていたGoogleプラス。
 2012年頃、このGoogleプラスを使った動きがとても盛り上がりまして、最終的には「ぐぐたすの空」という曲まで生んだことを考えていきたいと思います。

 このぐぐたす誕生まではSKE48を例にすると、公式ブログ、選抜用のアメブロ、そして、モバメぐらいだったんですね(本店の事務所メンとかはTwitterを既に使ってましたが)。
 最初は他のメディアと同じように運営の検閲が入ってたんですね。
 ところが、2012年1月21日の夜にNMB48の山本彩の「あと投稿方針変わったからリアルタイムじゃなくなっちゃうかも」という投稿が秋元康の耳に届き、NMBスタッフへの「ぐぐたす投稿に対する検閲はありえません。ぐぐたすは本音を語る場です。言いたいことを言い合う場です。好きにやらせなさい。スリルとスピードがなくなったぐぐたすなんか面白くありません。ガチで行こうぜ!」と2019年2月4日現在、メキシコの麻薬カルテルみたいになっている新潟の問題からノーコメントの人とは思えない男前な発言をしてるんですね。

 ここから、「自由に投稿していいのかな?」と明けた1月22日の1時9分にみるきーが参戦、1時13分に「渡辺、自由に投稿していいよ」と秋元先生の返事の仕事の速さ。映画「イコライザー」で悪の組織のタンカーをネットで検索して発見、次のシーンで大爆破ぐらいの仕事の速さですね。そして、その投稿をした3分前に、ついにあのメンバーもちゃっかり参戦してきます「SKEも…」そう、松村香織です。その5分後にまた、同じ投稿を(末尾を顔文字に変えた投稿を)します。1時19分「SKE48のスタッフへ。ぐぐたすに時間制限をつけているのか?そこまで運営が口を出すな。メンバーを信じて、自己責任でやらせなさい。 NMBもSKEも、僕の知らないところで勝手なルールを作らないでください」映画「インデペンデンスデイ」の大統領ぐらい頼りになる秋元先生の返事。そして、1時20分。「この場をかりて ごめんなさい 本当は検閲されなきゃいけないのに勝手にアップしてます(顔文字) 検閲あると 共有もコメントもできないからねぇ(顔文字) タイムラグもあるし やすすがいいってんだから いんだよ! ふおおおおお」とはるきゃんこと石田晴香も参戦。この後、さらににゃんにゃんやらちかりなやらが、わちゃわちゃあって、やすすこと、秋元先生が明日スタッフとミーティングじゃい、という感じでその日は終わります。

 なんというか、やすす、実は現場のことは全然知らされてないんじゃない、とこの時、ふと思ってもんです。あと、この頃はまだ48グループに積極的に関わっていたんだなあ、としみじみ思いましてね。このGoogleプラスから48グループ内での部活が始まりましてね。美術部が様々なグッズのイラストを描いたのが僕は印象に残ってるんですが、演劇部もそういやあったな、とぐぐたすのことを調べながら思いましたよ。
 あとは、このGoogleプラスをきっかけにAKBカフェの料理も増えて行きましたね。珠理奈のママの味を再現したパスタは、僕も難波のAKBショップに行ったついでに食べたもんですよ。
 
 そして、このGoogleプラスは動画の配信が可能で、この機能を使ってメンバー達は様々なチャレンジをしていきます。楽屋裏を撮るメンバー、ラジオ配信をするメンバー。その中で松村香織が始めた「今夜も1コメダ」が当時斬新でしてね。2019年現在としては、当たり前かもしれませんが、自分で動画配信を行って、今自分が何をしているかや、ドキュメンタリーのように公演やコンサートの舞台裏を撮ったり、愚痴なんかを語ってらっしゃいましてね。
 2012年2月11日には、やすすからの業務連絡で『週刊プレイボーイ』の連載を言い渡されます。これは後に「ぐぐたすの輪」として、各メンバーと対談する形で動画配信されていきます。
 そして、3月1日、「ぐぐたす選抜」としてSKE48からは松井玲奈と共に選ばれます。続いて4月4日、当時広告クリエイターとして活躍していた高松聡氏から「明日Googleの米国から来日している偉い方に会います。Googleプラスのグローバルマーケティングマネージャーです。日本で起きているぐぐたす現象を説明する予定だけど、メンバーの才能開花という事例でBBQの1コメダとヒラリーの30秒英会話を見せようと思ってるよ。日本代表として世界のGoogleプラスマネージャーにBBQの1コメダを見せるなんて胸熱」というコメントをもらい、「1コメダ」はGoogleにまで届きます。Googleの偉い人は、かおたんをどんな風にみたのか、コメントが聞きたいところです。

 さて、話を戻すと「ぐぐたすの空」は、2012年5月23日発売の「真夏のSounds good!」のカップリング曲としてリリースされます。
 まあ、ちょいと聴いてみましょう。
 

 うーん、サビしか聴けないのが難点ですが、MVの内容を雑に説明すると、メンバーがスマホを使っていると、スマホに吸い込まれるという仮面ライダー龍騎もびっくりの現象が起こりましてね。みんなエスニックぽい民族衣装を着てる状態になります。スマホをみると、やすすから「ぐぐたす」に集合のメッセージ。そこで、楽しく歌って踊って自撮りして、最後はみんなはるきゃんのスマホに吸い込まれて元の世界に戻っていくという内容になってますよ。

 歌詞の世界に目を移すと、最初は「僕たちの世界は思うより小さすぎて」と感じる主人公が新しい出会いやチャンスに期待する歌詞になってましてね。特にサビが印象的で。空に手を伸ばすんですね。これは「心を背伸びしようか」と心理的にも自分の知らない世界を見ようと背伸びしてます。最初は「白い雲がさっきよりも少し近づいたかも…」と感じます。2番のサビでは「白い雲がさっきより少し近づいた…」と少し突き抜けた感じを受けます。大サビでは「空に手は届くよ 自分を信じればいい」「空に手は届くよ みんなと語りあったら いつのまにか 僕の指の先は 宇宙まで行く」と実はスマホをタッチする指が世界とつながっていくという歌詞になってましてね。「ぐぐたすの民に届け!」とか、「誰の夢なんだろう?多くの声が聴こえる」という投稿を思わせる歌詞もあることからも、Googleプラスを利用する人が主人公で、自分の世界を少しずつ広げていっているんだなあ、ということを感じさせる歌詞になっています。

 あとは、この歌詞、かおたんに当てはめていくと、かおたんが現状を突破していく様子にも当てはまっていきましてね。この年の下克上的なランクインからかおたんの大暴れは始まり、気付けば選抜に入るは個人仕事も充実するわ、まさに雲を越えて宇宙まで突き抜けていってますね。

 さて、この頃の48グループを見ていると、色んなことの可能性に満ちたワクワク感が溢れてましてね。ちょっとした一言をプロデューサーが発見して、そこから何かが始まったり、逆のパターンでプロデューサーの一言にメンバーが続々と反応したり、かおたんが会場探したのとかも面白かったですね。あと、ひょんさんのコメント欄が凄まじいスピードで進んでいく様子とかもね。

 2012年から2013年当時の「1コメダ」や「ぐぐたすの輪」なんか見ていると、まだまだ粗削りなところもあるんですが、自由さもありましてね。2019年2月現在、youtubeで動画配信している人々の動画と比べると、大分違いますよね。
 『動画2.0 VISUAL STORY-TELLING』の中で「映像と動画」の違いについての説明があるんですが、ざっくり言うと、動画は「情報が凝縮されている」「映像と動画の時間軸は異なっている」という説明がありましてね。たとえば映像の1分と動画の1分を比較した時に、情報量が圧倒的に違うわけです。

 ちょっとかおたんちゃんねるで比較してみましょう。それぞれ見比べてみてください。まず、一番古いもの(と言っても2014年まで時間が経っていますが)
https://youtu.be/lNbdLT2JNHw

 次に2018年8月にアップされた今のところ最新のもの。
https://youtu.be/-NJPidkCbEY

 
 画面の情報量と進行速度が最初の1分だけ見比べても大分違いますね(音や音楽含む)。
 これは、2019年現在、ある程度動画配信についてのフォーマットが固まっていることと編集ソフトの進化もあると思います。youtuberの皆さんが作っていったフォーマットが常識になりつつあるわけです。ただ、僕はどちらかというと、「映像」としてのかおたんちゃんねるが好きでね。総選挙の舞台裏のドキュメント映像とかは、メンバーだからこその映像ですし、荒々しさ込みでライブ感もありますしね。
 総選挙コメダも貼っておきますね。
https://youtu.be/nTaEAMrbzWU


 気づけば、メンバーのSNSも増えていきまして、動画を配信して即座にファンのコメントを観られるshowroomなんてものも出てきました。まあ、メンバーだれでも気軽に配信ができるようになったわけです。「ありがとうは言いたくない」のメイキングで「人がやってこないことをやって違うアプローチでアピールしたら新しい方がついてくれるし新しい方が絶対応援してくれると思うから 今のやり方じゃなくて違うやり方を探すのもいいんじゃないかなって思います」と語っています。「1コメダ」という「新しいやり方」から爆発して行ったかおたん。次は、誰が新しい「やり方」を見つけるのか、そこからどんなことが発生していくか。楽しみです。
(「ぐぐたすの空」、Googleプラスより引用)

これからについて語った「ラジオ惑星開発委員会」の記事はこちら。
https://oboeteitekure.blogspot.com/2018/11/blog-post_26.html

卒業曲「ありがとは言いたくない」の記事はこちら。
https://oboeteitekure.blogspot.com/2018/12/blog-post_13.html 
 
ソロ曲「マツムラブ!」の記事はこちら。
https://oboeteitekure.blogspot.com/2019/01/blog-post_40.html

「ぐぐたすの空」から6年後、全く逆のネット世界になった感がある「誰かの耳」の記事はこちら。
https://oboeteitekure.blogspot.com/2018/12/blog-post.html

かおたん最後の総選挙曲「サンダルじゃできない恋」の記事はこちら。
https://oboeteitekure.blogspot.com/2019/01/blog-post_18.html