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2020年10月11日日曜日

「to you for me」

 過去から今、そして、未来のあなたへ


 最近、対談企画をしたアイドルマスターのるくるぐさんから、声優としてアイマスで活躍している佐藤亜美菜に関する曲やライブのCD・Blu-rayを借りましてね。


 今年の春の初めに京セラドームで佐藤亜美菜と再会した時からずっと気になっていた曲がありました。

 ※ちなみにその時のライブの様子はこちら!
 9分52秒ぐらいからの「in fact」は、是非、48時代の亜美菜しか知らない人は聴いてみて欲しいです。



 凄い良い表情をしてますよね。
 丁度、「シンデレラの舞踏会」なるブルーレイを借りて観ていたんですが、そちらの静謐な淋しさや孤独とは違う、どこか、遠い日のことを思い出して語っているように僕には聴こえました。

 アイマスを全然知らないけれど、佐藤亜美菜のドラマは少しだけ知っている人間としては、思わず涙がこぼれた曲でした。そして、曲が終わった直後にるくるぐさんが「これだけでも兄さんを連れてきた甲斐があったな」と耳元でささやいたのを覚えています(何故か彼は、僕のことを『兄さん』か『ポーリー』と呼びます)。

 さて、この時の記事を書いた時に、多くのプロデューサーさん達に読んでいただけたんですが、「最後の4音に気づきましたか?」という質問が何回かありました。なんと、この4音が彼女の他のソロ曲である「to you for me」のサビだったんですね。芸が細かい!そして、知っている人はニヤリと出来る感じが素敵ですね。
 
 では、「to you for me」とはどんな曲か、聴いてみましょう。
 

 ※ライブバージョンは10分20秒ぐらいから! 

 ううむ、歌詞の前半は全て過去形で進んでいきますね。
 そして、サビが「あのね」と語りかけるような歌い方で入るんですが、この後の「to you and for me」だけが英語なんですよね。素直に日本語で伝えないところが「まだ少し照れくさくて」というところとも繋がる気がします。無理やり和訳すると、「私のためにあなたへ」へでしょうか?
 1番のサビで「前より」、2番のサビで「今日より」と彼女の視線が未来へと連想させられるサビの終わり方も良いですね。

 自分を変えてくれた人との思い出。
 自分の思いを大事なあなたへ伝えたい。
 簡単には素直になれないけど、自分の声で、という一途な思いが曲全体から伝わってきます。

 さて、こちらの曲を歌っている「橘ありす」さんについては、多分、プロデューサーさんたちが詳しいし、様々な解釈をされているのではと思うので、ここでは一回「佐藤亜美菜」の方に振って考えてみたいと思います。
 
 まず、新鮮なのが、「女性目線の曲を歌っている」ことと「ダンスがほとんどない」ということです。
 プロデューサーの皆さんからしたら、何を当たり前のことを思われるかも知れませんが、48はどちらかというと男性目線の曲が多いんですよね。ちなみにファン目線で描かれたNONAMEという声優ユニットの「この涙を君に捧ぐ」や、壮大な始まりを感じさせる「希望について」は亜美菜も参加しているので、是非、チェックしてみてください。
 次に新鮮なのが、「ほとんど曲にダンスがない」ことです。
 こちらも、いや何を当たり前のことを思われるかも知れませんが、チームK時代の佐藤亜美菜を知っている人間からしたら、「ダンスも出来るのにもったいない!」と思いつつも、動かないことで、表情に注目が行く。「演じる」ということに注目が行くんですね。そうか、もう彼女はアイドルじゃなくて、声優さんなんだもんな、としみじみ感じましたよ。ちなみに、「言い訳Maybe」のリクアワ時とかを見ると、アイドル時代の彼女がいかに凄いか分かると思います。総選挙の結果とはいえ、超選抜の2列目にいて、うちの珠理奈がその斜め後ろの列ですよ(急にSKEヲタ口調になりました)。



 もちろんね、歌声が「橘ありす」さんとしてのものなので、「佐藤亜美菜」目線で考えていくのは乱暴だと承知なんですが、最初の方に挙げたライブの映像を観ていると、本当はバリバリ踊れる人があえて身体をあまり使わずに表情と歌声だけで勝負する迫力を僕は感じました。俳優の千葉真一さんが、「本当に素晴らしいアクション俳優は動かない演技でも魅せられる」と語っていたそうですが、何かそこに通じるものがあるように感じます。

 話を「to you for me」に戻すと、「in fact」との繋がり目線で読み解いていくのも面白い曲ですが、「佐藤亜美菜」という人の人生と繋げてみても味わい深い曲だな、と感じます。AKB48というアイドルを駆け抜け、声優になり、今度は「橘ありす」というアイドルと一緒に表現していく。その姿を見ていると、本当に良いキャリアを進んでいるな、と感じます。

 なかなか難しいかも知れませんが、いつかまた、それぞれが自分のキャリアを進んだ先に、「NONAME」が揃ってライブすることとかないかな、とふと思いましたよ。特に声優の道に進んだ人達は。それぞれが演技力を磨いた上でもう一度、あの頃の曲を表現する機会がこないかなと。
※ おすすめの「この涙を君に捧ぐ」を貼っておきます。秦佐和子さんがただただ儚く美しいという世界の真実が閉じ込められた3分16秒でもあります。
  

 ※ 個人的に、このバージョンが何故か泣けます。「瞼を落ちて目尻から流れ落ちた熱いもの」のところの亜美菜が素晴らしい。


 ここ数日間、過去のアイマスのライブ映像を観ていたんですが、名古屋ドームとかの映像を観ていると、もう一つのコンテンツとして行くとこまで行ったな、と感じましてね。次はどんなところに冒険していくのか楽しみですが、また、佐藤亜美菜と橘ありすに素敵な曲が来て、大観衆の前でパフォーマンスする日が、また来るといいな、と思います。

 最近、気になった曲を貼ってお別れです。


※京セラドームの時の記事はこちら!

※るくるぐさんとアイマスとSKE48のことを中心に2次元と3次元のアイドルについて考えた対談はこちら!

2020年2月22日土曜日

おすすめのアニメ「AKB0048」

彼女たちが名もない頃


 2011年11月25日。
 AKB48がアニメ化されることが発表されました。
 正式タイトルは「AKB0048」。
 メンバー内でオーディションを行うことになりました。
 2011年12月8日、1次オーディション。
 2011年12月13日、最終メンバーが決定します。
 メンバーは下記の通りです(発表順 チームは発表当時のもの)。
最終メンバー
 佐藤亜美菜 (AKB48 チームB)
 岩田華怜  (AKB48 研究生)
 矢神久美  (SKE48 チームS)
 仲谷明香  (AKB48 チームA)
 秦佐和子  (SKE48 チームK2)
 佐藤すみれ (AKB48 チームB)
 石田晴香  (AKB48 チームB)
 三田麻央  (NMB48 2期研究生)
 渡辺麻友  (AKB48 チームB)

 現在、声優として活躍しているメンバーの名前もちらほらありますね。
 僕はこのアニメがきっかけで三田麻央という人を知りました。
 ユニット名は後日、「NO NAME」という名前に決まります。
 この名前の意味をまだ、発表時は分かりませんでした。

 さて、2012年3月13日。
 「AKB0048」のサンプル映像がグーグルプラスに投稿されます(現在はサービス終了)。
 この映像に思わぬメンバーが反応します。

「松井玲奈 23:09
  歌とロボット・・・

  これはっ!!

  テンションあがるぅぅぅぅぅ×! 」


「松井玲奈 23:20
 でもキャラクターのステップの動きがもっと自然にならないとアイマスは越えられない!サンプルだからしょうがないのか・・・?
 でも・・・

 気になってしまう!
 悲しい性だ!」


「松井玲奈
 いや、しょうがなくない!だってメカはあんなにぬるぬる動くんだから!(CGだからなんだけどさ)

 でもね、ステップもそれぞれ癖があるわけで、全員同じなんてないんですよ!そういうとこにもこだわって欲しいなって!キャラに愛を持って欲しいなって!

 あ、細かいですか?」
 
 この後も続くんですが、割愛します。
 現在、女優として大活躍中の松井玲奈さんですが、SKE48の二次元同好会の会員で、すさまじいアニメへの愛があるからこその言葉だと思います。特にダンスに関する動きについては、現役アイドルならではないかと思います。

 アニメの映像に先駆けてストーリー設定も紹介されていきます。
 芸能を禁止された近未来の宇宙で、AKB0048たちが、芸能を禁止するDES軍と戦いながら、コンサートで愛を届けるというストーリーです。「前田敦子」、「高橋みなみ」という有名メンバーは、襲名生になっています。「6代目高橋みなみ」といった風に研究生が襲名していくわけです。オーディションで選ばれたメンバーたちは、襲名前の研究生を演じていきます。
 では、襲名後のメンバーたちは誰が演じているか?
 下記の通りです。(番組表記のそのまま)

あっちゃん(13代目 前田敦子) 沢城みゆき
ゆうこ(9代目 大島優子) 神田朱未
ゆきりん(6代目 柏木由紀) 堀江由衣
まゆゆ(3型目 渡辺麻友) 田村ゆかり
こじはる(8代目 小嶋陽菜) 能登麻美子
たかみな(5代目 高橋みなみ) 白石涼子
ともちん(11代目 板野友美) 植田佳奈
さえ(10代目 宮澤佐江) 中原麻衣
さやか(10代目 秋元才加) 川澄綾子


 あまりアニメを見たことがない僕でも聞いたことがある名前の人が多いです。
 オーディションを乗り越えて、研究生を演じるメンバーたちと、すでに活躍している正規メンバー役の声優のみなさん。キャストの配置と物語もこの時点からリンクしています。
 
 声優初挑戦というメンバーがほとんどの中、声優経験のあった佐藤亜美菜は、最終オーディション後、「本当に2回ほど、ちょこっとですけど、声優さんのお仕事をさせてもらった時に、あまりにできなくて。もう何度も恥ずかしい思いをしてきているので、この0048で実力を上げていければと思っています」と意気込みを語っていました。
 彼女は友歌という、男友達に密かな恋心を持ちながらも、アイドルであるがゆえに恋愛はできないというキャラクターを担当することになります。彼女だけに限らず、それぞれのメンバーが自分の役と向き合いながら、成長していくことになります。

 このアニメに対して、みんながみんな歓迎しているわけではありませんでした。
 2012年6月30日。
 TOKYO-MXの職員がTwitterで「AKBアニメやるのは、会社の恥だと思ってたんですが、大人の事情が、、、」というツイートをし、21時03分にTOKYO-MXが「視聴者及び関係者の皆様へ」という謝罪声明を出しています(現在は削除されています)。
 これは、たまたま表に出ただけで、声に出さずとも不快感を感じた人は多かったかもしれません。
 「AKB」というだけで批判されていた当時は、アニメの世界観とどこかリンクしているような気もします。
 
 さて、まずはシーズン1では、主人公が故郷を飛び出して、AKB0048の研究生として、成長していく過程が描かれていきます。そこには、SFというフォーマットを使いつつも、現実のアイドルの葛藤とリンクすることが描かれています。
 初めて観たアイドルのコンサートの華々しさ。先輩たちとの意識の違い。なぜ、自分は昇格できないのか。アンチとどう向き合っていけばいいのか。何故、後輩たちに曲がもらえるのか。周りから求められる自分と本来の自分との違い。
 様々な葛藤が、描かれながら、「センターノヴァ」という一番輝く状態になったら消えてしまうという現象についてのヒントが出てきたところでシーズン1は終わります。
 シーズン1の良さとしては、曲と物語のリンクでしょうか。
 1話で、主人公がラストシーンで家を飛び出してオーディションを受けるために自転車で走るシーンで流れる「希望について」。
 「その手伸ばしても今は届かないよ」という歌詞から始まるんですが、1話の最後で仲間たちが手を伸ばすことによって手が届いて、主人公はなんとか、オーディションに向かう宇宙船に乗ることが出来るんですね。





 他にも「beginner」や「約束よ」と物語のリンクも素晴らしいんですが、1番この演出が輝いたのが12話です。
 先ほど挙げた佐藤亜美菜演じる友歌が、恋心を寄せる護と故郷の星で再会。
 AKB0048を守る「WOTA」(私設の軍隊のようなイメージです)として友子のことを守るとコンサート前に誓う護。それに複雑な気持ちで答える友子。
 ちょっとややこしいんですが、護は友歌の前では他のメンバー推しを公言しています。しかし、実はその推しメンの写真の下に、友歌の写真を隠して持ち歩いていたんですね。
 やがて、コンサートで「大声ダイアモンド」が流れます。 




 敵からAKB0048を守るために援護射撃をする護。
 護が心の中で「俺、お前のこと、きっと、ずっと、この想いは…」と思っているところで、唄っている友歌が目の前に来ます。この時、二人の声がリンクして「ずっと胸にしまって」という心の声を重ね合わせます。
 サビの「大好きだ」というメロディーが流れる中。
 やがて、DES軍の攻勢が激しくなったため、ライブを中断し、護と再び離れ離れになることになった友歌は「感情吐き出して、今すぐ素直になれ」と涙ながらに唄いながら消えていきます。
 この切ないストーリーが、僕はシーズン1では印象に残っています。
 「大声ダイアモンド」という超前向きな曲をこんなに切なく料理できるのか、と感動しました。また、この回は「シアターの女神」のオーケストラバージョンが使われていますが、護の心の声のようで切なくなります。
 この曲のようにこの番組では、「ヘビーローテーション」などのオーケストラバージョンが聴けるところも良かったです。
 
 この1期の収録中に我々の知らないところで苦労していたメンバーがいます。
 それが秦佐和子です。
 彼女の卒業報告した時のアメブロを読んでみましょう。
 https://ameblo.jp/ske48official/entry-11485671860.html

 歯科矯正をしながらの0048の収録。舌やうち頬がえぐれ、血を流しながらの握手会。鈴子という役への思い。
 皮肉にも卒業する時に歯科矯正が終わるという切ない物語。
 改めてこの記事の為に全話観ましたが、そこまで違和感を感じていませんでしたが、最後まで隠していたところが彼女らしいと思います。

 そして、シーズン2(NEXT STAGE)が開始されます。
 総選挙、襲名、卒業への思い、48グループのさらに中核に迫る事象に触れていきます。
 僕は、18話の「禁じられた星」というエピソードが印象に残っています。
 前話までの軸であった総選挙でランクインすることが出来なかった、三田麻央演じる横溝真琴が、自分の存在価値について悩むところから話はスタートします。
 彼女はさらに少し前の話で、バラエティ番組でバンジージャンプが飛べずに終わってしまっています。何をやってもダメな状態が続く真琴は、仲間たちと一緒にDES軍の軍事基地に労働しながら、相手の実態を探る任務をこの回ではすることになります。
 彼女たちの労働部門の担当者である東野は、DES軍の中年の男性であまり仕事ができる感じではないですが、油断はできません。真琴のちょっとしたしくじりで、仲間が窮地に陥ります。窮地に陥った彼女たちを助けてくれたのは、なんと、東野でした。彼は、DES軍でありながら、真琴の隠れヲタで、総選挙でも4票投票してくれた人でした。
 敵でありながら自分の価値を認めてくれた人の助けを借りて、彼女は仲間の危機を救うために、数回前に飛べなかったバンジージャンプの形式で施設の地下までジャンプし、敵の装置を破壊します。
 主人公たちのエピソードや「センターノヴァ」とはあまり関係のないエピソードですが、とても心に残っています。票数という数字だけじゃなくて、声が届かなくても応援している人たちが居るということを、今、くすぶっているメンバーにも見て欲しいエピソードです。

 話は進み、物語はいよいよ終幕へ。
 自分たちのホームである秋葉星(アキバスター)を敵の組織に占拠され、敵のプロパガンダで星の皆さんは、AKB0048を憎んでいる状態であることが最終回1話前に判明します。せっかくAKB0048が星を取り戻しに来たにも関わらず、「帰れ」コールが鳴り響き、火炎瓶が飛び交うというアイドルのアニメとは思えない形で、最終1話前は終わります。
 「Zガンダム」や「仮面ライダー龍騎」の最終回1話前を観た時のような、「えっ、これどうすんの」という終末感を僕は感じました。若い方の為にたとえると、「アベンジャーズ・インフィニティーウォー」のラストをイメージしていただければと思います。

 最終話。 
 主人公の顔は観客から投げられた物で、アイドルとは言えないぐらい膨れていきます。
 それでも、諦めずに「風は吹いている」を唄いながら、徐々に観客の心に訴えかけていきます。
 シーズン1で、離れ離れになった友歌と護も再会します。
 敵の撃った弾に被弾した友歌は上空から落下してしまいますが、友子を護がクッション代わりになります。
 「護?」
 「良かった、無事か…」
 「守ってくれたの?」
 「当然だろ、俺はいつだって友歌を守るさ」
 「護!」
 抱きつこうとした友歌の手は止まります。
 彼女はAKB0048、抱きつくことは出来ません。
 瞼に涙をためながら、友歌は歌います。
 「この涙を君に捧ぐ」




  そして、護のモノローグが彼女の歌声に乗せて続きます。
 「もっと君が輝くなら 僕はずっと君を見守っていく」

 この辺りで、ひょっとして「この涙を君に捧ぐ」というのはファン目線の曲なのではないか、ということが見えてきます。
 「NO NAME」というのは、「名もなき者たち」。
 「この宇宙に散らばる名もなきいくつもの思いたち」という大島優子の台詞と共にサイリウムを振るファンやこれまでメンバーを応援してきた人や縁のある人達が映し出されていきます。
 そうか、ひょっとしたら、僕も「NO NAME」の一人だったのか、と気づかされます。
 さらに言うなら「主なきその声」というシーズン2の主題歌や歌詞の内容も、「NO NAME」とつながります。
 また、この最終回ではシーズン1が終わった後に開催されたライブでの観客の声が「希望について」で流れます。まさに「主なきその声」たちが彼女たちを後押しして、勝利に導くわけです。
 で、色々あって主人公は前田敦子を襲名、渡辺麻友演じる「智絵里」がセンターノヴァになります。
 一気に見ていくと、シーズン1ではまだ、たどたどしかった岩田華怜の演技が上手になっているのに気づきます。彼女は、「収録の帰りは地下鉄の中でいつも泣いていた」と自分の実力と与えられたポジションとの差にもがいていたかも知れませんが、最後に見事、演じきったと思います。

 この「NO NAME」というユニットはこのアニメが終了後、フルメンバーで再結成されることはありませんでした。
 矢神久美の芸能界引退や、秦佐和子の卒業(後に声優としてデビュー)があったからです。また、AKB48の仲谷明香も卒業していました。
 この作品を通してみると、矢神久美という人の才能は、声優というジャンルでもしっかりと発揮されたな、と思います。
 秋元康をして「矢神は天才だからな」と言わしめた才能の持ち主ですが、河森監督からも「これからどうしていくか、色々あると思いますが、僕らとしては、声優の仕事いつでも待ってますから」という言葉をいただいています。
 彼女は今、主婦をしていますが、いつかまた「NO NAME」の再結成をしてほしいなと思っています。僕の個人的な予想ですが、2020年9月にある松井珠理奈の卒業コンサートにくーみんは出てくれるんじゃないか、と思っています。
 声優業界で「名もない」ところから、一人一人が努力し、自分の夢や目標に向かって旅立っていったからこその、良い意味での幻のユニットになったと思います。
 収録最終日に号泣するまゆゆの姿は、「NO NAME」というユニットが彼女にとって大事なユニットだったことが伺えます。既にくーみんの卒業が決まっていたので、もうこのユニットが戻ってこないことへの寂しさもあったかもしれません。
 
 アニメが終了しても、曲の力は強く、2015年のAKB48グループの楽曲人気投票であるリクエストアワーでは、見事20位にランクインします。当時残っていたのは、渡辺麻友、岩田華怜、佐藤すみれ、石田晴香、三田麻央の5人だけでしたが、2年ぶりにランクインした時は僕も嬉しかったです。
 2016年のSKE48のソロコンサートのアンコールでは、「NO NAME」のオリジナルメンバー佐藤すみれ(2014年に移籍)が踊る「希望について」が観ることができましたし、2019年の三田麻央卒業時には、NHKBSで放映されていた「AKB48SHOW」で過去の「NO NAME」曲が一挙放送されました。
 僕が一番、印象に残っているのは、NGT48の山口真帆さんの卒業公演のアンコールがこの曲だったんですね。どんな心境でこの曲を彼女が選んだのかは、想像するしかありませんが、中継でイントロがかかった瞬間に、色々な思いが駆け巡ったのを覚えています。

 この作品が作られた時代に目を向けると、2011年3月11日に東日本大震災が起こり、東北は大変なことになります。AKB48はいち早く、出張コンサートに行きます。人数の多さを活かして、被災地各所で次々とコンサートをしていきます(この辺りは岩波ジュニア文庫から出ている、NHKの石原真プロデューサーの著作を読んでください)。
 当時は、「不謹慎」という名の雲が日本中を覆おうとしていました。ドキュメンタリー映画の2作目を確認すると、自衛隊が取り囲む中、歌って踊るメンバーたちの姿があります。もちろん、歓迎されているかどうかは分かりません。ただ、AKB0048の第1話と同じように、子供たちが「会いたかった」に合わせて踊っている姿が残されています。その数か月後にこの作品が発表されます。
 総監督の河森正治総監督は、「マクロスフロンティア」という作品も担当していましたが、それとは違ったアプローチで歌とアイドルを描くことに成功したと思います。





 アニメという虚構を通して、AKB48という現実を違った角度で僕らに見せてくれた「AKB0048」。
 僕がここまでで書いたように、「曲」に様々な「物語」を付加していった、本当に素晴らしいアニメだと思います。
 アイドルを応援している人たちには、是非見て欲しい作品の一つです。

2020年2月16日日曜日

2020/2/15 アイマスのドームコンサートへ行ってきた

特別なあなたへ





 2020年2月15日。
 友人の小粋なはからいで、アイドルマスターのドームツアー、京セラドームの1日目に行くことができました。
 僕自身は、アイマスについての知識は、ほとんど無いと言っても良い状態でしてね。「お願いシンデレラ」は知っているものの、他の曲はほとんど知らないですし、声優にもあまり明るくないので、ずぶの素人が参戦する感じなんですね。
 ただ、僕がSKE48で推していた1期生(AKB48の4期生から移籍)の中西優香が、卒業後にダンスのモーションキャプチャーを担当していまして、ちょっとした縁も感じていました。



 それから、参加者の中で唯一知っているメンバーが居ました。
 元AKB48の4期生。
 佐藤亜美菜。
 ライブが開幕して、1曲目で順番にモニターに映るアイドルたち。
 その中に佐藤亜美菜の姿を観た時に僕は自然と涙を流していました。
 ああ、亜美菜が6年ぶりに京セラドームに帰ってきたんだと。


 佐藤亜美菜といつ出会ったかによって、彼女への印象は変わってくると思います。
 僕が彼女を知ったのは、2010年のAKB48が初めて総選挙をした年でした。
 初の総選挙で、前田敦子が勝つか、大島優子が勝つか、渡辺麻友がまくるか、というまだ超選抜が全員居た頃の選挙です。
 その時、彼女は8位にランクインしました。
 他の超選抜と比べるとメディアの出演数などを比較しても圧倒的に不利で、シングルの選抜に1度も選ばれていなかった彼女が、8位にランクインしたことは衝撃でした。

 なぜ、彼女が8位にランクインしたのか。
 まず考えられるのは、劇場公演を頑張っていたこと。
 どれぐらい頑張っていたかというと、研究生時代のエピソードが挙げられます。
 研究生の仕事としては、正規メンバーがメディア仕事で出られない場合、代わりに劇場に出演すること、そして、自分たちの研究生公演を踊ることの2つがあります。
 亜美菜は、自分の公演は勿論ですが、チームA、チームK、チームBと当時3チームのバラバラの公演を自分で覚えていってアンダー出演していました(他にも別会場での公演も覚えていました)。
 2011年ころに支配人をしていた戸賀崎さんが、インタビューで亜美菜の定点映像を順番にとっていくと、チームのダンス練習用の映像が撮れるという内容を言っていたのが印象的でした。
 何故、ここまで努力が出来たのか、というと、4期生が地方から出てきて、なかなか帰るところのないハングリー精神あふれるメンバーが多かったのもあります(指原は後輩の5期で九州から出てきて、中西とか大家のしーちゃんと同じところに住んでいました)、ただ、それ以上に彼女がAKB48が好きだったんですね。
 当時のAKB48の役割は、自分の夢をかなえるためのステップで、毎日の劇場公演やメディア仕事で事務所に見つけてもらって、「女優」や「モデル」、「タレント」といった夢をかなえていくのがコンセプトでした。
 しかし、彼女は「AKB48」になる為に入ってきました。
 本当にアイドルが好きだったんですよね。
 そんな彼女が努力する姿を観て、ファンがついていったわけです。
 もちろん、ファンの総数に関しては、他の超選抜に負けていたかも知れませんが、熱心なファンの方が全力を注いだんでしょうね。
 
 そして、8位になった選挙曲「言い訳Maybe」。
 投票してくれたファンの皆さんの期待に応えるためにと臨んだ彼女に待っていたのは、残酷な仕打ちでした。
 彼女の歌割りは2番の一言だけ。
 MVもほとんど映っていませんでした。
 さらにこの年生まれた「神7」という言葉。
 選挙の上位7名を表す言葉です。
 翌年の選挙では亜美菜は18位になり、「神8」という言葉が出ました。
 僕のうがった見方だと断って書くと、あまりにも露骨だな、と感じました。
 ちなみに、この18位も選抜ランクインということで十分スゴイ順位です。彼女の後ろの19位は指原、JKTに留学してトップ層に君臨しつづけた仲川遥香がいました。
 さらに翌年の総選挙でも18位にランクイン。
 「フライングゲット」の選抜メンバーにも選ばれ、レコード大賞受賞の現場にも「AKB48」のメンバーとして参加することが出来ました。
 
 ちなみに亜美菜のメンバーからの信頼は厚く、後輩メンバーからも彼女は慕われていました。やはり、パフォーマンス力の高さや新しくできたチーム4の演目まで踊れるようになっていたことも大きいと思います。
 ルックスに関しても、オーディションの時に「美少女が居た」と中西優香が驚いたところからお人形さんのような完成度へ、さらに洗練されていきました。
 
 さらに、声優になりたいという夢が出来て、「AKB0048」というアニメの声優オーディションでは、見事に役を勝ち取り、「NO NAME」という選抜に入りました。
 SKE48の中からも、当時AKBだった佐藤すみれ、矢神久美、秦佐和子が入っていて、4期の石田晴香までいる48グループのユニットの中でも僕は最強の選抜だと未だに思っています。
 さらにもう少しだけ語らせてもらうと、彼女が演じたキャラクターが、1期のラスト1話前で、幼馴染への気持ちがアイドルであるために伝えられないまま歌う「大声ダイアモンド」は、本当に素晴らしかったです。オリジナルメンバーの松井珠理奈以外の「大声」のアカペラ歌唱で凄かったのは、彼女だと思います。

 しかし、彼女がシングルの選抜に選ばれることはなく、総選挙のシングルCDの時のみ選抜に入る、いや、ファンが押し上げていたという状況でした。
 さらに追い打ちをかけるように2012年、9月。彼女のスキャンダルが週刊文春で報じられます。イケメン俳優とのカラオケ合コンでした。相手側の俳優の事務所は謝罪。2012年のドキュメンタリー映画の宣材映像では、メンバーの前で謝罪する亜美菜ともう一人の参加したメンバー(ちかりな)の姿が残されています(映画本編では未使用)。あの時の同期である石田晴香の亜美菜を見る目の鋭さと、俯いている後輩の永尾まりやの心境は、とても僕の想像が及ぶところではありません。
 また、一部のアンチが彼女の体形の変化をあげつらうことを書き始めたのもこの頃です。これは個々人の骨の作りや成長期の肉の付き方も関係してくるので、彼女自身の力でどこまでコントロールできたかは分かりません。ただ、どんどん、握手会の売り上げは減っていきましたし、あんなに好きだった劇場公演もベンチ扱いが続きました。この1年前に亜美菜は一度、握手会でヲタからの嫌がらせで一度倒れています。

 理由があって干されるのならわかるんですが、こういうことが起こった背景には、運営が彼女を干し続けたこともあるんじゃないか、と僕は思ってしまいます。ちゃんと評価して、便利屋で終わらせなければと。あとは、事務所の仕事をとってくる強さだったり、彼女のキャラクターを活かせているかだったりもあります。
 
 たとえば、彼女の口の悪さに、あまり良い印象を持たないというファンもいたかも知れませんが、ラジオはでのトークは抜群に面白くてですね。
 秋元康が9期生たちに「なんで佐藤のラジオが面白いか分かる?楽しんで喋ってるだろ?次に何喋ろうってびくびく考えてないんだよ」と語っていました。
 ラジオの世界から出てきた彼の言葉だからこその説得力がありますね。自分の努力を言葉にせずに、面白い話を率先してラジオで語っていく、少し不器用で繊細な彼女の才能をきちんと読み取ってんなあ、この頃の秋元先生と2020年の僕は思っています。

 それから、「AKB0048」の2期の最終回のアフレコが印象的でしてね。「この涙を君に捧ぐ」というファン目線の曲を最後に唄う収録がブルーレイの特典映像に残されているんですが、この時、彼女はずっと泣いてるんですね。「もういやだ、唄えない」と言いながら。「0048」の終わりの悲しさもあると思うんですが、何か別のものを僕は感じてしまいます。

 2013年3月末、彼女は所属事務所のスタジオダンカンとの契約を終了し、AKSに戻ることになります。
 
 逆風の中、彼女にとって最後の選挙が始まります。
 ちなみに、僕はこの年の選挙で中西優香の2年連続ランクインを目指して、CDのフライングゲット日に家にがんがん届くCDをさばきながら、街のCDショップをまわります。信じられない話ですが、当時は品切れ店が続出していたもんです。翌日の発売日に速報が出るからなんですね。

 僕はなんとかその日届いた分の票を入れを終え、深夜からネットに張り付いて各陣営のボーダーラインを観ていました。今年のボーダーはいくつだと。もちろん「●●に●●票いれた」という画像なしのデマもこの日はよくみますね。
 そして、速報日。
 なんとか中西優香が速報入り、SKE48目線で言うと柴田阿弥がいきなり選抜に入って、48界隈だけでなく、朝のニュースのエンターテイメント部門でも紹介されました。
 その時、亜美菜はどうだったかというと、圏外でした。
 その日のSNSでの投稿はとても悲壮感が溢れるものでした。
 ただ、ファンを最後まで信じている、という内容でもありました。
 6月8日。
 日産スタジアムで行われた総選挙で、亜美菜は33位という順位を獲得しました。
 この順位は選抜が1位から16位まででひとグループ、17位から32位までで人グループ、そして、33位から48位までのひとグループのセンターの順位でした。
 ついに彼女は、ファンとの力でセンター曲を獲得したわけです。
 この時の、順位が下がったものの、とてもポジティブなスピーチは会場に居た僕も覚えています。同期で仲が良かった倉持明日香とも同じユニットで期待感も非常に膨らみました。

 総選挙で決まった選抜とヒット曲になった「恋するフォーチュンクッキー」を引っ提げて、AKB48グループの5大ドームツアーが始まりました。
 僕は、8月8日の京セラドーム公演を観に行きました。
 この年のドームツアーは2DAYSで行われ、僕が行ったのは、ちょっと攻めた編成になっている2日目でした。
 17曲目の「1994年の雷鳴」で、推しの中西優香が大島優子や小嶋陽菜と一緒に踊っているのが、総選挙をがんばった身としては、凄く嬉しかったもんです。
 亜美菜のセンター曲「今度こそエクスタシー」は、アンコール明けの3曲目に披露されました。
 センターで踊る亜美菜を見ていると、色々あったけど、亜美菜がセンターまで来たかあ、と感慨深い思いになったもんです。
 ただし、「今度こそエクスタシー」は尺の関係で全部唄うことはなく終わってしまいます。
 
 それから、2013年12月22日にAKB48を卒業します。
 生誕祭でまだまだ卒業できない、的なことを言っていたので、まさかの卒業でしたが、彼女のレギュラー番組「この世に小文字はいりません」の卒業発表回を聴いていると、相当迷った末の選択だったことが分かります。
 ファンに裏切ったと思われるかもしれない、というのを前提にまっすぐ自分の意志を語っていたのも、印象的でした。自分の目標やファンからのニーズがうまく一致していって、旅立つタイミングが来たんだなあ、とこの放送を聴くと分かります。
 アニメのキャラを求めてくれるファンがいる、そのキャラとしてコスプレしたり、唄ったりして欲しいというニーズが出てきた。このままAKB48でいるとみんなも楽しいし、亜美菜も楽しいけれど、声優になった方がもっと楽しいんじゃないか、保証はないけどチャレンジしたい、という心意気が語られています。
 また、一度、アイドルを辞めて一般人になり声優になる過程で、メディアから消えてしまうかもしれないと語ります。そして、次のような言葉も残しています。

「復活してきた時に嬉しいと思う、待っててくれてる人がどれぐらいいるか分からないけど、みんな待っていてくれると信じてるの。
 それは自分のファンの人たちが、みんな良い人達だから。みんなスゴイ亜美菜を好きって言ってくれるし、だから、きっとみんな、きっと亜美菜が戻ってきた時は迎えてくれるって信じて。
 だったら、もっとでかいことやって、自分が上りつめるには辞めなきゃいけないって思った。
 だから、決めました。
 (中略)会えなくなるわけじゃない。
 絶対に戻ってこようという思いで辞めたから、辞めるから。
 後悔させないように頑張ります。
 (中略)亜美菜は5,6年間みんなに多大な迷惑をかけ続けてきた気がするけど、本当にそれでもこうやって、好きって言ってきてくれて、それで今までそれを活力に生きてきたから。
 (中略)きっとみんなは、いっぱいいっぱいさ。
 考えてくれてた思うわけ、私よりも。もっともっときっと。
 だから、本当になんだろう、本当に申し訳ない気持ちは本当にあるんだけど。だからこそ、頑張らなきゃいけない気持ちになったから。
 みんなが『なんで亜美菜ちゃん、もうー』と言ってくれれば言ってくれるほど、やべえ、頑張んなきゃって、スゴイ、こう思うから」

 誤解されるかも知れない、何度も放送内で繰り返しながらも、素の佐藤亜美菜とみんなが求める佐藤亜美菜を考えた時に、みんなが求めるものを仕事としてちゃんと成立させられるのが、アイドルの方ではなく、声優だという考え方を語っていきました。

 卒業後、彼女は声優としての道を歩んでいくことになります。
 それからの亜美菜のことはあまり知りませんでした。
 アイマスをしている友人から、「橘ありす」という役を得てソロCDを出したことをある時、聞きました。
 「in fact」という曲でした。
 CDを貸してもらいました。
 少し寂し気なメロディーですが、どこか演じている亜美菜と通じているような曲だな、とも思いました。
 このソロシングルが発売週に1.5万枚売れて、オリコン8位という結果になりました。初めての総選挙の順位を思い出しました。
 写真を見ると、アイドル時代より少しシュッとした印象でした。

 
 時間は進み、2020年2月15日。
 京セラドームのスタンド席に座った僕は、モニターに映る48グループとはまた違ったアイドルたちのライブを観ていました。
 「over ture」が無いんだ、ミックスは打たないんだ、とか、モニターに歌詞が出ないし、一人一人の名前が出るテロップは少ないんだ、とか文化の違いをぼんやり感じていました。青いサイリウムの中に時々光って見えるオレンジのサイリウムが海火みたいだな、とか呑気なことも考えながら。

 17曲目で、佐藤亜美菜が一人で登場。
 「in fact」をソロで、しかも、アコースティックバージョンで唄います。
 さらに書かせていただくと、フルで。

 その時、僕は2013年のことを思い出して、そしてラジオでの卒業を語った回を思い出して、涙していました。
 「アコースティックバージョンだったので、気持ちが乗せやすかった」とMCで亜美菜が語っていましたが、本当に一つ一つの言葉を大事に乗せているのが伝わってきました。

 おかえり、亜美菜。

 本当にすごくなって帰ってきたな。 
 
 橘ありすさんとプロデューサーさんたちと一緒に階段を駆け上がっていくんだろうなあ。


 いつかラジオで言ってた、AKB以外として2回目の紅白出場も叶うんじゃないかって、ライブ観てたら思ったよ。

 そんなことがずっと脳裏で駆け巡っていました。

 やがて、コンサートは多幸感あふれる「おねがいシンデレラ」で幕を閉じました。
 「Spring Screaming」という曲が爽やかだったり、アイマスに出ることが夢だったという声優さんの言葉に、アイマスというコンテンツの大きさを感じたりもしました。

 アイドルは、辞めた後にセカンドキャリアがはっきり分かる子と、一般人に戻って何をしているか分からないままの子がいます。いや、分かっても、なかなか見ることができないこともあります。
 だから、こんな風にコンサート会場で再会できると、とても嬉しいです。 

 結婚して少し大人になった亜美菜が、これからどんな道を進んでいくのか、遠くから応援しています。