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2020年10月17日土曜日

今こそ考えたい!小畑優奈とは何だったのか?

センターの条件

 先日、終電を逃してカラオケボックスに泊まりました。
 歌う元気もないので、ぼんやりモニターを観ていると、あるアーティストの方のMVが流れていて、そこにはゆななこと、小畑優奈の姿がありました。

 ああ、今はこういうこともやってるんだ。

 笑顔もいいけど、今も眼差しが素敵だなあ、と思いながら目を閉じました。


 2019年3月26日。

 一人のメンバーがSKE48で最後の公演を終えました。

 彼女の名前は、小畑優奈。
 松井珠理奈・松井玲奈に続いてSKE48で単独センターを務めたSKE48の期待のホープでした。



 このかおたんちゃんねるの動画を観ると、僅か4年間の活動だったんですね。
 個人的には、彼女がいた7期とドラフト2期生で構成された通称「7D2」が「SKE48の新たなムーブメントを起こし、先輩や後輩との世代闘争!激しいセンター争いを繰り広げつつ、SKE外でも活躍していくに違いない!ワガンダフォーエバー!」と信じていただけに、まさかの卒業で衝撃だったんですが、この辺りは以前書いた「意外にマンゴー」についての記事を読んでいただければ幸いです。
※「意外にマンゴーの記事はこちら!」

 さて、2019年3月26日までのゆななが居たSKE48と彼女が居なくなってからのSKE48。何が違うんでしょう?
 彼女が居た時のSKE48に関しては、「もう一つの選択肢」があったことだと思います。しかも、「〇〇よりはマシ」ではなく、「ゆなななら任せられる」という信頼感がありました。周りのメンバーの声やファンの方々の支持率も高かったのではないでしょうか?また、総選挙の順位もキャリアを加味すれば上出来の順位だったと思います。

 さらに、彼女に触発されて他のメンバーたちも輝いていく、という相乗効果。先ほどのかおたんちゃんねるの中でも水野愛理が泣いていましたが、いかに彼女にとって重要な存在だったかが分かります。他にも楽々や菅原といった多くのメンバーとのドラマもあります。
 しかし、彼女は登りつめてしまったが為に、アイドルとしてやりきってしまったんですよね。卒業発表をした日のブログを読んでみましょう。

 ただね。
 彼女が卒業を発表してから、K2メンバーを中心に「アイドル」について書きました。
 まずは、2019年2月13日の江籠ちゃんのブログ。

 間接的にですが、2019年2月13日のさきぽんのブログ。

 ちゅりの2019年2月14日のブログ。

 時間が前後して申し訳ないですが、卒業を聞いていた荒井さんのブログ。
※今回は割愛しますが、日高さんも「大好きな妹」というブログでゆななについて書いています。
 彼女の卒業を通して、自分の活動やファンのとの関係についても考えるきっかけにになったのかもしれません。

 思えば、ゆななは、卒業だけでなくセンターという位置に立つことで、周りに刺激を与え、刺激してきたのではないか、と思います。
 
 そう、センターに居る人間は、ひょっとすると周りの成長やライバル心を促す人間がふさわしいのかも知れません。
 たとえば、彼女と同期でもなければ、プレイべートでも関係はほとんどなかったのですが、物凄く刺激を受けたメンバーがいます。
 それが古畑奈和です。
 「意外にマンゴー」のセンターが発表された日のブログを読んでみましょう。
 
 もうね、この日のブログ大好きなんですよ。
 自分はセンターの選択肢から外されたのか?
 いや、総選挙という別のルートから行って周りの評価を変えてやる、という熱い思いが伝わってきます。SKE48の歴史の中に連綿と流れる熱い思いが伝わってきます。

 そして、同期の楽々のブログを読んでみましょう。

 自分が選抜された日のことを思い出し、ゆななを含めて初選抜の人々を支えたいという思いが芽生えていきます。自分と同期のメンバーが選抜に入ってくれる嬉しさがあったのかもしれません。仲間との関係やドラマは12周年公演の時もそうですが、本当にSKE48っていいなあ、と思いますよね。

 7期生のセンター抜擢からSKE48のセンターを2作連続で務めた実績は、様々な可能性を提示していきます。
 そして、それまでの松井珠理奈が示してきたイズムとはまた違ったものを見せてくれたのではないか、と思います。
 完全に深読みですが、「無意識の色」のMVの0分28秒あたりのところで、「強き者よ」と「意外にマンゴー」の二つの衣装を見比べて、「マンゴー」の衣装を選ぶところは、新しいSKE48イズムの提唱にも見えるんですよね(奇しくも直後に珠理奈が『強き者よ』を着て踊っています)。
 それは「ストロベリーパンチ」とはまた違う「陽」のイズム。「楽しい」という感じでしょうか。それまでのSKE48のアスリート的なものとは似ているようで少し違う感じが僕にはしました。珠理奈や玲奈、ちゅりから続く「本気」というイズムをバックボーンに、新しい何かが生まれた気がします。
 
 ここまで書いてふと思ったんですが、メンバーへの刺激だけではなく、我々ファンにも刺激を与えていたんですよね。色々な可能性を巡らせることができるというのもセンターに大切なことなのかも知れません。変な言い方ですが、様々な料理の素材になれる魅力がある。シリアスもホラーもコメディも全部行ける。
 ゆななに当てはめると、「意外にマンゴー」や「無意識の色」での王道アイドル感もそうですが、「誰かの耳」や「不協和音」での曲の世界への没入感、そういう拡張性の高さが彼女にあるんじゃないか、と思います。

 話を戻すと、彼女が居たから彼女と近い期のメンバーも選抜やセンターに入って、時代を変えるという目標が出来ましたし、先輩メンバーたちもまだまだ負けてられないと燃えたのではないか、と思います。

 そう考えると、小畑優奈は、SKE48にとっての救世主であり良い意味での「刺激」だったんでしょうね。2020年はコロナの影響でSKE48におけるシングルリリースの遅れで、「刺激」が少なくなりましたが、12周年公演フェスという新しい形の「刺激」がメンバー全員に対して成長や覚醒を促したのではないでしょうか?

 彼女が持っている笑顔の明るさには、小学生の時にAKB48のセンターになった松井珠理奈の天性の頼もしさとも似ていると僕は考えています。生まれついての「ギフト」といいますかね。
 それに対して、須田亜香里や古畑奈和が長年かけてセンターを「勝ち取ってきた」こと。彼女の抜擢があってこそ対比が際立つのではと思います。「もうベテランメンバーは選ばれないのか?」「いや、そんなことはない!」という熱いドラマもあります。待ってたぜ!というかね。勿論、この二人なら任せられるという安心感や頼もしさもあります。また、努力すれば結果を出し続ければ、センターを取れるし、年齢やキャリアは数字に過ぎないということの証明になったと思います。

 どんなSKE48になるんだろう?
 そういう想像力の幅がゆななに関しては広かったのかも知れません。
 個人的には、IFの話になりますが、ゆなながSKE48に残って、そのままセンターだったら、「ソーユートコあるよね?」どんな風に表現するのかが凄く観てみたいです。勿論、卒業した後の今でも面白いと思います。アイドルから離れた彼女とも世界観を壊さずにできる曲なんじゃないかと思っています。こういうところも色々な可能性を感じさせるメンバーでした。
 

 
 彼女の最後のブログを読んでみましょう。

 彼女のために何かしてあげたい、そう思ったメンバーやスタッフの方、ファンの方が沢山いたんだなあ、とこのブログを読んでいると感じます。
 この人の為に何かしたい、と思わせるのもセンターにとっての大事な条件かもしれません。
 それは、珠理奈もそうですし、だーすーもそうですし、奈和ちゃんもそうですね。ひょっとしたら、次にセンターになるメンバーにも同じような思いをファンに抱かせてくれるメンバーがなるのかも知れません。
 
 なんだか、ゆななのことを書こうと思っていたんですが、だんだんセンターについての話になってきました。
 ゆななのことを考える時、センターについても考えることになるのかも知れませんね。
 彼女は今、自分のブランドを作ってハンドメイドの作品を売ったり、youtubeで動画を沢山残したりしていますが、やはり演じること表すことに向いているなあ、と思うんですよね。他のアーディストの方のMVや商品の宣伝用の写真のモデルをしているところを見ると、誰かの視線を通して世界を表現できる貴重なメンバーだったんだと思います。

 カラオケボックスのモニターに映った彼女の姿を見ながら、「頑張れ。元SKE48のセンターの力を存分に見せてくれ、残った同期や先輩たち、後輩たちも頑張ってるぞ。いつか、君に憧れて入ってくるメンバーがいるといいな」と思いながら、その日、僕は朝を待ちました。

 小畑優奈というSKE48にとっての「希望」であり「刺激」は、彼女が次に選んだ世界にどんな変化をもたらすのでしょう?

 

2020年5月8日金曜日

出逢ってしまった二人

同じ時代にいたこと


 最近、ここ数年、NHKの大河ドラマをビンジウォッチするのにハマっています。
 昨日も「太平記」を見ながら寝落ちしてしまったらしく、目覚めたら、鎌倉の北条氏が滅んでいて驚きました。
 大河ドラマの面白さは、約50回近くのドラマの中で歴史という大きな波に、人間たちが飲み込まれたり、うまく乗ったり、という不思議な人間ドラマがあるので面白いんですよね。
 それから、この人がこの身分で生まれていなかったら、とか、この二人がもし、もっと違う時代で出会っていればと、妄想を広げることも多いです。

 「SKE48」という大河ドラマならば、どうでしょうか?
 僕は、江籠裕奈と小畑優奈の二人について考えてしまいます。
 
 江籠裕奈は、2011年10月16日、まだ小学生の時にSKE48に5期生として入ります。翌月のリクエストアワーでお披露目。
 まだ幼いけれど、整った顔立ちで静謐な美しさに満ちていました。
 少し照れ屋だけれど、真面目にレッスンに取り組んでいることが、「最強研究生」時代の真木子の口や生誕祭でのご家族の手紙から語られています。
 同期で同い年の市野成美との「えごなる」コンビが、SKE48の未来を作っていくことになるんだろうなあ、と2012年頃に本店からSKE48にスライドした僕は感じていました。
 
 
 時は流れて2015年。
 彼女は「コケティッシュ渋滞中」で選抜入りします。
 この年は、彼女は総選挙での速報にランクインするも、残念ながらランクインは出来ませんでした。この時の総選挙のソフトの特典で江籠ちゃんが、控室で人知れず涙を流しているのが、とても印象的でした。何か、彼女のイメージを勝手に自分はつけていないか、と反省しました。
 ただ、彼女にもSKE48にとっても2015年は節目の年で、松井玲奈がこの年に卒業し、SKE48を支える大きな何かが失われてしまった気がしました。
 そして、奇しくも2015年にSKE48に合格し、「コケテッシュ渋滞中」でお披露目されたのが、7期生の小畑優奈。後のSKE48のセンターでした。

 
 小畑優奈の良さは、彼女が醸し出す和やかさだと思います。
 奇しくも同時代に欅坂46のセンターをしていた平手友梨奈さんと真逆のベクトルの輝きだと当時は感じていました。その人が笑うだけで、周りが明るくなる感じ(ちなみに『けやけ』の運動会とかで笑うてちも好きです)。
 「意外にマンゴー」で彼女がセンターになった時、SKE48に新しい風が吹いた気がしました。
 なんだか抽象的な表現になりますが、「こういう選択肢もあるよ」というのを提示された気がしました。
 彼女がセンターになるまでの布石としては、2015年の加入から湯浅支配人が「エースの大本命になる可能性も」と評価していましたし、同年、SKE48の次世代ユニット「ラブ・クレッシェンド」に江籠ちゃんと共に選ばれています。
 2016年のSKE48全員でのソロコンサートでは、各グループの曲を唄い、様々な表情を魅せることで引き出しの多さも見せつけ、カワイイだけではなく、表現力もあるところをファンに見せていきました。

 江籠ちゃんとゆななの共通点を考えると、入ったばかりの頃は、二人とも自分から喋るタイプではないこと、実は負けず嫌いな努力家なところ、そして、同期が逸材揃いだったということがあります。
 江籠ちゃんが加入した期である5期は、菅なな子、古畑奈和、新土居さやかを達が、どんどん選抜に入っていき、宮前杏実は「12月のカンガルー」でWセンターになります。
 同じくゆななが加入した7期も、「前のめり」で選抜に選ばれた後藤楽々を始め、野島樺乃、末永桜花、浅井裕華たちもいますし、ここにドラフト2期の5人が加わる「7D2」というくくりが生まれます。
 どちらも、SKE48の歴史の中で重要な期だったと思いますし、今も残っている各期のメンバーは、それぞれのポジションで活躍しています。
 二人の違いを強いて挙げるとするならば、江籠ちゃんが期の最年少グループだったのに対して、ゆななは、期の平均年齢ぐらいだったということぐらいでしょうか。
 そういえば、江籠ちゃんは「天使」と形容され、ゆななは「カワイイのレアル・マドリード」など凄い形容をされていましたね。
 
 「意外にマンゴー」のリリースと共に、SKE48運営はゆななの売り出しをスタートします。雑誌の表紙や各種ポスター等にゆななが前に出ていきます。この時、江籠ちゃんの方は、「P4U」のイベントで1位になって獲得した、初めてのセンター曲である「奇跡の流星群」を唄っています。それぞれが自分のセンター曲を手に入れていたわけです。

 SKE48がリリースされた2017年の総選挙では、ゆななは72位にランクイン。江籠ちゃんは、36位にランクイン。この年、江籠ちゃんは速報圏外というまさかのスタートでしたが、そこから見事にまくってランクインします。
 この時のブログが凄く良いので、是非、ご一読ください。
https://ameblo.jp/ske48official/entry-12284704226.html

 「どんなときでも 諦めない心が大切なんです!」をまさに体現した選挙だったと思います。また、江籠ちゃんが自分の気持ちを熱く語る文章に、今読んでもちょっと泣きそうになります。
 2017年は江籠ちゃんとファンの方たちにとって、大躍進の年だったんですね。
 

 翌年の始め、「無意識の色」がリリースされます。
 センターは前作に引き続き、ゆなな。 
 このMVは、ゆななや楽々、菅原たちが、これまでのSKE48の歴史をラーニングしていく風に感じます。ナゴヤドームの映像が少しだけ出ていて、ひょっとしたら、もう一度目指せるかも、という過去と未来が繋がるMVで、僕は大好きです。
 きりっとした顔のゆなながカッコ良かった記憶があります。
 10周年という節目の年であり、この年に何か大きな発表があるのではないか、とコンサートの度にワクワクしたものです。


 
 さて、この2018年の総選挙では、速報の時点でゆななは16位、江籠ちゃんは95位にランクイン。二人とも昨年の速報値を超える順位でのスタートに成功します。最終的には、ゆななは34位に、江籠さんは35位にランクインします。奇しくも二人が並ぶ形でランクインすることになりました。

 この次にリリースされた「いきなりパンチライン」では、松井珠理奈がセンターに復帰。しかし、休養のため、メディアでのセンターは須田亜香里中心でした。この曲のカップリングでは、「花の香りのシンフォニー」が収録されています。
 この曲は「P4U」のイベントで再び江籠ちゃんがセンターを獲得した曲で、この曲の優しいサビのメロディが素晴らしくて、春先の散歩でよく聴いたものです。
 曲との相性もあると思うんですが、総選挙2位となっただーすーを代理のセンターとして持っていき、彼女の知名度はこの年に爆発的に上昇していきます。
 「Stand by you」のリリースで松井珠理奈が復帰。こちらもセンターは、松井珠理奈です。

 そして、2019年2月12日。
 小畑優奈は突然の卒業発表をします。
 3月26日には卒業公演が行われ、最後の握手会も後日して、彼女はSKE48を去りました。
 
 ゆななが書いた最後のブログを観てみましょう。
 https://ameblo.jp/ske48official/entry-12439811663.html

 「アイドルとしてやりきってしまった」という言葉が重くてですね。
 センターとしてグループの最前線に立って、テレビにも沢山出て、雑誌の表紙にもなってと、確かにアイドルとしてやれることのほとんどをやってしまった感がありますね。

 もし、2020年の今なら、もっと柔軟にゆななのハンドメイド作品をグッズとして、売るという柔軟な選択が出来たのではないか、とも思うんですが、彼女は卒業後、ユナとして、Youtubeでの動画配信や自分が作成したハンドメイドのアクセサリーの販売を始めます。
 「SKE48」という看板を捨てて、自分の力だけで自分の好きなことをしていく、という彼女の姿勢は尊敬できます。
 ただ、SKE48としては、大きな柱どころか、何か未来への可能性の核となるものを失ってしまった気も当時の僕はしていました。
 ゆななを中心に描いていた円があるとすれば、その円の周辺に居た楽々、菅原、愛理たちにも何か影響があるのではないか、と凄く心配でした。
 そして、この活動期間の短さは、なんとも儚い感じがします。
 
 やがて、夏に江籠ちゃんセンターの「FRUSTRATION」がリリース。
 この曲のカップリングには、江籠ちゃんセンターの「ゲームしませんか?」が含まれています。こちらも「P4U」でのイベントでの勝利からです。
 そして、この年、江籠ちゃんは6月10日に行われたイベントで、牧野アンナ先生からMVPをもらいます。
 「ENTAME next」の中では、2018年を「何をやってもうまくいかない1年」と語っていましたが、昨年の悔しさを払拭するかのように活躍していきます。
 江籠ちゃんは、奈和ちゃんの初センターに対して、「悔しいよりも嬉しい」と語り、自分の立ち位置にこだわらない、という思考に変化していきます。
 また、江籠ちゃんのちゅりへの信頼度が高まっていくのもそうなんですが、後輩たちの「先輩」として活躍していきます。
 最近では、江籠ちゃんの配信とかを観ていると、何かホッとするような安心感を覚えることもあります。
 この嬉しさと悔しさを感じた4年間が、江籠ちゃんの歴史の中で重要な4年の気が僕はしています。

 一方、ゆななは、動画配信と自分で作ったアクセサリーを販売していきます。
 「Lien」というブランドを立ち上げて、自分がデザインした商品をどんどん販売していきます。また、プロデュースブランド「Plume Calin」ではモデルもしています。このブランドの名前は「愛らしい羽」で、ロゴには「天使」の羽をイメージしたものがついています。
 自分のやりたかったことを、ゆななも具現化していったわけです。
 個人的には、すーめろさんとコラボしてほしいな、と願っています。
 
 2020年5月8日現在、SKE48の歴史は進み続けています。
 僕がよく見る大河ドラマでは、長い歴史の中で、表舞台に出た期間は短くても大きな改革をした人物もいれば、浮き沈みがありながらも最後には何かを成し遂げる人物もいます。

 コロナウイルス後のSKE48がどういう動きをするかは、全く予想ができません。
 ただ、二人が出会い、一緒に居たこの4年と少しの間は、長いSKE48の歴史の中で、そして、江籠ちゃんとゆななの歴史の中で、重要な期間だったと後々になって再考されるのではないか、と最近は思っています。

2020年2月3日月曜日

「ユナの女子道#27惑星ループ踊ってみた」の感想

夢中になれるものが、いつか君をすげえやつにするんだ 


 何か月に1回かぐらい、「なんか今日は書くことないなあ」とか「書くことはあるけど、まだきちんと整理が出来ていないなあ」という時があるんですね。
 丁度、この週末、それにぶち当たりましてね。
 そういう時は、だいたいSKE48と関係ない本を読んだり、映画を観たり、散歩をしたりするんですよね。ただ、今はあんまりお金がないので、2018年春コンのブルーレイを観ていたんですよ。
 「無意識の色」が凄く良い曲だなあ、と改めて思いましたよ。ええ。
 そして、こうも思ったんですよ、この曲のセンターを務めたゆななこと、小畑優奈は今、何をしてるんだろうと。
 そこで「ユナの女子道」という彼女がやっているyoutubeチャンネルをチェックしていったわけですよ。
 うーむ、美容や開封動画が多いなあ、と思いながら再生を繰り返していると、「踊ってみた」動画を発見。どれどれ、観てみるかと思って、観てみたらなかなか良くてですね。ちょいと観てみましょう!

 

 いやあ、久しぶりに踊っているゆななを観たけれど、良いですねえ。ちゃんと、お手本の方の振りを再現しながら、自分の表情を出していて。お手本の方の動画が夜のビル群なのに対して、夕暮れの町外れみたいな対比も良いですね。
 そして、踊りのメリハリが良いですね。ずっと見てられる(僕は今日1日で記事を書くためということもありますが、5回みました)。
 流石は、SKE48のセンターを張っていただけのことはある!

 彼女が居なくなった時の喪失感は大きかったですが、SKE48もまた別の形で再生を始めています。いつか、彼女が「惑星開発委員会」で名前を挙げた「後藤楽々、野島樺乃、水野愛理」のうち、楽々は卒業してアナウンサーの道を進み始め、残った二人もまだまだSKE48の中で活躍しています。去年は樺乃ちゃんが大活躍しましたしね。愛理は、今年期待しています。

 ゆななは、自分の目指す道の為に、色々と頑張ってるんだなあ、というのが今日1日観た動画で感じましてね。
 大きな組織を飛び出して、目標の為に自分一人の力で進む道を選らんだゆなな。
 この選択は、凄く勇気がいることだと思います。
 「なんでSKE48に残らなかったの?」という声もきっと聞こえてくるでしょう。まだまだ若かったし、アイドルとしての可能性もあった。
 でもね、本人が今だと思ったんなら、今なんでしょう。
 それに、SKE48は卒業後に活躍している先輩たちが沢山いるんですよね、成功例が。
 48グループはあくまで夢のステップですもんね。
 多分、進んでいる道と成功度からしたら、すーめろさんが一番近い気がすると僕は思います。ゆなながオンラインサロンを始めたら、彼女の事業をサポートしたい、一緒に運営したいという人は結構いるんじゃないでしょうか。
 まだまだ若いので、是非、成功した先輩たちに連絡してノウハウを学ぶのも一つの手では、と僕は思います。
 これからの動画への期待としては、最近youtubeのチャンネルを運営から正式にもらったかおたんとのコラボや、自分の商品をじっくりと時間をかけて紹介する動画とかも観てみたいな、と思います。作り手が語ることで、商品の細かい良さやコンセプトもより分かりやすくなってきますしね。着用例とかも観てみたいですね。

 ゆななが作ったアクセサリーが、女の子の毎日を一つ明るくする魔法をくれますように。


 
※ゆななが卒業発表したその日にショックで書いた「意外にマンゴー」の記事はこちら!
https://oboeteitekure.blogspot.com/2019/02/blog-post_13.html

2018年12月20日木曜日

無意識の色①



これまでの10年 これからの10年

 2018年、色々ありましたが、SKE48のベストシングル表題曲を選べと言われれば、僕はこれじゃないでしょうか。
 2018年1月10日に発売されたこの曲、初めて聴いた時の感想は、
おおっ、『レディ・プレイヤー1』の序盤みたいなワクワク曲がきたな!」という感じでした。

 
 まあ、まずは聴いてみましょう。
https://youtu.be/so2ELIW3p48
 
 いかがでしたでしょう?
 良い意味でカタログ的な楽しさがあると思います。
 これ、SKE48運営はカラオケの本人映像に絶対入れるべきだと思うぐらい、良いMVだと思うんですけどね。今年は折角、衣装の本も出したんだから。こんだけ衣装に注目が行くMVもないと思うんですが。

 さてさて、歌詞の世界を見ていくと、「色と思い」がリンクした歌詞になってましてね。歌詞の最初に「どんな物にも色がある」と説明し、色々な「思い」には色があることが示されていくんですね。
希望」→青みを帯びている
不安」→オレンジ
」→同系色
 普通、「希望」と「不安」が逆じゃない、と思うんですが、「壁と天井にぼんやりと浮かぶ不安なオレンジ」というのは、「名古屋ドーム」を連想してしまいますよね。「不安」と「ファン」も。


 じゃあ、なんで「希望」が青色なんだとなるんですが、正直、難しくてですね。「青」だからSKE48が始まった頃の「青空片思い」かな、とか思うんですが、「未来の向こう」というぐらいですから、ずっと先ですよね。「青空」が空を表すのに対して、「青」には「海」を連想させる言葉でもあるわけですね。「意外にマンゴー」かなあ、とも思うんすが、これも「未来の向こう」には近すぎるかなと思いまして。どれにもあてはまらないずっと先なのかなあ、と思ってます。「青」から「オレンジ」ということで、「真っ暗な夜」から夜明けという始まりを意識させるものとも考えられますね。

 
 この曲、「無意識」がタイトルに入っているだけあって、最初は「世界の仕組みは単純で そこに見えるものが全てなんだと 思ってた愚かさよ」だったのが、「僕たちの無意識は何色だ」と無意識について考え始めます。もう少し詳しく言うと、何を「無意識」で意識しているかですよね。

 「ある日(突然)見えて来るんだ 君と(僕の同系色) 意識しなくたって I LOVE YOU」とあるので、「愛」について意識していたことが分かり始めるんですね。

 なんでこれまで「無意識」だったかというと、2番の歌詞で説明されています。
こんなに仲良くしてたのに 友達以上になれないなんて 見過ごしたときめきよ
 友達だと思っていたわけですね。なんか、「Stand by you」を彷彿とさせますね。こっちの方が先ですが。秋元先生大好きな「気づく」系の歌詞ですね。

 そして、2番のサビで愛に気づきます。
二人(ずっと)見えなかったよ そこに(愛が)あったなんて… 叫び続けてた I NEED  YOU
「無意識」で愛の言葉を叫び続けてたわけですね。
 最後の大サビ終わりで「愛の(色は)こんな色か 意識し始めた I LOVE YOU」と「無意識」から「愛」を二人で意識
するところで終わります。

 いろいろな色をなぞりながら、「愛」を「意識」し始めていくという始まりを予感させる歌だったんですね。
 SKEの10年目と新しい始まり、ゆななセンターという新センター2曲目ということもあって、曲とセンターも合っていましたね。

 さて、MVを観ていくとですね。
 動く衣装カタログになってるんですよ。
 内容は、メンバーたちがSKE48の10周年をお祝いしていますよ。



 そして、部屋の中でダンスするんですが、シングル曲の衣装をメンバーが順番に着てくれてるんですね。
 「強き者よ」は1期生の珠理奈。

 
 「前のめり」は、ちゅりと菅原。どっちも玲奈ひょんとの関わりを感じさせます


 サビのダンスはまず、白衣装から。


 で、この白衣装の方は、過去のシングル曲の曲名がワッペンになってましてね。胸元のワッペンがメンバーごとに思い入れのある3曲をつけていと、いつもお世話になっている「SKE48 衣装図鑑 全力制服」にも解説されていましたよ。


 例えば、珠理奈は「強き者よ」、「未来とは?」、「前のめり」。ゆななは「チョコの奴隷」、「未来とは?」、「意外とマンゴー」ですね。
 大サビは赤衣裳。「ウルトラマンタロウ」のZATみたいでカッコいいですね(35歳の文章)


 このMVのコンセプトなんですが、考えてみると、SKE48のこれまでの10年をメンバーたちがまるでラーニングしていくように見えるんですね。


 これまでの10年間を一旦吸収して、新しい10年に進むという。で、このMV、歴代の衣装を迎え撃つ衣装がしょぼかったら、どうしょうもないんですが、歴代の選抜衣装に負けない今回の衣装を作った茅野しのぶさんは素晴らしいですね。
 僕は、白衣装が仮面ライダーディケイドの最強フォームみたいで好きですよ(そういえば、仮面ライダーディケイドも平成ライダー10年の節目を迎える作品でしたね)。色んな仮面ライダーに変身できるディケイドと同じように、メンバー達も色々と受け継いでいくわけですね。紅條の一番お気に入りの組み合わせは、「キスだって左利き」の楽々さんですよ。



 SKE48が20周年を迎えた時に、果たしてこの曲を超えるほどの良曲が生まれるのか、その頃、かおたんはどうなっているのか、僕は畳の上で死ねるのか、など考えたらきりがありませんが、「希望という名の未来の向こう」がどうなっているか楽しみです。
               (「無意識の色」より引用)

2018年12月3日月曜日

誰かの耳①

顔も名前も隠しながら、唾を吐いて楽しいか?


 インターネットをしていると、見たくもないコメントが出てくることがあるんですね。
 某検索サイトや某通販サイト某掲示板とかね。
 しかも、恐ろしいことに「よく知らないけど」みたいなコメント付きで人の悪口を書きまくっているわけです。

 こういう行為に対して、誰かがやらかすのを待っているというか、自分たちは「まともな側」にいるのを確認して優越感に浸るかのような虚しさを感じるわけです(個人の見解です)。もっと怖いのは、何の根拠もないのに、悪意で「こうに違いない、だから駄目」みたいなことをガンガン書いて行く人もいるわけです。

 実際問題、今年の夏は「松井珠理奈ってどうなの?」とかなり悪意のある感じで多くの人に聞かれましたし、中では「児玉遥の時より盛り上がらなかったね」とか、心無いことをいう人もいるんですね。で、腹が立って、なんでそういうことを言うのか聞くと、「何でも良いから盛り上がりたい。人の失敗は見てて面白いから」という、法的に許されるなら、坐骨神経にブレーキ液を塗るという映画「デスウイッシュ」で学んだ一番痛い拷問を「一生残る痛みを味わわせてやる」と喰らわせてやるところなんですが。小市民の僕は、まあ、相手の連絡先をブロックして連絡が取れないようにするぐらいなんですがね。身近にこういう人がいると、がっかりするわけです。

 顔を隠して悪意を拡散していく人達に対して、秋元康が出したのがNMB48の「ワロタピーポー」なんですね。まあ、当時、お隣さんも須藤梨々花のことで大分揺れていましたからね。まあ、とてもポップで皮肉が効いてて好きなんですが。
 この「ワロタピーポ」と比べて、さらにエッジの利いた楽曲が今回紹介する「誰かの耳」なんですね。
 
 まあ、まずは公式の映像を見てみましょう。
誰かの耳


 雨が始まる時のようなイントロが印象的です。
 誰かが一言つぶやいて、それが一気に広がっていくようでした。

 歌詞がもうエッジが効きすぎていて、挙げていったら切りがないんですが、タイトルにも使わせていただいたところが全てのような気がします。  

顔も名前も隠しながら唾を吐いて楽しいか

 ワロタピーポの場合「人の群れに紛れ 石を投げろ」という「誰かの耳」と比べると、少し柔らかい感じになっております。
 面と向かっては言えないけれど、顔を隠して言う。しかも「火のないところに煙を立ててる」わけですから厄介です。

 MVに関してですが、赤い手袋をした右手が自分の意志とは関係なく動きだす、という内容なんですね。メンバーの表情もアンニュイな感じです。特に1番の「ロバの耳だ」のところの古畑奈和ちゃんの表情の透明感が素晴らしいです。


 この赤い右手の動き。
 最初はメンバーみんな目を瞑っていて、手だけが動きます。やがて、手の動きに促されるように目をみんな開けていくんですが、この描写がちょっと不気味なんですね。しかも公園とかカフェとか、銭湯とか日常的な空間でそれが起こっているわけです。自分の意志というよりは別の何かに寄生されているかのような不気味さがあります。
 なんとなく、「ヴェノム」とか「散歩する侵略者」に通じる不気味さを感じましたよ。で、ダンスシーンはゆななの真顔がカッコいい。特に2番のサビ終わりから大サビまでは、かっこよさ溢れる疾走が見られのでお勧めです。


 最後は、静かにおさまっていく感じで終わるんですが、走っているゆななの笑顔が何を意味しているのかは、ちょっと読み取りにくい感じなんですね。笑っているのか、笑わされているのか。誰かこのシーンの解釈を聞かせて。


 色々描きましたが、2018年のSKE発表曲ではナンバー1曲です(まだかおたんのソロ曲聞いてないけど)。もう、ネットに対するモヤモヤしたこと全部書いてくれてる。今年のリクエストアワーのひな壇では、メンバーが踊りを真似してましたね。確かにあれは、真似したくなるダンス
 ぜひ来年もこのタイプの曲が1曲ぐらい入っていたら嬉しいなあ、と思います。