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2019年1月14日月曜日

それを青春と呼ぶ日②


白い光の海の中へ

※それを「それを青春と呼ぶ日①」の記事はこちら。
https://oboeteitekure.blogspot.com/2019/01/blog-post_14.html

 2013年4月14日、僕は愛知県のガイシホールに居ました。
 夜公演は外れたものの、昼公演に当選した僕は、初めてのSKE48のコンサートに胸を高鳴らせていました。笠寺駅の改札を出て、ガイシホールへ行く道すがら、何やらスケッチブックを持った人が座っているのを見かけました。
「なんだなんだ、ジェームズ・ガン復帰への署名か?」と胸を躍らせていたんですが、書かれている文字を見ると、こんなことが書かれていました。
『それを青春と呼ぶ日』は白サイリウムでお願いします
 な、なにぃ!

 こんなところで草の根的に発信しているのか、「日本の一番長い日」か!と思いつつも、よく考えれば初めてライブに来る人や、卒業曲はこの色みたいな決まりを知らない人もいるかもしれません。僕も実際そうでしたし。ライブを良いものにしたいというファンの愛だなあ、と感心しながら、ガイシ昼公演に入りましてね。
 横の席の人が「見えませんね」なんて優しく話しかけて下さったんで、「そうでね、へっ、へっ、へ」と力ない笑いを浮かべたら一言も話しかけられなくなりましたよ。この後、好きなロッキーシリーズを聞く予定だったのに

 そして、かおたんのソロプロジェクト発表後、会場の外に出て、物販の列に並んだんですが、ほとんど売り切れでね。泣く泣く生写真を買って物販を出た時です。
 段ボールを運んでいる人がいましてね。
 今からジャッキー・チェンの映画でも撮るのかな、ぐらいの気持ちで見ていたら、どうやらサイリウムだったんですね。

 この時の夜公演の様子が「変わらないこと。ずっと仲間なこと」のDVDに収録されてましてね。

 はっきり言って、SKE48の歴史の中でもサイリウム企画と演出のバランスで言えば、名古屋ドームにも負けてないのがこの「それを青春と呼ぶ日」の会場でした。

 では、ちょっと会場の様子を観ていきましょう。
 1曲前は「遠くにいても」でしてね。メンバーが並んで、別れを惜しむんですよ。みんんな泣きながらね。
 紅條は、一番「アイドルの涙」でかかってる時が好きですがね。
 そして、いよいよ「それを青春と呼ぶ日」へ。噂によると、「遠くにいても」で間違って白いサイリウムを追ったという人もいたとか。

 会場の照明が消えていき、青い照明とファンの白いサイリウムの光へと変わっていきます。
 別の角度から見ると、こんな感じ。

 2013年のガイシのステージの特徴としては、ムービーングステージが採用されてましてね。ステージの一部が高く上がって、そのまま移動していくやつなんですね。昼公演でもバンバン使われてましたが、センターの花道近くに居たものの「う、上過ぎてあんまり見えない」と思ってたんですね。まあ、2階席だと丁度良いんですかね。
 
 こんな感じで持ち上がりますよ。

 別の角度から見るとこんな感じ。

 そして、メンバーの上を通過していくわけです。
 2番ぐらいからシャボン玉が飛びはじめまして、会場はより神秘的になっていきます。


 歌っているメンバーも良いんですが、下で見守っているメンバーも良くてですね。珠理奈が泣いているところや「自分に足りないとこ気付かなかった」で「そんなことない」と言わんばかりに首をふるひょんさん。照明とサイリウムのせいか、別世界のように見えてきます。


 もう、紅條はここで涙腺崩壊です。
 暖かく見守る真那や鳥さん。

パートナーのおぎちゃんや「狼とプライド」をしたくーみんの卒業で涙のゆりあ(あ、あとカツオも)。
 やがてステージは、反対側に到着。
 メンバーが最後に後ろを向き、最後に振り返って終わります。
 



 その後に収録されているメンバーの別れの言葉も良くてですね。
 卒業メンバーと在籍メンバーを交互に映すんですが、スイッチャーさんが、分かってるなあ、と思う映し方なんですね。
 ぜひ、映像ソフトを購入してチェックしてほしいです。

 ファンとスタッフで作り上げた幻想的な空間
 名古屋ドームのオレンジの海がSKE48ファンの祭りへの情熱というか、到達点への爆発のように見えるのに対して(会場内に居た人だったら分かると思いますが、山火事のようでした)、ガイシホールの白は、これから旅立つ者への優しい光の海に見えました。

 これからも卒業コンサートがあると思いますが、ファンと演出さんのどちらの歯車もがっちりと合った時、素晴らしい世界が広がっているのではないかと思います。

 

それを青春と呼ぶ日①


遠くにありて思うもの


 はあ、もうすぐ1月15日が来ますね。

 ええ、平重衡が東大寺を燃やしまくった日ですよ(歴史ヲタの悪い癖)。今年も源氏ヲタに叩かれるんだろうなあ。大河ドラマの「平清盛」面白いのになあ。

 2013年1月15日「ラムネの飲み方」公演。
 この公演の最後に「チョコの奴隷」のカップリング曲のMV公開がアナウンスされましてね。
 この曲の映像が流れたわけですよ。
 ちょっと観てますか。
https://youtu.be/tS1mVBjjPkA

 1月15日以前に矢神久美の卒業は既に発表されていたので、彼女が最初に映った時は、それほど驚きは無かったんですが、その後、続々と他のメンバーが映っていくわけですよ。
「こ、これはいったい…」
 その後、ステージに湯浅支配人が出てきましてね。
 そして、矢神久美、小木曽詩織、平松加奈子、桑原みずき、高田志織、原望奈美、上野佳澄、赤枝里々奈、小林絵未梨の9名が出てきたわけです。
 「旅立ち卒業組」と名付けられたそのユニットは、各メンバーファンだけでなく、他推しのファンにも衝撃を与えました。
 新選組から斎藤一と原田左之助と藤堂平助と山崎烝がいなくなったら、どうします?
 「薄桜鬼」のメンバーから一くんと左之さんと平助くんと山崎がいなくなったらどう思います(同じようで実は大分違う)?
 たとえが分かりにくくなりましたが、紅條個人としては、当時、演技仕事で輝いていたくーみんの卒業と、どんどん人気がアップしていた小木曽の卒業が衝撃でしてね。
「これからSKEどうなるのかしら?」という不安に襲われていましたよ。

 みなさんは、推しの卒業を体験したことはあるでしょうか。
 卒業発表を聞いた時に色んな点が線で繋がることってないですか?
 そういえば、握手会の対応がいつもと違ったな、怪我のせいで公演最近出れてなかったな、やたらWWEのエージェントと接触してたな、とかね(一つ嘘)。

 そして、この曲。
 本当に卒業するメンバーの心情を描いた名曲でね。
 ちょっと歌詞の世界を見ていきましょう。

誰もいない劇場(シアター) 灯りの消えた狭いステージ 客席の真ん中で私は別れを告げる

 もう「灯りの消えた」ということは、公演とかが終わった後の劇場なんですかね。客席からステージへ「別れを告げます」。

同じ夢を目指して 仲間と歌い踊り続けた あの日の汗やひたむきさを 思うだけで胸が締め付けられる
 うーん、心情が直接的に描かれているのでこちらから、何か付け足すことがないぐらいです。

ありがとう 過ぎ去った日々よ 私のすべて
 「過ぎ去った日々」とは、SKE48として活動した日々。
 それが「私のすべて」。これまでのアイドルである自分のすべて。

振り向けば つらかったことさえ 輝いてる
 辛い過去も今となっては良い思い出。

大切なその記憶を ずっと この胸に抱いて 何も後悔ない足跡 それを青春と呼ぶ日が来た
 アイドルとして頑張ってきた日々は「後悔ない足跡」そして、その日々を「青春と呼ぶ」わけです。もう、歌詞みながら泣きそう。

客席から見えた 私は頑張っていたのかな?
 まさに今、客席にいる「私」。
 あの頃の自分を俯瞰で見るわけです。

ステージのその姿 誰かに誉めて欲しかった
 もうね、頑張ってたら誉めてもらいたいですよね。
 声に出して誉めるのは大事。
 皆さんも好きなメンバーやクリエイターには、ちゃんと声を届けよう

自分の道が見えずに 何度も辞めようと思ったけど 他のメンバーの頑張りを見て 自分に足りないもの気づかされた
 自分が「辞めようと」思ってた時に、他のメンバーの頑張りに気づく。
 ここは良いですね。
 他者と比較したことで、自分に足りないものが分かる。
 そして、また頑張っていく。
 これは別にアイドルだけじゃなく、別の世界でも言えますね。

ありがとう 新しい道よ 私の未来 どこまでも太陽がその先を 照らしている
 見えなかった自分の道が、努力することで見えてくる。
 しかも「その先を照らしている」わけですから。
 
ゆっくりと目を閉じれば きっと 思い出すでしょう
 これは、活動した日々をでしょうね。

いつか帰って来るこの場所を それを青春と呼ぶ日が来た
 「いつか帰って来るこの場所」は、「劇場」のことでしょうね。
 そう、この「劇場」も青春の一部なんでしょうね。

ありがとう 多くの仲間よ 見守る人よ
 大切な仲間とファンたち。

なぜだろう この頬を濡らすのは 寂しいから
 うう、辛い。ここでは間接的な表現で泣きそうなことを表現してますね。

ゆっくりと上を向いて 涙 我慢して笑う
 悲しいけれど、明るい未来を信じて笑う。

もっと素敵になって会おうね それを青春と呼ぶ日が来た
 いつか再会を誓って別れていくわけです。
 
 もうね、湯浅さん、同窓会公演、早くしてくれ!
 他の卒業曲と比べて、普遍性がある曲と紅條は考えています。
 「永遠のレガシー」や「サヨナラが美しくて」は、卒業するメンバーのストーリーや性格が反映されているのに対して、この曲はSKE48だけでなく、劇場で活躍するアイドルでも当てはまりそうな普遍性があります。

 次にMVを見ていきましょう。
 「世の中には、想像力が欠如している。もう少し想像力があったら私もみんなも違ったのかもしれない」という矢神久美のナレーションでMVは始まります。


 
 「私は一体、どうしたいのだろう」という小木曽の疑問。

私たちはどこへ向かっているのだろう」というカツオと原みなの疑問。

分からない」というくーみんの答え。

「みんなここにいたのにね」
「みんなと空を見ているだけで楽しかったよね」
みんなで同じ空見てたのにね
「これからはみんな違う方向を向いて行くんだね」
「それぞれの道っていうけど、それぞれの道って何なんだろう?」というもきゅさんとしーたんの会話。

「道の先には線路が引かれているのかな?」
「それぞれの道の先には、それぞれの光があるのかなあ?」
「いつだって一緒に歩いてきたけど、これからは一人なんだね」というかすす、りりな、えみりんの会話。

「いつまでもみんなで居られたらいいのにね」
「みんなで見ていた雲も進んでいたんだね」
「私たちも前に進まなきゃいけないのかなあ」というアオゾラペダルコンビの会話。
そして、MVが始まるわけですがね。
 最初はみんなで寝転がって空を見ているわけですよ。
 さっきの会話を連想させられますね。
 

 五輪のマークみたいなのの上で唄うメンバー達。

 それぞれがそれぞれの場所で未来を掴むことを連想させられる演出。



 道を歩きながら歌うくーみん。

 左胸の紋章がみんな同じなので、同じ学校という設定なんですかね。
 最後にみんなでもう一度屋上に集まります。

 一人ずつ去っていき、最後に残った小木曽が描いたものは…。



again」の文字!そして、その場所は…。

ここで泣かされましたよ。
 「いつか帰ってくるこの場所」はやっぱり愛知なんですね。

それでも前へ進んで行かなければいけない

未来の自分を想像しながら、私は歩きだす

 行き止まり表示だったのが、道へ。そこは線路は引かれていませんが、明るい道です。

この辺りは、曲前の想像力が欠如しているへの答えでしょうね。
 紅條は黒澤明監督の映画「素晴らしき日曜日」を連想しましたよ。

「それが自分だから」「そう、これが私の性(さが)なんだ」とくーみんが言って終わります。

「性(さが)」というのは、「(自分ではどうしょうもない)うまれつき。性質。」という意味と「運命。常のならわし」という意味がありまして、くーみんの場合は、どちらとも取れるところです。

 このMVの特徴として、太陽の光が照っている夕日の学校やその周辺がロケ地として多いんですが、これが「ありがとう 新しい道よ 私の未来 どこまでも太陽がその先を 照らしている」とリンクしましてね。ずっと、MVの中で太陽は、未来を掴んだメンバーたちを照らしてくれているわけですよ。一番象徴的だと感じたのは、このカット。



 また、「卒業を決めると綺麗になる」という48グループあるあるがありますが、このMVでは卒業前の綺麗なメンバー達も撮ってくれています。綺麗だなあ、とMVを観ながら感じましたよ。


 今でもこの曲は、当時からのファンの間では特別な1曲の1つになっているのではないでしょうか。紅條は、未だにこの曲がまともに聴けないため、記事を書くのに大分時間がかかりました。聴いてると胸が締め付けられましてね。
 そして、考えるわけです。
 自分にとって「それを青春と呼ぶ日」はいつなのか。
 歌詞の中の「私」のような努力を自分の人生でしてきたか?
 MVのくーみん達のように自分の明るい未来を想像して生きているか?
 これまでの半生で「青春」と呼べるくらい全力で取り組んだことはあるか?
 そんなことをね。

 卒業したメンバー達は、自分のやりたい仕事に就いたり、結婚したりと色々です。まだ、未来への道を歩いている途中のメンバーもいるかもしれません。みんな幸せな未来を得て、いつか「青春」に帰ってきてほしいですね。

 形は違いますが、新たなスタートを連想させるあきすんの「FLASH BACK」の記事もおすすめです。
https://oboeteitekure.blogspot.com/2018/11/flashback.html

2019年1月7日月曜日

Darkness①

精鋭部隊の凄さ


 世の中色んな選抜がありますよね。
 グループ全体で観ると最近だとゲームだったり、SNSだったりからの選抜が多いんですかね。

 2013年1月30日にリリースされた「チョコの奴隷」のカップリング曲「Darkness」は、ダンス選抜で「セブンダンサーズ」というなんともカッコいい名前の選抜で、ダンス巧者を集めた選抜になっています。そういや「鉄血のオルフェンズ」でセブンスターズってあったな(関係ない)。


 メンバーは、松井珠理奈、矢神久美、桑原みずき、木﨑ゆりあ、木下有希子の5名がチームSから、石田安奈がチームKⅡから、竹内舞がチームEから選抜されました。この頃のチームSは強いですね。2013年といえば、「AKB子兎道場」でSKE48は、ダンスアイドル番付にも出てましたね。この2013ガイシで卒業したメンバーが外れて、斉藤真木子と菅なな子が加わって、激闘を繰り広げてましたね。

 全力ダンスのSKE48というのが、当時のイメージだったのかも知れませんね。
 確かにダンスで勝負できるというのが、当時のSKE48の強みの一つだったかと思います。2019年現在、確実にその精神は受け継がれています。

 さてさて、まずは曲を聴いてみましょう。
https://youtu.be/4XhDYF2H994

 うーん、カッコいい。
 今回は、ダンスに注目したので、歌詞についてはざっくりとになりますが、悲しみの闇の中へ沈んでいく男の歌になっていましてね。全ては僕の幻想で、思い出やぬくもりさえも闇に塗りつぶされていくという、エブリシングイズ、イービル!な歌詞になっていますよ。また、これはじっくり触ります。

 さて、MVなんですが、メンバーのスーツ姿がカッコいい。
 紅條の好きな衣装の一つです。


 ちなみにこの高難易度のダンス、桑原ダンス教室で解説してくれているぞ!
(最後は珠理奈も出るよ)
https://youtu.be/Sa5AIpWxqlU
 これで、文化祭のダンスの時間はヒーロー間違いなし。気になるあの子がチンピラに襲われてる時にも役に立つかもしれない(バックトゥー・ザ・フューチャーの観過ぎ)。
 こういうGoogleプラスの動画ももうすぐ見えなくなるかと思うとサービス終了が残念ですね。showroomとかみんな見逃したやつどうしてるんでしょう。
 ちなみにメイキングもあるみたいですよ。
https://youtu.be/E-YFJ8A2byM

 さて、MVを観ていきましょう。
 まずは、メンバーが入場してくるんですが、もうこの精鋭部隊感がカッコいい。この7人で野武士の群れも撃退できる気がして仕方ないです。もう利吉は栄に向かうしかない!


 当時、SKE48ヲタになって半年ほどしか経っていなかった為、恥ずかしながらこの曲でまいまいこと竹内舞のことを知りましてね。「おおっ、あのダンス巧い子ね」とそれから注目するメンバーの一人になりましたよ。なめてたギャルがダンスマシーンでしたみたいなね(意味不明)。

 さてさて、ダンス選抜だけあって、「これ、どうやって合わせるんだよ」という素人から見たらベリーハードな振り付けが連発しましてね。この人形を操るかのような振り付けが凄いカッコいいですね。

 集団ダンスと珠理奈ソロダンスが交互に行われていきましてね。
 このPVのカラーとして、背景の金と紫も大人な感じで良いわけです。

 そして、ここぞという時に、背景が赤くなるので、ダンス同様、メリハリがきちっとしてるわけです。映画「13人の刺客」の松方弘樹の殺陣みたいにね。精鋭部隊だからこそできる上級テクニックという感じで何度みても唸らされます。



 いつかまた、こんなダンスに特化した選抜をSKE48でもやって欲しいですね。
 更に言うと、今回のような少人数に絞るとなお良いのではないかと紅條個人としては思いますよ。握手や選挙の指標だけじゃない、公演などで輝いているダンスメンバーが輝く舞台をまたいつか与えて欲しいなあ、と思います。

 この「Darkness」なんですが、セブンダンサーズのオリジナルメンバーで見せる機会はそんなに多くなかったため、完成したかというと、まだ途中の段階で終わってしまったなと思っていたんですね。ところが、2014年のSSAで、メンバーは変われどある演出でこのセブンダンサーズが更に輝くことになります。

 それはまた、別の機会で。
※今度は歌詞もじっくりやるよ!