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2019年5月7日火曜日

「クラシック大好きアイドル全員集合!」の感想



明日へのヒントを昨日に探して


 皆さん、クラシック音楽は好きですかね?
 僕はそんなに強くなくて、映画で使われているものを少しぐらいという程度です。

 今回はNHKで5月4日に放送されたものの感想を書いていこうと思うんですがね。先に一つ書かせてくださいよ。radikoよ、お前さん。聞き逃し放送は3時間だけ何回でもリピート可能って、この番組、必死でCM飛ばしても2時間40分あるんですけど。あまりの時間、20分しかないんですけど。聞き逃して、本放送1回聴いたら、終わりなんですけど。なんか、ないんですかね、良い方法!



 さて、「クラシック大好きアイドル全員集合!」の司会はビビる大木さんと篠田麻里子様。大木さんは、オードリー若林のことを「若林減税」と呼び(昔、そういうCMがありました)、テレビ局の満員のエレベーターで春日さんと一緒になる度に「みなさーん、春日が『月刊アイアンマン』で連載してる『マッチョでトゥース』読んだ方が良いですよぉ」と言い出す恐ろしい人ですが、今回は普通でしたね。「とっちめてやる!」とか「お前ら、収録前に握手したか?」とか言い出したらどうしようとヒヤヒヤしましたよ。
 篠田麻里子さんは、AKB48のOGで先日結婚しましたね。彼女が出てた映画「ギャングース」は名作ですね。トランペットもやっていたとは。
 更に専門家のピアニストで作曲家の清塚信也さんも解説で来てくださっていますよ。めちゃくちゃノリの良い人でしたが、良いお言葉も多かったですね。

 スタジオには、BEYOOOOONDSの小林萌花さん(グループでピアノを担当)、STU48から瀧野由美子さん(おおっ、この子は知ってますよ。山口県出身だったんですね。瀬戸内シングルではどちらもセンターでしたね。サックス経験者)、SUPER☆GiRLSの石丸千賀さん(3歳からクラシックバレーをしていて、ロシアに住んでいた期間も長かったそうで。凄いぜ)がまず登場。すでにグループの枠を超えていますね。ここに後から、STU48の兵頭葵さんが登場しますよ。全員初めましてなんですね。

 まずは、小林さんの生演奏から。
 ショパンの「練習曲作品10第12革命」です。
 腱鞘炎になるぐらい練習したって、凄いですね。
 この曲は結構色々なところで聴く練習曲だそうで、清塚さんのお話によると、「ショパンって実は、身体が弱くて大きな音を出すのが不得意なんですが、最初から大きな音を出すので、腱鞘炎になったのも分かる気がしますね」という特徴があるそうです。イントロを聴くと、聞き覚えがありますね。

 
 素敵な演奏でした。
 清塚さんから「プロとしても通用する。練習もきめ細やかにやっているのが分かる」という高評価でした。きっかけは幼稚園の時にお迎えの車の中でお母さんにピアノがしたい、とお願いしたこと。ラジオのネタ帳もびっしり書いてくるぐらい真面目な子です。「毎日やってないと、手が鈍ってくる。(3日間休むと)関節に水が溜まったようになります」というストイックさ!

 次は瀧野さん。
 アルトサックスをするんですね。
 サックスってクラシックに入ってないことが多いんですね、初めて知りました(クラシックが出来た頃、まだサックスが出来てなかった)。
 ドビュッシー作曲の「亜麻色の髪の乙女」をサックス用にアレンジして披露します。ピアノ伴奏は兵頭葵さん。

 
 
 これも聴いたことありますよ。
 ここからは、兵頭葵さんもトークに加わります。
 瀧野さんはサックス歴9年で中学からやっているそうで、小学生の頃からサックスに憧れていて、お姉ちゃんが先に吹奏楽部でやってたんですね。最初は見た目に人目ぼれだったんですが、そこからサックスのソロの曲を聴いて、音色に惚れたそうです。
 吹奏楽の選抜に入れなかった、選ばれなかったけど、最後まで諦めないということを学んだという瀧野さん。いい話だなあ。
 次は、兵頭さん。吹奏楽部でクラリネットもしてたんですね。「(クラリネットの)暖かい音が好き」だそうで、今は、ベースも弾けることを話しています。「青い向日葵」だ!
 
 

 次は、3歳の誕生日からバレエをやっていた石丸さん。
 テレビで留学していたロシアのバレエ学校の特集を観て、やりたいと言ったのがきっかけだそうで、物心つく前からバレエへの道を進んでいたんですね。
 13歳の時にロシアの名門ボリショイバレエ学校に特待生留学していた、凄まじい逸材。す、すごい。
 ロシアで怪我をしたことをきっかけに帰国するんですが、テストの為に怪我を我慢しながらやっていたというエピソードが良くてね、根性あるなあ。
 彼女が歌ったカチューシャも、聞き覚えある曲でしたね。

 

 ここからは、清塚先生のコーナー。
 キーワードは、「アイドルとは時代である」
「アイドルとは新しいものを表現していく、時代に敏感にいる。時代=最先端のトレンド。クラシックは今となっては古いが、当時は最先端だった」という内容のお話をベートーベンやショパンを出しながら話してくれましてね。
 トレンドから紐解くクラシック音楽史。
 これが分かりやすくて面白かった。

 1600年代のバッハ「主よ人の望みよ喜びよ」
 実は、この曲は神に捧げるもので、一般の方向けには作ってなかったんですね。宮殿や教会で弾いていて、限られた人しか聴けなかった。トレンドは「神様」。
 1700年代は、モーツァルト「きらきら星変奏曲」
 貴族たちを相手に食事やダンスのBGMとして使われていた。モーツァルトの曲はライトで可愛らしい曲が多く、邪魔にならない。トレンドは「貴族」。
 ちなみにモーツァルトの20年、30年後輩にベートーベンがいます。モーツァルトに弟子入りを許された直後にモーツァルトは亡くなってしまいます。
 モーツァルトの時代のトレンドに反して、「運命」や「月光」を書いたベートーベンの生き方もここで解説されています。彼の人生のベリーハードさよ。音楽をメインに聴いてほしいベートーベンは、音楽会を開いていきます。1700年代終わりころから1800年代初頭のトレンドは「個性」でした。
 ここからは、相手に要求されて作曲することから自分で作ることが出来るようになります。愛や恋、風景の美しさなどを表現するロマン派が誕生、ショパンなどが生まれて活躍していきます。この時代のトレンドは、「ロマンス」。やっと作曲家本人の思いが認められます。
 1900年代が近くなると、ピアノの機能が多機能になっていき、科学の進歩に伴い、芸術が進化していきます。印象はの時代の到来です。ドビュッシーもこの時代に登場。「月の光」が紹介されました。この時代から月の光そのものを描くようになったんですね。この時代のトレンドは「空気感・気分・雰囲気」。
 凄い面白かったですね。僕の好きな映画音楽のBGMもここから来てたんだなあ。
 こういう話を聴くと、色々な音楽に興味が出てきますね。

 ここからは、AKBグループ座談会&セッション。
 メンバーはSKE48の古畑奈和、HKT48の森保まどか、NMB48の山本彩加、AKB48の高岡薫の4人。高岡さんは、チーム8の愛媛県担当のメンバーなんですね。
 この4人は、クラシック大好きだそうで、奈和ちゃんはサックス、森保さんはピアノ、山本さんがトランペット、高岡さんがバイオリンをやってたそうです。
 最初のトークテーマは「楽器との出会い」
 山本さん→部活紹介での先輩の演奏がカッコ良かった。先輩のトランペットが似合うねという言葉も後押しに。コンクールが終わった後の達成感や魅力も。
 奈和ちゃん→中学校の時に、顧問の先生のアピールが凄かった、「入りな、入ったらあなた幸せだよ!」小学校の時に金管楽器もやっていた。サックスは人気が高かったので、ユーフォに行こうとしたが、先生の押しでサックスへ。

 次のトークテーマは「楽器をやってて得したこと」
 高岡さんは、チーム8の周年コンサートでバンドを組んで、披露することがあるとか。「エイトルズ」という名前もカッコいいぜ。バイオリンの高岡さんも映ってますね。
 
 森保さんは、コンクール一筋でやっていたから、ずっと課題がある状態に慣れていたから、忙しさに免疫があるというのが大きかったとのこと。逆に、アイドルを始めてから演奏に役立ったことも多いとか。人前に立って歌って踊るようになったことで、恥ずかしさが無くなり、恥ずかしがらずになりきって演奏できるようになったことを挙げていました。

 最後のテーマは「好きなクラシック音楽」です。 
 まず山本さんは、フンメル作曲「トランペット協奏曲ホ長調」。トランペットのところがカッコいいんですね。
 次は高岡さん。モンティ作曲の「チャールダーシュ」。聴いたらわかるけど、凄い難易度。

 
 
 次は奈和ちゃんが好きな曲。プラネル作曲の「ロマンティック組曲」。奈和ちゃんが初めて楽譜を買った曲です。サックスの色気やサックスならではのものが詰め込まれているそうです。

 最後は森保さん。ショパン作曲の「子犬のワルツ」。ショパンが庭で遊んでいる子犬をイメージして作った曲で、情景を思い浮かべながら聴くのも楽しいそうです。軽やかで可愛い曲でしたね。

 そして、スペシャルセッションへ。
 「365日の紙飛行機」を演奏します。
 演奏前の「準備大丈夫?」という森保さんの目が、奈和ちゃんは好きだったようで、やり直しの度に「あの目がもう一回見られる」と嬉しかったそうです。相変わらず、独自の観点を持ってますね。
 演奏も本当によくてね。
 奈和ちゃんのサックスも好きですが、高岡さんのバイオリンも好きでしたよ。森保さんのピアノの美しさ、そして、要所要所できちんと曲をリードしていく山本さんのトランペットも。終わり方も良かったですね。

 さて、番組は後半へ。
 まずは、石丸さんが好きな曲の紹介。チャイコフスキー作曲「くるみ割り人形 金平糖の精の踊り」です。女王の品格を醸し出す、とても落ち着いた1曲だそうで、うーん、しっとりしてますね。踊りも可愛いんですって。

 次は瀧野さんが好きな曲。レハール作曲「喜歌劇 ロシアの皇太子セレクション」です。お姉さんが吹奏楽で練習している時に観に行って聞いたのが、これで、鈴木英史さんの編曲だとサックスの部分もあって、これを聴くと初心に戻るそうです。

 最後は小林さんが好きな曲。ヨハネス・ブラームス作曲「チェロ・ソナタ第1番」です。この曲はチェロの良さが良く出ている曲で、メロディが楽器の良さを活かしているという素晴らしい紹介。すごいな、この子。ブラームスは言葉ではなく、音楽を通して自分を表していったことが魅力的だそうです。この年でブラームスに目覚めているのは、凄いと清塚さんも高評価。

 ここで、ブラームスの肉声が紹介されます。
 生演奏がなんとか録音されていたそうです。
 いやあ、こういうの時代を感じられて良いですね。

 ここからは、音楽評論家の片山杜秀さんが登場します。
 普段は、「クラシックの迷宮」という番組を担当されています。
 学校では教えてくれないクラシックを教えてくれますよ。
 アイドルが常に常識を打ち破っていくように、クラシックも新しい手をどんどん出してきた歴史があるそうです。

 テレマン作曲「アルスター序曲」カラス・カエルの声
 L・モーツァルト作曲「狩りの交響曲」狩猟の様子(鉄砲や角笛の音、効果音の指定)
 久石譲(藤澤守)作曲「ストレンジアンサンブルのための二つの小品 素早く動いている対比」二つの音の対比。
 ジョン・ケージ作曲「4分33秒」4分33秒間、音を出さないで引っ込む。自分の音を書かない。
 シュトックハウゼン作曲「ヘリコプター弦楽四重奏曲」4人バラバラのヘリコプターに乗り演奏。地上で観客は聴く。

 「芸術家にとって変態は誉め言葉」ということを実感した石丸さん。
 瀧野さんは、「クラシックのことがより知れた。なんでもありなんだな」と感心。
 兵頭さんは「これはクラシックって自分で決めたら、それがクラシックかなと思いました」と先生の意図をくみ取った感想。
 小林さんは、「こういう機会で知ることが出来てよかったです」と嬉しそう。
 うーむ、クラシックって自由なんですね。

 最後は先生からのクラシック音楽で世界旅行のプレゼント。
 国だけじゃなくて、時空も越えますよ。
 日本→ドイツ(バッハ)→ウィーン(モーツァルト・ベートーベン)→ポーランドからフランス(ショパン・ドビュッシー)→アメリカ(ガーシュウィン)→アルゼンチン(ピアソラ)→日本というルート。
 個人的には、日本が一番すきかも。

 最後はみんなでセッション!
 アイドルの垣根を越えて演奏するとは!
 楽器演奏者ではない石丸さんは、ポエトリーリーディングです。ロシアの詩人であるアファナーシー・フェートの詩をロシア語で朗読して、清塚さんがその詩から受けたインスピレーションを元に即興で音楽をつけるというね。豪華だし、石丸さんの特技も生きてる!
 そして、小林さんと兵頭葵さんの2台のピアノに、瀧野さんのサックスでチャイコフスキー作曲「花のワルツ」です。今回の為にスペシャルアレンジをした編成。

 いやあ、凄く良かった。
 特に即興で詩のバックミュージックを作って行く清塚先生。そして、日本語訳の意味を踏まえて朗読していく石丸さん。二人のピアノと後半からのサックスのメロディが素敵な「花のワルツ」。
 大木さんの演奏しながら会話しているというコメントも良かったですね。
 初対面の人達が音楽で繋がって行く。
 クラシックに興味がなかった僕ですが、魅力的な曲を沢山知ることができましたよ。

 この番組、これからも継続して欲しいなあ、と思うぐらい為になるし、夢があるラジオ番組でした。

 平成は、48グループ内だけでも競い合うことが多かったんですが、総選挙がなくなった令和からは、こういう風に何かを通して、協力して良いものを作っていくことが出来るのかもしれませんね。


おまけ クラシックアイドル図鑑

SKE48 須田亜香里

 クラシックバレエを5歳の時に祖母から「姿勢が良くなるから」という勧めで始める。クラシックバレエの魅力は言葉が無くても通じるところ。去年は、キューバの国立バレーで現地の生徒たちに交じって教わることも。

 自分の好きな曲 ドリーブ作曲「コッペリア スワニルダのヴァリエーション」
 
 
虹のコンキスタドール 隈本茉莉奈
 3歳の頃、お姉ちゃんが弾くピアノをきっかけにピアノを始める。ショパンのワルツ集が好きで、一番初めに載っていたこの曲を弾くのが目標だった。ピアノの魅力は言葉を使わなくても自分の気持ちを伝えられるところ。絶対音感も身に着いた。

 演奏に挑戦した曲 ショパン作曲「華麗な大円舞曲」

 
スリジエ 茜紬うた
 小学校3年生の時に学校の金管バンドに入ったことがきっかけでクラシック音楽と出会う。歌詞がないので、最初はどんな気持ちで演奏していけばいいのか分からず、技術も足りず、譜面も難しいので苦戦していた。
 ベートーベンが好きで、他の作曲家と比べてストレートな曲が多い。
 聴いていて、ベートーベンがこの時、どんな気持ちでこの曲を作ったのか、どういう人生の中でもがいてきたのか、押し寄せてくるのが、好き。
 自分の好きな曲 ベートーベン作曲「運命」。
 


SKE48 惣田紗莉渚
 クラシックバレーと幼稚園の5歳の頃に出会う。それから15年間バレーを続ける。クラシックバレーの魅力は、言葉がないけれど、ダンスや体の動きで気持ちや物語を伝えられるところ。また、バレーをしていたことでSKE48のバレー曲にも活かされた。
 自分の好きな曲 ミンクス作曲「ドン・キホーテ キューピットのバリエーション」


Jewel☆Neige 小林杏実
 中学1年生の時、フルートに出会う。一番前に並んでいたフルートを観て、一番前に座れるならフルートにしようと決める。フルートパートの先輩達も優しく、どんどんフルートが好きになっていく。卒業するころには目立てるとか関係なくフルートが好きに。
 フルートの魅力は音色だと思う。低温だと「お母さんの喋り方のように柔らかい喋り方」、高音になってくると「小鳥の声のようになる」のが凄く好き。
 演奏にチャレンジした曲 アルビージ作曲「小組曲第2番第1楽章春の歌」


 ナナランド 西嶋奈々子
 中学生の時にトランペットと出会う。トランペット歴は現在で6年。姉が吹奏楽部に居て、コンサートに行く機会が何度かあり、その時に「トランペットカッコいいな」と思った。トランペットは高音を出すのが気持ち良くて、高音や音色を出すのは難しいけど、自分が努力して練習したら、トランペットも応えてくれる、仲良くなってくれるところが魅力。
 演奏にチャレンジした曲 アーバン作曲「ビューティフルスノー」
  
 

仮面女子 月野もあ
 フルートと中学1年生の時に出会う。吹奏楽部がきっかけ。フルートの魅力は音の質感。綺麗にぬけていく音。純粋にフルートはカワイイ。
 演奏した曲はいかに美しく流れるように吹くかが課題。以前、ピアノで演奏したことがあるが、ピアノには息継ぎがないが、フルートには息継ぎがあるのが大変だった。
 演奏に挑戦した曲 バッハ作曲「主よ人の望みよ喜びよ」

 

CROWN POP 田中咲帆
 バイオリンとの出会いは、2歳か3歳ぐらいの時におもちゃのバイオリンを弾いていたこと。バイオリンの魅力は小さくて持ち運びができるので、色々なところで練習ができること。
 演奏に挑戦した曲はザイツ作曲「バイオリン協奏曲第2番」



 =LOVE 諸橋沙夏
 合唱との出会いは、中学生の時の合唱祭。そこから歌うことの楽しさを学ぶ。合唱の魅力は、言葉が通じなくても何か感じ取れるものがある。耳にすっと入ってくるものもある。今の人でも歌いやすいものが多い。合唱が身近に感じられるのが魅力。
 好きな曲 森山直太朗・御徒町凪作曲「虹」



※頼む、アイドルの運営さん!ラジオで聴き取りやすいアイドル名を付けてくれ!おまけのつもりが、ここが一番時間がかかったとさ。