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2019年3月13日水曜日

ファンと作品の付き合い方



僕らは成長しているか


 昨日、「おすすめの映画と本⑦ 平清盛」の記事を書いた後、Twitterでリツイートしてくださった方がいましたので、その方のアカウントを拝見したんですね。
 すると、もう放送されて暫く経っている作品にも関わらず、今でも好きな方が沢山いらっしゃって、その方々の情報をリツイートされてるんですね。ご自身でも呟かれてますし。人によっては、日にちを決めて、みんなで疑似再放送をやっている方もいらっしゃってね。おおっ、こんなに好きな人がいるのか、とか、こんな風にも感じるんだな、とかね。まあ、楽しい時間を過ごしたわけですよ。

 「平清盛」は、当時の大河ドラマの良いところを継承しつつ、面白きことにチャレンジしていた作品だと思うんです。
 ただ、視聴率が悪かった。
 ちょっと、待ってください。
 なんでそんなに数字にこだわるんだ、とふと今朝、思ったんです。
 数字が良くても自分には合わない作品だってあるじゃないですか。
 いつからか、数字が沢山取れていれば、正義の世の中になっていないか、と思ったんですね。もちろん、ビジネスなので、売り上げも関係してくると思うんですがね。数字が取れてて面白いクラシックとなっていく作品もありますしね。

 この評価基準って、たとえば、僕が48グループを好きにならなければ、CDの売り上げ枚数とか、初週の数とか、全然気にしなかったと思うんですね。
 匿名掲示板でも、まとめサイトでもいいですけど、ここまでみんな売り上げを気にしてる理由は何なのか、と思うんですね。たとえば、僕の狭いアイドル業界の知識で言うと、「俺が応援しているアイドルは売れてる、だから正義」という人も居るんですね。僕の好きなSKE48でも、色々なサイトに某坂道のヲタの人(なりすまし?)が毎日のように「坂道はこれだけ売れてるよ」ということを書き込みにきています。
 なんか、とても淋しいな、と思いましてね。別に自分が凄いわけじゃないですからね。
 
 映画でも、皆さんの家に置いてあるDVDやブルーレイの中で、大ヒット作じゃないけれど、心のベスト10に入る作品ってありませんか?
 本当に数字だけが全てではないと思うんですね。
 
 もう、あまりアニメをあまり観なくなりましたが、放送が終了しても、ずっと好きな人って良いなって思うんですね。たとえ、今、「にわか」と呼ばれるファンでも、折に触れて、何回も観返すようになったらいいな、と思います。例えば、僕は「THE 八犬伝」の「浜路再臨」を23年間見続けることによって人格形成に著しい破綻を起こしています。本当に悲しい時に「へっ、へへへ、ははは」と笑い始まる癖は、これのせいです。

 さて、話を戻すと、流動的なコンテンツと固定的なコンテンツがあるな、と思いましてね。たとえば、テレビ番組とかは、放送が終わると固定的なコンテンツになります。ずっと、変わらず映像を観ていくことができる。急に「平清盛」がキアヌ・リーヴス主演で明日からはいくからな、とかにはならないわけです。ところが、SKE48の場合、メンバーの加入もあれば卒業もあります。常に形が変わっていくわけです。どちらかというと、スポーツチームに近いでしょうか。

 チームが順位の低い時に、順位の高いチームの応援に行くわ、という方もいらっしゃるかも知れません(入口としては、良いと思うんですけどね)。でも、それって、チームが好きなんじゃなくて、「強いチーム」が好きなんじゃない?と思ってしまうわけです。もっとひどい言い方をすると、「強いチームを応援してる自分が好き」なんじゃない?ともね。弱い時にも応援しているからこそ、強くなった時の喜びもひとしおだと思うんですね。

 クラウドファウンディングやオンラインサロンが広がっている現在、応援の仕方も変わって行っていると思います。昨日、僕が思ったのは、平清盛のイベントで、大河のスタッフさんやキャストの方を呼んで、オーディオコメンタリー的に上映会とかあったら、楽しいな、と思ってます。
 まだ、清盛は2週目ですが、遡って観ると、めちゃくちゃ発見が多いドラマなんですね。
 あと、前の記事にも書きましたが、歴史的な研究書も多いので、ドラマ外のサブテキスト的なものが充実してるんです。情報を入れてみると、「ああ、これがあの時の伏線なのね」とか、「だから、この人、実はこう考えてた可能性もあるのね」とか広がっていくわけです。時間が経っても変わらずに、なんなら新発見資料とかが出るほど、更に楽しめる作品です。

 クリエーターの方々は数字や外野の声に左右されずに、良い作品を作り続けて欲しいですし、ファンの我々もそういうものを取り外した見方が出来ればなあ、と思っています。作品のレベルが進化しているのに、観る側のファンは古い概念にとらわれ過ぎていないかな、と思いましてね。かと言って、先に「聖地巡礼」ありきの企画とか番組とかどうだろうと思いますけどね。

 あんまり、結論めいたもののない、記事になり申し訳ないです。ただ、何年経っても好きなものがあるっていいな、という気持ちを膨らましまくった記事でした。

 本当はストーリーが好きなのか、キャラクターが好きなのか、という話もしようかと思ったんですが、どっちかというと、アイドルとか、アニメの方がしっくりきそうな気がしたので、また、いつか。