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2022年10月16日日曜日

絶対インスピレーション①

ぶつかり合ってSKE48になる


 皆さん、NHKの大河ドラマはお好きでしょうか?

 今、テレビドラマで1年を通して放送されるのって仮面ライダーとか戦隊のスーパーヒーロータイム枠と、この大河ドラマぐらいですよね。

 今年の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」もあまりの面白さに毎週、月曜日に「#鎌倉殿のSKE48」というパロディーツイートをしているぐらいです。物語もあと10話ぐらいになりまして、北条義時がいよいよ鎌倉幕府の中枢に位置して承久の乱へと向かっていきます。

 脚本は三谷幸喜さんなんですが「新選組!」、「真田丸」と敗者の物語を大河ドラマで描いてきた彼が勝者のドラマを描くとなり、どんな風になるかと思っていたんですが、大河ドラマの歴史に残るぐらい凄まじい暗黒鎌倉時空が毎週繰り広げられています。

  歴史が根本にあるので、本当に仕方がないことなんですが、主人公の小四郎こと北条義時がどんどん悪くなっていく様子が辛いけど、面白くてですね。三谷幸喜さん自身も特別番組で「残り10話の小栗旬が見たかった」と語っていましたが、手を汚して以下ずるを得ない小四郎の迷いとどこかで覚悟を決めた小四郎の怖さを小栗旬さんが好演しています( ちなみに、僕は山本耕史さん演じる三浦が大好きです )。

 思えば、大河ドラマで主人公がどんどん悪くなっていくものとして、藤本有紀さんが朝ドラで磨いた素晴らしい脚本で描いてきました。主演の松山ケンイチさんは勿論、森田剛さん演じる平時忠もどんどん悪くなっていって、とても悲しい顔でいう「平家にあらずんば、人にあらずじゃ」という言葉は忘れられません。

 悪役には不思議な色気というか、魅力があります。
 演じる人の違う魅力を引き出してくれるといいますか、三池版「13人の刺客」の稲垣吾郎さんや

 個人的には、その悪役サイドからもう一度、光の側に戻る姿が見たかったんですが、大河ドラマなので、だいたい死んでしまいます。果たして、今年の小四郎はどうなるんでしょう?


 なんだなんだ、今日は大河ドラマの記事かと思ったあなた、違うんです。

 これは、「絶対インスピレーション」のMVを観た僕の感想です。

 まずは、公式動画を観てみましょう。

 

 


 ううむ、色々と語りたいことがありますが、まずは、歌詞の世界から見て行きましょう。

 まず、曲の主人公は自動改札の前で目が合った君に、惹かれるところから始まります。ラッシュアワーという沢山の人が行きかう場所で、特別な一人を見つけた感触。それは稲妻に撃たれた時に似ている。「美しい稲妻」もシチュエーションこそ違いますが、似ている感情かもしれません。そういえば、「鬼平犯科帳」のエンディングテーマも「インスピレイション」で、江戸時代の言葉でなんとか表すために「勘ばたらき」と池波正太郎先生は表してましたね。



 さて、話を戻すと、出会ったその日から「君」の姿を僕は捜しつづけます。くそっ、いつもならだいたい同じ車両とかバスの中なのに、この曲の舞台は大きい駅だったんでしょうか。
 そして、主人公は人生の中で続くものと終わっていくものについて意識します。しかし、ぼくは未来を確信しています。何故なら、「君」と出会った時には周りの喧騒が消え、時が止まったように感じた、何かが始まる兆しを感じます。

 で、いきなり大サビ前で時間は未来に飛びます。 
 どうやら、「僕」と「君」は愛し合うことが出来たようです。
 なんでこんなにインスピレーションを語るのかというと、既に成功していた僕が、思い出を振り返っていたわけですね。それを踏まえてもう一度聞いてみると、何かサビの説得力が違ってくる気がします。確かに全部思い出す文体ですしね。

 聴きながら、ふと自分の推しと出会った時のことや、この人を推しにしようと決めた時のことを考えた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 音楽は、小室サウンドっぽいのでてっきり小室哲哉さんかと思いきや、杉山勝彦さんなんですね。僕が欅坂46で一番好きな「青空が違う」の作曲の方ではないですか!乃木坂だと「君の名は希望」や「きっかけ」、「制服のマネキン」の作曲家の方ですね。48グループだと前田敦子さんの卒業曲「夢の河」、NMB48の吉田朱里さんの卒業センター曲「恋なんてNo thank you」、SKE48の「前のめり」など、よく考えると、凄く重要な曲を任されていることが、キャリアから見えてきます。
 そう考えると、この曲がSKE48にとっても重要な曲の一つとなってくるかもしれません。青海ひな乃という新センターの。
 

 次にMVのことですが、「静」と「動」を意識させられる作品で、歌詞の中に登場する「ストップモーション」とのリンクが気持ち良いです。ストーリーは、時を止めたり、みんなをぶっ飛ばしたりする能力に青海さんが目覚めます。青海さんたら、いたずらが大好き(何故か絵本みたいな文体)。青海さん対だーすー率いるSKE48という、映画「怪獣総進撃」以来のあまりにも数が違いすぎるのでは…と言いたくなる対決が繰り広げられます。ある意味、力を手にした青海さんが凄過ぎたというのもあるかもしれませんが。映画「るろうに剣心 伝説の最後編」の志々雄戦みたいなやつですね。
 で、このMVで垣間見せる悪い青海さんの表情が良くてですね(特に3分4秒あたりは背景の色とも合っていてこのまま『鎌倉殿の13人』いけるぞと思いました)。
 あっ、こんな引き出しをこの人は持っていたのか、という発見がありました。
 青海さん以外でいうと隣に並ぶ菅原さんが良かったですね。青海さんと並んだ時のスタイルも引けを取らないですし、ハッと気づく表情の演技が凄く印象的です。
 あと、もし、このMVに強いて望むとすれば、あと2分ドラマパートで良いので尺を増やして欲しかったです。そうすることで、ぶっ飛ばされたメンバーたちの「その他大勢」感が薄れるのではないか、と思いました。たとえば、1番の力に目覚めるパートとかはドラマに回して、その他のメンバーにも光が当たるようにも出来たかな、という気もします。

 勿論、ダンスを通して分かり合えただーすーと青海さんが手を繋いで走るシーンは、凄く良くて、確かに何かが受け継がれた感じがしました。
 このMVで一番印象に残っているのは、開始時には止まっているメンバーたちが映っているだけだったのが、曲の最後には全く同じアングルで「SKE48」という文字が入るところです。ぶつかり合って、受け継がれて、新しいSKE48が動き始めた、という感じがします。
 そして、「静」と「動」で言えば、青海さん自身もそうですね。
 前作では、残念ながらコロナウイルスの影響で選抜入りが出来ませんでした。
 その時の配信がとても印象的です。ファンの前では涙を見せなかった彼女が始めてみせた涙。
「今回、選抜メンバーから外れることになりました。私が1月の上旬らへんにコロナウイルスにかかってしまって。その時がね、撮影の日と被ってしまって。
 今回、選抜から外れるという形になって、なりました。仕方ないのも凄い分かってるんですけど、自分が選抜に入ってたのを知ってたからこそ、悔しいっていうか、凄いみんなが期待してくれてたし、やっぱりファンの方と家族に申し訳なさ過ぎて。やっぱり応援してくれてた人に凄い申し訳ない気持ちでいっぱいです。自分的にもすごい頑張ってたつもりだったから。
 もちろん、カップリング曲のセンターに選んでいただけたことは凄い嬉しいし、嬉しいんですけど…。でも、やっぱり自分的には選抜っていうみんながアイドルとしては、目指す場所に自分がやっぱずっと立っていたかったからこそ、すごい悔しいかなあ。
 ( 中略 )
 目標はもう一度選抜に戻ることかなって自分的には思っているので。だから、これからも頑張りたいなって思っています。
 (中略)
 また、戻れるように頑張ります。
 ただ、ひな乃はめちゃくちゃ悔しいし、絶対戻るので、ついてきて欲しいなって思います。
 (中略)
 逆襲のひながこれから始まりますからね」

 ううむ、こればかりはどうしょうもないことでもありますが、この選抜落ちという「静」を経験した後、青海さんには「愛を君に、愛を僕に」公演が待っていました。多くのセンターポジション、あるいはダブルセンターポジションを任される「動」を経験したことになった彼女は、ここでもう一つ試練を超えたと個人的には思っています。
 公演のセンター、そしてシングル表題曲のセンターへ。
 一見、飛び級のようですが、実は正統派の道でセンターになったのではないか、と思います。


 青海さんを中心とした新しいSKE48、皆さんの目にはどう映っているでしょう?
 「世界2.0」の佐藤航陽さん風にいえば「ベテランが退場する周期は必ず来る。新しい世代の価値にこちらがついていけるか?」というターンがSKE48にも来たのかも知れません( 正確には林さんがセンターだった時に来ていたのかも知れませんが、ベテランの比率はこちらの方が下がっている気がします )。
 インスピレーションを信じて、動きだすターンが今のSKE48には来ている気がします。
 

2022年4月17日日曜日

二人ならたりる

「たりない」何かを補える人

 

 皆さん、好きなお笑いコンビはいるでしょうか?
 僕はオードリーの大ファンで、彼らが「オールナイトニッポン」で語る昔の話や仕事での失敗談に励まされたことも多かったし、若林さんの著作は毎回読むたびに「うわあ、その感覚を言語化してくれたの凄い嬉しい」と思います。最近だとテレビ東京でプロデューサーをしていた佐久間宣行さんの著作でも同じことを感じます(仕事にプレイべートまでは渡さないという発想は自分もしていたことなので、まさに、と感じました)。
 そんな若林さんがテレビ番組の企画で、南海キャンディーズの山里亮太さんと組んだ「たりないふたり」も大好きです。
 世の中を生きていく上で毎回、足りない要素がある二人が、「飲み会から逃げる方法」や「『私っていくつに見える?』みたいな質問への対処法」など、社会に上手くやっていくにはを試行したこの番組は、何度も何度も繰り返し観るぐらい好きな番組でした。
 2019年に横浜みなとみらいで行われた「さよなら たりないふたり」では、本来打合せを入念にやって行う漫才を何の打合せなしに2時間30分で2本も行い、若林さんのサイコパスなボケと山ちゃんの天才的なツッコミで次のステージに進む二人を感じさせる漫才を完成させていました。
 なんでアドリブでそんな漫才をしたのかというと、若林さんは「山ちゃんとなら、会ってすぐに漫才ができると思った」と語ります。お互いにリスペクトを持ち、ラジオでお互いの良いところを語り合え、良きライバルでもある二人。 
 残念ながら、昨年の「明日のたりないふたり」で解散した二人ですが、またニッポン放送の「ミュージックソン」などで共演して欲しいなと思っています。
 この「たりないふたり」の演出を担当した安島隆さんは二人について「同じ傷を持っている人だから」と語っています。
 だからこそ、二人で番組を作ってみたかったそうです。
 人と人とが惹かれ合ったり、良いものを作ったりしていく上で重要なのが「好きなもの」や「目指すもの」だけでなく「同じ傷」というところが新鮮でした。感受性が豊かだからこそ、様々なことを感じてしまう。でも、その溜まった感情をフルパワーで発揮できる相手がいる。時には「賭け」に近い試みができる。

 僕はこのエピソードで思い出す人物がいます。

 それは、SKE48の8期生である野村実代と9期生の青海ひな乃です。
 

 野村実代と青海ひな乃はSKE48のチームSで同じチームですし、カミングフレーバーでも同じメンバーです。松井珠理奈プロデュースのBlack Pearlでも同じユニットです。シングル選抜でも「あの頃の君を見つけた」でも同時に入っています。
 しかし、みよまるは第2回ドラフト経験組ですし、同期に選抜入りは先をこされています。「心にFlower」の選抜では、丁度撮影の時期であった2022年1月に青海ひな乃さんが、新型コロナウイルスに感染して選抜から外れてしまいました。
 様々な要素があったにせよ、表には出さない悔しい思い、つまり「傷」もあったのではないか、と思います。

 二人の関係を考えていく上で、重要になってくるのが、2021年12月末から2022年2月にかけての期間に行われた二人の生誕祭だと思います。

 まずは、2021年12月5日 青海ひな乃生誕祭で読まれた手紙を読んでみましょう。

 

「青海さん、21歳のお誕生日おめでとう。

 20歳の1年はどんな1年でしたか?

 とても目まぐるしくて大変な時もあったかもしれないけど、忘れられない思い出がたくさん詰まった楽しい1年だったよね。

 一緒にいる時間が凄く長かったから私は青海さんが毎日頑張っていることを知っているよ。

 青海さんはどんな時も明るくて、人を惹きつける魅力があって、アイドルの才能がある人だと思う。

 そして、何よりしっかり者だからパフォーマンスもトークも『この子になら任せられる』と誰もが思っているよ。

 私は青海さんと一緒に過ごしていて驚いたことがあります。それは絶対に弱音を吐かないこと。

 青海さん自身が覚えているのかはわからないけど、『疲れている時、疲れを人に見せたくない』って私の前で言っていたのが凄く印象に残っていて、本当にプロ意識が高いなと思ったし、ちゃんと支え合っていかなくちゃって凄く思った。


 私は一応先輩だけど年下だし頼りになるかわからないけど、いざという時になれば何でも助けるから、いつでも近くにいるから頼ってね。

 しかし、そんなことを言っても、きっと一人で何でもできちゃうスーパー人間が青海ひな乃。私の方が頼りにしちゃいそうだけど、これからもよろしくお願いします。

 チームS、カミングフレーバーそして、同時選抜入り。性格は真反対だけどビックリするぐらい私たちって共通点が多いよね。それは偶然じゃなくて必然だと思ってる。根拠はないけど、隣にいるとしっくりくるし、安心するからきっとそう。だから、本当に出会ってくれてありがとう。

 21歳の1年も自分らしく楽しんでね。

 そして、お手紙を書かせてくださった生誕委員の皆さん、本当に素敵な機会をありがとうございます。

 改めて本当にお誕生日おめでとう。

 SKE48チームS 野村実代より」

「根拠はないけど、隣にいるとしっくりくし、安心する」という表現が、みよまるにとって青海さんがどんな存在かというのが伝わってきます。「疲れているところ」を見せないというプロ意識も素晴らしいです。普段から一緒にいる彼女だからこその手紙だと思います。
 性格が真反対でも気が合うというのも素敵ですよね。

 次に2022年2月16日に行われた野村実代生誕祭で読まれた手紙を読んでみましょう。

「みよまるさん、お誕生日おめでとうございます。

 そして、手紙を書かせてくださった生誕委員の皆さん、ありがとうございます。

 みよまるさんとは振り返ると私がSKE48に入ってから今日までたくさんお世話になってるなって思います。

 覚えてないと思うけど、私が初めてチームSの公演にアンダーで出て、研究生の私は凄く不安で何が正解かもわからず頭がいっぱいの時に『ほんとに凄いね。完璧だったよ!』ってわざわざ声をかけてくれて、それが嬉しくて、安心させてくれました。

 みよまるさんからしたら些細な一言かもしれないけど、私にとっては自信につながって、本当に助けになりました。

 それからカミングフレーバーやチームSとして同じチームになって信じられないくらい仲良くなって、今ではくだらない話をしたり、ご飯を食べに行ったり、一緒にふざけられる仲になりました。それはみよまるさんの心が本当に人間とは思えないくらい広いからだと思います。

 私たち後輩がどれだけふざけても、『本当に後輩かよ』って思われるぐらいに絡んでも笑顔で受け入れてくれて本当に感謝しかありません。ありがとうございます。

 みよまるさんは本当に努力家で、いつも第一にファンの方のことを考えていて、『こうしたほうがもっとファンの方が喜ぶ』とかファンの方の視点になって意見を出していたり、自分のことだけじゃなくて私たちメンバーにも『こうしたほうがもっとよくなるよ』って声をかけてくれて本当に頼りになるし、尊敬できる先輩の一人です。

 私はアイドルになってすぐにカミングフレーバーとしてたくさんの活動を一緒にしてきたので、みよまるさんの背中を見てここまで成長できたと思っています。だから次はみよまるさんから教わったことを後輩に教えられるように頑張ります。

 みよまるさんは努力家の分、悩んだこともつらかったこともたくさんあると思います。

 みよまるさんは『カミングフレーバーができる前は私には何もなかった』って言っていたことがありますが、私は勝手かもしれないけど、そんなことないと思います。

 私がSKE48に入る前のみよまるさんを何も知らないけど、出会った時からキラキラしてて、みよまるさんのファンの方を見てるとカミングフレーバーの実代だけじゃなくて、アイドルとしての野村実代が好きなんだなって凄く伝わります。それはみよまるさんがアイドルになってからずっと頑張ってきたからだと思います。

 みよまるさんのストイックな性格は本当に尊敬するけど、SKE48に入ってから今までの努力は一つも無駄な時間じゃないし、無駄なことなんてなかったと思うから自分を褒めてあげてください。

 しつこいくらいに言ってると思いますが、みよまるさんはほんとに美人です。可愛くて、スタイルもいい。だから、みよまるさんの夢であるモデルに本当に心からなって欲しいって思ってるし、ずっとファンの一人として応援しています。

 私も夢を追いかけてるかっこいいみよまるさんに追いつけるように、まずは選抜に戻れるように頑張ります。

 『青海さんが選抜にいないの寂しい』って言ってくれてありがとうございます。本当に嬉しかった。だから待っててください。また隣にいて相応しい女になって帰ってきます。

 本当にお誕生日おめでとうございます。

 成人式の振袖、早いけどもう楽しみにしてます。

 実代ちゃん、大好き!

 青海ひな乃」


 手紙の中に出てくる「ストイック」という言葉は、先ほど読んだ青海さんの姿とも重なるところがあると思います。
 また、彼女への手紙の中に出てくる「ファン思い」という言葉は、みよまるとファンの方々との関係があるからかも知れません。
 ちょっと彼女のアメブロを連続して読んでみましょう。

 野村実代です❤️ | SKE48オフィシャルブログ Powered by Ameba (ameblo.jp)

 野村実代です❤️ | SKE48オフィシャルブログ Powered by Ameba (ameblo.jp)

 一つ目のブログでは彼女がいかに感情豊かな人間で、その放出を受け止めてくれるファンの方々の優しさが分かります。
 二つ目のブログでは彼女に寄り添うだけではなく、ファンの方々が一緒に走っていることが伝わってきます。
 ファンの人を大切にする思いは、手紙にも書かれている通り、青海さんにも伝わっていますね。

 話を二人の関係に戻すと、今後僕が期待するのは、みよまると青海さんのダブルセンターです。
 個人的には、フィロソフィーのダンスの「ドント・ストップ・ザ・ダンス」的なアプローチだとかなり輝く気がするんですが、皆さんはいかがでしょう?
 

 外からみると「もっている」側の人間に見えるふたりですが、「たりない」なにかが二人が揃うことで補われていく、そんな理想的な関係がみよまると青海さんなのかも知れません。その背景にあるのはお互いへの尊敬ではないかと僕は思います。お互いの良いところを学びつつも、またお互いに上のステージでの再会を目指す。それが出来るのがこの二人だと思います。

 あなたにとって、「たりない」何かを補ってくれるもう一人は誰でしょう?

2021年8月14日土曜日

HEROになれる人

誰かの希望になること




 

 皆さんが推しに惹かれたきっかけは何でしょう?
 直観的な外見の美しさもあれば、内面への共感、期待や尊敬、と言葉に出来るものもあるでしょう。また、知らず知らずのうちに「胸のワンルーム住み着いた君なの」という「らんま1/2」的なきっかけの方もいらっしゃるかも知れません。
 じゃあ、この子は推さないでも大丈夫かも、と思ったことはあるでしょうか?
 先ほどの逆でルックスが好みではない、内面への共感できなさ、期待や尊敬の出来なさ、知らず知らずのうちに嫌っていた、ということもあるかも知れません(なかなか居ないと思いますが)。
 でも、「この子は僕が応援しなくても、沢山の人が応援するだろうからいいか」という好きでも嫌いでもない、という位置に置かれたメンバーはいないでしょうか?
 大変、失礼な話ですが、僕にとって青海ひな乃さんがそうでした。
 2018年の年末にデビューした時、年齢のせいもあってかある程度完成されていて、失礼ですが、「48じゃなくて46に入っていたら、天下を狙えたかも」と思うぐらい整ったルックスでした。
 スタイルの良さはモデルを多く輩出している乃木坂でも通用しそうですし、視線の強さは当時はまだ欅坂だった櫻坂の世界観にもあっていると思います、そして、彼女が笑うとついつい見ているこちらもにやけてしまうような多幸感のある笑顔は、日向坂のハッピーオーラにも通じそうです。
 そう、彼女にはどこか48とは違う文脈でも通用しそうな魅力がありました。
 もっというならば、「こういうタイプのメンバー」というカテゴライズを迂闊にできないほどの「広さ」のあるメンバーでもあると思います。
 そのせいで、どう受け止めればいいのか分からず、長い間、自分の中で「保留」されていたのかも知れません。
 それでは、青海ひな乃は、どんな人なんでしょう?
 まずは、幼い頃のエピソードから追ってみましょう。

 ううむ、青海さんの声が聞こえてくる語りかけるような文体が良いですね。
 個人的には、文末に「ね」を使いがちという自分のブログとの謎のシンパシーも感じつつ、内容に注目すると、今のSKE48に通じそうな習い事を沢山してきているんですね。
 そんな彼女に転機が訪れるのは、高校生の時です。
 
 2019年に行われた彼女の生誕祭の手紙を読んでみましょう。

「19歳のお誕生日おめでとう。
 
 誕生日当日に皆さんにお祝いしていただけるなんて幸せ者です。
 
 生誕委員の方、スタッフの皆様、ファンの皆様、メンバーの皆様、本日は素敵な生誕祭を開いてくださってありがとうございます。

 早いものでオーディションからもう1年経ちました。去年はひな乃にとっても我が家にとっても激動の年でしたね。

 5月にパパが脳卒中で突然倒れてしまったことは思春期にも関わらず仲良しだったひな乃にとって物凄くショックだったと思います。

 本来なら高校3年生で進路をきめなくてはいけない時期だったのに、全力で向き合えなかったことを申し訳なく思っています。

 勉強は嫌いだから大学には行かないと早くから決めていましたが、かといってやりたいことも見つからず、なかなか進路を決めることができませんでした。

 ダンスと歌が大好きなのでアイドルになるのはどうかと勧めたけれど、最初はあまり乗り気ではありませんでしたね。
 でも、パパがだんだん回復してテレビも見られるようになった時、『テレビが出られるようになったらパパが喜んでくれるかな?』と言って、SKEのオーディションを受けることに決め、受かったことに運命的なものを感じます。

 SKE合格してから公演に出させていただくまでは毎日レッスンと自主練があり、そんななか足首を痛めてしまったので病院に行くことを勧めたら『病院に行って疲労骨折と診断されたりすると治るまでレッスンができなくなるので行かない』と言ったあなたの意志の強さに驚きました。

 またSHOWROOM配信が始まった時にはあなたの一般教養のなさにも驚かされましたが、これは中学高校と毎日部活で帰ってきたら疲れて寝てしまうという生活を6年間続けてきたので仕方ないのかな。その代償として根性だけは備わったのだと思うことにしておきます。

 でも、大人になると一般教養は必要なので、今からでも少しずつ勉強してくださいね。

 ひな乃はたまに行き詰ると『私はアイドルに向いてない』と言いますが、あんなにキラキラした笑顔で踊ったり楽しそうにSHOWROOMをしたり、勉強は全然覚えることが出来なかったのに、ダンスや立ち位置はしっかり覚えることができているのでアイドルに向いているとママは思います。

 パパは残念ながら障害が残ってしまいましたが、あなたの公演を観た後は嬉しそうな顔をして何度も深く頷いています。

 病気になる前はアイドルに興味がなかったパパが、今では毎日DMMを見て、overtureの時に『わー、それそれそれ』と自然と口から出るようになって、今ではすっかり立派なSKEヲタクです。

 SKEに入ってから今までとてもありがたいことに幅広くお仕事をさせていただいています。
 そのことに感謝して、今まで通り何でも全力で頑張ってください。
 
 SHOWROOMを見ていても分かりますが、あなたを応援してくださるファンの方は本当に優しくて、いつでもたくさんのパワーをくださっています。どうか、これからも変わらずひな乃の応援をよろしくお願いします。

 そして、ひな乃を気にかけて優しい言葉をかけてくださる先輩方、スタッフの皆様、仲良くしてくれる9期の皆さん、これからもよろしくお願いします。

 ひな乃、あなたは私達の自慢の娘です。これからも応援しています。

 P.S.
 パパが寝かけた時に帰って来て、パパを起こしてダル絡みするのはやめてあげてください。

 ひな乃単推しのママぴよより」


 なんというか、この手紙を書き起こしながら、僕は何度も目の前が潤んで書く手を止めることになりました。
 まだ進路が決まっていなかった高校生の彼女が、お父様の身に起こった病気から、真剣にアイドルになる為に立ち向かっていく。
 それは、自分自身の夢がまだ無くても、夢中で頑張ることで誰かの夢にはなれることを僕らに教えてくれます。
 彼女の「疲労骨折と診断されたりすると治るまでレッスンが出来なくなるので行かない」というのは、ちょっと心配ですが、外見の美しさだけではなく内面の熱量も感じました(でも、持病になる前に診断はしてほしいですね)。
 ちなみに、この年の生誕祭で彼女は、本当に自分でいいのか、と悩むこともあったものの、家族やファンの方々の為に、SKE48を続けることを語っています。

 じゃあ、彼女の考えるSKE48の未来とはどのようなものなんでしょうか?
 再び、彼女が書いたアメブロに戻ってみましょう。


 思えば、彼女はまだSKE48としては2年半しか活動していないんですね。
 公演では、松井珠理奈ポジションを任されることもあり、カミングフレーバーやBlack Pearlのメンバーでもあり、ついにSKE48の選抜にも選ばれました。
 いったい、幾つの文脈を持つ「広さ」を彼女は持っているんでしょう。
 そんな彼女が卒業していくメンバーたちの「熱量」を受け継いでいく。
 そう、きっとSKE48の魅力の一端は、この「熱量」ではないか、と思います。
 SKE48から離れてしまった人が、「もう昔のSKEじゃない」と言われるかも知れません。
 でも、彼女の文章を読んでいると、ちゃんと大事なものは受け継がれていると思います。
 そして、青海ひな乃自身という一人のアイドルの物語は、まだまだ続きます。
 先日、データサイエンスの権威である矢野和男さんの新刊「予測不能の時代」の中で、持続可能な幸福を生み出す組織人に共通している要素として、フレッド・ルーサンス教授(ネブラスカ大学名誉教授、アメリカ経営学会元会長であり、組織行動学者の権威)の研究結果が引用されていました。
 学術的にデータで検証済みの尺度によると、下記の4点を持つ人がこれからの組織には必要とされるそうです。
① ホープ(Hope) 自ら進む道を見つける力。
② エフィカシー(Efficacy) 現実を受け止めて行動を起こす力。
③ レジリエンス(Resilience) 困難に立ち向かう力。
④ オプティミズム(Optimism) 前向きな物語を生み出す力。

 ルーサンス教授は上記の4つをまとめて「HERO」と略しました。
 青海ひな乃には、「HERO」になる要素が多分にあると思います。自分の人生に起きた悲劇を喜劇に変えていく為に、持てる力を使って全力で向き合っていることを、彼女のこれまでが証明しています。また、いくつものユニットを横断しているのもこの力を持ち合わせているから、必要とされているのかも知れません。


 もう、本店選抜や坂道AKBは無くなってしまいましたが、他流試合でどんどん結果を出していく彼女も見てみたいと思っています。嗚呼、もう彼女の物語を考え始めている。でもね、前向きな物語を想像させる魅力が彼女にはあるんですよ。そして、僕が好きな特撮のHEROたちは、誰かに応援されてもされなくても、自分の意思で自分の未来を切り開いて、周りの人達も笑顔にしていたな、と思いました。
 青海ひな乃の3年目の章には、どんな物語が書かれていくか、少し遅れましたが、僕も新たな「HERO」の物語を見ていきたいと思います。




 

2020年12月19日土曜日

「【SKE48×平和島】コラボメンバースペシャルライブ★ SGグランプリ★」の感想

センターの可能性

 小学生の頃、学校の図書館にはほとんどマンガが置かれてなくて(何故か朝日小学生新聞の『忍たま乱太郎』は貼られていましたが)、唯一の漫画コーナーが、「はだしのゲン」を始めとする戦争関連の漫画でした。その中で「あの町この町」という作品があって、主人公が戦後に親の遺産を手にするんですが、競艇とかですさまじい勢いで使っていくんですね(記憶が確かだったら4コマぐらい)。その場面を読んでからというもの、小学生の僕は競艇=多額のお金が一瞬で消えるところ、という印象しかなかったんですね。

 それから時が経ち、SKE48がボートレースの平和島とコラボ、ということで、「だ、大丈夫か?メンバーを始め、スタッフ運営が、みるみるお金を消費。気づけば、映画『万引き家族』なみのギリギリの生活に!」と心配が募りましたが、全くそんなことはなく、初心者向けの動画や、ありがたいことにライブを配信までしてくれていますよ。
 まだ観ていない方は、こちらをチェック!


 さて、今回はコラボメンバースペシャルライブの感想を書いていきたいと思います。
 まず、人数がフルメンバーではなく、限られたメンバーの中でするライブというのを逆手にとった、様々なセンターを試したライブだと思いました。
 メディアのチャンネルは外仕事のところなんですが、収録しているのはホームのSKE48劇場というのも良かったのかも知れません。
 
 印象に残ったのは、青海ひな乃さんの「強き者よ」センターですね。
 僕は「カミングフレーバー」は「遅れてきた世代」だと思うんですね。
 「ナゴヤドーム」も「総選挙」も知らない世代。
 だからこそ、彼女たちが作る新しい物語がどんなものなのか、とても気になっているんです。最後の大サビでの眼差しの強さや立ち姿の絵になる感じは(後ろにだーすー、奈和ちゃんという配置も含めて)、一度センター任せてみても面白いんじゃないか、と考えさせられるパフォーマンスでした。
 
 さとかほと「12月のカンガルー」の組み合わせも、おお、確かに彼女の笑顔の雰囲気と曲の世界観は合っているかもしれない、という発見がありましたし、熊ちゃんの「制服を着た名探偵」は、少人数でも映えるなあ、という再確認もありました。

 そして、菅原の「前のめり」は前にもあったかと思うんですが、彼女が松井玲奈から引き継いだもののドラマを考えると、何回観ても胸が熱くなりますね。江籠ちゃんセンターの「パレオはエメラルド」での清涼感や笑顔との相性も凄く良くて、良い組み合わせだな、と感じました。

 で、なんと言っても古畑奈和ちゃんの「誰かの耳」。
 僕は少人数バージョンを観るのは、今回が初めてなんですが、こちらも本当に良くてですね。菅原や青海さんの「誰かの耳」を観られるというのも嬉しかったんですが、やはり、センターの奈和ちゃんですよね。曲の中での静かな狂気。サビでジャンプした際の身体性。大サビ前の「言えばいい」の歌唱力。ゆななとは違ったアプローチだと思うんですが、僕はこちらのバージョンも好きです。
 奈和ちゃんといえば、「恋を語る詩人になれなくて」の間奏のソロダンスパートで、かつての宮前みたいに足上げで行くのか、と思いきや、彼女独自のダンスに切り替わっていたのも印象的でしたね。
 
 最後のパーカーでの「ソーユートコあるよね?」も曲の雰囲気やアクティブな振り付けと合っていて新鮮でしたし、センターを務めただーすーのMCを含めて、この人に任せておけば安心という感じは、外の仕事で様々な現場を経験しているからこそだと思います。
 今回のライブ配信は、なかなか面白い組み合わせが観られたので、是非、チャンスがあればまたやって欲しい試みでした。菅原バージョンの「誰かの耳」とかね。

 
 他にもSKE48関連の動画が沢山あるので、みんなでモリモリ観ましょう。

2020年3月17日火曜日

そろそろ本腰入れて9期の推しを探そうか

「渇望」の先にあるもの


 SKE48の煽り動画を作ってらっしゃる時田さんが、最新の煽り動画をアップされましてね。今回も素晴らしい編集とワードセンスで、この数日の間に何度も観ています。まだ、ご覧になってない方は、今すぐにこちらをチェック!





 僕は推しメンを決めるまでは慎重派で、2019年の春に推しメンが卒業してから、未だに推しは居ない状態です。

 もちろん、注目しているメンバーは居ます。

 珠理奈や奈和ちゃんは華がありますし、菅原や愛理はこれから逆転していって欲しいな、とも思います。8期生だったら倉島杏実ちゃんのSKE48の申し子感や、女優としてどんどん場数を踏んで行って欲しいよこにゃんもいます。移籍組の3人もそれぞれのフィールドで活躍してSKE48の入り口になってくれていますし、実は舞台女優としてのキャリアを着実に踏んでいる惣田さんも気になります。
 
 しかし、9期生はまだまだ知識不足の点もあり、あまりブログには書いていなかったんですね。ただ、今回、時田さんの動画に見事に影響されまして、 よし、ひとまず9期で気になるメンバーについて列挙してみよう、と思います。

① 竹内ななみ
 なーやんですね。
 「100%SKE48」のインタビューを読んで、かなり面白そうな人だな、と感じています。さらに漫画好きでBL好きという要素も素敵そうなんですよね。ブログなどはまだ少ししか読めていませんが、個人的に注目しているメンバーの一人です。
 「大富豪は終わらない!」で最近育てているメンバーの一人でもあります。
 なんとなく、猫っぽい顔も素敵です。

② 石川花音
 ゆっちと一緒に出ていた「栄ちんちこちん」をたまたま観ていて、彼女が努力家であることや怪我を乗り越えて今、頑張っていることを知りましてね。
 彼女がどうやってSKE48を世界にアプローチしていくのか、SNS戦略のページなども読みごたえがありましたね。大学生メンバーや大人メンバーが活躍できるのが、SKE48の良いところなので、こういうメンバーを運営は大事にしてほしいな、と思っています。
 きっと、彼女だから見えるものがあるんじゃないか、と期待しているメンバーです。

③ 青海ひな乃
 もう、かなりファンの方が居るんで、僕なんかが推す必要ないんじゃないか、と思ってたんですよ。それから、人気が出るんなら、きっとそれなりの訳があるんだろうな、と。だから、あえて見ないようにしてたんですね。
 でも、時田さんの動画を観て、どれどれと「ラジオ惑星開発委員会」の青海さん回を観たんです。そしたら、まあ、アイドルになるまでの経歴やご家族への思いを知りましてね。めちゃくちゃ良い子じゃないか!と。
 名古屋ドームも豊田スタジアムも美浜も知らない世代。しかし、カミングフレーバーというユニットの中で、新しいSKE48の物語を紡いでいく中心人物になっていくのでは、と期待しています。

④ 白井友紀乃
 「SKEBINGO!」時代から注目していたメンバーの一人です。
 こっちゃんのお姉ちゃんということで、入りやすい安心感があるんですが、「こっちゃんねる」での対決動画とかを観ていると、彼女の魅力が凄く伝わってきましてね。
 あとは、「大富豪は終わらない!」でひたすらURが出続けたので、これも何かの縁と思って注目しています。「白井姉妹」も楽しみなんですが、彼女が描く「人生の設計図」がどんなものなのか、聞いてみたいなと思っています。


 ざっとなんですが、今はこの3人が気になっています。
 「分かってないな、9期はこのメンバーがいいぞ」という方がいらっしゃったら、教えていただければ嬉しいです。
 ちなみに、10期は一人だけ気になっているメンバーがいるんですが、まだ少し情報が足りないので、等閑な記事にならぬようにもう少しだけ時間が欲しいです。

 何はともあれ、今回9期生について考えていくきっかけが得られたので、ここから継続して観ていきたいな、と思っています。
 なんせもう、デビューから大分時間が経っているので、様々なアーカイブを辿っていきながら、上記のメンバーたちや他の9期生たちも観ていきたいと思っていますよ。

 「渇望」の先にある新しい世界の「堪能」を目指してね。