ビー玉が思い出させるもの
ラムネと言えばSKE48ファンの方でしたら、KⅡ公演の名前にもなっているを「ラムネの飲み方」連想される方が多いかもしれませんが、チームEの「君はラムネ」も隠れた名曲でしてね。心地いいリズムで切ない恋の思い出を語っていますよ。
まあ、ちょいと聴いてみましょう。
うーん、いつものMVと画質が違いますね。
まずは、歌詞の世界を見ていきたいと思うんですが、いきなりサビ始まりですね。
「君はラムネ 僕のラムネ 胸の奥がシュワっとする恋のレモネード」
「胸の奥がシュワっとする」というのは、どのような意味があるのか、徐々に見えてきます。
1番では真夏の日差しの下で笑う「君」に癒される僕というシーンが出てきます。その後、こんな感じで青春を肯定する歌詞が出てきます。
「ちょっと憂鬱だったことなんかどうでもいい 今が大事なんだ あっという間に炭酸は消えて行く 青春を楽しもう オーイエー」
「炭酸」という「ラムネ」を連想させるものが出てきましたね。
「あっという間に消えてしまう」ものなんですね。
先ほど挙げたサビの後に1番のサビは、「底に残っているビー玉は なぜ切ないんだろう?」と続きます。切なさを感じさせるビー玉。ビー玉はラムネの瓶の中にあった炭酸が通過していくものですよね。「炭酸」である「ラムネ」が通過する。「君はラムネ」。先ほど出てきたサビの「胸がシュワっとする」の部分が段々見えてきたかもしれません。
2番は日向でTシャツを干しています。そのうち乾くと思っているんですが、もう一つ良く成れば良いと思うものがありましてね。「僕の胸のモヤモヤも…」とありましてね。1番では「憂鬱」とありましたよね。はっきりとは書かれていないんですが、何か悩みがあるんでしょうね。
気が重いことも切り替えていけ、みたいなメッセージの後に「栓のビー玉を押し込めば溢れ出すよ 炭酸のナイアガラ オーイエー」ときます。出すぎだろうよぉ。オーイエーとか言ってる場合じゃないよぉ。憂鬱だったことからの解放とも思えますし、「栓」という役割だった物がなくなり、炭酸がナイアガラのように溢れてなくなってしまう、とも考えられます。「炭酸」である「君」が溢れてしまう。まあ、「オーイエー」という楽しい歌詞から前者かなあ、と思うんですがね。
「波はラムネ 海のラムネ 寄せて返す白い泡は 遠い思い出」
今度は、ラムネが海と関連したものになっていきます。さっきはナイアガラの滝だったのに。ポイントは「寄せて返す白い泡は 遠い思い出」だと思うんですね。海に行ったことを思い出している、とストレートに解釈できるんですが、その後の「波はラムネ 誰かのラムネ」と言うのが気になりましてね。「誰かのラムネ」とは何なのか。これは先ほどの「遠い思い出」と関連づけて、誰かの思い出とも考えられますし、もっと抽象的な「思い」なのかな、とも考えられて。解釈が難しいなあ、と悩んでたんですね。
「ふいに飲みたくなって来た 忘れられぬあの味」
現在、「僕」はラムネを飲んでいないんですね。でも、「忘れられぬ」状態です。
最後は大サビとして、1番のサビが来ます。
うーん、悩みますね。
例えば、1番が過去で2番が現在、という解釈はできないでしょうか。
1番で青春を感じさせる「恋」をして、2番で過去を思い出しているだから「恋のレモネード」が2番のサビには出てこないんじゃないか、とね。「炭酸」である「ラムネ」の「君」が溢れていき、「ビー玉」である自分が残ってしまった。だから、「底に残っているビー玉」が切なく感じるのではないでしょうか。この辺は皆さんの意見が聞きたい。
ちなみに「BUBUKA」2018年8月号では、この曲は後藤楽々の不在を表現している曲ではないか、という説を挙げられています。「ケラケラ笑った」の部分や日に灼けた部分とかをヒントにして熊ちゃんへのインタビューで語っているんで、それはそれで、確かに!と思う次第ですよ。
ただ、あえて言えば、果たして秋元康がそこまで楽々のことを意識してくれているのか、という素朴な疑問が1点。次に2番のサビ前からサビの解釈はどうなる?という疑問がもう1点。という2点があげられます。この辺りは直接、秋元先生に話が聴きたいところですね。僕としては同誌の中でだーすーが語っている「大人のラムネの歌」という解釈が一番しっくりきますかね。
この曲は、とにかく散歩のBGMに合いましてね。
夏の朝とかにこの曲を聴きながら、砂浜を歩いたら楽しいんだろうな、と今年の夏へと期待を膨らませてますよ。
さて、映像なんですが、青い街のシルエットで踊るMVになってましてね。
夏の日差しのようなライティングがまた良くてね。
影が際立つようになってます。
映像の光度も他のMVと少し違いますよね。
振り付けも可愛くて。
親指と親指をぶつけ合う振りがビー玉を連想させますね。
サビ前の押し出す振りも楽しそうで好きです。
このMVですが、衣装がちょっと大人めなのも素敵なんですが、菅原の楽しそうな顔が素敵。
初めて聴いた時は、「誰かの耳」が際立っていたんですが、最近はこればっかり聴いてたんで、徐々に徐々に好き度が上がっている1曲です。なんか、みんながお嬢さんになっているのも新鮮でしたよ。
(「君はラムネ」より引用)
なんとなく連想した「波が伝えるもの」の記事はこちら。
https://oboeteitekure.blogspot.com/2018/12/blog-post_6.html
元祖、ラムネ曲「ラムネの飲み方」の記事はこちら。
https://oboeteitekure.blogspot.com/2018/12/blog-post_7.html