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2021年3月28日日曜日

手紙の言葉で

 君のことを考える時間が一番楽しい時間だから


 皆さんは最後に手紙を書いたのはいつでしょう?
 会話で使う言葉ともSNSで使う言葉とも違う手紙の文章が僕は好きです。
 手紙を送る相手のことを思い浮かべながら、語りかけるような文体の手紙たち。
 SKE48の歴史の中で様々な素晴らしい手紙がありましたが、今回は古畑奈和に関する手紙に触れながら、彼女について考えてみたいと思います。
 何故、奈和ちゃんを選んだかというと、彼女のSKE48人生の中で正念場の時に書くブログの文章が本当に素晴らしいからです。
 ただ、ある程度彼女にまつわる代表的なエピソードとブログについてさわり終わり、先日行われた水戸黄門にも行けなかったので、暫くは新しい記事を書けないかなあ、と思っていたんですが、全く別のメンバーの記事を書こうと調べものをしている時に、ふと、手紙はまだ触ってなかったなと気づきました。奈和ちゃんからファンの皆さんへではなく、同じSKE48のメンバーへの手紙ならば、また違うものが見つかるのではないか。また、同じメンバーから見た古畑奈和像も見えて来るのではないか、と思い、過去の生誕祭の手紙を調べていきました。

 

 まずは、2013年の11月13日に行われた菅なな子の生誕祭で書いた手紙です。彼女の同期であり、当時5期生のトップランナーだった菅なな子。
 同期でありながら、自分との立ち位置の違い、そして彼女を少しでも良いから支えたいという気持ちが伝わってくる手紙になっています。

「なな子へ。

 誕生日おめでとう。

 後から名乗るの恥ずかしいから先に名乗るね。

 奈和だよ。

 SKE48に入って2年間、あっという間だったね。なな子は5期生のセンターとして常に私たちを引っ張ってきてくれて、こんな高度な役割は菅なな子、君にしかできないよ。
 なな子がいたから5期生は成長したんだと思う。ダンスでも引っ張ってくれて、私たちのお手本になってくれて、いつも先頭を走ってくれて、きっと大変だったよね。真面目な部分とか結構あるから悩んで立ち止まったりもしたのかな?
 でも私は先輩と喋っているなな子を見て安心しています。先輩と喋っているなな子は甘えててふにゃふにゃしてて、安心してるんだなって思いながら和んでいます。同期として居やすい場所を作ってあげたいんだけど、私はつまらない人間なので無理かもしれません。
 でもね、こんなつまらない人間にもたまには甘えてください。
 いつでもウェルカム。待っています。
 あっ、でも強制ではないので、おばあちゃんぐらいまでに1回とかでも良いです。
 明るくて人懐っこいなな子なら、この先何があっても生きていけるよ。だって、なな子は助けてくれる良い子だから。

 私、ダンスで助けられたし、いつか、私がダンスで助けるから。うん、無理。ごめん。ごめんなさい。

 もう、なな子は私にとってライバルではありません。ライバルって思えないくらい大きな存在です。なな子を見て学ぶことは沢山あるから、同期であり先輩のようなものです。

 最近は寒くなってきたから体調を崩さないように気をつけてね。あとは、夜は危ないから気をつけるんだよ。睡眠もしっかり取るんだよ。
 改めて誕生日おめでとう。
 5期生として、仲間になってから今も変わらず好きだよ。

 奈和より」

 ううむ、同期を引っ張る立場にあるなな子が、先輩の前では甘えている姿を見て、自分のことを「つまらない人間」と言いながらも、甘えて欲しいし力になりたいという思いが伝わってくる良い手紙ですね。ちなみに、同じ日の松井玲奈のブログでは、あいりんに膝まくらしてもらっているなな子の姿が描かれていましたね。後半のお母さんのような言葉も奈和ちゃんの優しさが伝わってきて素敵です。
 この時、まだ同期でありながら立場が違った奈和ちゃんが徐々にステップアップしていくことを考えると、歴史を感じる手紙でもありますね。

 次に2014年1月18日に行われたAKB48の藤田奈那の生誕祭で読まれた奈和ちゃんの手紙を読んでみましょう。

「こんばんは、皆さん、なぁなさん。
 なぁなさんお誕生日おめでとうございます。
 誰からのお手紙でしょう?
 そう、古畑奈和です。
 なぁなさんにお手紙書くって約束したの覚えてましたか?


 私はいつもなぁなさんに助けられてきました。
 最初に話しかけてくれたのも、仲良くなったのも、ご飯を食べたのも、大笑いしたのも、全部全部なぁなさんです。なんでなぁなさんってこんなにも優しいんだろうって思います。

 『ふるちゃんはチームKなんだから』って言葉が今でも嬉しくて嬉しくて、チームKにも居ていいんだってホッとしました。
 私ね、本当に大好きなんですよ。
 周りのことをしっかりと見ていて、考え方が誰よりも大人で、いつも楽しませてくれて、なぁなさんのおかげでチームKに馴染めました。一人じゃないありません。

 今はもう引っ張る立場できっとチームのために色々考えて大変ですよね。でも絶対に周りの人が助けてくれるし、なぁなさんが私を助けてくれたみたいに私も助けたいって思っています。いつでも手は差し伸べているので、ピンチになる前に手を握ってくださいね。頼りないかもしれないけど、傍にいることはできますから。

 なぁなさんが笑ってくれるの嬉しいから、これからもいっぱい笑いながら踊るし、全力ダンスもします。これからのチームK、私もどうなるか分からないけどチームKも大好きだから、一緒にいろんな試練を乗り越えてキラキラ輝くチームになりたいです。その時は一緒にブサイクな笑顔になるくらい笑いましょうね。


 ねえ、なぁなさん。なぁなさん、本当に本当に大好き。聞いてくださった皆さん、お手紙を読んでくださったメンバーさん、ありがとうございました。

 なぁなさんにとって素敵な1年になりますように。

 古畑奈和でした。」


 ここでも奈和ちゃんの優しさが伝わってくる手紙なんですが、奈和ちゃんの声が聴こえてきそうな「2回繰り返す」表現がこの手紙では登場していますね。ちなみに、この表現で僕が一番印象に残っているのは、2015年の総選挙のスピーチです。
 話を手紙の内容に戻すと、AKB48と兼任になった奈和ちゃん。この手紙の時には、大組閣の影響でもうチームKではなくチームAになっています。
 チームKに兼任することになった自分を笑顔にしてくれた藤田さんを笑顔にしたい、そして、いつか自分も笑って「ブサイクな笑顔」になるぐらい笑顔の交換がしたい。そんな彼女の気持ちが垣間見える素敵な手紙でした。
 奈和ちゃんの兼任に関しては、2021年の視点から見ると、彼女にとってAKB48のチームKに触れたことは、SKE48とはまた違う「全力ダンス」を感じられ、この後のチームAで表現力を磨いていくことになったのかな、とも思います。また、別のグループにも仲間が居て支え合えるというのが素晴らしいですね。もう、兼任の経験があるSKE48のメンバーは彼女とみなるんだけですが、運営が試行錯誤していた兼任というシステム、実はAKB48と兼任しながらそのまま48グループを引っ張っていく2015年5月29日以降のもう一つの未来も想像してしまいます。たとえば、チームBの古畑奈和は何を吸収して、どのあたりのポジションに行ったのかとか。

 ちなみに、2013年に行われた奈和ちゃんの生誕祭ではお母さまからの手紙が読まれ、選抜や兼任を経験しながら成長していく娘の姿を母親の視点で語っていて、まだ幼さが残っていた奈和ちゃんが一人の職業人になっていくようで、今読むと凄く印象的です。ちなみに、この手紙で僕は奈和ちゃんにお姉ちゃんが居たことを知り、衝撃を受けました。てっきり一人っ子かと思っていました。

 さて、ここまでは同期であったり、兼任先のメンバーへの印象的な手紙を見てきましたが、今度は後輩たちへの手紙はどうでしょう?
 まずは、2018年12月4日に行われた松本慈子の生誕祭で読まれた手紙です。
 ううむ、正直、この二人の絡みはあまり意識していなかったんですが、皆さんはどうでしょう?

「ちかちゃんへ。
 お誕生日おめでとう。
 ちかちゃんが1期生としてSKE48に入ってきてくれて、すぐに話しかけることは出来なかったけど、遠くから見ていた私からちかちゃんへの印象は、純粋にキラキラしていて、無邪気な姿や笑顔を見せられる、アイドルとして最高な部分を持っている子だな、と感じていました。

 他の子とはまた違う、溢れる純粋明るさなのかな。その魅力が私にも伝わってきました。今でもそう。あなたの知らないうちに私のことも、その笑顔や明るさや無邪気さでそっと助けてくれているんですよ。
 誰を助けていると思う?
 答えてみて。

 正解は、古畑奈和でしたー!
 慈子は私のことをずっと憧れの人と言ってくれているけど、憧れているのは私の方で、自分の笑顔で私の心や誰かの心にすっと優しさをくれる存在って凄いなって。ファンの皆様もそれも魅力の一つとして惹かれているのだろうなと、私もその慈子だけの魅力に惹かれ、納得します。

 でも、気遣い屋さんの慈子だから、きっと言葉に出来なかったこと、言葉にしてこなかったこと、沢山あると思います。慈子の中だけで止めている気持ちや感情がもしあるなら、その時は慈子のファンのみんなにもたくさんたくさん伝えてください。それがうまくまとまらなくても、その瞬間の感情をぶつけてみてください。

 もう慈子も分かっていて、必要のない言葉たちかもしれないけど。慈子、ファンのみんなは強いぞ。だいぶ精神鍛え上げられているぞ(笑)。
 だから、慈子の全部を受け止める自身はあると思います。慈子のことみんな大好きだから。みんなも待っていると思うよ。慈子の抱えているものを一緒に分けて、慈子がずーっと笑っていられるように私も一緒になって望んでいるから、だから少しでもモヤモヤすること、ぶつけたい何か、目標でも夢でも悩みでも全部を一緒に持って進んでいって欲しいです。もちろん私も可愛い可愛い愛しい慈子のためなら、私にできることがあるのなら、したいので、いつでも遠慮なく言うんだぞ。遠慮なくしたらデコピンだからな(笑)!

 慈子にお手紙を書くことが出来て幸せでした。

 ありがとう。

 聞いてくださった皆様、読んでくださった方、ありがとうございました。このお手紙を書いていて、慈子の笑顔が早く見たくなりました。

 じゃーね!慈子、大好きだよ。

 本当に誕生日おめでとう。

 古畑奈和」

 実は、松本慈子の憧れの人だったんですね。
 慈子に語りかけるファンの人に対する「だいぶ鍛え上げられているぞ」とか「全部一緒に持って行って進んで行って欲しい」という言葉は、2018年の総選挙でファンの皆さんとの信頼関係を感じた彼女だからこそ説得力のある言葉だと思います。
 手紙の中に出てくる「無邪気」や「キラキラ」というのは、SKE48に入ったばかりの頃の研究生だった頃の自分を重ね合わせているのかも知れません。もう大人になった彼女だからこその言葉だと思います。ちなみに、「無邪気」や「キラキラ」は未だに「えにし酒」シリーズなんかで時々、顔をのぞかせてくれます。
 手紙を書きながら、相手の笑顔を思いだして見たくなるという最高の結びの文も素晴らしい手紙です。

 続いて2019年12月10日の白井琴望の生誕祭で読まれた手紙を読んでみましょう。

「こっちゃんへ。

 17歳の誕生日おめでとう。

 こっちゃんと出会ったのは4年前のドラフト会議でした。その時の私はぼーっとしがちだったので、こっちゃんとお話することはなかなかなく、後の写真を見て『凄く細いから体力的についてこれるかな?』とか『踊れるかな?』と勝手に心配していた覚えがあります。でも、そんな心配はすぐに吹っ飛びました。

 日に日に上達するダンスに、覚えも早く、努力もして、公演のアンダーにもいつの間にか沢山出演するようになっていて、私は先輩だけど、そんなこっちゃんがずーっとカッコ良く見えていました。

 私がメイクをしながら、他のメンバーと年齢のおしゃべりをしていた時、こっちゃんが16歳ということを知り、『わっか』って、こっちゃんの幼さに本当に驚きました。私が『もっと甘やかしていこう』とポツリと言った言葉にたまたま聞いていたこっちゃんは『えっ、いいんですが?』って可愛い顔して嬉しそうに聞いてくれたね。そこから、この近づき難い雰囲気にも負けず、くっつきに来てくれたり、『遊びにいきたい』と素直に言ってくれたり、今までよりも距離が少しずつ近づいてきたね。

 しっかり者で先輩たちの手も煩わせないこっちゃんだから甘える機会が少なかったかもって。
 後輩として先輩に甘えることも重要だからね。我慢しなくて良いので、私は待ってるからおいで。

 あと、初日のリターンマッチに舞台監督さんからアドバイスをもらった時、次の公演では人が変わったようと思うくらい初日よりも成長したパフォーマンスで驚かされました。本当に頑張り屋さんで偉いね。一緒のチームになって、こっちゃんの成長する姿を近くで感じることができて、先輩として嬉しいです。先輩としての幸せをくれてありがとう。

 こっちゃんにとって素敵な1年になりますように。

 古畑奈和」

 同じ後輩でも今度は、同じチームで成長を見守っているこっちゃんについての手紙でした。「先輩としての幸せ」の概念は、人を「育てる」経験がある人ならば非常に共感できる内容ではないかと思いますし、「私は待ってるからおいで」という優しい言葉も素敵です。
 

 ここまでは、奈和ちゃんが書いた手紙でしたが、今度は奈和ちゃんに宛てられた手紙はどうでしょう?彼女の生誕祭の手紙の中で気になったものがあります。
 2018年9月26日に行われた生誕祭の時のかおたんからの手紙です。

「奈和ちゃん、誕生日おめでとう。

 奈和ちゃんのファンの方が焦りながら『お手紙をか書いてください、お願いします』と握手会で言われたました。卒業発表したからでしょうか。もしかしたら、最後になるかもしれないお手紙をどうぞ受け取ってください。

 正直言って、私の中での奈和ちゃんはずーっと謎の存在でした。あまり本心が見えないいうか、素が分からないというか。
 2年前の総選挙前にあったゼロポジの生討論会で質問に対して無言になって泣き崩れた奈和ちゃん。何で泣いたのか、何で質問に答えられなかったのか。ある程度の年齢を重ねていたし、考える力があるはずなのに。当時は不思議でありませんでした。

 でも、今思うと凄く奈和ちゃんの中で葛藤していた時だったのかもしれません。

 奈和ちゃんって誰かと群れるわけではなくて、ちょっと暗いイメージがその当時はありました。メンバーとプライベートでどこかへ行ったりとか、あんまり聞いたことも正直なかったし、まあ反省会とか、そういう場面でもあまり意見とかを言ったりせずに、聞いている立場が多かったです。
 何でだろうなあ?そういうあんまり興味ないのかなって思っていたんですが、総選挙のスピーチで話していたように、他の人から見えている自分だったり、イメージだったり、アイドル像だったり、そういうのを気にしすぎて、感情を押し殺していたことを知りました。

 ここ最近、スタッフさんもメンバーも感じていることだと思うけど、奈和ちゃん自身が凄く明るくなって、楽しそうにしているのは、1人の人間として古畑奈和というものをファンの方も含めて、みんなにさらけ出せているから今があるんじゃないかと感じています。

 目に見えていない何かを抱えていた奈和ちゃんがスッキリして、自分らしく活動している姿を見て、今とっても安心しています。

 きっと昔のままだったら、今みたいにヘアカラーにチャレンジしたり、自分の好きな服装を着たり、そういうのも全部我慢して、周りから思われている『いい子の奈和ちゃん』を演じていたと思います。ここにいるメンバーも、ファンの皆さんも今の奈和ちゃんのことを受け入れているし、大好きです。

 メンバーがどっかに行くって今話したら、『私も行きたい!』って言っているところを最近よく見ます。そういう風な関係になれたことがとっても今嬉しく思っています。3期まで区切られる古参でもなくて、6期以降の若手でもなく、間に挟まれていて、どういう立場でいればいいのか難しいし、大変だと思うけど、江籠ちゃんと二人でしっかりと引っ張って行って欲しいです。

 最近6期生が何かと注目されがちだけど、負けずにしっかりと背中を見せてください。

 そして個人的には、センターや少しでも前をがむしゃらに目指していた奈和ちゃんの姿がとても好きなので、その姿を私がいるうちにまた見せてほしいです。

 『前のめり』で奈和ちゃんがセンターに出てきて、地鳴りみたいな歓声があった時のこと、私はずーっとあの時、覚えています。

 誰でもセンターに立つことは出来ません。
 でも、奈和ちゃんはその可能性を持っている子だと思うので、今の自分に満足せずにこれからも向上心を持って、アイドル活動をしてほしいと願っています。

 最後に、『好きなものは好き。嫌いなものは嫌い』。周りのことを考え過ぎずに生活してください。

 22歳の奈和ちゃんの1年が去年よりも充実したものになりますように。

 松村香織」

 奈和ちゃんのSKE48人生の中で重要なターニングポイントが手紙の中にいくつも書かれていましたね。リクエストアワー2015の「前のめり」での「風の中を」の歌い出しで「奈和ちゃん」コールが聴こえた瞬間に、奈和ちゃんの瞳が潤んでいくところは今でも頭の中に浮かんできます。
 そして、2017年のリクエストアワー前の討論会での泣き崩れた姿。
 周りが望む「いい子の奈和ちゃん」からの脱皮。
 2018年の9月といえば、後輩のゆなながセンターを経験し、「いきなりパンチライン」は珠理奈センターであり、代役は多くの場合だーすーが担当。それでも、彼女にセンターを目指し続けろというメッセージ。
 最近、NHK大河ドラマをヴィンジーウォッチングしているんですが、大河ドラマ「古畑奈和」では、松村香織という人がかなり重要な人物になって、奈和ちゃんに影響を与えていくのではないか、と考えさせられました。
 どんな自分でも、受け入れて理解しようとしてくれる先輩がいたという経験が、先ほど挙げた後輩たちへの「甘えて」という奈和ちゃんなりの言葉になっているかも知れません。また、今はまだキャリアが浅くて、周りの眼を気にして萎縮している後輩への味方である意志にも。
 
 SKE48の常識をどんどん実力で破壊していったかおたんですが、彼女がオフロードを走っている時に(かおたんファンの方、ごめんなさい。でも、どしゃぶりのオフロードを走る彼女も本当にカッコいいんですよ)、ふと全く違うコースを走っていた奈和ちゃんに、自分とは違う革命の予兆を感じていたのかも知れません。
 

 2019年11月10日に行われた23歳の生誕祭の中で高柳明音の手紙が本人の口で読まれました。その中で「SKE48にあった色々なしがらみや当たり前や暗黙の了解とか正面突破でぶっ壊して行って、それを大人たちに新しい魅力として認めさせたのは、けっこうSKE48の歴史の中では革命だったと思います」という言葉があります。この言葉の前に彼女がセンターになった時、「私は私にしかできないセンターになる」と宣言していたことも語られていますが、きっと僕らファンには分からない「しがらみ」や「暗黙の了解」もあったかも知れません。でも、それを全部、実力で変えて行く奈和ちゃん。
 気づいたら、彼女はみんなと同じコースから外れ、轍の無いコースを一人で走りながら、後輩たちがこれから自分を出しやすくなる「革命」をどんどんやっていたのかも知れません。

 「ピアスの穴の後があると時代劇の仕事は無理」そんな誰が決めたか分からないルール、彼女は舞台「水戸黄門」に出ることで、また一つ覆してみせました。
 これからも彼女はいくつも、前の時代の常識を破壊していくでしょう。
 そんな彼女の言葉だから、色々な後輩たちの生誕祭の手紙に登場してほしいなと思います。
 個人的にはかつて48グループメンバーで新書を出していたように、彼女が激動の48人生で考えていたことを何か本に残して欲しいなと思っています。「つまらない人間」なんて彼女は謙遜するかも知れませんが、48グループの中でも屈指の「面白い人間」の物語、ぜひ、彼女の言葉で読んでみたいです。
 これからも、新しい道を作っていく彼女の、目撃者の一人で居られたらなと思います。

 


※古畑奈和ちゃん関連の記事はこちら!

2021年3月21日日曜日

鎌田菜月の速度で

早くないから出来ること


 先日、平田詩奈さんが名古屋ウィメンズマラソンにチャレンジした際の記事を書きました。

 https://oboeteitekure.blogspot.com/2021/03/blog-post_17.html


 その際に、そういえば鎌田菜月さんも名古屋ウィメンズマラソンに2018年にチャレンジしていたな、と思い調べてみることにしました。

 彼女が名古屋ウィメンズマラソンにチャレンジランナーとして参加することが決まったのは、2018年1月8日のことでした。
 鎌田さんといえば、剣道のイメージはあったもののマラソンのイメージはなく、決定の報を聞いた時、少し意外でしたが「以前、テレビ番組の企画で肉体改造にチャレンジした経験のある鎌田さんだから、ストイックな企画とは相性が良いのかな」ぐらいの認識でした(念の為に書いておくと、鎌田さんが昔は苦手だったんですよ。詳しくは過去の記事をチェックしてください)。

 地元のテレビ局である東海テレビも、鎌田さんを始め一緒にチャレンジする高木由麻奈さんや北川綾巴さんのサポートと密着をしてくださいます。
 この日の鎌田さんのアメブロを読んでみましょう。

(鎌ºωº田)<チャンスの神様が前髪しかないってよくよく考えるとヤバイヘアスタイル | SKE48オフィシャルブログ Powered by Ameba (ameblo.jp)

 ううむ、過去のマラソン経験と今回走る距離を考えると、凄まじい差ですね。
 2018年の3月10日のアメブロでも使われている表現なんですが、「走ることから逃げてきた」彼女が正面切って立ち向かう決意をしていたんですね。
 こうして一見、数字だけ見ると無謀にも思える彼女のチャレンジが始まりました。
 練習していきながら、彼女は少しずつ走る楽しみを見つけていきます。
 そして、一つ一つの仕事が自分の世界を広げていってくれることも。

※2018年1月23日のブログ参照。

(鎌ºωº田)<足に付けるマッサージ機を母に地鳴りと言われた。 | SKE48オフィシャルブログ Powered by Ameba (ameblo.jp)
 

 2月3日のブログでは不安と意気込みを書いたり((鎌ºωº田)<ポイントは後ろの足のクロス具合らしい。 | SKE48オフィシャルブログ Powered by Ameba (ameblo.jp))、2月21日のブログでは走っている時の表情を心配したり((鎌ºωº田)<生きるとは食べること。 | SKE48オフィシャルブログ Powered by Ameba (ameblo.jp))、マラソンに向けた心情を時にはストレートに、時にはユーモアを交えて書いています。

 2018年3月9日、名古屋ウィメンズマラソンに関連した「マラソンEXPO」にチャレンジランナーの3人が出演します。過去の画像を観ていると、そろそろ本格的に僕もランニングシューズやウェアーを揃えたいなあ、と思い始めてます。

 この日のブログではもうすぐ本番を迎える緊張感と、珠理奈のちょっとした心配りが感じられますね。時々思うんですが、珠理奈って鎌田さんのこと、結構大好きのメンバーランキング上位ですよね。

(鎌ºωº田)<自分を信じて。 | SKE48オフィシャルブログ Powered by Ameba (ameblo.jp)


 更に、前日の3月10日にはチャレンジランナーの3人に加えて、だーすーとみなるんを交えて、「ニューバランスウィメンズサポーターズトーク」が行われます。
 折角なので、だーすー目線からのランナーたちへの言葉を読んでみましょう。

#須田亜香里 #名古屋ウィメンズマラソン #行動を起こすということ | SKE48オフィシャルブログ Powered by Ameba (ameblo.jp)


 ここで、だーすーが書いている行動を起こすことの体力。そして、行動を起こした先にある景色というのは、まさに鎌田さんのチャレンジともリンクするのではと思います。
 

 2018年3月11日。
 いよいよ、彼女のチャレンジが始まります。
 朝、鎌田さんはカステラを食べたそうですが、味がしなかったそうです。
 緊張感が伝わってきますね。
 コースは最新のコースの写真しかなかったんですが、こちらをご覧あれ!

コース | 名古屋ウィメンズマラソン 2021 (womens-marathon.nagoya)

 名古屋ドームをスタートして、観光地をゾクゾクと巡っていきながら名古屋ドームに戻っていくんですね。
 この地図で見ただけでもしんどそうなコースを、鎌田さんは見事に完走します。
 実際に走っていた5時間51分19秒の間、彼女の身体や心はどう変化し、何を発見できたのか。
 その答えは、すべて2018年3月12日のアメブロに書かれています。
(鎌ºωº田)<走ってる人に悪い人はいないは本当でした。#名古屋ウィメンズマラソン#スイッチ | SKE48オフィシャルブログ Powered by Ameba (ameblo.jp)

 どんどん重くなっていく足と、混じり合っていく心情と固まる表情。
 そして、逃げていたはずの「走ること」への楽しさ。
 それはウィメンズマラソンという非日常の場という舞台や、一緒に走るランナーたち、沿道の声援が後押ししたかもしませんが、少しずつ変化していく自分の面白さもあったかもしれません。

 ただ、レース自体は勿論ですが、そこに辿り着くまでに彼女が書いて来たことが非常に興味深くてですね。
 2つ気になる記事があるんですが、まず一つ目はこちら。

(鎌ºωº田)<トゥゲーザ!トゥゲーザ! | SKE48オフィシャルブログ Powered by Ameba (ameblo.jp)

 「どかーんというわけではなく、じわじわと安定感ありつつ伸びてるんです」という言葉。この言葉が凄く彼女らしくて良いんですよね。


 次にこちらのブログ。
 (鎌ºωº田)<むっっっちゃアイス食べたい。 | SKE48オフィシャルブログ Powered by Ameba (ameblo.jp)

 「短距離よりも長距離派」、「陸上よりも水中」という何気ない対比なんですが、長い時間をかけて潜っていくというのがなんとも鎌田さんらしいなと思うわけですよ。
 今でこそ、様々なジャンルのお仕事を任されて、結果を出している彼女ですが少しずつ仕事に取り組みながら、多くの人の信頼を勝ち取っているんですよね(たとえば、初めて将棋関連の動きがあったのは2016年)。
 「バズる」という瞬間的なSNSでの盛り上がりから生まれるプレイヤーやブームもあると思うんですが、そのブームの賞味期限はなかなか危ういのではと僕は思っています。
 鎌田さんが関わるものって、「ブーム」のものというよりは、「カルチャー」になっているものが多い気がします。
 鎌田さんの対象とじっくりと向き合い、自分のものにしていく姿勢は僕も見習いたいスタイルです。


 2018年の7月30日に「MELOS」さんの取材を受けた際に、鎌田さんはいまでも週に3回はランニングをしているそうです。いつか、メンバーとファンでランニングするイベントとかあったら、面白そうだと思っています。
 僕もこの記事を書き終えたら、ちょっとランニングしてこようと思います。鎌田さんの好きなバンプオブチキンのランニングと相性の良さそうな曲を選びながら。


 ※ 鎌田さんと音楽について書いた記事はこちら!

https://oboeteitekure.blogspot.com/2020/11/blog-post_17.html

2021年3月20日土曜日

板の上の魔物

 笑顔に隠した努力を見せずに


 人は人生の中で「やるやらない」を選択するタイミングがあります。

 ドキュメンタリー映画「DOCUMENTARY OF 欅坂46 僕たちの嘘と真実」の中で、センターの平手友梨奈さんがライブに出れなくなり、彼女の歌詞の部分だけ誰も歌わないという演出でライブが行われます。
 さて、その中で「二人セゾン」の中間のソロダンスを小池美波さんが、平手さんのいない分まで踊るかの選択を迫られる場面があります。踊る踊らないを決めないままライブは進み、いよいよ該当の箇所が来た時、踊り出す小池さんの表情。今まで何度も「二人セゾン」を観ていますが、この「二人セゾン」の美しさには涙が止まりませんでした。彼女は動きだすまでずっと悩んでいたそうです。


 このケースは考える時間がたっぷりとありましたが、もし、これが30秒しかなかったら?


 先日、行われたSTU48の4周年公演の中で事件は起こりました。
 25曲目の「Beginner」という曲が始まるまで約30秒から50秒の沈黙がありました。
 直前には、ピアノを担当する兵頭葵さんがキーボードの前に立っていました。そこからの沈黙。
 一体何が起こっていたのでしょう?


 コンサート後に今村美月さんが配信の中で語っていた内容を確認すると、本来はクリック音が鳴って曲が始まるのですが、クリック音が鳴らなかったそうです。さらに、歌い出しの「昨日までの」の部分もマイクが入っていなかったそうです。

 「葵ちゃんに本当に感謝してるし、STUDIO、miniSTUDIOのみんなにも感謝してます」と語っていたましたが、恐るべき対応力。他にも峯吉さんが、愉快にこのトラブルについて語ってくれていましたね(『葵ちゃんステージの上で倒れたか?』という静寂じゃないだろうそれだと、という心配が可愛かったです)。

 
 実際に兵頭さんが語っている配信を確認すると、彼女の中でも一瞬、戸惑いはあったものの音を出す方を選らんだことが分かります。

 「クリック音がいつまで経っても鳴らなくて、『これヤバい』『イヤモニ間違えたかも。でも、イヤモニ間違えるようなことしてない』と思って。えっ、これどうしたらいいん?ってなって。(中略)自分が音、弾き始めんと、メンバーのみんなも出てこれんってなったんですよ。やけん、そうやけん、自分が弾き始めんとなんも始まらんってなって。弾き始めた。大丈夫?ってなったけど…いけた!」

 こうして、見事に曲を始めることが出来たんですが、途中にSE等が入ってピアノとダンスのバトルになるはずが、SEが入らないまま曲が進みます。

 「2小節ぐらい、(ピアノが)休みの時があったんですよ。そんとき『どうしよう』ってなって。適当になんか音を弾いてて、めっちゃ変だったところがあるんですけど。(中略)ピアノだけになって。これはめっちゃ強く弾こうと思って。強めのタッチにしました」

 兵頭さんがSEの代わりを、とっさに弾いていたんですね。
 でも、瞬時に「Beginner」に合わせたアレンジを弾けるって簡単にできることじゃないですよ。
 だって、瞬時に作曲して指でアウトプットしなきゃいけないわけじゃないですか。ううん、本当に凄い機転の利かし方です。

 「でも、気づかんかったやろ?みんな?こういう裏事情を聴くのが面白いよね」と少し笑っていましたが、ううん、確かに違和感がなかったです。

 ピアノを夜中の3時や4時ぐらいまで練習していたことを、さらっとこの後語っていましたが、努力を全面に見せずに本番でサラッとやってしまうところが彼女の凄さですね。「次からこういうことを考えとこうと思いました」と配信の中で語っていましたが、練習の視野が広がることで、彼女の曲のアレンジもさらに広がりそうですね。

 

 今までの48グループでも様々なアクシデントがありました。
 たとえば、僕が推しているSKE48でも音が止まっても1期生が踊り続けたり、外でのコンサートで音がなくなっても研究生が歌って踊ったということはあります。
 ただ、今回は曲の途中ではなく自分で弾き始めて沈黙を破り、無音の空白も自分のアレンジで埋めて行くという凄まじい技を見せられたわけですよ。
 これは、昨日今日で出来ることではなく、ずっと磨いていたからこそ咄嗟にできたことではと思います。

 Creepy Nutsの「板の上の魔物」の歌詞の世界を見事に体現してみせたわけです。

※未聴の方は是非!ちなみにMVの映像は「Creepy Nutsのオールナイトニッポン0」の頃に送られてきた投稿がもとになっていてこんな人達ではありません。 


 あと、トラブルを見事に乗り越えたところも素晴らしいんですが、ピアノの版「Biginner」のメロディーも良いんですよね。特にイントロから唄い出しまでと、「古いページは破りすてろ」から大サビまでのあたりは、ピアノならではの美しさと繊細さがあります。

 今回のトラブルについて明るく「全然ためじゃないです」と笑い飛ばしていた彼女ですが、これだけの実力者がまだ選抜未経験というのも勿体ないなと思います。勿論、48グループの中の物差しが別にあるんだとは思います。握手の売り上げだったり、SNSのフォロワー数や外仕事での結果だったり。だから、一概には言えないと思うんですが、このまま世間的にみた時に「影の実力者」で良いのかという疑問はあります(なんか、初めて兵頭葵さんを知った2年前にも同じようなことを書いた気がしますね)。
 何でも出来る「器用貧乏」で終わらすのではなく、アイドルとして活躍できる場をどんどん提供してい欲しいなと思っています。
 個人的には、NHKのEテレの教養番組とかどうですかね?クラシック音楽系の。
 あと、TwitterやInstagramのアカウントがOKなら、VoicyやSpoon、ポッドキャストやhimarayaといった音声メディアにアカウントを作って、「あおぞらラジオ」やピアノ配信をどんどんしていくのはどうでしょうかね?
 showroomというメディアは、ある程度認識されたものの、大分視聴者のタイプや母数は絞られている気がするので、新しいメディアで誰よりも先に新しい層を取り込んでいくのはどうかと思いましてね(勿論、運営が新しいプラットフォームにOKが出るかという別の問題がありますけどね)。

 20歳を過ぎたことで仕事の幅も増えて行くと思うので、これから彼女がどんな仕事と関わったり、どんな曲と出会っていくか、楽しみにしています。音楽に対して誠実な人だというのが、伝わってくるので、今以上に報われて欲しいです。
 その中で、様々な修羅場が待っているでしょうし、板の上の魔物が現れることもあるでしょう。けれど、彼女だったら、普段から磨いているスキルで片付けて、後でこっそり笑顔で教えてくれる気がしています。


2021年3月17日水曜日

平田詩奈の走り方

非日常から日常へ


 マラソンとランニングの違いを聞かれたら、皆さんはどう説明するでしょう?
 もし、僕が説明するとすれば、マラソンには競技性があって、地方自治体や企業に開催されることが多く、距離や日程が決められているものだと思います。それに対して、ランニングは基本的に競技性がなく、走るペースやコース、走るタイミングも自分で決めて行く必要があります。
 さらに考えて行くと、ランニングカルチャーの広がりの背景には2007年に行われた東京マラソンの開催は無視できないですし、SKE48の地元である名古屋ウィメンズマラソンが開催など、各都市でマラソン大会が開催されています。日常的にランニングで走っている風景が、大会の開催によって少しだけ非日常の風景に変わるということも挙げられるかも知れません。

 SKE48のメンバーが名古屋ウィメンズマラソンに2017年に高木由麻奈さんが、ランナーとして出場してから、2019年までオフィシャルサポートランナーとして参加していました。
 平田詩奈が参加したのは、2019年のウィメンズマラソンのことでした。
 彼女の大会参加や大会での様子は、東海テレビの「Run Way Story~彼女の走る道~」という番組でも取り上げられています。
 
「人数が多くて周りのメンバーに埋もれちゃうので、自分の個性を見つけるためにこのマラソンを走ろうと思いました」
 番組の中で、彼女はマラソンを走る理由をそう語りました。
 確かに48グループは個性の大渋滞状態です。
 このマラソンに関しても、先ほども書きましたが高木由麻奈さんという先駆者が居ます(更に遡ると、ホノルルマラソンを走ったメンバーたちとかも)。あくまで、マラソンを個性にするのではなく、個性を見つけるため(その後の番組テロップでは『自分を変えるため』)。

 先日、アラスカをテーマに写真を撮っている写真家の松本紀生さんの写真展と講演会に行った時、松本さんが「自分は写真家という肩書きが欲しかったんじゃない。撮りたいものを懸命に追う過程を充実させたかった。社会に出ると結果が求められるけど、そうじゃないものもあっていい」と語っていたのを思い出しました。彼はアラスカへの旅の資金を稼ぐために3か月間、深夜の工場の検品作業をしながら、嫌と言うほど自分と向き合うことになったそうです。それはアラスカに行ってからも同じで、雄大な自然の中でたった一人、シャッターチャンスを待ちながら、内省を繰り返していたそうです。

 ふと、練習で走っている平田さんの映像を観て、彼女は一人で走りながらどんなことを考えていたんだろう?と思いましてね。
 どんな言葉が溢れていて、どんな音楽が彼女の中では駆け巡っていたのだろうと、上記の松本さんの言葉から考えました。自主練主をしている時、そして、レース中。
 ウィメンズマラソンのあの日。
 19キロぐらいから重くなっていく足、24キロぐらいから降り始める雨、32キロぐらいから一旦歩いてまた走りだした時、沿道から見えたファンの方々の姿。
 走り続けた6時間10分の間、どんな言葉たちが生まれて、今も残っているんでしょう。 
 丁度、フルマラソンから約2年経った、2021年3月10日の公式ブログでも、フルマラソンを走ったという経験についてと、雨の中で応援してくれたファンの皆さんへの感謝を書いていました。それだけSKE人生の中でも忘れられない経験だったんでしょう(約1年前の2020年3月9日の公式ブログでも貴重な経験だということを書いています。なんならこっちの方が詳しいです)。
 
 番組の終盤で「これをきっかけに応援してくれる人が増えた」と語っていましたが、目標に向けて努力していく姿に心を打たれた方も多いのではないでしょうか?
 「挑戦する前よりは、なんか個性を持って、自信も持って活動できるようになったと思います」と話す笑顔は、春風のように爽やかでした。
 
 やがて、彼女はどんどんあか抜けて行き、SNSや「1たす1は2じゃないよ!」動画での私服のお洒落さとその服たちのデザインや彩りに負けない素材の良さは、NMB48の吉田朱里さんのようにモデルとしてやコスメのプロデュースでの才能も発揮できるのでは、と期待させられるものでした。ううむ、この辺りはファッション業界と運営に、もっとパイプがあればという慙愧の念に堪えません(成人式の写真を見ると、和洋どちらも行けそうなだけに)。



 いや、もっと言うならば、もう少し早く僕も平田詩奈の物語を読んでいれば、という思いを抱きました。

 なーやんに第1印象を「ギャル」と言われて、太陽のように明るく笑う姿を見ると、何故かこちらも笑ってしまう親しみやすさもお洒落さの裏にあります。大谷悠妃の天才ぷりに笑いながらツッコむ時の少し上品な笑顔も素敵でした(ちなみに、2019年3月8日の公式ブログを読むと、ゆうゆが沿道に応援に駆けつけてくれていたことも書いています。僕はこのことを知ってゆうゆ株が爆上がりインフレジンバブエ状態になりました)。
 きっと、これからも彼女の観ていない動画やブログには様々な発見が潜んでいるでしょう。初めて記事を書くメンバーあるあるなんですが、集団で踊っているとそのメンバーばかり暫くは視線で追いかけるようになってしまいます。この数日間は、平田さんがそうでした。

 しかし、彼女はもうすぐSKE48を卒業します。
 48グループという様々な競争があった世界の中で、彼女は個性や自信を身につけ、自分の足で新しい道へ走り出します。
 卒業後については、まだ詳しく分かっていませんが、今度はランニングのように、毎日を自分のペースで走っていってほしいなと思います。あの時、雨の中から聞こえた声や多くのファンの方々のメッセージを、時々思い出しながら。 

 

2021年3月14日日曜日

わくわく企画「自分でセットリストを考えよう④ Movement公演」

 運動を彩る音楽たち


 先日、自転車で10キロぐらい海辺を走ることがありましてね。

※詳しくはこちらの記事で!
 https://note.com/oboeteitekure913/n/n53019406f3c8


 自転車で走りながら、STU48の「ペダルと車輪と来た道と」を聴いていると、なかなか気持ち良いなと感じました。
 そこで、今回は「Movement」、運動や動きをテーマにした公演が出来ないかなと考えました。
 我々は生活の中で移動します。
 ある時は自分の足で、ある時は自分がコントロールする車で、そしてまたある時は誰かがコントロールする電車や飛行機で。

 その僕らの移動を彩る曲をテーマにセットリストを組んでみました。

 メンバーは、運動が似合いそうなメンバーで選んでみました。
 それでは、いってみましょう、まずは曲から!

1、Escape(SKE48)

2、大声ダイヤモンド(AKB48)

3、道はどこまで続くのか?(SKE48)

4、微笑みのポジティブシンキング(SKE48)

MC

5、思い出以上(SKE48)

6、クロス(SKE48)

7、恋よりもDREAM(SKE48)

MC

8、センチメンタルトレイン(AKB48)  

9、スルーザナイト(SKE48)

MC

10、バイクとサイドカー(SKE48)

11、希望的リフレイン(AKB48)

EN1、放課後レース(SKE48)

EN2、I LOVE AICHI(SKE48)

MC

EN3、花の香りのシンフォニー(SKE48)


出演メンバー

松井珠理奈、斉藤真木子、須田亜香里、山内鈴蘭、北川愛乃、平田詩奈、青海ひな乃、伊藤実希 


1、Escape(全員)


 いきなり、「Escape」からかい!と思った方もいらっしゃるかもしれませんが、「Escape」って、置き所を間違えると曲のインパクトが消えてしまうこともあるかな、とも最近思ってましてね。
 名古屋ドーム2日目や全国ツアー奈良の1曲目のように、ライブのワクワク感を増大させられる曲の一つだと思っています。
 歌詞の中でタクシーが登場しますが、夜のドライブのスタートとしては絶好の1曲かもしれません。センターは、山田みずほとはまた違った浮遊感が楽しめそうな、よこにゃんで行きましょう!

2、大声ダイヤモンド(全員)


 今度は自分で走るタイプの曲を選んでみました。
 テンポがランニングにぴったりの曲なんですが、イントロがかかった時に、グッと引き締まる感じが好きで選びました。
 センターはやはり松井珠理奈でしょう!

3、道はどこまで続くのか?


 盛り上がる曲が続いたので、少しクールダウンする曲を。
 Aメロが大好きなんですが、天気の良い日に散歩するのにぴったりの曲です。
 歌詞の中では車が登場するので、ドライブのスタートにも良さそうですね。
 センターは、今、メキメキ成長中の伊藤実希ちゃんでいきましょう!

4、微笑みのポジティブシンキング(SKE48)


 散歩やサイクリングに似合いそうな曲をもう1曲。
 こちらも天気の良い日の散歩とかに似合いそうですね。
 センターは、この曲の世界観が似合いそうな平田さんで!

5、思い出以上(斉藤真木子、山内鈴蘭、北川愛乃)
※公式の動画がなかったので、サブスクなどで探してみてください。
 ここからはユニットブロック!
 まずは、夜のドライブに似合いそうな疾走感溢れるユニット曲を。
 「思い出以上」は歌詞も大好きなんですが、イントロからAメロまでのメロディーが凄く好きなんですよね。
 センターはこれからの期待を込めてよこにゃんで!
 そして、若いセンターが暴れられるように、安定感のあるベテランの二人で固めてみました。

6、クロス(松井珠理奈、平田詩奈、伊藤実希)
※公式の動画がなかったので、街で探してみてください。
 次は夜のバイクツーリングに似合いそうな「クロス」!
 結末が不吉な感じですが、こちらも疾走感があって好きです。
 センターは、一度珠理奈のクロス衣装が観てみたかったというのがあって、こちらを選びました。

7、恋よりもDREAM(斉藤真木子、須田亜香里、青海ひな乃)
  
 ランニングしながら、ペースが上がりそうな曲を持ってきました。
 谷の声がキレイで大好きなんです。
 今回は、あえて青海さんの引き出しを広げて観て欲しいと思って投入してみました。
 真木子恐怖のユニットブロック2曲目という現象が起こっていますが、彼女ならやってくれるはず!

8、センチメンタルトレイン(全員)
 

 自分で移動をコントロールするのも良いですが、時には誰かに運ばれるのも楽しいもの。
 まずは、電車曲です。
 珠理奈の総選挙1位曲の「センチメンタルトレイン」。
 毎日、通学で乗る電車の風景が切なく変わる名曲です。
 センターは、やっぱり珠理奈で!

9、スルー・ザ・ナイト(全員)


 誰かに運ばれる系の曲、第2弾。今度は助手席からの風景です。
 よくセクシーな衣装に持っていかれがちですが、メロディーがめちゃくちゃカッコいいんですよ。
 センターは勿論、この曲のヴィジュアライズ化のプロ、山内鈴蘭さんで!

10、バイクとサイドカー(全員)
 

 サイドカーと言えばキカイダーという方もいれば、仮面ライダーカイザという方もいらっしゃるかもしれませんが、僕はこの曲です。
 のんびりとした西への移動を描いたこの曲は、コンサートで歌われることは少ないんですが、2番のサビの歌詞が凄く良いんですよね。
 センターは、だーすーで。彼女の歌声とこの曲の世界観が凄く合いそうな気がしています。

11、希望的リフレイン(全員)


 MVの疾走感から選んだ1曲です。
 「Escape」から始まった本編ですが、夜の疾走感とは真逆の真昼の疾走感を感じてこの曲を選びました。サビ前のメロディーが本当にカッコいいんですよ。ランニングしながら聴いていると、少しだけ足が軽くなります。
 センターは、疾走感が似合う斉藤真木子で本編をしめましょう!

EN1、放課後レース(全員)


 アンコールで盛り上がりそうな1曲です。
 歌詞に登場する放課後の風景描写も好きなんですが、曲の疾走感ですよね。
 自転車に乗りながら聴くのも楽しいですが、レースの時に聴いても楽しいかもですね。 
 センターは、青海ひな乃さんでいきましょう!

EN2、I Love AICHI(全員)


 移動や運動が終わって、ゴールした時に聴きたい曲も選んでみました。
 この曲の風景も好きなんですが、サビの単純だけど爽やかさがある部分が好きです。
 センターは、だーすーでいきましょう!

EN3、花の香りのシンフォニー(全員)


 最後は、もの凄くゆっくりと大事な人と移動していく曲を選びました。
 移動しながら、僕らはふと気づくことが沢山あります。
 この曲の場合は、花の香りがきっかけで一歩踏み出すことが出来ます。
 僕らの毎日の移動も、ちょっとしたきっかけで発見や出会いや進展があるかもしれません。
 センターは、平田さんで見てみたいです!

 今回もセットリストを作ってみましたが、皆さんが普段、聴いているような曲やプレイリストにいれてみたい曲はありましたでしょうか?
 「Stand by you」や「素敵な罪悪感」も入れたかったんですが、今回はこれでいきたいと思います。
 さあ、天気が良いし、ちょっと出かけますか。

2021年3月11日木曜日

AKB48グループ「東日本大震災復興支援配信〜誰かのためにプロジェクト2021〜」配信の感想

 忘れないことずっと仲間なこと


 本日で、東北で震災があってから10年になります。
 AKB48グループは、震災があった東北地方への訪問を続けています。
 これまでの歩みがまとまった映像が本日、生配信で公開されました。
 ちょっと観てみましょう。

 


 ううむ、こうして年代順にみて行くと、最初は不安の中、表敬訪問をしていった彼女たちが徐々に元気を与えられる存在になっていき、その関係が形になって残り始めているフェーズになったのかな、と思います。
 ある人は48グループから生きる希望をもらい、ある人は48グループから未来へのヒントをもらう。


 印象に残った点をいくつか挙げて行くと、まずは10年前の東北のリアル。
 特に2011年から14年ぐらいまでの町の光景は、観ながら絶望感を感じるぐらいの瓦礫の山がそこにはありました。怪獣映画が好きな僕が見ても、こんな絶望感がフィクションではなく、リアルの中にある恐ろしさを感じました。自分の故郷がこうなったら、と仮定した時に凄まじい喪失感を抱きます。
 
 次に家や家族を失った子供たちが、はしゃいで踊っている様子を見て、ある小学校の教頭先生が「子供たちのありえない姿、見させていただきました。肩組んで、ジャンプして、手を振って。あり得ないんですよ。あの子供たちのかなり多くの子がおうち流されました。親戚、家族、亡くした子もいます。思い出の品も大事なものも、全部流れて無くなって、今、住まいも仮設住宅にいる子もいっぱいいるんですけど、あんな姿はじめて見ました。皆さんの力ですね。すごいです。ぜひ続けてください」という場面がありました。
 ここでアイドルというものが、決して不要不急ではなく、誰かに力を与えるものなんだと感じました。それが、子供たちという忖度を知らないものたちだからこそ、余計に。
 この教頭先生の話を聞いている、珠理奈が思わず泣きそうになっているところも印象的で、他者の痛みを想像できる優しい人だと思いました。

 優しさで言うと、かおたんの寄り添い方も素敵でしてね。
 山田町との付き合いはSKE48ファンの皆さんの中では有名だと思いますが、現地のお子さんからの手紙を聞いていると、東北への訪問を点で終わらせずに線にしていく感じがしましてね。しかも、その点と点とつなぐ線は運営が用意したペンだけではなくて、自分がプライベートで行って、より太い線にしていくところが流石だと思いました。
 2013年から2019年にかけてどんどん成り上がって行ったかおたんですが、どんなに立場が変わっても、東北の人たちとの関係が変わらないのが彼女の良いところだと思います。特に、お手紙を聞いている時の眼差しと表情の豊かさを観ていると、本当に良いアイドルがSKE48には居てくれたな、と嬉しくなります。
 
 それから、東北の映像を観て、必ず思いだすメンバーがいます。
 それがみなるんこと大場美奈です。 
 今日の配信でもコメントを求められて、凄く良い言葉を残しています。
 「沢山の言葉を現地の方からかけていただくんですけど、その中でもやっぱり『忘れないでいてくれてありがとう』って言われたことを凄く印象に残ってて。私達としては、絶対忘れることは無いのに、被災された方々はそういう言葉をかけてくれているっていうことは、そういうことに不安だったり、何か思っていることがあるんだって感じた時に、これから自分がいくつになった時も絶対に忘れないでいようと思ったし、これから私たちが出来ることは少ないかもしれないけど、全力でやっていけたらいいなって、凄く強く思いました」
 丁度、彼女が被災地へ行き始めた時、彼女はスキャンダルで様々なものを失っていました。
 もう一度、大場美奈を再興させ始めていた時でもあったのでは、と僕は思っています。
 ドキュメンタリー映画の2012年のエンディング付近で、100年松を見上げるみなるんの表情が未だに忘れられません。あの時、彼女はどんなことをイメージしていたのか。
 10年近く経った彼女の顔は穏やかでした。

 震災から10年。
 東北出身の48メンバーも増え、気づけば新潟にNGT48も出来ました。 
 総選挙の会場にもなりました。
 未だに、「掌が語ること」も歌い継がれています(本気を出した時の秋元康って本当に良い歌詞かきますよね。最後の「ラララ」のとこで毎回号泣してしまいます)。

 
 そして、ヒット曲があるって大きいことだな、とも思いましてね。
 大人から子供までみんな知っている曲がある。
 一緒に歌ったり、踊るだけで少しだけ気分が明るくなる。
 いや、口ずさんだり、メロディーにゆられるだけでも良い。
 大変な「日常」を乗り越える力をもらえる。
 それは、問題の規模こそ違えど、僕らも同じかも知れません。

 次の10年で、東北がどんな風になっているのか。
 ずっと、48グループとの線がつながり続けて欲しいなと今日の配信を観て思いました。

2021年3月10日水曜日

「SKE48 SHAKE」の可能性

 場の拘束を離れた先にあるもの


 2021年3月9日、SKE48の新しいアプリ「SKE48 SHAKE」の発表がありました。
 


 他のグループは既にオンラインのトーク会を始めていましたが、いよいよSKE48も開始となります。

 これまでの48グループの握手会は大都市を中心に開催され、そこを目指して全世界からファンの方々が集まっていましたが、これからは自宅やコワーキングスペースの小さい個室や刑務所の独房からも、場所を関係なくメンバーたちとお喋りできる環境が整ってきたわけですね。
 
 単純に、関西から四国のど田舎に引っ込んだ僕からしたら、「やったね!」と坂本真凛ちゃんばりに叫びたくなるところですが、一旦、冷静にこの「SKE48 SHAKE」の導入から見えてくるものを考えていきたいと思います。

 まずは、先ほど挙げた「場」からの解放ですね。
 場所に拘束されないということは、寝落ちして握手券を溶かすということは無くなります。僕も昔、中西優香との写メ会券を丸ごと溶かした思い出がありましてね(1部からだったのに、寝坊したんですよ)。こういう事故が起こりにくくなるのではと思います。
 また、海外のファンの方も申し込みがしやすくなるのでは、と予想しています。
 たとえば、珠理奈レーンに並んだことがある方でしたらご存じの方も多いかもしれませんが、海外のファンの方多いですよね。わざわざ日本に来てくれる旅費を想像したら、大変なコストです。その辺りの負担が減るのを考えると、もしかすると、別のメンバーのお試し買いが少し増える可能性もありますよね。是非、珠理奈卒業後のSKE48の方の推しメンも見つけて欲しいなと思います。
 ファンだけではなくて、運営も握手会や現地でトーク会という場を作るための人員コストも減ると思いますしね。オフラインだと愛知を離れることで交通費やホテル代もかかったりしますしね。
 それから、もし、映像が録画しながらという状況でのオンライントークでしたら、メンバーの暴言や嫌がらせをするような人も生まれにくい環境になるかと思います。
 あと、家でのオンライン対話にこだわらなくて良いのならば、僕だったら時間帯と場所を合わせて、メンバーにビクトリア湖の朝焼けをプレゼントしたり、キリマンジェロの白い雪、それを支える紺碧の空をプレゼントしたりするかも知れません(さだまさしの聴きすぎ)。それは良い過ぎでも、場所から解放されたことで様々なアプローチが出来そうです。

 「場」という拘束から解放された先には、モニターを通したこれまでよりもシンプルな「コミュニケーション」が残ります。
 メンバーとの1対1の対話。
 後ろの人に聞かれるのはちょっとやだなあ、という方や握手会終わりにニヤけた顔を見られるのが嫌な僕みたいなタイプには、とても良い仕様だと思います。

 ただ、握手会という大会場を使った「場」だからこそ発生したものが消失してしまったものもあります。
 まずは、グッズ売り場や当日のイベントですよね。 
 僕も握手会に行った記念に、生写真をおみくじ感覚で1セット買ったものです。
 「いや、そんなもん通販サイトで買えばいいだろ?そして、実家の向こう三軒両隣までヲタバレしたら良いだろ?」と思われる方もいらっしゃるかも知れませんが、あの爆音でシングル曲がガンガン流れて、人が行き交う握手会の会場という「非日常」の場だからこそ、買ってしまうところはあると思うんですよ。お祭りの縁日みたいに。ちょっと気分がハイになるというかね。
 あとは、他の部が始まる前のメンバーたちが歩いてくる姿とかも、会場にいたら観ることができますよね。「近くで見るとこんなに背が小さいのか」というメンバーもいれば、「うわっ、わざわざこっちに手を振ってくれた」と驚かされるメンバーもいます(みいぽぽレーンに並んでいた僕に、丁度、列が途切れた時間帯だったるーちゃんが、ずっと『たっはー!』ポーズをしていてくれたのを覚えています)。こういうのは、現地ならではの楽しみですよね。
 それから、会場でファンの方同士で会うという光景もよく見ますね。僕は特にグループに属していませんし、単独行動大好き人間なので、そういう機会はありませんでしたが、みんなで集まって話すというようなコミュニケーションは、オンラインの1対1のコミュニケーションに特化しているとないですよね。連番で何かメンバーに面白いことを言うとかも難しいかもですね。

 
 あと忘れてはいけないのが、お喋りなので握手ではないんですよね。
 勿論、このご時世ですし、僕は握手することに特にこだわりは無いんですが、それでも握手が個性的なメンバーはいるものでしてね。たとえば、秦佐和子さんの握手に名古屋で行った時は、関西から来たことを話すと、物凄い労わるような握手の仕方をしてくださいましてね。こんな風なコミュニケーションがあるのか、と驚かされたものです。
 他にも行ったことは無いんですが、犬塚あさなさんとかね。手汗がすごいらしいですけど、これも個性ですよね。
 身体的なコミュニケーションも無くなるわけです。


 なんだか、書いているとマイナス面が多い気もしてきましたが、将来的にはこれをメインにするのではなく、サポート的な役割を担っていけると良いのではと、僕は考えております。
 ざっくり書くと握手会の会場を借りてする握手会が70%、オンラインでするトーク会が30パーセントという割合で販売することで選択肢が一つ増え、よりメンバーとのコミュニケーションが取りやすくなるのでは、と勝手に未来を予想しております。
 あと、将来的にメンバー複数名とファン1人というトークが出来るのであれば、全国握手会ではなかなか難しそうだった複数名による同時対話も出来るかもしれません。スマホの画面だと小さいかもしれませんが、タブレットとかならなんとか行けそうですしね。メンバーとひたすら大喜利対決とかしたいですね。
 逆に、ファン複数名とメンバー一人で繋いで、卒業する時のお見送りの代わりとかもできるかも知れないです。出来るか出来ないかでいうと、欅坂46のラストコンサートで会場の巨大モニターいっぱいに、オンラインでつながったファンの方々の顔が映るシーンがあったので、やり方次第では出来ると思うんですよね。

 色々書いたけど、お前は「SKE48 SHAKE」のトーク会に参加するのかという疑問が湧いて来たころかと思います。
 今のところ、参加予定は無しです。
 理由は2つで、一つはお金が無い。この問題はもうすぐ解決されそうです。
 もう一つは、推しメンの五十嵐早香が休業中であること。
 他にも魅力的なメンバーはSKE48には沢山いるんですが、やっぱり1推しを軸に購入していきたいじゃあないですか(僕だけかも知れませんが)。その軸が無いなら今はまだ買い控えておくかというのが、僕の本音です。
 いや、言いたいんですよ。
 よこにゃんに「ブラスミ観てきたけど、ロボットという役を見事に演じていたし、エルを攻撃する時の構えが美しかった!あと、一緒に『ぐるぐるぐるぐるどっかーん!』したかったです」とか伝えたいですよ。
 尊敬する倉島杏実ちゃんにこのBGMで思いを伝えたいですしね。



「倉島先輩、初めまして。ティーンズユニットは残念でしたけれど、あなたの価値は全く下がっていないです!
 むしろ、あなたはそういう戦いとは全く違ったベクトルで進めるものを持って入ってきたんですよ。あなたには既に『歴史』がある。
 それはあなた自身のSKE48を愛してきた時間だ!あなたがSKE48に使ってくれた時間だ。こればかりは、どんなに大金をはたいてもすぐに買えない!
 だからこそ、あなたが言う言葉は信用できるんです!そして、歴史を知っているから、次の時代への大局観が持てるんですよ!『もう一度、SKE48で名古屋ドームに立ちたい』。あなたが言うから、意味があるんですよ。遅れてきた世代なんて言わせたくない!
 そして、名古屋ドームやトヨタスタジアムといった伝説の場所の先の物語を僕は観たいから(公演の歴史は12周年公演フェスの際に体感したとこの場合は仮定する)!
 だから、ささやかな応援ですが、ガロ―さんぬいぐるみをG12各国の国家予算で4京個買いますよ!
 13周年は名古屋ドームとトヨスタとマジソンスクエアガーデンでやってやりましょうよ!
 こうなったら、戦争だああ!
 SKEファンのみんな、来週もキリコと一緒に地獄に付き合ってもらうぜ!うおおおおおおお!」
とかね(危険思想の持主で、出禁間違いなし)。ちなみに、推しの五十嵐早香に対しては、この倍ぐらいの想いがあります。

 話を戻すと、むしろ、まだ握手会とかに行ったことの無いSTU48のオンライントーク会の方が、僕は先になるかも知れません(甲斐心愛ちゃんがカワイイですしね、じゃなかった、同郷の兵頭葵さんと地元トークもしてみたいですしね)。なんというか、知らないからこそ、ちょっとやってみたい感じでしょうか。待てよ。ということは、同じようにオンラインならやってみようじゃないか、というSTU48に対する僕のような人もSKEに対して出てくる可能性もあるわけですね。うーむ、是非、SKE48ファンの方がよりメンバーを深く知るきっかけになって欲しいですね。

 「非日常」の「場」にメンバーがいるというよりは、自分のいる「日常」の延長にメンバーとの「コミュニケーション」がある「SKE48 SHAKE」。この場をどう楽しむのか、僕も出番が来たら試してみたいと思っています。



※ 最後に少しだけ宣伝というか、相談を。
 普段、ブログでSKE48のことを書いています。
 noteで私的なことを書いたり、10分間の制限時間の中でラジオ機能を使った一人喋りをしています。
 田舎に引っ込んでから、新しい回路が欲しくなりまして、週に1度ぐらいZOOMなどを利用して1時間の制限時間で1対1で雑談するコーナーを作ろうかと思っています。
 コーナー名は「栄、喋っていてくれ」とかそういう肩の力がぬけたもので、内容もダラダラ喋りながら、何か面白さだったり発見が起こればいいし、起こらなければそれでいい。時には難しい問題設定に唸って、最後まで答えが出なくても良い。そんな時間が欲しくなりました。
 1対1が慣れてきたら、月に1回ぐらい希望者で3WAY形式もやりたいなとも思っています。
 僕を介して、知らない人同士が一つのテーマで話していくとかも面白いかも知れません。
 たとえば、僕のブログの読者の方の多くが、SKE48のファンの方かSTU48のファンの方です(坂道ファンの方、アニメファンの方も根強くいらっしゃいます)。この二つの違う「好き」を持つ方々が僕を介して出会うことで、新しい発見や面白さがあるといいな、と思っています。
 一番良い形がまだ分かりませんが(たとえば時間設定や開始時間など)、遊び方はありそうなので、ちょっと試してみたいと思います。

2021年3月8日月曜日

#HappyJurinaDay2021

 おまけの1年か必然の1年か?


 本日、3月8日は松井珠理奈の24回目の誕生日!
 この1年間で、皆さんが見つめている松井珠理奈像にはどんな変化があったでしょうか?
 今日は珠理奈の誕生日ということで、1日じっくりとこの1年間の珠理奈について考えてみたいと思います。

 まず、一番に僕が感じるのは、「饒舌になった」ということです。
 いや、昔から珠理奈はよく喋るでしょ、と思われる方もいらっしゃると思いますが、そうではなくてですね。

 SNSでの発信が増えたことや、「珠理奈HOSUE」というyoutubeチャンネルや有料の「珠理奈‘s SHARE ROOM」が出来たことで、彼女がある程度自由に発信できる環境が整ったのではないか、と思います。
 そして、その発信の中で、ところどころに見えるこれまでアイドルとして向き合ってきた歴史が感じられるものが多かったです。
 明るく楽しくて、時々ポンコツな彼女の発信の中で一番心に残っているのはこれです。


 


 昨年引退したまゆゆのこと、そして、自身の引退のこと。
 読んだ時は、驚きというよりは納得の方が大きくてですね。
 以前も、「見たくないもの」を沢山みせられてきた珠理奈の立場にたって考えれば、これ以上傷つきながらも芸能界に居てほしいか、というと申し訳ない気がするぐらい、見えるところや見えないところで好き放題書かれてきたと思うんですよね。
 物凄く浅く反射的に悪口を書く人間が居れば、じっと失敗を待っている人間もいます。どちらも限られた人生の時間を、もっと建設的なことに使えよ、と思ってしまいます。
 卒業を控えて毎日伸び伸びと発信している彼女の姿を見ると、僕らの日常の時間が少しだけ柔らかになります。
 

 メディア出演では「格付けチェック」や「鍵のかかった部屋」、「冒険少年」なんかもありましたが、プロレス、格闘技関係が印象的でしてね。
 プロレスリングノアでは、リングに上がって超善人の蝶野正洋さんにビンタしてましたね。「週刊プロレス」の表紙にもなりましたし。新日本プロレスファンの僕としては、また新日のアンバサダーとかもして欲しいんですけどね。なんか、ケニー・オメガのいるAEWと今年の夏ぐらいにからみそうな気配もしてますし。


 そして、アイドルとしては、最後の「手をつなぎながら」公演出演、メンバー全員で挑んだ最後のシングル「恋落ちフラグ」の2点が思い浮かびます。どちらも自分の大事なものをSKE48に残して行くようでした。
 特に「恋落ちフラグ」の名古屋ドーム(今はバンテ―リン!ですね)で、もう一度踊るということを形を変えて後輩達に体験させたのは、いつかもう一度ここで踊る為の布石になれば良いなと思います。

  

 これからの展開への布石といえば、珠理奈自身もそうで、アイドルのプロデュースも本格化していきました。
 

 Black Pearlという珠理奈プロデュースのユニットでは、メンバー選びから作詞まで手掛け、後輩達への熱いメッセージと説得力溢れる内容になっています。また、メンバー選びも彼女ならではの視点になっていて、順当なメンバー、再びチャンスが巡ってきたメンバー、大抜擢のメンバーと面白い組み合わせになっているな、と感じました。
 自分の卒業曲を他の人からの言葉ではなく、自分で書いてみせたことは、彼女が身体的にだけでなく、表現の部分でも大人になったんだと思います。そうすることで、秋元康視点からの珠理奈像との対比にもなるかな、と思っています。
  

 来月で彼女はいよいよSKE48を卒業します。
 本来だったら去年の9月に卒業しているはずだった彼女。
 この運命のいたずらは、僕らがもらったボーナストラックだったのか、それとも大河ドラマの中で必然のチャプターだったのか。
 まだまだ続くSKE48の歴史が証明していくでしょう。
 色々と書きましたが、人生の半分以上をアイドルに捧げてくれて本当にありがとうと言いたいです。
 これからは24歳の1年は新しいことの連続だと思いますが、まだまだ僕らの心を熱くさせて欲しいですし、時にはそのパフォーマンスで圧倒してみせて欲しいと思います。そして、センターの景色を見続けた人だから導けるプロデュサーとしての手腕にも期待したいと思います。

 自由に。


 もっとジタバタしながら、やりたいことだけやればいい!



2021年3月6日土曜日

手を動かし続けながら

人と人の間に物を置くことで

 中国の故事成語に「眼高手低」という言葉があります。
 「眼」が「高」いというのは、美術や文学の批評力や鑑賞力があることです。
 そして、「手」というのは、何かを創作したり制作する技術のことをさします。
 それが「低」いということで、「批評なんかは上手なんだけど、実際に作らせると下手」、つまり、「口だけ」という意味になります。「眼高手高」を目指さねばならないということですね。
 しかし、「暮しの手帖」の創刊編集長で有名な花森安治さんは、この言葉に新しい意味を加えます。
 「手低」の意味を「現実の生活に着地」するという捉え方をして、「高い理想を持ちながらも、現実もよく分かっている」という意味であるとし、「暮しの手帖」の編集方針にしたそうです。高い理想に辿り着く為に、生活の中で出来ることを提案していこうということですね。手を動かして少しずつ日常を豊かにしていくことで、結果的に生活に思想が宿っていく感じです。
 東京大学大学院教授であり、ソニーコンピューターサイエンス研究所副所長の暦本純一さんも(スマートタッチを作った人ですね)、最新の著作「妄想する頭 思考する手」の中で、手を動かすことの大切さを語っています。手を動かさないと失敗できないし、試せない。そして、毎日手を動かしつづけることで、周りの人は諦めるようなことや笑われるようなことも、発明に繋がる可能性があるそうです。

 僕は、SKE48の井田玲音名のことを思い出しました。
 最初に断っておくと、僕は2019年ぐらいまでSKE48の6期生に対しては、あまり良い印象はありませんでした。丁度、2013年の春にメンバーの大量卒業と初めての組閣があり、1期生やチームSが持つ独特の緊張感が薄れていき、研究生たちはかおたんを中心に少し違ったイズムの元に動いているように見えたからです。
 そして、ドキュメンタリー映像の「アイドル」の中で「6期生がこれからのSKE48を作っていきますよ」という押しつけがましい演出にげんなりしました(ドキュメンタリー映画の技法としては最低だと思います。逆にテレビのドキュメンタリー映像としては正解だと思います。個人の感想です)。
 ただ、メンバーたちには罪はなくてですね。
 この映像がブルーレイ化した時に、特典ディスクとして付いてきた6期生たちの雨の中の単独コンサートを観た時に、「ああ、この子たちはこの子たちで、周りの評価に苦しみながら必死にもがいているんだな」と感じましてね。
 井田玲音名が、涙を流しながら「私たち6期生は甘えているとか言われて来たけど、ちゃんと成長してるんだって。自分では分からないけど、こうやってみんなで集まった時に強く感じました」という言葉の前半が特にそれを感じさせられました。

 さて、話を戻すと、井田玲音名といえば、劇場公演の出演回数の多さであったり、過去に行われた12公演全てに出演してきたりと、公演職人としての印象がまず強いです。また、「よりぬきモバイルさん」の井田玲音名特集の回を読むと、松井珠理奈や斉藤真木子の二人が劇場公演を副音声解説した時も高い評価を得ていました。
 今では子供たちにダンスを教えるお手本の立ち場にもいます。
 また、2019年10月に松井珠理奈プロデュースで、ソログラビアを披露。
 現在も、写真集出版の権利獲得に向けて、「大富豪は終わらない」のイベントにチャレンジしています。
 彼女のプロフィールを確認すると、趣味や特技に入っている「ダンス」のスキルが活かされていますし、鍛えられた身体性がグラビアにも生きてきているのだと思います。
 ただ、「公演」や「コンサート」、「グラビア」というのはいずれも非日常的なものだと僕は捉えています。メンバーにとっては、日常的なものかも知れませんし、「公演」はちょっとした非日常ですし、「コンサート」はさらに日常を離れた祝祭性があると思います(この辺りは最近の落合陽一さんと堂本剛さんの対談が面白いですよ)。
 僕が彼女の活動で興味深いことは、実は日常に関することなんです。
 たとえば、毎日Twitterで書いている、「#おはよう井田ちゃん運動」と「ラッキー〇〇」が興味深くてですね。もうこれを初めて5年以上になりますが、毎朝、メンバーから「ラッキー〇〇」というものが提示されて、場合によっては生活の中に取り入れて行く。ここでの「ラッキー〇〇」は宗教的な取り入れ方ではなく、自分が普段意識しないものを推しが提示して、ほんの少しだけ日常に変化がある(普段意識していたものなら、なおラッキー感がありますね)。簡単なようで、これを継続するのはなかなか大変なことだし、生活の中に一つレイヤーが加わるのは豊かなことではないかな、と僕は思っています。ある時は、「おっ、これは今日あるからリプ欄に写真貼ろうとか」、「いや、それはないのよ。でも、今日家に帰るまでには出会えるかも」とかね。
 「かさ」だったり、「パン」だったり、「水色」だったり、日常の「風景」になってしまっているものに、別の意味を与えるところが本当に素晴らしいと思います。
 「風景」に意味を加えるといえば、サンシャインサカエから羽豆岬へ徒歩で15時間かけて約60キロの道を歩いて行ったのもそうですね。頭で思いついても、なかなか実行できることではないです。それでも、自分に出来ることをやっていく、「手を動かす」という姿勢が素晴らしいと思います。
 そう、井田玲音名の素晴らしいところは、日常を少し豊かにしてくれるところだと思います。自粛期間中の動画2種も、「ワクチンを開発する!」とか「ディープラーニングを脳に埋め込む!」のような非日常的なものではなく、我々にも出来そうで、でも日常が豊かになることをアップしています。



 おにぎりを握って、ひなたぼっこをする。時々、窓から外を眺める。
 「いや、普通だろ」と思うかも知れませんが、実際にやってみると少しだけ贅沢な時間を過ごせます。動画の中の「普段気にしてなかった景色だったり音だったりに気づけたりして、また新たな発見がね、あるんじゃないかなと思うので」という言葉には、彼女自身も日常を自分で少しだけ豊かにしています。
 日常が豊かだからこそ、公演という非日常の場でのパフォーマンスも一際目を惹くのかもしれませんね。
 
 今日も彼女は「手を動かして」いきながら、次の目標へと進んでいくと思います。爆発的な猛ダッシュではなくて、羽豆岬へ一歩一歩あるいて行ったように。でも、その少しずつの歩みがやがて、理想としている「選ばれる人になる」へ近づいていくと思います。
 動かし続けた手が何を掴んできて、今度は何を掴むのか?
 いつか、彼女のラッキーアイテムに「写真集」が来るのを楽しみにしています。
 

2021年3月5日金曜日

「SKE48松井珠理奈を漢字1文字で表すと??」の感想

 それぞれの視線から見た珠理奈像


 漢字は表意文字です。
 漢字の中に意味や音を表す記号があり、いくつかの読み方があります。
 今でこそ、漢字の意味は定着していますが、万葉の時代まで遡ると、今とは少し違った意味や今では消えてしまった意味、書き方があるそうです。
 和歌が遊戯のメインだった時代には限られた文字数の中に少しでも意味が込められるようにという狙いもあったのかも知れません。
 我々が持っている名前も多くの場合、漢字が含まれていて名前を付けてくれた人の想いが込められています(ちなみに、僕の母は全部ひらがなでした)。

 かように漢字というのは、面白いもので、「あなたを漢字1文字で表すと?」のような質問が面接なんかでもありますよね。
 今回は「松井珠理奈を漢字1文字で表すと」なんですが、それぞれの選んだ漢字が珠理奈との距離感だったり、珠理奈への想いだったりが見え隠れしてなかなか面白いですよ。

※公式動画はこちら!


 ううむ、「輝」や「愛」や「真」が多い印象ですかね(奈和ちゃんの『愛』の字がキレイでしたね!)。
 9期や10期のメンバーからしたら、遠くの憧れのような存在(この漢字もありましたね)でもあるのかも知れません。
 ここからは、気になった漢字を箇条書き形式で。

 大谷さんの「見」という漢字のチョイスが凄く面白くて、彼女を見る目が少し変わりました。同じくまーやんの「目」も同じ理由で良いなあ、と思いました。
 川嶋さんの「懸」のチョイスもシングル曲と絡めていて、「流石!」と言いたくなります。ほののや石塚さんや鬼頭さんの「笑」なんかも、珠理奈がいることでその場が明るくなる感じが出てますし、真凛ちゃんの「厳」というチョイスも彼女が持つ1期生だからこその良い意味での緊張感も表していて好きです。珠理奈の歴史から見ると石川さんの「戦」も似合ってますね。本当に色々なところで戦ってくれました。
 だーすーの「隣」は、SKE48のトップを共に走ってきた彼女ならではの漢字だと思いますし、「背」から「隣」になっただーすーの成長物語も漢字のチョイスから感じますね。
 るーちゃんの「友」も、彼女の自然体な人懐っこさが出ていて好きです。鎌田さんの「要」と書いて「かなめ」を選ぶセンスが素敵です。
 どんちゃんの「好」のチョイスも珠理奈ファンのどんちゃんらしいですね。
 他にも「光」や「陽」という明るいイメージの言葉が多かったですね。ちなみに、「神」は新日本プロレスの現在のチャンピオンである飯伏選手がよく「神になる」って言ってますね。
 あと、全然関係ないですけど、この動画のはたごんの眉毛の雰囲気が好きです。

 こうして、いくつか気になった漢字を羅列していきましたが、それぞれの漢字からSKEメンバーから見た松井珠理奈像が姿を現してきましたね。それは、先頭に立ち、輝き続け、栄という土地を有名にし、メンバーたちに未来を見せてきた姿ではないか、と思います。

 で、散々メンバーの選んだ漢字を見てきたので、僕も何か1文字選ぼうかな、と考えたわけですよ。
 最初は「ダイヤモンド」を漢字で書いて「金剛石」。そして、そこから1文字選んで「剛」にしようかと思ったんですが、直感で浮かんだのは「零」なんですよね。
「珠理奈が『零』だと?許さん!お前が田舎でなかなか映画観に行けなくなったから、『シン・エヴァンゲリオン』のネタバレを初日の朝にお届けしてやる!」と思われた珠理奈ファンの皆さん。まあ、ちょっとここに座って、お茶でも飲みながら話を聞いてくださいな。
 まず、「零」はアイドルのポジションだとセンターのポジションですよね。まさに珠理奈にふさわしい。そして、始まりの数字でもあります。0から数字が始まっていきます。そして、正でも負でもなく、素数でも合成数でも単数でもない、唯一無二の存在です。
 更に数学の集合論では、空集合の濃度であり、「リンゴを1個も持っていない状態は、リンゴを0個もっている状態」とも考えられるそうです(数学は専門じゃないんで間違ってたらごめんなさい)。つまり、松井珠理奈が居ないSKE48は松井珠理奈が0人いる状態でもあるんです。もう彼女の存在はないんですが、概念としては0人の珠理奈が残る。そんな願いも込めて「零」を選びました。

 皆さんは、どんな漢字を選んだでしょうか?

 個人的には、珠理奈がこの動画を観て、一人一人の文字の感想を言っていく動画が観てみたいんですが、珠理奈HOUSEさん、どうですかね?

2021年3月3日水曜日

わくわく企画「自分でセットリストを作ろう③ アンプラグドライブ」

 声という楽器


 皆さんは、アンプラグドライブはお好きでしょうか?
 「アンプラグド」つまり、電気を使わないプラグを通さないというライブです。
 もともとはアメリカのMTVの1コーナーだったそうですが、アコースティックな音楽を楽しむだけでなく、ヒット曲のアレンジを楽しむ試みでもあったそうです。
 僕も先日、大好きなライムスターが日本人のヒップホップグループとして、初のMTV出演を果たしましてね。大好きな曲たちがアレンジされていて、新鮮な発見が楽しくて、これは是非SKE48でも楽しめるに違いないと思った次第ですよ、お侍さん。



 というわけで、音楽的な素養がゼロの僕が、アコースティックバージョンで更に楽しめる感じの曲でセットリストを組んでみましたよ。

 ちなみになんですが、緊急事態宣言ももうすぐ解除されて徐々にコールできるコンサートも帰ってきそうじゃないですか。それだったら、この手拍子とかしかできない状況でも輝くタイプのコンサートはないかと考えた時に、このタイプのコンサートが良いんじゃないかというもう一つのテーマもあります。
 メンバーは、歌唱力があるメンバーで、声が好きなメンバーを選びました。
 声ってある意味、持って生まれたギフトだと僕は思っています。
 聴き心地の良い声もあれば、苦手な声もあります。
 音楽に乗せると、楽器のように融合していく美しい声もあります。
 上記の観点で好きな声やもっと聴いてみたい声のメンバーを選びました。

 更に、いつも大きく流れるメロディーが、少し後ろに下がることで、歌詞も浮き上がってくるので、歌詞もじっくりと楽しめるものをなるべく選びましたよ。

 それじゃあ、まずはセットリスト!


1、無意識の色 ーアコースティックバージョンー(SKE48)

2、石榴の実は憂鬱が何粒詰まっている?(SKE48)

3、Stand by you ーアコースティックバージョンー(SKE48)

MC

4、渚のイメージ ーアコースティックバージョンー(SKE48)

5、焦燥がこの僕をだめにする(SKE48)

6、観覧車(古畑奈和)

7、Is that your secret?(SKE48)

8、花火は終わらない(SKE48)

9、君はラムネ(SKE48)

10、待ち合せたい(SKE48)

11、羽豆岬(SKE48)


MC

12、ひと夏の出来事(AKB48)
13、不器用太陽(SKE48)

EN1、大声ダイヤモンド アカペラバージョン(AKB48)
EN2、掌が語ること(AKB48)

MC

EN3、桜の木になろう(AKB48)


メンバー

古畑奈和、谷真理佳、惣田紗莉渚、野島樺乃、杉山愛佳、佐藤佳穂、池田楓、澤田奏音


1 無意識の色ーアコースティックバージョンー(全員)

 


 まずは、普段から聴きなれているシングル曲のアコースティックバージョンで、普段とは違うライブだということを感じてもらう為の選曲です。じゃあ、シングル曲で歌詞が素晴らしいものはどれだろうと考えた時に、少し抽象的な表現でSKE48のニューディケイドをスタートさせたこの曲を選びました。 
 改めて聞くと、自分たちの色を無意識に見つけて欲しいというメッセージにも聞こえます。ここでいう色は、新しい象徴であり、センターであり、グループカラーでもあるように感じます。そういう意味で、今回のアンプラグドライブの1曲目にはふさわしいかなと思います。


2、石榴の実は憂鬱が何粒詰まっている?(全員)



 2曲目にして、SKE48の歌詞で1、2を争うぐらい好きなものを持ってきました。この曲の魅力の一つである複雑に重なっていく音の気持ち良さを外して、歌詞を全面に出してもちゃんと楽しめる強度のあるものだと思い選びました。

3 Stand by you-アコースティックバージョン-


「無意識の色」と同じく、シングル曲でアコースティックバージョンが似合いそうな曲を選びました。元々カントリーっぽい曲なので、相性は良いのではと思い選びました。

4、渚のイメージ-アコースティックバージョン-(澤田奏音)


 出来るだけ、一人一人の歌を楽しめるようにということで、MCを挟んでここからユニットブロックです。
 まずは、サンちゃんから。
 10期生の曲を彼女が、限られた音の中でどう表現するのか、興味があり選びました。
 彼女の笑顔と歌唱力なら、夏がやってくるワクワク感を表してくれるのでは、と思います。次の曲とどちらにするか迷ったんですが、彼女の爽やかさでこちらを選びました。

5、焦燥がこの僕をだめにする(池田楓)


 近頃、かえにゃんの配信をまとめて観る機会がありましてね。
 結構好きな声で、彼女がソロで歌うならどんな曲がいいだろうと考えました。
 爽やかな感じの曲も良いんですが、内面に潜っていく曲も良いのではと思いこれにしました。大サビでのギターの音だけになるところが凄く好きで、内面をかきむしられるような焦燥を表現してる感じがするんですよね。

6、観覧車(古畑奈和)


 「観覧車」が大好きなんですよ。
 でも、本当に歌われる機会がなくて。
 もっと知って欲しいのと個人的に聴きたくて、選びました。
 これは古畑奈和しかいないでしょう!
 でも、野島さんバージョンも聴いてみたい。

7、Is that your secret?(佐藤佳穂)

 さとかほという多様性のあるメンバーを捉えるのは、なかなか難しいとこなんですが、開き直って彼女を捉えれないという曲を選びました。
 彼女自身、セルフプロデュースが上手い人なんですが、その内面を知りたくなる不思議な魅力と相性が良さそうで選びました。

8、花火は終わらない(野島樺乃)

 アコースティックバージョンにして似合いそうな曲で、思い浮かんだ曲の世界です。くーみんバージョンが非常に印象的ですが、そちらとは違ったアプローチが出来そうなメンバーとして、野島さんを選びました。
 野島さんのソロ曲「夢の在処へ」とは、違う心情や風景描写をどう表現していくか楽しみです。

9、君はラムネ(谷真理佳)
 
 ラジオとかで聞こえる谷の声が好きな方、多いんじゃないでしょうか?
 僕もその一人です。
 彼女がソロコンサートの時に唄った「軽蔑していた愛情」のようなタイプも凄く良いんですが、もっと生活に寄り添った感じの曲が良いなと思いましてね。彼女の優しさと繊細さが生きる曲として、君はラムネを選びました。
 アンプラグドライブとも相性が良さそうな曲ですし、夏のお昼休憩にのんびり口ずさんでる感じで歌ってるところを想像しましたが、皆さんはいかがでしょう?

10、待ち合せたい(惣田紗莉渚) 

 実はさりーの歌声も大好きでしてね。
 個人的には宝塚の雪組曲を選びたかったんですが、SKE48の中でも少しだけ味わいが違う「待ち合せたい」を選びました。少し懐かしい感じの曲ですが、彼女なら曲の世界観を壊さずに自分のものにするのではと思っています。シャッフルで「観覧車」も歌ってほしいですね。


11、羽豆岬(杉山愛佳)
 

 実はあいあいの歌も大好きでしてね。
 普段はダンスも輝いているんですが、あえてアクティブに動かずに唄っているところも見てみたいと思いメンバーに選びました。
 夏の小旅行のワクワク感とサビでの解放感は、若さとキャリアどちらも活かせそうで、杉ちゃんを選ばせていただきました。

12、ひと夏の出来事(全員)
 

 気づいたら、なんか夏に関する曲をいっぱい入れたなと思いましてね。
 だったら、いっそのこと様々な夏曲を総括するような曲を挟んでやれと思い、この曲を選びました。
 飛んでいく帽子と彼女との関係性の変化が、見事に描かれている隠れた名曲です。
 この公演のメンバーで聴いてみたくて選びました。
 
13、不器用太陽(全員)


 アンプラグドと相性が良さそうで、歌詞が素敵な夏曲がそういえばあったなと思って公演の本編のラストは「不器用太陽」を選びました。松井玲奈卒業コンサートでも少しだけみきてぃがアコースティックギターで、披露していましたが、あのバージョンをじっくり聴きたいなと思い始めてもうすぐ6年ですよ。なので、今回のセットリストでは絶対入れる!と思っていたんですが、ソロではラップブロックが歌いにくいので、全体曲に持ってきました。「ひと夏の出来事」と並べると思い出を追想している感じにもなって良いかと思い、この位置にしました。

EN1 大声ダイヤモンド アカペラバージョン(全員)


 AKB紅白を皆さん覚えてらっしゃいますでしょうか?
 そう、大声ダイヤモンドをボイスパーカッションで披露した回がありましたよね。
 もう楽器を使わずに声だけでアンコールからは勝負する!という謎の心意気でこちらを選びました。
 名古屋ドームでの珠理奈のアコースティックバージョンも大好きなんですよ。
 ユニットと迷いましたが、今回はみんなで歌うことにしました。

EN2 掌が語ること(全員)


 歌詞が持つ強度が凄まじくて、もうすぐやってくる10年目の3・11でもきっと心を揺らしてくれる名曲です。
 曲自体も少しずつ声が重なっていき、最後の「ラララ」のところでは毎回、泣きそうになるんですよね(映像付きだと必ず泣く)。
 

EN3 桜の木になろう(全員)


 公演のラストに何を持ってこようかと迷ったんですが、一番声という楽器が美しく響く曲はなんだろと考えた時に選んだのがこの曲でした。
 「誰も皆 胸に押し花のような」からのところからですね。
 公演だとその日の主役がこの部分を唄うのはどうでしょう?
 そうすることで、毎回の楽しみも増えますしね。
 

 今回は、季節感やストーリー性よりもアンプラグドが似合いそうという1点で勝負したセットリストやメンバーでしたが、まだまだ改良の余地はありそうですね。
 声が出せないのでコールが出来ない、みんなで盛り上がれない。
 だったら、じっくりと曲の世界を味わおうじゃないかと組んでみたセトリでした。
 うーむ、実は卒業した岡田美紅も入れたかったんですけどね…。
 寂しくなってきた…。
 いやいや、前を向こう!

 セットリストを組みながら、「SKE48って夏曲多いなあ」と気づかされましたが、皆さんはどんな発見があったでしょうか?「サヨナラ、昨日の自分」とか「手紙のこと」も入れたかったんですが、今回は外しました。
 次はどんなテーマでセトリを組んでみましょうか、皆さんも是非是非、作ってみてくんなんし。