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2020年2月28日金曜日

おすすめの映画と本「すみれ色の魔法」

すみれの花言葉


 2020年2月25日に佐藤すみれさんの1stフォトブック「すみれ色の魔法」が発売されました。

 


 こちらの本は、4章立てになっておりまして、第1章で佐藤すみれという人が、今の自分になっていくまで。
 第2章では、伝説や文学作品に登場する「すみれ」の花についてを取り上げ、それぞれの文章とすみれさんがモデルになった写真。
 第3章では、すみれ大好きアーティストの方やお店に会いに行き、写真を撮ったり対談したりという内容になっています。
 そして、第4章では、彼女がこれまで様々なブランドとコラボして作ってきたアイテムの数々が載っています。

 まずは、写真と文章のバランスが抜群に良いんですね。
 写真だらけでもないし、文章が写真の邪魔をしていない。
 おそらく、それぞれの配置を凄く考慮して作っていったんだ、と完成度に驚かされます。
 そして、「すみれ色」ということで、「すみれ色ばかりで、飽きるんじゃないか」と思っていたんですが、同じすみれ色でも色の濃淡があり、全く飽きない。
 
 第1章のアイドルを辞めてから、起業家になっていくまでの物語は、なかなか読み応えがありましてですね。1回、これからの人生が白紙になった状態からスタートして、自分の「好き」ということの為に、進んでいく姿が素晴らしかったです。
 「これがやってみたいなあ」で終わるんじゃなく、その為に行動していくところは、本当に見習いたいですね。

 続く第2章が僕は一番良かったです。
 「すみれ」という自分にまつわる花が登場する伝説や文学作品を並べて行くんですが、世界観と写真が凄く合っているんですよね。
 佐藤すみれさんといえば、洋風のロリータファッションのイメージがあったんですが、和装も似合う。そして、詩歌と合う。中でも、与謝野晶子・与謝野鉄幹夫婦の歌と凄くあっていましたね。
 写真をじっくり見ていくと、百人一種の札や、『みだれ髪』といった本を持っていたり、本が好きな彼女だからこその素敵な世界が広がっていました。
 特に「そや理想こや運命の別れ路に 白きすみれをあはれと泣く身」の写真は、与謝野鉄幹この後の運命を考えると、写真のすみれさんの顔が凄く合っていて、読んでいると涙が出てきました。本当に良い写真です。山川登美子との別れを意味する解釈もありますが、そちらの解釈でも通用しそうな良い写真です。
 また、小林一茶の俳句の写真も良いですね。「にくまれし 妹がすみれは 咲きにけり」という句と表情のバランスが凄く良いです。ちなみに一茶には弟はいますが、妹はいなかったはずです。架空の妹とすみれさんの表情が凄く合っています。
 洋装だと「Angelie Pretty」さんの服を着ている時の顔が凄く素敵でしたね。透明感を感じるというか、これが表紙でも良かったんじゃないか、と思う良い写真です。

 第3章は、現役ロリータ対談が凄く面白くてですね。
 青木美沙子さん、深澤翠さんのお二人がまず、スゴイ美しいんですね。エピソードを聞いていると、服だけでなく、生き方も自分の美学というか芯を持った人達なんだなあ、と感じましたよ。
 対談の中で出てきた「気持ちが楽しくなるコーデ」というすみれさんの言葉が凄く良くてですね。
 自分が着て幸せになる服ってなんだろう、とふと考えさせられましたよ。
 また、鈴木紫帆里、小森美果との対談では、すーめろ時代の彼女の熱さを感じられるエピソードを知ることができます。しかし、この3人が揃うと「チームB推し!」が聴きたくなりますね。
  
 第4章はコラボして創ってきたものたちが登場しているんですが、彼女の意志が普段の生活品や服の中に宿っているんですよね。
 暮らしの中に小さな幸せが生まれそうなものが、沢山載っています。
 特に、シャワーヘッドとかは、毎日使うものだからこそ、ちょっとした変化で気持ちが変わってくるんだろうなあ、と思いましてね。目のつけどころが素晴らしいなと思います。

 いやあ、本当に良い1冊でした。
 とにかく、丁寧。
 すぐにバーッと売れて、ブックオフに並ぶような本ではなくて、充分、クラシックになりうる1冊だと思います。
 もし、またフォトブックが出るなら、第2章のようなアプローチもまた見たいなと思っています。
 
 僕個人としては、佐藤すみれという人を通すと、詩歌の言葉にまた新しい意味を与えてくるのか、という感動を得られた1冊でした。
 もうすぐ、来る春。
 皆さんの毎日の中に、次はどんなすみれの花が咲くのか。
 小さな幸せを感じながら、春を待ちたいと思います。


2019年12月8日日曜日

Ambulance①

恋という流行病


 時々ね、このMVって文章いるか?っていうぐらいのMVがあるんですよ。
 この「Ambulance」もそうなんですよね。
 まあ、まずは聴いてみましょう。



 メンバーがナースと病人の両方を演じているんですが、どちらも色気があるメンバーが揃いましたね。
 この曲、すーめろさんこと、佐藤すみれさんがセンターを務めてましてね。
 「君の背中」以来のセンター曲。
 大組閣後、再び本店シングルのセンターに来るところが、彼女の底力ですよね。
 しかも、「君の背中」の時の青春要素とは、真逆の病的な夜の世界。
 そして、SKE48からは、フルマリオンこと、古畑奈和と東李苑の二人が選抜入りしています。
 更にゆかるんや、アカリン、まりやぎにふうちゃんまで入ってるんだから、なんちゅう攻撃力のある選抜だよ、という感じです。

 この曲のタイトルである「Ambulance」は、直訳すると「救急車」という意味で、歌詞の中にある「911」も警察をアメリカで呼ぶ時のコールなんですよね。「恋」という流行熱は、もはや緊急事態で、自分ではどうしょうもない状態なんですね。
 しかも、多分、これ救助に来たとこで、どうしょうもないぞ、というのが歌詞からひしひしと伝わってくるんですね。まるで、パニック映画みたいに、多分、救助に来た人もこの餌食になるんじゃないかと思わされるような曲です。
 丸い月の夜に狂わせてくれる名曲だと僕は思います。

 さてさて、話をMVに戻すと、とにかくメンバーの目線の使い方が凄いんですね。
 とくに2番のAメロで二人ずつ並ぶ時。
 奈和ちゃんの目の動きを思い出してください。
 本当に、精神が落ち着かない感じの目の動き方をしてますよ。
 個人的には、こういう演技の仕事もまた、観てみたいな、と思います。
 
 現在は、すみれ色のケーキだったり、おしゃれなグッズの販売だったりで成功している佐藤すみれさん。彼女の大人な感じが楽しめる貴重な1曲です。彼女のビジネス本とか出版されないかなあ、と思う今日この頃ですよ。これからの働き方を含めて語ってほしいですね。

 そして、この曲のMVを観てると、奈和ちゃんはそろそろ写真集だしてもいいんじゃない?と思いました。今年の雑誌への露出はシングルリリース時にはありましたが、それから暫くは無い状態だと思います(勉強不足で既にあったらゴーメンナサイヨ!)。
 みなるんに続いて、2018年総選挙選抜組からそろそろ出してもいいんじゃないかな、と思いましてね。
 それが無理なら、スタイルブックとかね。
 「えにし酒」を観てると、まだまだ語ってほしい話もありますし、彼女の全てを自由に満足するまで開放する「場所」が必要なんじゃないかな、と思いました。
 
 2020年もそれぞれの場所で活躍するみんなの姿を楽しみにしてます。
 
※すーめろさんの今について語った「アイドル、やめました」の感想はこちら!
https://oboeteitekure.blogspot.com/2019/05/blog-post_53.html

※すーめろさんの決意について書いた「愛の存在」についての記事はこちら!
https://oboeteitekure.blogspot.com/2019/03/blog-post_1.html

※フルマリオンの「愛してるとか、愛してたとか」
https://oboeteitekure.blogspot.com/2019/05/blog-post_99.html


 
 

愛のルール①

カッコいいとは、こういうことさ


 最初に存在が目撃されたのは(『彼女はそれでも』風)、2014年の名古屋センチュリーホールで行われたリクエストアワーのこと。
 18位の「ヒグラシノコイ」がしっとり終わった後、事件は起こりました。
 幼稚園児に扮した山田樹奈ちゃん斉藤真木子内山命演じる、ヤンキー二人に絡まれているじゃないですか!
 しかも、理由が「SKE48には山田が4人もいる」というあまりにも理不尽な内容。そんなこと言い出したら、「しおり」が何人いると思ってるんだ!
 ちなみに、この時の「空気読んでもらえる?」の「る?」の時の二人の表情が最高です。
 そこに、颯爽と現れたのが、フォーカードの皆さん。
 戦隊もののような色分けされたコスチューム。
 もう、ちゅりがはまり役過ぎて最高なんですがね。
 あまりの浮世離れ感に、みこってぃも真木子も「ヤバイ、ヤバイヤバイ。怖い怖い」と去っていくという、誰も傷つけないで戦いを終わらせる「デッドプール2」の上を行く解決策。
 しかも、曲を披露していくんですが、大サビのところのライティングが超カッコいいので、まだ観てない人も、もう観た人も是非、観て欲しいです。
 MVも愉快な内容になってますよ。
 ちびっ子がヒーローショーに参戦してくるのは、僕も小さい頃見たことあるなあ。
 


 いやあ、真のヒーローになっていくという意味では、「仮面ライダー剣」のトライアルE戦と一緒ですね(超拡大解釈)。
 リクエストアワーのオーディオコメンタリーでは、「曲だけ聴くとめちゃくちゃカッコいい」、「みんな歌がうまい」と玲奈ひょん、あいりんも大絶賛だったんですけどね。
 そりゃ、高柳明音・古川愛李・佐藤すみれ・大場美奈という安定感しかないメンバーですからね。
 このメンバーで色んな営業していくところも観たかったですね。

 それから、暫くは我々の前から姿を消していたわけですよ。
 多分、平和を守る為に、海外に行ったんですかね(昭和の仮面ライダーのノリ)。
 
 やがて、メンバーが変わってチームS公演で、全く違うメンバーで「愛のルール」が披露されます。
 今度の敵はいたずらしちゃう子供や、仕事に疲れたうどんが好きそうなOLなど、ちょっと敵の規模は銀行強盗より縮小化されましたが、大きな闇が生まれる前に小さなところから解決していこう、ということなんでしょうね。

 特撮好きの僕としては、SKE48でこんな感じのユニットがあることは、本当に嬉しい限りでしてね。
 また、こういうちょっと遊びがある感じのMVが来て欲しいなあ、と思う限りですよ。

 個人的には、ちゅりの卒業コンサートで流れたら、絶対に上がる1曲だと思います。
 次に現れるのはいつなのか、我々は青空を見ながら待ちましょう。

 




   
 

2019年3月1日金曜日

愛の存在①



夢を諦めたくない、輝いている未来


 2014年のAKB48のドクメンタリー映画って、皆さんご覧になりましたかね。
 観てない方は是非。





 この映画を観た時の感想としては、「大組閣という自爆行為の愚かさ」と「それに振り回されるメンバー達」、そして「握手会襲撃事件」が印象に残りましてね。ちなみに、大組閣というのは、全グループのメンバー編成を一度考え直そうということで、AKBから各支店にメンバーを移籍させたり、支店の人気メンバーを他の支店と兼任させたり、と今考えても大失策だと思います。各グループの色を薄めてどうすると。SKEに移籍したメンバーは皆さん選挙も跳ねて結果を出すことが出来ましたが、果たして、大組閣で動いた人みんな本当にみんな幸せになったのか、それがなければ卒業しなくて良かったメンバーが居たんじゃないのかというのが僕の意見です。

 映画本編が終わった後に主題歌の「愛の存在」が流れます。
 予告編に入っているので、ちょっと聴いてみますか。


 うーむ、やっぱり秋元先生は、映画の主題歌になると、気合いの入った作品を作ってきますね。SKE48の「僕は知っている」しかり。イントロのギターが強烈でね。むちゃくちゃシリアスな曲が来たな、と最初は思いましたよ。

 この曲、いきなり「この世界は幸せなことばかりじゃなかった 時に悲しい出来事がある」から始まるところなんですね。ドキュメンタリー映画を観てると、2014年の48グループは、本当に呪われてるんじゃないかというぐらい不幸にみまわれています。

 曲中で「僕ら」「みんなの声」に励まされ、サビで変わらない「愛の存在」を感じます。この曲の印象的なフレーズとして大サビ前の「夢をあきらめたくない 輝いている未来 10年後の僕らへと 叫ぶ」の部分でしてね。様々な「悲しい出来事」に逢ってもそれでも夢を諦めないという姿勢。そして、未来の自分へ叫ぶ、というのがとても良くてね。

 今回、この記事のために改めて映画を最初から最後まで観たんですよ。
 まあ、まず感じたのが「いや、名古屋はそんな魔境じゃないぞ!」だったんですね。
 みんなそこまで嫌がらんでも、と思ったんですが、完全にそれって大人の目線ですよね。10代後半とか20代前半に「お前、今日から愛媛を離れて、1980年代の韓国行けや」という映画「タクシー運転手」も真っ青なこと言われたら、確かに「どうすれば!」となりますって、だから、生きるか死ぬかの場所じゃないですって。
 でも、家族と離れて、知らない人ばかりと0からのスタートというのは辛いもの。何より、「〇〇48」の自分が変わるというのは物凄い負担だと思います。

 もう「大組閣」の阿鼻叫喚を見てるだけで、辛くなります。

 本店の映画なので、玲奈ひょんも谷もあっさり目。
 



 でもね、佐藤すみれさんの一部始終を観ていると、凄く励まされましてね。最初は、もうどうしようという不安の渦中に突き落とされるわけですよ。



 
 そこから翌日、すみれさんの「今回はスタッフとか家族とかのこと、聞かなかった」という強い決意。

 なんとなく、この後の会話で名古屋に行くまでにご家族との話し合いもあったんでしょうね。まあ、家族の立場だったら行かせるのは辛いですよね。
 彼女の「研究生やドラフト生の子たちと同じ、未来は同じだけある」という言葉は、輝いている未来へ向かう人ならではの言葉だと思います。
 そして、残りの48人生をSKE48で頑張るという選択は、彼女に明るい未来をもたらします。
 シングル曲の選抜復帰、名古屋まで来てくれる前からのファン、新しい名古屋のファンの獲得。
 
 どこか、「愛の存在」と重なっていく気がするんですね。
 自分への試練を、勇気とみんなの声で乗り越えていく。
 そして、今、10年後の自分へと新しいフィールドで戦っている彼女。
 アイドルのセカンドキャリアについて、最近よく考えさせられるんですが、彼女も新しいモデルケースになって欲しいと思う次第です。オンラインサロンという人としての魅力や発想力が試される場は、アイドルとは相性が良いと思います。日本ではまだ理解されてない部分もあるかも知れませんが、成功例の一つになって欲しい次第です。
https://lounge.dmm.com/detail/963/

 話を映画に戻すと後半は、握手会襲撃事件に触れて、東北からの暖かい声が紹介されます。



 かつて震災の時に元気をくれたAKBを今度は僕らが守る番だ!と暖かい声が!襲撃事件からこの励ましまでを全部無音で流していくんですね。
 僕は劇場で観たんですが、あらゆる席からすすりなく声が!
 かくいう僕も最後の川栄の手で泣いてしまいましたよ。

 ちなみに劇場版かおたんも出てます。
 勿論、山田町にいるから美人度もアップ!
 



 高橋監督最後のAKBドキュメンタリー映画なので、まだ未見の方は是非!正直、精神的に来るものはありますが、我々SKEファンは、大組閣でメンバーが来た側ですが、行く側の視点が描かれている貴重な作品です。

 佐藤すみれさんのセンター曲「君の背中」の記事はこちら!
https://oboeteitekure.blogspot.com/2019/02/blog-post_15.html
 かおたんの成り上がり方について考えさせられる「ぐぐたすの空」の記事はこちら!
https://oboeteitekure.blogspot.com/2019/02/blog-post_4.html
 
 
    
 

2019年2月15日金曜日

君の背中①


背中の見せ方


 AKB48からSKE48に移籍してきた佐藤すみれさんには、センター曲があります。
 それは、「君の背中」です。「風は吹いている」のカップリング曲として収録されたこの曲は、遠くで君を見つめてる系の曲なんですが、昔のAKB48っぽい曲調と素敵なダンス衣装が印象的でしてね。
 まずは聴いてみましょうかね。

 このMVは海辺の踏切が舞台になってましてね。
 踏切の前に立っていて最初に目が合った人に告白される、という映画「不能犯」をミルクとハチミツで溶かしたような都市伝説が、田舎街に流れているわけです。
 都会へ旅立つ主人公のすーめろと、地元の友達のらぶたんとの駅での別れからMVはスタート。何か会話がたどたどしい。友達のはずなのに…。「ここに居て、泣いてるとこ、誰にも見られたくないの」と言って別れるすーめろさん。らぶたんが「ごめんね!本当にごめんなさい!」と叫ぶんですが、すーめろさんは振り向かずに改札へと向かいます。一体、二人に何があったんだ!どうしちまったんだよ、琥珀さん!
 これは実は訳ありでしてね。

 すーさんは、野球部の浅野くんに片思い中。
 友達のらぶたんも多分、分かっていますね。
 ところが、らぶたんも段々、浅野くんのことが好きになっていくわけです。
 そして、ある日、都市伝説の踏切の前に立つ二人。
 後ろから来る男の子。
 この時、二人とも振り返ろうとするんですが、らぶたんの方が先に振り返るんですね。
 それを目で追うすーめろ。
 振り返るとそこには、宇相吹正が!
「愚かだねえ、人間は…」

 ではなく、浅野くんがいましてね。まあ、振り返る直前で「浅野」というキーホルダーが出てくるんで分かるんですが。詳しく描かれていませんが、多分、らぶたんと浅野くんが結ばれたんでしょうね。

 そして、時計は進み現在。すーめろとらぶたんは、別れて行くんですが、線路沿いの道で自転車を押して歩くらぶたん。
 すーめろを乗せた電車が通りすぎようとします。
 すーめろは車内から外を見ます。
 らぶたんと目が合った時、手を振るすーめろさん。
 この時の二人の表情が良くてね。完全には回復していないかも知れないけど、良い方向に回復しそうな兆しが見られるところで二人の物語は終わります。
 もう、この演出が素晴らしくてね。
 最近の日本映画の悪いとこなんですが、何でも心情を言葉で説明させるという演出がありましてね。MVというのもあるんですが、二人の距離感の近づきをきちんとこちらに仕草だけで伝えてくれるこの演出が紅條は大好きですよ。

 最後は、噛み合わないコンビのちゅりと鈴蘭が踏切の前で振り返るんですが、二人の表情が対照的でちゅりは嬉しそうなのに、鈴蘭は「はぁ?」って顔をしてます。遊戯王好きの俳優でも居たんですかね。


 選抜メンバーの中にはちゅり、鈴蘭以外にも、花音の姿もありますね。
 髪が長い鈴蘭も良いなあ、としみじみ思いましたよ。
 こちらのMVのロケ地は鎌倉で、例の踏切は江ノ電らしいですよ。
 撮影日は台風だったんですが、快晴になったとAKBのMV集で語られてましたよ。

 この素敵な曲は、暫く披露されることはありませんでした。
 2017年11月12日。
 「第1回 SKE48ユニット対抗戦」にて、この曲は再び披露されます。
 ATM48という当時自分のことを「ATMお姉さん」と自称していたすーさんの自虐的なユニット名が炸裂。しかし、そんな一見ふざけているようなユニット名なんですが、このユニットに集められたメンバー達のことを思っていましてね。

 SKE48に移籍してきたことを「選抜に入れるかもしれないというだけの夢をくれた組閣は本当に大きかったなと思っています」と語っていたすーめろさん。ドキュメンタリー映画「存在する理由」の中で本当に辛そうだっただけに心配してたんですが、「アイドルの涙」の中では、一度ファンが減ったけれど、新しいファンが増えて行く喜びも語っていてね。特に浅井裕華ちゃん大好きの「ゆうかたんにゃんお姉さん」に変身してからは、もう完全に個性が爆発しましてね。卒業発表を聞いた時に、「いや、まだ居てくれよ!」と思ったもんです。

 卒業前の最後の大箱コンサートのユニットコンで、すーめろさんは、「君の背中」という自分のセンター曲を披露します。メンバーは、すーさんに加えて、末永桜花、坂本真凛、深いねがいの若手メンバーと踊るんですが、前奏中の「私のセンター曲を未来のセンターに託したいと思います」という一言が良くってね。2019年2月現在、おーちゃんはシングル選抜入り、真凛ちゃんはSKE-1優勝、ねがいちゃんはE公演で個性を爆発させ、パッションフォーユーのCM選抜入りを目指しています。いつかこの3人の中から「君の背中」を歌うメンバーが出てきたら嬉しいな、と思う次第ですよ。

 そういや、深井ねがいちゃんのお父さんは、すーめろ推しだったんですね。
 ユニットコンの特典映像を観てると、「君の背中」で鳥さんが踊っているのも嬉しくなります。

 現在、すーめろさんは様々な活動をされているんですが、プロデュースした梅酒もかわいい!
http://6star.jp/shopdetail/000000000190

 アフターヌーンティーとか渋谷パルコのイベントも、一番好きな色が紫の紅條には魅力的です。卒業メンの活躍が在籍メンのロールモデルになると思うので、これからも活躍して「君の背中」を見せていくんだろうな、と思ってます。

 真凛ちゃんのSKEへの思いを語った記事はこちら!
https://oboeteitekure.blogspot.com/2019/01/blog-post_17.html

 ちょっと怖いチームE曲はこちら!
https://oboeteitekure.blogspot.com/2018/11/is-that-your-secret.html
 

2018年12月29日土曜日

この涙を君に捧ぐ①



NO NAMEのこと



 このNO NAME、2011年12月13日にデビューしましてね。AKB48を元に作られたSFアニメ「AKB0048」の中に登場するキャラのオーディションから誕生した選抜なんですね。
 AKBからは渡辺麻友、仲谷明香、佐藤亜美菜、石田晴香、岩田華怜、佐藤すみれ(!)、SKEからは矢神久美、秦佐和子、NMBからは三田麻央が選ばれました。

 1期と2期に分かれて放送されたこのアニメ。
 「この涙を君に捧ぐ」は2期のエンディングテーマなんですが、ちょっと曲を聴いてみましょう。
https://youtu.be/ubnzBL2xt6E

 宇宙でしたね。
 この歌詞なんですが、「いつかの願いが土の中で眠って 約束の時刻に 希望の芽が出るんだ」と「願い」を「土の中」に埋まる植物に喩えているんですね。「二人が出逢った頃 夢などまだ種だった」、「花は咲くのだろう」と。
 そして、1番のサビです。
 「この涙を君に捧ぐ もっと君が輝くのなら ずっと見守ってた沈黙の空から 今 僕は雨になろう

 植物が育つための「雨」が「この涙」なんですね。しかも「今 僕は雨になろう」と自分から「雨」になろうとする「涙」を流そうとする。アニメを最後まで観た方ならご存知の通り、これって、アイドルとファンとの関係ですよね。
 
 2番では、未来こそ「蕾」とし、「心が渇いた時、誰かの愛を求めた」とあります。つまり、渇きをいやせるものが「誰かの愛」であるということ。「悲しみの風が吹き 花が枯れる日まで」と続きます。「花が枯れる日」で、「悲しみの風」、卒業を連想させられるフレーズですね。

 そして2番のサビです。
この涙を君に捧ぐ たとえ君が気づかなくても 少し温かくて 何となく懐かしい そう 僕は雨になろう

 うう、ヲタ目線で考えれば、少し悲しい歌詞。でも、アニメの「NO NAME」の解釈が宇宙に漂う名もなき者達の声を力にしているからいいのか。

 「瞼を閉じて 目尻から 流れ落ちた熱いもの あの空へと昇って 俯瞰で見る愛に変われ…

 涙は「俯瞰で見る愛」に変わる。
 これって結構難しいですよね。自分の推しを私情を交えずに俯瞰で見られるか。

 そして、大サビ「ずっと見守ってた 沈黙の空から 今 僕は雨になろう」「こんな僕にできることは 君の空しさを 少しでも癒すこと さあ 僕は雨になろう」で終わります。

 ファンが出来ることって、本当に少ないと思うんです。でも、「君の空しさを 少しでも癒すこと」が出来るのであれば、「たとえ君が気づかなくても」何かできるかもな、と思いますよ。だからこそ、雑誌に出た時のアンケートやラジオや番組へのメールは大事ですね。


 
 さあ、次はMVの世界を見ていきましょう。映像を流しながら読んでね。
 MVは、宇宙刑事が乗ってそうな宇宙船が舞台!
メンバーはコールドスリープされて、目覚めの時を待っています。
 それを上から見ているもう一人のメンバー。えっ、魂?クローン?アンドロイド?ブレードランナー?
宇宙船を活かした感じで唄うメンバー達。
 トルコアイスのCMでありそう。
 そして、宇宙船は目的地の地球にたどり着きます。
 麻友選手が突如、宇宙船のハッチを開けます。スターウォーズエピソード8の序盤か!
 さらに他のメンバーも地球に向かってダイブ!
 いったいどうなんの、ということで終わります。
 これ、ガンダムでよく見かけるシーン
 メイキングでは、メンバーがワイヤーで釣られてるシーンも入ってますよ。

 ふりを撮影中のなかやんに伝えている亜美菜も。

 このNO NAMEなんですが、かなり好きな選抜で、曲も良い曲ばかりなんです。これがきっかけで紅條は難波の三田麻央ことまおきゅんを知りましたから。しかし、2018年12月現在、オリジナルメンバーが難波のまおきゅんしか残っていない!
 だがしかーし、だがしかし(キン肉マンファンしか分からない)2016年のSKEのソロコンで「希望について」を歌ったので、いつかチャンスがあればこの曲も歌ってほしいなあ、と思う次第です。

 このNO NAMEから実際に声優になった、なかやん、あみな、はるきゃん、秦さん。それぞれの活躍していてますが、いつかまた、NO NAMEの再会があれば成長したみんなの姿が観てみたいなあ、と思う次第ですよ。

 SKEでもアニメ好きなメンバーが多いんで、またこういう、大々的なオーディションと20話以上のレギュラーがあればなあ、と思いますね。

 アニメは、佐藤亜美菜が演じた一条友歌と幼馴染の護との関係が凄く良くてですね。1期の「大声ダイアモンド」の「感情吐き出して 今 すぐ素直になれ」がこんな皮肉な感じになるのか、という涙だったり、2期の最終回の「この涙を」だったり、とても切ないので、こちらもお勧めですよ。各話の特典映像でオーディションとかも入ってるんですが、最終巻のメンバーの最終アフレコの涙が好きですよ。あと、AKBのヒット曲がオーケストラ仕様になってるのもいいですよ。

 はあ、それにしても声優矢神久美も観てみたかったなあ、とこの映像観てると思いますね。
(「この涙を君に捧ぐ」より引用)