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2019年1月9日水曜日

センチメンタルトレイン①

あの夏 遠くで燃えていた光


 2018年の夏以降ほど、珠理奈の存在を考えさせられた半年感はなかったんじゃないでしょうか。総選挙以降の休養に関しては、知らない人ほど、面白おかしく言うと思います(「誰かの耳」の記事でも書きました)。ただ、SKE48を知っている人間だったら、もしくは、映画「アイドル」を観た人間だったら…。少なくとも僕は、珠理奈だけが悪かったなんて1ミリも思っていません。そもそもの要因が何かを考えて欲しいな、と思っています。

 さて、そんなことより、この「センチメンタルトレイン」。2018年の総選挙選抜曲でしてね。
 本来なら、センターに1位の珠理奈がいる筈なんですが、いない状態で撮影が進んでいきましてね。
 CDについているシリアルコードを入れると、珠理奈がいるバージョンも観られますよ。

 まずは、曲を聴いてみましょう。
https://youtu.be/ADh4z1VPdVI

 うーん、長い。
 でも、このトラブルを高橋栄樹監督、うまく料理してるんですよね。
 ミュージックビデオ内に出てくる「風の又三郎」をうまく珠理奈と重ね合わせて使っているわけです。さらに、来るべき完全版に向けての下準備も素晴らしい。

 さて、いつもなら歌詞の世界を見て行くとこですが、今回はMVメインで行きますよ。
 MVは宮脇咲良さんが、「えっと、アルタイルが…」と星の説明をするところから始まりますよ。遠い宇宙のどこかで今も星が燃えてるよってな、説明ですね。
 咲良たんプラス本店の皆さんが、「転校生が来るんだって、帰国子女の」みたいな噂をしていますよ。ちなみにむっとむさんは、MV内でピアノを始めたことを話してますね。「なんか、ピカって光ることが多い」という噂も。門矢士じゃないの?

 柳生の里みたいな庵で読書するだーすー。

 そこに突然カメラを持った少女が!
 宮沢賢治の「風の又三郎」を読んでいるというだーすー。紅條は「永決の朝」が好きですよ。だーすーがストーリーを説明してくれます。「転校生が来る話で…」と。勘の鋭い
方なら、又三郎というか、三郎が小説の中でどうなったか、ということから今回のトラブルと重ね合わせる人もいるかもしれません。まあ、いったん置いときましょう。

 それでまあ、大学の天文サークルを舞台に曲は進んでいきますが、竹林の美しいロケーションが印象的でね。珠理奈は色んなところで写真を撮っていきますよ。


 2番ではみなるんが、写真を撮ろうとしてスマホを落としてしまいます。何かこの後、よくないことが起こるんじゃ、という予感と、同じ撮るという行動をしている珠理奈と比較すると、スマホの場合、光があんまり映り込まないのに対して、珠理奈が使ってる使い捨てカメラはガンガン逆光とかが入っていますね。
 これが後々効いてきます。



 そして、みんなで星の観察を始めたら、突如、珠理奈が一人で離れて、シャッターを切ると消えてしまいます。
 


 そして、一瞬入る、「桜の木になろう」の珠理奈。これは反則でしょう。

 だって、あのMVでの珠理奈の役割を知ってる人だったらねえ…。
 不意打ちで来たので、初公開の時、紅條は号泣でしたよ。
 そして、珠理奈はいなくなってしまいます。実はまた転校するんです。
 聞かされて、「えっ?」となるだーすー。


  「ここにいたほうが、いい」と珠理奈。
 即答で「うん」と返すだーすー。
 「いなくなると、悲しいし寂しい」と答えます。

「じゃあ、いつか戻ってくるね」というメッセージに「絶対だよ。戻ってこなきゃ怒る」と笑うだーすー。もう、ここでまた号泣ですよ。現実とリンクして発表された日はダメージがでかすぎて、もう1回再生出来ませんでした。

 咲良たんとも仲直り。

 「あの光はいつの日か再び、私たちのもとに届き、総てを照らす。私達は光と共にある」という咲良たんの言葉で終わります。
 
 さてさて、MVの中で提示された「風の又三郎」と同じように珠理奈は、不思議な転校生として登場します。そして、「風の又三郎」と同じように、周りの子供たちに不思議な体験を与えて、去っていきます。珠理奈は風や台風ではなく、光を連想させることになっています。この辺りは使い捨てカメラのフラッシュがうまく働いていますね。
 そして、宮脇咲良さんが言っていた「光と共にある」というのも現像した写真から連想できます。
 


 離れていても「光」である珠理奈と一緒である。これは、現実ともリンクしそうですね。
 割れたスマホでみなるんが撮影しているのも竹林に漏れる光。
 人ではなく「光」。
 「光」という遠くで輝くものでありながら、存在を感じさせるもの。
 しかも、ひびが入ったスマホの画面を通すことで、今は傷ついている「光」。
 まさに休養中の松井珠理奈ではないでしょうか。
 
 彼女の休暇中、だーすーが頑張り、気付いたら第2のSKE48の顔に現在なっています。それでも、珠理奈がいないと、やっぱり寂しいな、と思ったのが2018年の夏から秋にかけてでした。

 いつまでもこの「光」はSKE48を照らしてほしいな、と思います。
 えっ、「完全版」の内容はって?
「センチメンタルトレイン②」でやるで、少しだけ待ってくださいな。