みんな俺得だから
「オレトク」という言葉は、調べてみると「そんなもの誰が得するんだよ」という意味のネットスラング「誰得」という言葉から発生した言葉で「俺が得する」、自分が好きという意味の言葉なんですね。
皆さんにも周りには理解されないけど、自分だけが好きということってないですか?
たとえば、僕の場合は、映画「ピープルVSジョージ・ルーカス」でスターウォーズエピソード1の予告を観た人のはしゃぎっぷりとか大好きなんですね。あと、さらに細かい話をしていくと、映画「魔界転生」の東映マークの後の謎の笛の音とか最高なんですがね。
MVを先に観てみましょう。
https://youtu.be/uyGuBigXOdk
うーん、みんなスタッフになってましたね。
だーすー、それハートマン軍曹の前でやったら大変なことになるぞ。
くまちゃんは大道具さん?
楽々さんとすーちゃんはメイクさん。
照明のなるちゃんとおーちゃん。
衣装のはたごん。
花音もたぶん、ADさん?
どんちゃん、深作組みたいになってる。
なんというか、こういうスタッフ側になるMVもいいですねえ。映画のメイキングとか観るのが好きなんでワクワクします。
メンバーの楽しそうな感じも良いですね。
特にセンターのだーすーとキャプテンの真木子のはしゃぎっぷりが、チームの雰囲気の良さを感じさせます。
別に2枚目の写真はだーすーが後ろから、ヒットマンに狙われた真木子を庇って撃たれているわけではありません。
ずっとTシャツにGパンばっかなので、アイドルっぽい画像も。
さて、それじゃあ、歌詞の世界を見ていきましょう。
「くしゃみをされると好きになる」から始まるんですが、なかなか珍しいですね。くしゃみと言えば、シュークリームロケッツ?(数少ないラストアイドルの知識)。「クシュンと小さな声を出す」ところが、この歌の主人公には「可愛い」わけです。
「どうでもいい そんなことさえ この胸がキュンキュンして来るよ」
確かに好きな人のことって、「どうでもいい」ようなことでもキュンキュンしますよね。僕も若山富三郎がミスタードーナッツ大好きということを知った時や、家族で賭けマリオをしていたと知った時はキュンキュンしましたよ。可愛すぎだろ。
「OH 恋とは発見なんだ 誰も知らない秘めた楽しみ そうさ 自分にとって 最高見つけること」
これもわかりますね。自分だけの最高を見つける楽しみ。特に映像系は繰り返しみていくうちに、これだっていうのが見つかりますよね。この主人公は日常生活の中で「最高」を見つけて行ったんですね。
「他の人にはまるで 興味ないようなマニアックなことでも 僕だけが喜べば“俺得”でOK!」
これって、趣味全般に言えるんですよね。
たとえば、僕だったら、1993年に発売されたOVAアニメ「THE八犬伝 新章」の第4話「浜路再臨」を地球上で一番観ている自信があるんですね。ただ、この話題を話せる人にまだ会ったことがない。まさに「俺得」。みなさんもそういうものがあるんじゃないでしょうか。
2番の歌詞を見て行くと、こんどは「くしゃみ」から「あくび」が登場します。
「あくびを見つけて好きになる」眠そうな子なんですね。握手会の最初の部に行くとそういうことありますよね。
右手で隠しても「開けてる口がはみ出てる」
うーん、なんかこのおっちょこちょいなとこが良いんでしょうね。
「些細なこと 普通ならスルー でも 僕はときめいてしまうよ」
もう、公演やライブを観ている時の我々ファンの心境のようです。
「OH 恋とは十人十色 人の好みはバラバラ なんで それがいいのか 説明つかないんだ」
なんで、今の推しが好きなのか、説明しても分かってもらえない時は分かってもらえないですよね。実恋愛でもなんで好きなのか、説明できないこともあります。映画「ロッキー」風に言うと「しっくりくる」んでしょうね。
「君があきれるような 僕のリアクションにドン引きされたって そう三度の飯よりも“俺得”でサンキュー」
なんかもう、自分のリアクションを見られて「ドン引き」って、わりと大変ですが、これって逆も言えますよね。なんで自分のことが好きなのか、えっ、そんなところが好きなの?というようなことがありますよね。
大サビでは1番のサビをもう一度歌って終わります。
詩人で評論家の吉本隆明の言葉で、もう十数年前の言葉なので、初出がどれだったか覚えていませんが、「本当に良い小説は、『この作品の良さは自分にしかわからないだろうな』と思わせるものだ」という言葉がありました。
この子のこういう部分は自分にしか分からないだろうなあ、という気持ち。
それは万人が持つ気持ちで、今の時代には「俺得」という言葉で表されているのかもしれません。
このブログなんて、まさに「俺得」ブログですからね。
どうか2019年もあなたの「俺得」を見つけに遊びにきてください。