顔も名前も隠しながら、唾を吐いて楽しいか?
インターネットをしていると、見たくもないコメントが出てくることがあるんですね。
某検索サイトや某通販サイト某掲示板とかね。
しかも、恐ろしいことに「よく知らないけど」みたいなコメント付きで人の悪口を書きまくっているわけです。
こういう行為に対して、誰かがやらかすのを待っているというか、自分たちは「まともな側」にいるのを確認して優越感に浸るかのような虚しさを感じるわけです(個人の見解です)。もっと怖いのは、何の根拠もないのに、悪意で「こうに違いない、だから駄目」みたいなことをガンガン書いて行く人もいるわけです。
実際問題、今年の夏は「松井珠理奈ってどうなの?」とかなり悪意のある感じで多くの人に聞かれましたし、中では「児玉遥の時より盛り上がらなかったね」とか、心無いことをいう人もいるんですね。で、腹が立って、なんでそういうことを言うのか聞くと、「何でも良いから盛り上がりたい。人の失敗は見てて面白いから」という、法的に許されるなら、坐骨神経にブレーキ液を塗るという映画「デスウイッシュ」で学んだ一番痛い拷問を「一生残る痛みを味わわせてやる」と喰らわせてやるところなんですが。小市民の僕は、まあ、相手の連絡先をブロックして連絡が取れないようにするぐらいなんですがね。身近にこういう人がいると、がっかりするわけです。
顔を隠して悪意を拡散していく人達に対して、秋元康が出したのがNMB48の「ワロタピーポー」なんですね。まあ、当時、お隣さんも須藤梨々花のことで大分揺れていましたからね。まあ、とてもポップで皮肉が効いてて好きなんですが。
この「ワロタピーポ」と比べて、さらにエッジの利いた楽曲が今回紹介する「誰かの耳」なんですね。
まあ、まずは公式の映像を見てみましょう。
「誰かの耳」
雨が始まる時のようなイントロが印象的です。
誰かが一言つぶやいて、それが一気に広がっていくようでした。
歌詞がもうエッジが効きすぎていて、挙げていったら切りがないんですが、タイトルにも使わせていただいたところが全てのような気がします。
「顔も名前も隠しながら唾を吐いて楽しいか」
ワロタピーポの場合「人の群れに紛れ 石を投げろ」という「誰かの耳」と比べると、少し柔らかい感じになっております。
面と向かっては言えないけれど、顔を隠して言う。しかも「火のないところに煙を立ててる」わけですから厄介です。
MVに関してですが、赤い手袋をした右手が自分の意志とは関係なく動きだす、という内容なんですね。メンバーの表情もアンニュイな感じです。特に1番の「ロバの耳だ」のところの古畑奈和ちゃんの表情の透明感が素晴らしいです。
この赤い右手の動き。
最初はメンバーみんな目を瞑っていて、手だけが動きます。やがて、手の動きに促されるように目をみんな開けていくんですが、この描写がちょっと不気味なんですね。しかも公園とかカフェとか、銭湯とか日常的な空間でそれが起こっているわけです。自分の意志というよりは別の何かに寄生されているかのような不気味さがあります。
なんとなく、「ヴェノム」とか「散歩する侵略者」に通じる不気味さを感じましたよ。で、ダンスシーンはゆななの真顔がカッコいい。特に2番のサビ終わりから大サビまでは、かっこよさ溢れる疾走が見られのでお勧めです。
最後は、静かにおさまっていく感じで終わるんですが、走っているゆななの笑顔が何を意味しているのかは、ちょっと読み取りにくい感じなんですね。笑っているのか、笑わされているのか。誰かこのシーンの解釈を聞かせて。
色々描きましたが、2018年のSKE発表曲ではナンバー1曲です(まだかおたんのソロ曲聞いてないけど)。もう、ネットに対するモヤモヤしたこと全部書いてくれてる。今年のリクエストアワーのひな壇では、メンバーが踊りを真似してましたね。確かにあれは、真似したくなるダンス。
ぜひ来年もこのタイプの曲が1曲ぐらい入っていたら嬉しいなあ、と思います。