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2020年9月16日水曜日

12周年公演に向けての短期集中連載第15弾「兆しが響く時」

次は何が見える?

 音楽というのは、時として時代や人に反響して様々な輝き方を見せます。
 たとえば、ある楽曲が時代性を感じさせることもありますし、数年してから社会情勢にぴったりと合うこともあります。それは人に対してもそれで、昔はピンとこなかったある曲が大人になってから自分にしっくりと来るものに変わってくるということもあります。
 
 SKE48の楽曲の中で選ぶとしたら、それは「兆し」ではないかと僕は思っています。
 この曲の持つ歌詞の賞味期限の長さは、秋元康が個人の体験を社会の体験に変えていく歌謡曲の作家としての素晴らしさが出た曲だと思います。
 
 

 この「ラムネ飲み方」公演に1曲目である「兆し」は公演を待ち続けたチームK2の気持ちの代弁であると同時にもの凄く曲の背景に「物語」がある曲だと思います。
 その為、別の現象に置き換えても通じることがあります。
 たとえば、地震大国である日本では、避難所で生活せざるを得ないということがあります。その時に僕は「兆し」を思い浮かべます。
 また、2020年でいえば、コロナ禍で一度は身動きが取れなくなったSKE48に、もう一度光が差し始めたことを連想させます。
 勿論、この曲が強く響く背景には、悲しいことや辛いことがある人もいると思います。死と隣り合わせの状況や人とずっと離れている状況に置かれると、「君がいて僕がいて 彼がいて彼女がいて」という歌詞がとても強く響いてくるんですね。

 この曲に対して強い思い入れがあるメンバーとしては、やはり、ちゅりこと高柳明音でしょう。ちょっと2017年10月9日の彼女のブログを読んでみましょう。

 ううむ、ちゅりにとっても「救ってくれた」大切な曲なんですよね。
 「ラムネの飲み方」公演で初めてK2に届いた曲。
 「overture」が流れた後に響くあのイントロ。
 フルメンバーのチームK2が行進しながら出てきて、メンバーたちが曲の世界の中で、希望の兆しをみつける時、僕らは何を見つけるでしょう?
 
※ 最後になんとなく連想したスガシカオの「兆し」も貼っておきますね。