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2020年2月29日土曜日

SKE48のアメブロが面白い!大場美奈編

我々はどこから来てどこへ行くのか?


 
 新型コロナウィルスのせいで、色々なイベントが中止、自粛が2020年2月29日現在、進んでいます。
 その中でSKE48もコンサートやイベントの延期や中止を行っています。
 メンバーたちもSNSを利用してファンとやりとりする時間を増やしていますね。あえて、強行するかおたん軍も、かおたんらしいなあ、と思っています。
 showroom配信やTwitterのリプライだったりと様々なんですが、僕は、一人面白い取り組みをしているメンバーを見つけましてね。
 それが大場美奈です。

 まずは、こちらのブログをご確認ください。
https://ameblo.jp/ske48official/entry-12578290476.html?frm=theme

 うーむ、推しメンと推すきっかけを質問するというね。
 普段はめまぐるしく流れていくSKE48の時間が、少し遅くなっている今、じっくりと過去を振り返る試み、凄く良い。前にみなるんの分析力は凄いということをブログで書きましたが、良い発信だなあ、と思いましてね。
 コメント欄にはファンの皆さんのそれぞれの推し履歴が書かれていて、みなるん推しの方だけでなく、様々な推しの方がコメントされていました。
 印象的だったのは、AKB48から来た人や動画サイトから人の多さですね。
 かく言う僕もAKB48経由でSKE48に辿り着いた一人です。
 そういえば、AKB48の黎明期は、youtubeとかに色々な番組がアップされてたなあ、と懐かしくなりました。今は全国放送がないですが、また、復活してほしいところです。
 それから、握手会で別のメンバーと一緒に、という方もいらっしゃいましたね。
 実際に本人にあってみると、特別になることもありますよね。僕はどんちゃんが、それで実際に会ってみると、凄くしゃべりやすい人なんだな、と認識が変わりました。

 ちなみに、今はSKE48の好きな曲について質問していますよ。

https://ameblo.jp/ske48official/entry-12578460385.html?frm=theme

 もし、良かったらこの機会に自分の好きなことについて、整理してみるのも良いんじゃないでしょうか。

 ここからは、おまけで僕の推し遍歴と推しになったきっかけを細かく書いていきますので、もし、興味がある方は読んで行ってくださいませ。

① 宮澤佐江(ライト)

 AKB48は、「会いたかった」が良い曲だなあ、と思ってダウンロードしましてね。その中でボーイッシュな子がいるなあ、と思うぐらいだったんですが、「大声ダイヤモンド」で、あっちゃんにビンタしてる姿を見て、素敵!となりました。
 けれど、握手会に行ったりとか、そういうレベルではまだなかったです。

② 横山由依(ライト)

 「大声ダイヤモンド」からAKB48に入って、当時研究生だった横山由依はんの努力家エピソードを沢山聞いて、良いじゃないか!と思いましてね。チームKに昇格した時は、良かった良かったと思ったもんですよ。当時、すごい服がダサかったことも話題になってましたね。ただ、その純朴な感じが素敵でした。この頃から、周りにAKBが好きなんですよ、と言い始めました。

③ 松井玲奈(ライト)

 AKB48ブームが到来して、「マジすか学園」が始まります。これが当時のAKB48のヒエラルキーを反映した感じがして面白かったんですよね。マジ女四天王の一人、ゲキカラの衝撃。本人は知的な美人。さらに、当時「BUBUKA」がSKE48を推していたんですよね。その時、「青空片思い」をダウンロードしたんですが、まだメンバーの区別がつかず、顔だけだったらゆっこが一番好きだな、と思っていました。

④ 秦佐和子(ライト)
 はい、「AKB48のネ申テレビ」ですね。
 こんな謙虚で面白い人が居るんだ、と興味を持ちましてね。
 そこから、youtubeとかで過去の動画を探したものですよ。
 そして、2次元同好会というものを知り、彼女のゲーム愛や声優業への憧れを知ることになります。ちなみに総選挙の時の写真が素敵だったので、気持ち悪いなと言われるかもしれませんが、いまだに写真フレームに入れて飾っています。




⑤ 中西優香(ディープ)

 初めて握手会に行った人で、初めて「推し」と言えるぐらい推した人ですね。
 2次元同好会でのトークやAKB48研究生時代のエピソードを読んで、あ、この人を推そうと思った人でした。総選挙も初めて参加して、納得が得られる結果になりました。今は、主婦をしながらお仕事も頑張ってるみたいですね。もうすぐ、「桜、覚えていてくれ」の季節か。


⑥ 岡田美紅(ディープ)

 自分は異性の声に惹かれるタイプなんですが、素敵な声の持ち主だな、と思いましてね。志半ばでSKE48を去ることになりましたが、総選挙やSSAでの「夢の階段を上がれ!」のセンター。今も覚えています。
 
 ざっと、こんな感じです。
 今は、SKE48に推しメンはいませんが、またいつか、推しができますように!


※なんとなく、書きながら、頭の中で流れていた曲を貼っておきますね。
 
  

2020年2月28日金曜日

おすすめの映画と本「すみれ色の魔法」

すみれの花言葉


 2020年2月25日に佐藤すみれさんの1stフォトブック「すみれ色の魔法」が発売されました。

 


 こちらの本は、4章立てになっておりまして、第1章で佐藤すみれという人が、今の自分になっていくまで。
 第2章では、伝説や文学作品に登場する「すみれ」の花についてを取り上げ、それぞれの文章とすみれさんがモデルになった写真。
 第3章では、すみれ大好きアーティストの方やお店に会いに行き、写真を撮ったり対談したりという内容になっています。
 そして、第4章では、彼女がこれまで様々なブランドとコラボして作ってきたアイテムの数々が載っています。

 まずは、写真と文章のバランスが抜群に良いんですね。
 写真だらけでもないし、文章が写真の邪魔をしていない。
 おそらく、それぞれの配置を凄く考慮して作っていったんだ、と完成度に驚かされます。
 そして、「すみれ色」ということで、「すみれ色ばかりで、飽きるんじゃないか」と思っていたんですが、同じすみれ色でも色の濃淡があり、全く飽きない。
 
 第1章のアイドルを辞めてから、起業家になっていくまでの物語は、なかなか読み応えがありましてですね。1回、これからの人生が白紙になった状態からスタートして、自分の「好き」ということの為に、進んでいく姿が素晴らしかったです。
 「これがやってみたいなあ」で終わるんじゃなく、その為に行動していくところは、本当に見習いたいですね。

 続く第2章が僕は一番良かったです。
 「すみれ」という自分にまつわる花が登場する伝説や文学作品を並べて行くんですが、世界観と写真が凄く合っているんですよね。
 佐藤すみれさんといえば、洋風のロリータファッションのイメージがあったんですが、和装も似合う。そして、詩歌と合う。中でも、与謝野晶子・与謝野鉄幹夫婦の歌と凄くあっていましたね。
 写真をじっくり見ていくと、百人一種の札や、『みだれ髪』といった本を持っていたり、本が好きな彼女だからこその素敵な世界が広がっていました。
 特に「そや理想こや運命の別れ路に 白きすみれをあはれと泣く身」の写真は、与謝野鉄幹この後の運命を考えると、写真のすみれさんの顔が凄く合っていて、読んでいると涙が出てきました。本当に良い写真です。山川登美子との別れを意味する解釈もありますが、そちらの解釈でも通用しそうな良い写真です。
 また、小林一茶の俳句の写真も良いですね。「にくまれし 妹がすみれは 咲きにけり」という句と表情のバランスが凄く良いです。ちなみに一茶には弟はいますが、妹はいなかったはずです。架空の妹とすみれさんの表情が凄く合っています。
 洋装だと「Angelie Pretty」さんの服を着ている時の顔が凄く素敵でしたね。透明感を感じるというか、これが表紙でも良かったんじゃないか、と思う良い写真です。

 第3章は、現役ロリータ対談が凄く面白くてですね。
 青木美沙子さん、深澤翠さんのお二人がまず、スゴイ美しいんですね。エピソードを聞いていると、服だけでなく、生き方も自分の美学というか芯を持った人達なんだなあ、と感じましたよ。
 対談の中で出てきた「気持ちが楽しくなるコーデ」というすみれさんの言葉が凄く良くてですね。
 自分が着て幸せになる服ってなんだろう、とふと考えさせられましたよ。
 また、鈴木紫帆里、小森美果との対談では、すーめろ時代の彼女の熱さを感じられるエピソードを知ることができます。しかし、この3人が揃うと「チームB推し!」が聴きたくなりますね。
  
 第4章はコラボして創ってきたものたちが登場しているんですが、彼女の意志が普段の生活品や服の中に宿っているんですよね。
 暮らしの中に小さな幸せが生まれそうなものが、沢山載っています。
 特に、シャワーヘッドとかは、毎日使うものだからこそ、ちょっとした変化で気持ちが変わってくるんだろうなあ、と思いましてね。目のつけどころが素晴らしいなと思います。

 いやあ、本当に良い1冊でした。
 とにかく、丁寧。
 すぐにバーッと売れて、ブックオフに並ぶような本ではなくて、充分、クラシックになりうる1冊だと思います。
 もし、またフォトブックが出るなら、第2章のようなアプローチもまた見たいなと思っています。
 
 僕個人としては、佐藤すみれという人を通すと、詩歌の言葉にまた新しい意味を与えてくるのか、という感動を得られた1冊でした。
 もうすぐ、来る春。
 皆さんの毎日の中に、次はどんなすみれの花が咲くのか。
 小さな幸せを感じながら、春を待ちたいと思います。


瀬戸リスト「広島 呉」編の感想

船のある町


 朝日新聞社のチャンネルで連載中の「瀬戸リスト」
 今回は、僕がSTU48で推している兵頭葵さんの番ということで、動画の方を見て観ましたよ。
 まずは、今村美月さんと広島呉市倉橋島を訪れます。
 髪が長いから、去年の収録ですかね。
 ※公式動画はこちら!



 うーむ、愛媛県宇和島市出身の僕は、瀬戸大橋を利用した時に広島は通ったことがあるはずなんですが、あまり記憶になくてですね。こんな立派な造船所があったとは。ここで、デス・スターじゃなかった、船が造られていたんですね。
 こちらの動画では、「桂浜ドッグ跡」に来た二人。
 なかなか趣があって素敵な場所ですね。
 江戸時代中期からある石垣の古さと、潮の流れを利用した当時の人の工夫が残っていますね。
 さらに驚愕することに、この倉橋、飛鳥時代から船を作ってたというから衝撃ですよ。
 万葉集に歌が残ってるんですね。
 ちなみに、流石は新聞社の動画、写真が凄く良い。
 倉橋の桂浜を歩く二人の写真が素敵でした。
 次は、長門の造船歴史館に来た二人。
 ここには、遣唐使船を再現したものが展示されています。
 そういえば、奈良の平城京跡にも最近できましたね。
 うーむ、船に神様を祭っていたんですね。
 大河ドラマ「平清盛」が好きで、いつか広島にも行ってみたいと思っていたんですが、この動画を見て、大河ドラマよりも、もっと過去の時代から海や船と呉市が繋がっていたんだなあ、と勉強になりました。

 さらに、もう一つあります。
 今度は、「シーパセオ」編。
 まずは、公式の動画をチェック!


 
 
 なんと、こちらは、新しくできたフェリーなんですね。
 広島、呉、松山間を結んでいる船なんですね。
 兵頭さんの「実は乗ったことあります」といった時の顔が素敵。
 この船、動画を見ていただくと分かる通り、超豪華な船になってましてね。
 少しだけ映った船に置いてある本は、呉に関する本が結構置いてましたね。
 あっ、呉市ですね。孫権がいるところじゃないです。
 この船の2階のデッキや屋上部分は、どこか東京ディズニーシー風で良いですね。
 ほら、なんかストームライダーとかあるゾーンの雰囲気となんか似てません。あのあたりにあるレストランとか。なんともリッチな感じで素敵です。
 潮風のガゼボのところとか、夜空を見ると素敵なんでしょうね。
 さらに、西日本豪雨の傷跡も映ってましたが、道路がふさがった時の海上交通としての役割も果たしていたエピソードがなかなか面白くてですね。
 普段、海や川といった水路って、利用しないですが、江戸時代とかの江戸では水路を舟を使って移動する人も結構いたんですよね(池波正太郎の『剣客商売』を思い出していただきたい)。それを考えると、いざという時に、移動手段の選択肢が別にあるっていいですね。

 呉市という船の文化が遠い昔から現在まで繋がっていることを感じられた二人。
 今、使っているSTU48号もいつか今回の船のようにパワーアップする日が来てほしいと願っています。なんなら、エピソード9のXウィングみたいに、毎回、海から浮かび上がってきてもカッコいいと思いますよ(バカの文章)。あと、今村さんの言葉一つ一つが可愛らしかったんですが、人の話を聞いているときの表情や仕草がちゃんとしてて良かったですね。
  
 はあ、それにしてもさ。

 甲斐心愛ちゃんって。

 といきたいところなんですが。
 
 この瀬戸リスト動画。
 なんと、僕や兵頭葵さんや中村舞さんの生まれ故郷である、愛媛県宇和島市も取り扱ってるじゃないですか!

 
 
 門田さん、愛媛県出身だったのか。
 ちなみに、この真珠会館の横にある宇和島レストラン。
 僕は小さいころから、よく車で連れて行ってもらっていたんですが、生け簀から新鮮な魚を取って料理をする素敵なところですよ。
 うーむ、こういう動画を見ていると、故郷が恋しくなってきますね。
 今日は、「海の色を知っているか?」を聴きながら寝ようかな。
 
 

STU48ぷるぷるで何を思考する?

意味は自分で付け加えるもの


 皆さんは、ゲームが好きだろうか。
 僕は丁度、ファミコン黎明期に物心がついたので、家庭用ゲーム機がどんどん進化していく過程を学生時代は体感していた。また、アーケードゲームも好きでSNKやカプコンのゲームの対戦格闘ゲームから「ぐわんげ」などのシューティングゲームもよくやった。
 ただ、社会人になってからは、仕事に支障が出てはいけない、というのと、読書や映画などに時間を使いたいと思い、ゲームから離れた。
 「SKE48パッション FOR YOU」が出るまでは。
 やがて、スマートフォンに機種変更すると、日常にゲームが入り込む時間は増えた。
 「SKE48の大富豪は終わらない」もプレイしているし、坂道グループの「ユニゾンエア」もリリース時はライブ映像でゲームができるわ、インタビューやドラマが楽しめるわで結構やった。
 ちなみに、多分、今いちばんしているのは「シャドウバース」である。

 さて、そんな中2020年2月13日に「STU48 ぷるぷる!on Stage」がリリースされた。「STU48」と言えば、既に7ならべのゲームがある。
 このぷるぷるは、どんなゲームなんだ?
 よく分からないがスマホゲームはスタートダッシュが大事。
 僕は、すかさずインストールした。

 グーグルプレイストアのレビューが、星一つだらけだったのが気になったが、とにかくプレイを開始した。
 ルールはシンプルだ。
 数字をつないでいき、合計数が指定された数字以上になれば、「LIVE」を1回したことになる。5人のメンバーがランダムに配置されて、5人全員終わればクリアー。
 これだけ。
 シンプル過ぎる。
 最近のゲームでよくあるチュートリアルもなければ、ミッションもない。
 クリアーを重ねるごとに指定される数字が増えていく。
 メンバーごとに50回クリアー、100回クリアーで衣装が変わってくるらしい。
 それだけだ。
 メンバーのボイスもない。
 穏やかな波音みたいな感じのBGMと、カモメの声だけだ。
 クリアーするごとに回すボーナスも、あまり、嬉しさを感じない。
 僕はプレイをしながら思った。
 「なんか、ファミコンやゲームボーイでこういうのあったな」
 僕と同世代の読者の方は、お分かりいただけるかも知れないが、昔のゲームはシステムがそこにあるだけで、目的だったりクリアーだったりは、ある程度、自分で勝手に設定すればよかった。
 このゲームは凄くそれに近い。
 そこで、僕は決めた。
 「よし、兵頭葵さんで100回ライブをするまではやってみよう。あと甲斐心愛ちゃんも…」

 書き忘れていたが、僕はSTU48では、同郷の兵頭葵さんを推している。
 今は、短髪になってボーイッシュな要素も加わった、素敵なメンバーだ。
 ゲームはなんでもやり始めが面白い。
 小説家の森博嗣が「なんでも初心者の時が一番楽しい」とエッセイで書いていたが、僕は新しい趣味を始める度にそう思う。
 映画「ロッキー4」のトレーニングテーマである「ハーツ・オン・ファイアー」にのって、僕はどんどん数字をつなげて、ルーレットを回し、数字をつなげていった。





 やがて、ある現象が起こる。
 メンバーがランダムに出るので、思ったより兵頭葵さんが出現せず、同郷の中村舞さんが、先にライブ50回を突破する。なんなら、甲斐心愛ちゃんなんかは、この時点で60回は行っていた。
 まずいな。
 そう思いながら、ひたすらプレイを続ける。
 指が大きいせいなのか、全然違うところにセンサーが反応する。
 しかたがないので、スマホ用のペンを使って、数字をつなぐ。
 それでも、初手を上手く認識してくれずに、全然違う数字からスタートすることもあった。
 3日ほどたった頃だろうか。
 なんとか兵頭葵さんのライブが100回終了した。
 100回の画像はまさかの制服だった。
 特に称号も祝福画像もない。
 僕が勝手に決めただけだからだ。
 昔、銀杏BOYSでそんな曲あったな、と思いながら、次の可能性を探した。
 もしかしたら、全員100回ライブをしたら、何か演出があるんじゃないか?

 ここから、僕の新しい闘いが始まる。
 「クリード2 炎の宿敵」の特訓BGMがいつも頭に流れていた。
 

 
 ゲームをインストールして、10日ほどたった頃、最後の新谷野々花さんのライブが100回終わった。
 ここまで長かった。
 全員100回以上ライブをしているメンバーが3回連続で来た時は、泣きそうになった。ゲーム性がシンプルなせいか1時間ぐらい連続してやっていることもあった。
 でも、これで終わりだ。やっと終わったんだ。


 
 画面は。
 何も変わらない。 
 次のLIVEが始まった。
 そう、これも僕が勝手に決めただけだ。
 なんとも無情な気持ちになったが、デューイの『民主主義と教育』の中に「思考という要素を何ら含まないでは、意味を持つ経験はありえない」という言葉もある。
 ゲームをしながら、僕が考えた、ああ、僕ならこのゲームをどうアップデートするかなあ、という案を書いておきたいと思う。

 せめて、ランキングを作る。
 メンバーの声を収録する。
 推しメン設定を作る。
 スコアによって、もらえる画像を増やす。
 通信対戦を可能にする。
 BGMをマツムラブ!にする。
 1回クリアーするごとに一番憎い相手の家のネジが一本緩むようにする。
  
 今後、「STU48ぷるぷるをするごとに1億円」と国からのリリースがない限りは、おそらく頻繁にプレイすることはないだろうが、あの気軽に線を引いて楽しめるゲーム性はまだまだ活かせるのではないか、と僕は思っている。
 なんでもそうだ、楽しさや価値は自分から作ろう。


 

2020年2月27日木曜日

希望について①

これからも語りたい



 48グループの声優選抜として結成された「NO NAME」。
 詳しくは「おすすめのアニメ AKB0048」の記事を読んでいただきたいんですが、今回は彼女たちのデビュー曲にして、「AKB0048」シーズン1の主題歌である「希望について」をじっくりと楽しんでいきたいと思います。
 まずは、公式がアップしている動画をご覧あれ!






 まず、なんとも宇宙観のあるイントロがカッコいい。
 フォーメーションは、アニメのオープニングと同じで、まず佐藤亜美菜がセンターポジションにいて、みんなと一緒にしゃがむと立っているのは、麻友選手と華怜という流れ。
 分かりにくいという方は、本編を見返すか、ブルーレイを買って初回盤の特典についてきた冊子の立ち位置表で確認してください。



 ちなみに、作中で使われているオーケストラ曲とかもブルーレイ5巻にサウンドトラックが特典として入っているので、気になっている人は「一瞬でつかみ取るのさ、ARE YOU READY?」。



 さて、話を本筋に戻すと、この曲は好きなポイントが沢山あるんですが、まずは歌いだしですよね。
 「その手伸ばしても」の後の歌い方が凄く好きでしてね。
 麻友「今は」(華怜『今は』)
 二人「届かないよ」

 「僕たち」と複数系なのは、「僕」が「君」に語りかける形式でこの曲は進んでいきます。「僕」の正体が誰で、「君」の正体が誰なのかは、はっきりとは描かれていませんが、「0048」の世界観に当てはめていくと、「僕」がWOTAの皆さんで、「君」がアイドルたちなんじゃないかな、と考えています。
 ここの部分は、作中での智恵里と凪沙との関係と重なるようで良いんですよね。
 ちなみに、「AKB0048 設定資料集&原画集」によると、智恵理と6代目柏木由紀さんのキャラクターデザインは、難航したそうです。襲名メンバーは、オリジナルのメンバーの要素を残しつつ、デフォルメしていく必要があったんですが、ゆきりんは苦労したそうです。
 


 サビ前の「夜空の星だって」からの盛り上がりも良くてですね。
 「星」という「スター」を連想させるものが語られます。
 しかも、その「星」は、「暗闇」という苦労や辛い経験の「先で輝く」ものであると。
 アニメのオープニングではそれぞれのキャラクターの姿が描かれているんですが、鈴子が閃いて「何億光年の彼方」とノートに書くところと、東雲彼方が立ち上がって戦いへ向かうところが好きです。
 
 そして、サビです。
 ここで、希望について「僕」が語るんですが、その時に出てくる比喩が「名もなき詩人」なんですね。「名もなき」が「NO NAME」を意識させますし、「詩人」は言葉を大切にする人ですよね、素晴らしい詩を書いて心を動かす。
 まだ「夢」に手が届かなくて泣いている「君」に対して、「僕」は、慰めることよりも「白む空」について語ることを選びます。
 「白む空」、つまり朝の訪れであり、夜の終わりという「暗闇の先」ですよね。
 「君」が「星」になる日がくることについて熱く語ろうか、という風に読み解きました。

 2番では、「愛」を探すことについて語られています。
 僕はサビ前の宇宙のように広い世界の中で「たった一つだけの光を見た」という部分が凄く気になりましてね。
 自分が「愛」を注ぐことが出来る「光」。
 推しを見つけたヲタの物語のように、僕には聞こえます。
 
 2番のサビでは希望を語る人の比喩として「年老いた水夫」が登場します。
 長い間広大な海を旅してきた水夫のように、広い世界を見てきた中で見つけた「光」について「深く」語ることができると。
 傷ついた「君」に対してするのは、「手当」ではなく、「昇る朝陽」を指さすという、1番の終わりと同じように「暗闇の先」が近づいていることを語ります。

 大サビ前では、人は諦めてしまうけれど、「夢」は背をむけないことが語られ、大サビに突入します。
 答えに迷っている「君」に対して、止まらずに歩くことを勧めます。
 そして、最後にもう一度「名もなき」という「NO NAME」を連想させる言葉が出てきます。「夢を糧にして」、「君」と進んでいくことを提示しながら曲に終わります。

 ここまで読むと、この曲は「僕」が「君」について一方的に語っている内容だということに気づきます。
 「君」からの考えや言葉はなく、「君」の状態だけが語られます。
 ここから、ヲタがアイドルに対して語っている曲なのではないか、と考えました。
 冷静に考えれば、ヲタはアイドルの傍にいて「慰める」ことや「手当」できますかね?
 じゃあ、ヲタに出来ることって何か?
 それは「希望について」語ることなのではないか?
 これまでのことではなく、これからのことを。
 時には詩人のように美しい言葉を使い、時には年老いた人のようにこれまでの歴史を紐解きながら、最後に戦士のように共に夢を糧にして進もうと。
 
 ここまで書いて、僕は「この涙を君に捧ぐ」ほど、作中で直接的には語られていませんが、似た視線の曲なのではないか、と思います。
 「この涙を君に捧ぐ」が、気づかれなかったとしても、君を癒す「雨」になることを選ぶ間接的で比喩的な内容としたら、「希望について」は、「語る」という少し直接的なアプローチですね。
 長年、「希望について」は名曲だと思っていたのですが、少しだけその理由が、この曲について書くことで理解できたかもしれません。
 もちろん、遥かな銀河を思い浮かべることができるメロディも凄く良いんですよね。

 
 アニメのオープニングでは、メンバーたちが泣いているところも印象的です。
 佐藤すみれさんも、「オープニングでそれぞれが泣いているところ」が印象的だとブルーレイの特典冊子の中で語っています。




 NO NAMEの「希望について」は、オリコン初週第3位にランクインしました。
 このCD、特典が充実していてですね、NO NAMEバージョンの方は、メンバーが本当に仲良しかどうか確かめる食事会の映像が楽しめるので、まだ買ってない人は、是非チェック!
 
 この食事会では、「秦さんが、収録中に台本を見ていない」というエピソードが印象的で、スタッフの方から「頭の良い子なんでしょうね」というコメントがありましたが、もうほんとに知的な美人なんですよね。

 ちなみに、この曲。
 AKB48の初の東京ドーム公演「1830m」の初日でも披露されています。
 西暦2012年8月24日、「伝説のオリジナルメンバーの夢が叶った」公演として、「0048」の歴史の中ではなっていて、キララの力で時空を超えてNO NAMEが登場します。
 東京ドーム上空に降り立つフライングゲットが、カッコいいし、会場の盛り上がりも良いんですよね。
 この時、岩田華怜にはモーションキャプチャー用の器材が付けられていて、大スクリーンにはCGの凪沙が映っていて、メンバーと同じように踊ります。ただ、MC時には、全然動かないというトラブルに見舞われます。
 「緊張してるんですね、凪沙ちゃん」という亜美菜のフォローが良かった。
 幸い、曲披露直前に凪咲は動きます。良かった。
 DVDをお持ちの方は確認していいただきたいんですが、上空からのカメラが凄く良いんですよね。
 上から見た時に広がるメンバーたちのスカートがキレイなんです。

 この日のはるきゃんのブログが凄く良いので、未読の方は是非!
 うう、秦さん、このアニメへの思い、熱いなあ。
https://lineblog.me/ishida_haruka/archives/3965723.html
 
 それから時は流れ、2016年SKE48のソロコンサートのアンコールで、「希望について」は16人バージョンで披露されます。
 この時、SKE48には、オリメンの佐藤すみれがいます。
 しかも、この時のポジションは、「NO NAME」の時と同じなんですよね!
 凄く興奮したことを覚えています。
 曲終わりに手を戻すところの滑らかさに注目していただくと、すーめろさんだけ、凄くキレイなんですよね。
 また、智恵理ポジションにいた古畑奈和が後にSKE48のセンターになったことも印象的です。

 「希望について」の歌詞を読みながら、僕も好きな曲や映像について、「名もなき詩人のように熱く」語っていきたいな、と思いました。
 やはり、NO NAMEの曲は心を震わせる良い曲が多い。

 まだまだNO NAME不足の皆さん。
 支配人のツバサさんのブログもあるので、こちらもチェック!
https://ameblo.jp/tsubasa-0048/theme2-10063182326.html 

 いつか、NO NAMEのメンバーが再会することを願っています。
 午前3時。
 白む空を待ちながら。

※ 「おすすめのアニメ AKB0048」についての記事はこちら!
https://oboeteitekure.blogspot.com/2020/02/akb0048.html


2020年2月26日水曜日

48Gは宝塚に学べ!

歴史から学ぶ


 最近、SKE48以外の文化に触れることが多くてですね。
 友人にアイドルマスターのコンサートに連れて行ってもらったり、昨日は宝塚歌劇団元支配人である森下信雄さんと宇野常寛さんの対談を見ることが出来たりと、色々と普段とは違う、人を応援する文化の違いを感じることが出来ました。
 その中で、ふと思ったことがあります。
 「今の48グループは、果たしてどういう形で文化として生き残れば良いんだろう?」とふと考えましてね。


 詳しくは公式動画をチェック!


 
 対談の中で森下さんが、宝塚の独特の文化について語っていましたが、良い意味で「閉じている」なあ、と思いましてね。
 まず、タカラジェンヌたちにはSNSをさせない。
 もう、情報が次々に入ってくる48文化になれている自分からしたら、昔の映画スターのように感じました。こうして、神秘性を守っているんでしょうね。
 また、歌劇団のシステム自体も、阪急グループ内で「創る→作る→売る」というマイケル・ポーターの垂直統合システムが採用されており、「閉じられていて、模倣されない」と語られています。
 さらに、ファンコミュニティーも独特で、スターたちの私生活の世話(送り迎えなど)やチケットをさばいたりと、その先にあるお茶会。これは同姓だからこそできる部分もあるのかもしれませんが、ファンの中でも縦社会があり、トラブルがあればスターに迷惑がかかるから、というブレーキもある。
 この辺りは、男性ファンが中心の48グループだとなかなか難しい気がします。
 
 森下さんは、宝塚のファンになっていく人は、最初は「非日常の他人事」から、「日常の自分事」になっていくと、語っていました。
 推しの為に、毎日の中の時間やお金を使って、応援していくことで「自分事」になっていくんでしょうね。
 トップスターになるまでの期間が、10年ぐらいかかるというのも印象的で、この間にじっくりと関係性を築いて行くんでしょうね。
 他にも宝塚の創始者の方がなくなった後も、続けていけていることや、「組替え」の際にファンがざわつくところなど、興味深いところが沢山ありました。

 秋元康が死んだあと、48グループのプロデュースや作詞は誰がしていくんだろう?とか、そういえば、これまでの欅坂46は宝塚のトップスターシステムと似てるな、など、様々なことが頭の中で駆け巡っていきました。
 
 宝塚の話を聞きながら、48グループが一気に加速して行った要素の一つに「近さ」と「速さ」というのがあったと思うんですね。

 「握手会」、「Twitter」や「showroom配信」による誰でも気軽にメンバーと喋ることができます。しかし、それが裏目に出てしまったのが、新潟の事件ですよね。門戸が開いていれば居るほど、悪質な人々も入ってきてしまう。
 それだけではなく、アンチからの誹謗中傷が直接来ることになりました。

 また、メンバーの旬を考えると、「センター」や選抜にするタイミングの「速さ」は必要かも知れませんが、そこからの燃えつきもあるのかも知れません。この辺りは、難しいところで、「48グループ」はあくまで目標へのステップである、という要素があります。次のステップに進みたいとなるのも仕方ないかな、と思うんですね。

 これから、ファンのリテラシーを上げることが先決なのか、宝塚のようにある程度「閉じる」必要があるのか。増えすぎたメンバーのメンタルを守るために、SNSや握手会でのアンチの管理を運営が強化すべきなのか。運営自体が「あの頃」のように、面白い企画を出していくべきなのか。作詞者やプロデュサーを、今のうちから内部から育てていくべきなのか。
 10年間、応援していける推しに出会えるのか。
 本当に昨日の対談から、様々なことが頭を駆け巡りました。

 コロナウイルスの影響で、48グループの動きが止まっている今、48グループが文化として生き残っていく道をじっくりと考える必要があるのかもしれません。48グループの特徴である「開いた」まま、「速さ」に身体を壊さないスピードで走り続ける方法を。
 そのヒントが「閉じている」のに、外からのお客さんも撮り続けている宝塚の成功モデルにあるのではないか、と僕は思っています。


   
 

2020年2月25日火曜日

ヒグラシノコイ

夕暮れ時の独り言


 最近、ちょっと家財をほとんどお金に変えなきゃいけない感じになりましてね。
 最後に観ておくかと、思いまして、過去の48グループの公演DVDを観ていたんですね。
 チーム4「僕の太陽」公演と、チームE「僕の太陽」公演を連続して観ましてね。
 
 

 この公演で、僕が一番好きな曲は「僕の太陽」です。
 Aメロの爽やかな感じが凄く好きなんですよね。
 そして、ユニット曲だと「アイドルなんて呼ばないで」が好きなんですが、久しぶりに聴いたら、「ヒグラシノコイ」凄く良いじゃない、と思いましてね。
 まず、歌詞の世界から見ていくと、片思いの女性を昆虫のヒグラシに見立てて、「16歳の夏」という、どこかまだ未熟な恋の終わりを予想させる寂しさを表してましてね。
 同じ「カナ・カナ・カナ」という音なのに、「ガラスのI LOVE YOU」の「かなかな」と違う寂しさがあるんですよね。
 あなたに見つけて欲しいという思いが、鳴き声になる。けれどそれは、多分「独り言」で、あなたからすれば「友達」である、という切ない感じが良いんですよね。

 さらに、この世界観を盛り上げるメロディーは井上ヨシマサ先生。
 象徴的なイントロのメロディや、サビに入る前のメロディがとても素敵です。
 
 色々なメンバーが歌っているこの曲なんですが、皆さんは、どの組み合わせが好きでしょうか。
 チーム4だとみなるんと竹内美宥のコンビ。こちらは、竹内さんの歌声が曲の雰囲気と合っていて好きです。みなるんの「悲しい独り言ね」の時に一瞬、指を見る切ない感じも。


 チームEでは、松井玲奈と東李苑のコンビ。今度は松井玲奈の表現力が凄いんですよね。彼女の儚さが曲の雰囲気と合っていて良い。そして、李苑の歌唱力。最後の振りは、リクエストアワーの玲奈ひょんのオーディオコメンタリーによると、サナギになるイメージだそうです。

 ちなみに、本店チームKでも、大島優子と古畑奈和のコンビでやってましたね。このコンビは観てみたかった。この頃のチームKって、大島優子がいて、板野友美がいて、秋元才加が居て、珠理奈まで居た。凄いメンバーの中で奈和ちゃんは歌ってたんですね。


 最近だと、2019年にあったイオンカード公演で、昼は江籠さんと奈和ちゃん。夜は珠理奈と谷。なんか、珠理奈と谷の組み合わせは観て観たかったなあ、と思いました。
 ちなみにオリメンにあきすんが居たことをAKB4期生公演で知りましたよ。
 
 僕が観てみたいなと思っているのは、大場美奈と山内鈴蘭の元チーム4コンビか、野島樺乃とさとかほのコンビなんかのバージョンも観てみたいと思います。

 ヒグラシノコイを聴いていると、メンバーの儚い危うさや切なさを引き出す名曲だと思っています。

 上に書いたことに当てはまる要素となると、今の奈和ちゃんは、どう歌うのかを見てみたいですね。あとは、凄い条件を絞りますが、病み上がりの時の珠理奈とかも凄く似合いそうです。こっちゃんの上品さも、この曲とは相性がよさそうです。

 今、SKE48で「ヒグラシノコイ」が似合うメンバーは誰でしょうか?


2020年2月24日月曜日

FRUSTRATION②

秘め続けた思い


 「FRUSTRATION」がリリースされた時、SKE48というアイドルグループに、また新しいアプローチをしかけてきたな、という気持ちがありました。ちなみにこの曲、CDに入っているインスト版で楽しんでもかなりカッコいい曲になっています。
 しかし、初めて聴いた時に、この曲はミックス入れにくそうだし、名前のコールもどこか入るとこあるのかな、と思っていました。
 まずは、公式にある動画で聴いてみましょう。
 黒シャツ黒Tの奈和ちゃんがカッコいい!
 そして、アグレッシブに踊るSKE48メンバーがみんなカッコいい!


 さて、曲を確認していただいたところで、この曲に対する想いを奈和ちゃんが、最近ブログに書いています。
 ちょっと読んでみましょう。
https://ameblo.jp/ske48official/entry-12575699951.html

 今までセンターの人へのコールが羨ましかったこと、そして、センターを掴んだこと。「FRUSTRATION」という曲への思い。我慢しつづけた日々。もう、この時点で奈和ちゃん、貴女って人はと思いましたよ。昔から奈和ちゃんを推してきた方なら、なおさらでしょう。

 確かに奈和ちゃんがセンターを務めてきた「愛の為に何を捨てる?」、「蹴とばした後で口づけを」、どちらも奈和ちゃんの表現力を活かした曲だからこその曲なんですが、確かにコールを入れるのは難しいかもしれません。
 伝えたいけれど、我慢しつづけてきた日々。
 もちろん、「FRUSTRATION」への愛情も忘れていませんが、ここでこの曲へのコールのお願いをするというのは、ライブでの曲の楽しみ方を一つ増やしていると思うので、僕は大賛成です。
 「ちっぽけ」なことではなく「私にとっては大事なこと」であるこのコール。
 改めて、ライブに行った時は、周りに自分と同じ推しの人がいなくても、自分の推しの名前を叫ぶことは大事なんだなあ、としみじみ思いましたよ。
 曲に一つドラマを加えてくれた奈和ちゃんも素晴らしいと思いますしね。

 ここまで書いて僕はふと思いました。
 これから、古畑奈和はどんな物語を作っていくんだろうと。
 奈和ちゃんは、「SKE48のセンターになる」という目標がありました。
 そこにたどり着くまでのドラマ。
 2019年、「FRUSTRATION」でセンターになった後の奈和ちゃんのこれから。
 今、古畑奈和の第何章か分かりませんが、今までは、「総選挙」や「センター」といった非日常的なものが中心だったかも知れません。
 でも、今は毎週のレギュラー番組「古畑前田のえにし酒」で、日常の中で奈和ちゃんがいる毎日へシフトしている段階かもしれません。でも、日常の中に推しがいるというのは、凄く良い状態だと思います。月に4回も推しの番組があるのって、今、SKE48だとだーすーぐらいじゃないでしょうか?

 2020年は、3月に大阪、4月に東京でソロコンサートがあります。日常を充実させながら、ソロコンという非日常の場もちゃんと用意していく奈和ちゃん。できれば今年の夏以降に演技の仕事も増えていくと、更にバランスが取れて行くんじゃないでしょうか。頼むぜ、ゼスト。
 個人的には、また「栄ちんちこちん」とかでのリラックスしたトークとかもまた観たいですね。

 彼女がこれから、SKE48で何をしていくのか、自由人に見えて繊細な人だけに、これからもファンに頼って欲しいなと思う次第です。
 一度センターを取ったということで、今回のコールの件みたいに遠慮する心が働くかもしれませんが、ブログに書いていたように、「次のセンター曲」も手に入れて欲しいな、と思っています。
 もしくは、セカンドソロアルバムとファーストアルバムの配信もお願いしたいですね。あと、ソロコンサートのソフト化、と欲望は広がるばかりです。
 昔からSKE48を見ている者としては、彼女のダンスや公演に関する姿勢は、懐かしさというか無くなって欲しくないイズムだなと思いますし、既成のアイドルの概念に囚われずに自分を出して仕事を掴んでいく新しさも持っていると思います、どちらも同居している、本当に素晴らしいメンバーだと思っています。
 日常に居ながら、非日常も作っていけるアイドル、誰もまだ進んでいない道を彼女なら作れるんじゃないか、と信じています。

古畑前田のえにし酒#19の感想

新大久保編


 今回は、日本最大級のコリアンタウン新大久保にやってきた二人。
 辛い食べ物が大好きで、マッコリにハマっているという奈和ちゃん。
 美味しいマッコリを飲むためにリクエストしたそうです。
 韓国料理というと、僕のイメージは韓国映画の「アシュラ」とか「パラサイト」のイメージなんですが、果たしてどんな感じでしょうか?

 ※公式の予告はこちら!




 まずは、最新の韓国料理が食べられるという、「ホンデポチャ」さんへ。
 ちなみに今、最新の韓国料理、「エビチーズフォンデュ」だそうです。たこ焼き器の上にチーズとエビをのせてチーズと絡めて食べるものだそうです。
 ここで、まず韓国焼酎を注文するんですが、渡し方が独特すぎましてね。
 瓶を振った後に蓋を開けます。そして、瓶に向かって、手刀を横にシュッとすると、泡が飛ぶという迫力あふれる提供方法。
 このボトルアクションは昔の名残りから韓国のドラマやCMなどにも度々登場しているそうで、「最近はカッコつけるためにやっています」とのこと。
 さらに韓国では手酌する時に、一人で注ぐのはマナー違反だそうで、両側の人が不幸になったり、運が逃げたりするという言い伝えがあって、出来るだけ誰かについでもらうか、指をたたいたりグラスを叩いて手酌するそうですよ。
 奈和ちゃんは「マスカットマッコリ」、前田さんは「ジョウンデー(韓国焼酎)桃味」を注文。前田さんが頼んだ「ジョウンデー」は、飲みやすくて美味しいみたいですね。指を鳴らせない前田さんが、カワイイ。最終的に自分の手を叩いてから手酌していました。
 そして、いよいよ現れた「エビチーズフォンデュ」。 
 鉄板というかフライパンでやってきた「エビチーズフォンデュ」の素材を、下に置かれたガスバーナーで炒めつつ、上からも炙っていきます。ちなみにこのフライパンはたこ焼き器のように穴があいています。
 完成した一品を食べた奈和ちゃんの感想は、「うーん、めちゃくちゃ香ばしい」。
 お酒との感覚も最高で、「おつまみ感覚」でどんどん進んでいくそうです。
 ここで、マッコリが大好きな奈和ちゃんから、マッコリと合うお酒のリクエスト。
 店員さんのお話では「韓国ではマッコリはチヂミと一緒」なんだそうです。
 ここで、チヂミに関する不思議な話が。
 雨の音とチヂミを焼く音が似ていたり、買い物に行かずに作ることが出来るため、韓国では雨が降るとチヂミが食べたくなるという話があるそうです(諸説あり)。
 こちらはハチミツに付けて食べるそうですよ。
 意外な組み合わせ。
 「美味しいわ」と満足な奈和ちゃん。
 キムチとハチミツがベストマッチだったとは。
 ここで、奈和ちゃんがマッコリを初めて呑んだ時のエピソードに。
 樽でマッコリが出てきて、周りのスタッフさんはビールとかを飲んであまりマッコリを呑まなくて、気づけば奈和ちゃんが樽をあけていたという衝撃のエピソード。もう、戦国武将とかのエピソードじゃない。
 次は前田さんが注文したマッコリ。ここでも店員さんが、次ぐ前のアクションをしてくれます。是非、映画「アジョシ」のウォンビンみたいなアクションも入れてほしい。
 マッコリの表面を指さしながら「すごい、めっちゃポコポコしてる、発酵してるのかな」と前田さん。「ただ、空気が入ってるだけ」という店員さんの身もふたもないツッコミが!
 たまに、文学とか映画の研究してる時にこういうことありますよね。
 このシーンにはこういう意味があるに違いない、とか考えて色々と考えを広げていった矢先に、「ああ、あのシーンは尺の関係で入れただけ」とかいうこと。
 この後、春雨を海苔で巻いた天ぷら「キンマリチーズトッポギ 甘辛ソース」も食べたそうですよ。



奈和ちゃんが注文した料理


マスカットマッコリ アルコール3% (グラス 572円)

前田さんが注文した料理


ジョウンデー(韓国焼酎)桃味 アルコール13.5% (1078円)
生マッコリ アルコール6% (グラス 550円)

二人が注文した料理


エビチーズフォンデュ(2782円※2~3人前) 
チーズキムチチヂミ(1408円) 
キンマリチーズトッポギ 甘辛ソース味 (1628円)


 次は新大久保「ブデチゲ」さんに訪れた二人。
 先ほどのお店のようなボトルアクションが見たいので、韓国料理を注文します。
 瓶をシェイクして開けたあと、泡を飛ばす店員さん。
 泡を飛ばすのは、お約束なんですかね。
 テンションが上がる二人。「なんか、私たち、冷やかしに来たオバサンみたいだ、やだー」と奈和ちゃん。
 こちらの「ジョウンデー」というお酒、「しっかりと焼酎の味がする」と奈和ちゃん。「17度ぐらいですかね」と酒豪っぷりを発揮する前田さんと、「放置しといてもらって大丈夫なんで、ちょっとみんなと違うんでね」と前田さんを置いて行く奈和ちゃん。
 そして、もう一つ、奈和ちゃんが大好きな「バナナ生マッコリ」を注文。
 かき混ぜる棒を杓と間違えて、何度も掬おうとする奈和ちゃん。
 こちらのマッコリはハチミツと生フルーツが入っています。
 甘くて「シャーベットのような」と奈和ちゃん。
 いよいよ、お店の看板メニュー、ブデチゲが登場。
 なんか、もうスープが赤い。
 お肉やしめじ、お餅も入ってますね。
 このブデチゲ、米軍基地のある韓国ソウル北部が発祥だそうで。
 米軍から伝わったとされるベーコンやハムなどの肉類にラーメンや野菜が入っているそうです。
 ラーメンは〆じゃなくて、最初から入れることでとろみが出たり、さらにスープが美味しくなるそうです。韓国では、週に2、3回食べられているポピュラーな料理だそうです。
 ここで、奈和ちゃんがハマっていた、鯖のエピソードに。
 奈和ちゃんは、サバ缶を常に鞄の中に入れているそうで、いつでも鯖を食べられるように旅を続けていたことがあるそうです。奈和ちゃんのハマっていたものエピソードに新しいものが増えましたね。ちなみに、前田さんは「はま寿司」に週3回行っていたそうです。
 そんなエピソードトークをしている間に「元祖ブデチゲ」が完成!
 「辛くてもチーズのまろやかさがマイルドだから、スゴイ美味しいですね、これ」と前田さん。お酒との相性も良いみたいですね。
 続いては辛党の奈和ちゃんが食べてみたかった「イイダコ 激辛炒め」です。
 あまりの赤さに衝撃を受ける前田さん。
 料理が出来るまでの間に、最近の宅飲み事情について話す二人。
 前田さんは美味しいロゼワインをお風呂に入りながら飲むそうです。ま、前田さん、それは危険なんじゃないか?
 出来上がったたこ焼きを食べて、美味しさを感じる奈和ちゃん。
「意外と甘い。あとからピリピリとくるけど、口に入れた瞬間は甘い。なによりこの食感がめちゃくちゃ良い」
「えっ、辛くないの?」と前田さん。奈和ちゃんが勧めてくるので、半信半疑で食べてみると・・・。
 「いや、辛いや~ん、めっちゃ」と言いながら咳き込む前田さん。
 もう、この時の表情の変化が面白い。あまりの辛さに涙も出てきます。
 そういや、先週も辛いもの食べてましたね。
 思わず「奈和ちゃん、人間?」と確認する前田さん。
 「マッコリが水のように消えていきます」と辛さと戦っていきます。
 激辛鍋を挟んで、対照的な二人。
 「コーラを一気飲みすると、口の辛いのはホント、どっか行く」と謎理論を展開する奈和ちゃん。ほ、本当に?
 前田さんのリアクションを見かねた店員さんがある料理を用意してくれました。
 それは「ケランチム」。
 韓国では辛い料理を食べる時に、日本でいう茶わん蒸しを提供しているんですって。
 これを食べて「落ち着く」とホッと一息いれた前田さん。
 ここから、鍋には〆のご飯が投入されていきます。
 ご飯が「ターンAガンダム」の新しい主題歌みたいに、」どんどん赤く染まっていきます。店員さんの小粋な計らいで、ハート型に盛り付けられていくご飯。
 ご飯のおかげで辛さは緩和されているそうです。
 どんどんお酒も進んでいく奈和ちゃんに、「この子誰か止めて」となる奈和ちゃん。
 〆のご飯を食べた前田さんに、時間差で辛さが到来。
 「おっ、おう!」となります。卵料理で中和だ!


奈和ちゃんが注文した料理

とうもろこしのひげ茶割り(528円)

前田さんが注文した料理

梨ジュースサワー(495円)
マッコリビール(528円)
ケランチム(韓国茶碗蒸し) (858円)

二人が注文した料理


ジョウンデー(韓国焼酎)アルコール16.9% (858円) 
バナナ生マッコリ ボトル (1980円)
元祖ブデチゲ(1人前 1078円)
激辛MAX イイダコ激辛炒め(1人前 1298円)
〆のご飯炒め(550円)

 ここからは、先週に引き続き、番組コラボ酒開発企画!
 今回は「SHUGAR MARKET 新宿店」へ。
 ここは果実酒専門店で100種類以上の梅酒・果実酒を取り扱っているそうですよ。
 なんと、このお店、3000円で時間無制限・飲み比べし放題だそうです。
 料理は持ち込みOKで、途中の買い出しも自由という、なんとも懐の深いお店。
 ウーバーイーツをかますことも出来るそうですよ。
 「飲む和菓子シリーズ KURAYA」というお酒をまずは、紹介してもらいます。こちらは、日本酒の蔵元が造った本格的な和リキュールだそうで、ラベルも素敵です。奈和ちゃんも、これを飲んでる女子はモテそう!と高評価。
 続いては「KURACAFE」というカフェをイメージしたお洒落なパッケージのお酒。
 個人的には、これが凄く素敵でしたよ。
 次は前田さんが気になった「果実酒戦隊フルーツサワーZ」。
 ラベルには戦隊ものっぽいキャラが印刷されてますね。
 ここからは、果実酒の試飲。
 まずは、「飲む和菓子 KURAYA抹茶」から。
 お酒のおいしさに思わず、「デザイン」のことから「飲み」に変わりそうになる奈和ちゃん。
 ここに来る前は英語で香水のラベルのようなものをイメージしていたという奈和ちゃん。しかし、ここに来て「いらない!そういうの」となり、シンプルなものを目指すことにしたそうです。果たして、どんなラベルになるんだ!
 そして、次回からは3週連続、北海道編。
 いったいどうなる!


 
 

2020年2月22日土曜日

おすすめのアニメ「AKB0048」

彼女たちが名もない頃


 2011年11月25日。
 AKB48がアニメ化されることが発表されました。
 正式タイトルは「AKB0048」。
 メンバー内でオーディションを行うことになりました。
 2011年12月8日、1次オーディション。
 2011年12月13日、最終メンバーが決定します。
 メンバーは下記の通りです(発表順 チームは発表当時のもの)。
最終メンバー
 佐藤亜美菜 (AKB48 チームB)
 岩田華怜  (AKB48 研究生)
 矢神久美  (SKE48 チームS)
 仲谷明香  (AKB48 チームA)
 秦佐和子  (SKE48 チームK2)
 佐藤すみれ (AKB48 チームB)
 石田晴香  (AKB48 チームB)
 三田麻央  (NMB48 2期研究生)
 渡辺麻友  (AKB48 チームB)

 現在、声優として活躍しているメンバーの名前もちらほらありますね。
 僕はこのアニメがきっかけで三田麻央という人を知りました。
 ユニット名は後日、「NO NAME」という名前に決まります。
 この名前の意味をまだ、発表時は分かりませんでした。

 さて、2012年3月13日。
 「AKB0048」のサンプル映像がグーグルプラスに投稿されます(現在はサービス終了)。
 この映像に思わぬメンバーが反応します。

「松井玲奈 23:09
  歌とロボット・・・

  これはっ!!

  テンションあがるぅぅぅぅぅ×! 」


「松井玲奈 23:20
 でもキャラクターのステップの動きがもっと自然にならないとアイマスは越えられない!サンプルだからしょうがないのか・・・?
 でも・・・

 気になってしまう!
 悲しい性だ!」


「松井玲奈
 いや、しょうがなくない!だってメカはあんなにぬるぬる動くんだから!(CGだからなんだけどさ)

 でもね、ステップもそれぞれ癖があるわけで、全員同じなんてないんですよ!そういうとこにもこだわって欲しいなって!キャラに愛を持って欲しいなって!

 あ、細かいですか?」
 
 この後も続くんですが、割愛します。
 現在、女優として大活躍中の松井玲奈さんですが、SKE48の二次元同好会の会員で、すさまじいアニメへの愛があるからこその言葉だと思います。特にダンスに関する動きについては、現役アイドルならではないかと思います。

 アニメの映像に先駆けてストーリー設定も紹介されていきます。
 芸能を禁止された近未来の宇宙で、AKB0048たちが、芸能を禁止するDES軍と戦いながら、コンサートで愛を届けるというストーリーです。「前田敦子」、「高橋みなみ」という有名メンバーは、襲名生になっています。「6代目高橋みなみ」といった風に研究生が襲名していくわけです。オーディションで選ばれたメンバーたちは、襲名前の研究生を演じていきます。
 では、襲名後のメンバーたちは誰が演じているか?
 下記の通りです。(番組表記のそのまま)

あっちゃん(13代目 前田敦子) 沢城みゆき
ゆうこ(9代目 大島優子) 神田朱未
ゆきりん(6代目 柏木由紀) 堀江由衣
まゆゆ(3型目 渡辺麻友) 田村ゆかり
こじはる(8代目 小嶋陽菜) 能登麻美子
たかみな(5代目 高橋みなみ) 白石涼子
ともちん(11代目 板野友美) 植田佳奈
さえ(10代目 宮澤佐江) 中原麻衣
さやか(10代目 秋元才加) 川澄綾子


 あまりアニメを見たことがない僕でも聞いたことがある名前の人が多いです。
 オーディションを乗り越えて、研究生を演じるメンバーたちと、すでに活躍している正規メンバー役の声優のみなさん。キャストの配置と物語もこの時点からリンクしています。
 
 声優初挑戦というメンバーがほとんどの中、声優経験のあった佐藤亜美菜は、最終オーディション後、「本当に2回ほど、ちょこっとですけど、声優さんのお仕事をさせてもらった時に、あまりにできなくて。もう何度も恥ずかしい思いをしてきているので、この0048で実力を上げていければと思っています」と意気込みを語っていました。
 彼女は友歌という、男友達に密かな恋心を持ちながらも、アイドルであるがゆえに恋愛はできないというキャラクターを担当することになります。彼女だけに限らず、それぞれのメンバーが自分の役と向き合いながら、成長していくことになります。

 このアニメに対して、みんながみんな歓迎しているわけではありませんでした。
 2012年6月30日。
 TOKYO-MXの職員がTwitterで「AKBアニメやるのは、会社の恥だと思ってたんですが、大人の事情が、、、」というツイートをし、21時03分にTOKYO-MXが「視聴者及び関係者の皆様へ」という謝罪声明を出しています(現在は削除されています)。
 これは、たまたま表に出ただけで、声に出さずとも不快感を感じた人は多かったかもしれません。
 「AKB」というだけで批判されていた当時は、アニメの世界観とどこかリンクしているような気もします。
 
 さて、まずはシーズン1では、主人公が故郷を飛び出して、AKB0048の研究生として、成長していく過程が描かれていきます。そこには、SFというフォーマットを使いつつも、現実のアイドルの葛藤とリンクすることが描かれています。
 初めて観たアイドルのコンサートの華々しさ。先輩たちとの意識の違い。なぜ、自分は昇格できないのか。アンチとどう向き合っていけばいいのか。何故、後輩たちに曲がもらえるのか。周りから求められる自分と本来の自分との違い。
 様々な葛藤が、描かれながら、「センターノヴァ」という一番輝く状態になったら消えてしまうという現象についてのヒントが出てきたところでシーズン1は終わります。
 シーズン1の良さとしては、曲と物語のリンクでしょうか。
 1話で、主人公がラストシーンで家を飛び出してオーディションを受けるために自転車で走るシーンで流れる「希望について」。
 「その手伸ばしても今は届かないよ」という歌詞から始まるんですが、1話の最後で仲間たちが手を伸ばすことによって手が届いて、主人公はなんとか、オーディションに向かう宇宙船に乗ることが出来るんですね。





 他にも「beginner」や「約束よ」と物語のリンクも素晴らしいんですが、1番この演出が輝いたのが12話です。
 先ほど挙げた佐藤亜美菜演じる友歌が、恋心を寄せる護と故郷の星で再会。
 AKB0048を守る「WOTA」(私設の軍隊のようなイメージです)として友子のことを守るとコンサート前に誓う護。それに複雑な気持ちで答える友子。
 ちょっとややこしいんですが、護は友歌の前では他のメンバー推しを公言しています。しかし、実はその推しメンの写真の下に、友歌の写真を隠して持ち歩いていたんですね。
 やがて、コンサートで「大声ダイアモンド」が流れます。 




 敵からAKB0048を守るために援護射撃をする護。
 護が心の中で「俺、お前のこと、きっと、ずっと、この想いは…」と思っているところで、唄っている友歌が目の前に来ます。この時、二人の声がリンクして「ずっと胸にしまって」という心の声を重ね合わせます。
 サビの「大好きだ」というメロディーが流れる中。
 やがて、DES軍の攻勢が激しくなったため、ライブを中断し、護と再び離れ離れになることになった友歌は「感情吐き出して、今すぐ素直になれ」と涙ながらに唄いながら消えていきます。
 この切ないストーリーが、僕はシーズン1では印象に残っています。
 「大声ダイアモンド」という超前向きな曲をこんなに切なく料理できるのか、と感動しました。また、この回は「シアターの女神」のオーケストラバージョンが使われていますが、護の心の声のようで切なくなります。
 この曲のようにこの番組では、「ヘビーローテーション」などのオーケストラバージョンが聴けるところも良かったです。
 
 この1期の収録中に我々の知らないところで苦労していたメンバーがいます。
 それが秦佐和子です。
 彼女の卒業報告した時のアメブロを読んでみましょう。
 https://ameblo.jp/ske48official/entry-11485671860.html

 歯科矯正をしながらの0048の収録。舌やうち頬がえぐれ、血を流しながらの握手会。鈴子という役への思い。
 皮肉にも卒業する時に歯科矯正が終わるという切ない物語。
 改めてこの記事の為に全話観ましたが、そこまで違和感を感じていませんでしたが、最後まで隠していたところが彼女らしいと思います。

 そして、シーズン2(NEXT STAGE)が開始されます。
 総選挙、襲名、卒業への思い、48グループのさらに中核に迫る事象に触れていきます。
 僕は、18話の「禁じられた星」というエピソードが印象に残っています。
 前話までの軸であった総選挙でランクインすることが出来なかった、三田麻央演じる横溝真琴が、自分の存在価値について悩むところから話はスタートします。
 彼女はさらに少し前の話で、バラエティ番組でバンジージャンプが飛べずに終わってしまっています。何をやってもダメな状態が続く真琴は、仲間たちと一緒にDES軍の軍事基地に労働しながら、相手の実態を探る任務をこの回ではすることになります。
 彼女たちの労働部門の担当者である東野は、DES軍の中年の男性であまり仕事ができる感じではないですが、油断はできません。真琴のちょっとしたしくじりで、仲間が窮地に陥ります。窮地に陥った彼女たちを助けてくれたのは、なんと、東野でした。彼は、DES軍でありながら、真琴の隠れヲタで、総選挙でも4票投票してくれた人でした。
 敵でありながら自分の価値を認めてくれた人の助けを借りて、彼女は仲間の危機を救うために、数回前に飛べなかったバンジージャンプの形式で施設の地下までジャンプし、敵の装置を破壊します。
 主人公たちのエピソードや「センターノヴァ」とはあまり関係のないエピソードですが、とても心に残っています。票数という数字だけじゃなくて、声が届かなくても応援している人たちが居るということを、今、くすぶっているメンバーにも見て欲しいエピソードです。

 話は進み、物語はいよいよ終幕へ。
 自分たちのホームである秋葉星(アキバスター)を敵の組織に占拠され、敵のプロパガンダで星の皆さんは、AKB0048を憎んでいる状態であることが最終回1話前に判明します。せっかくAKB0048が星を取り戻しに来たにも関わらず、「帰れ」コールが鳴り響き、火炎瓶が飛び交うというアイドルのアニメとは思えない形で、最終1話前は終わります。
 「Zガンダム」や「仮面ライダー龍騎」の最終回1話前を観た時のような、「えっ、これどうすんの」という終末感を僕は感じました。若い方の為にたとえると、「アベンジャーズ・インフィニティーウォー」のラストをイメージしていただければと思います。

 最終話。 
 主人公の顔は観客から投げられた物で、アイドルとは言えないぐらい膨れていきます。
 それでも、諦めずに「風は吹いている」を唄いながら、徐々に観客の心に訴えかけていきます。
 シーズン1で、離れ離れになった友歌と護も再会します。
 敵の撃った弾に被弾した友歌は上空から落下してしまいますが、友子を護がクッション代わりになります。
 「護?」
 「良かった、無事か…」
 「守ってくれたの?」
 「当然だろ、俺はいつだって友歌を守るさ」
 「護!」
 抱きつこうとした友歌の手は止まります。
 彼女はAKB0048、抱きつくことは出来ません。
 瞼に涙をためながら、友歌は歌います。
 「この涙を君に捧ぐ」




  そして、護のモノローグが彼女の歌声に乗せて続きます。
 「もっと君が輝くなら 僕はずっと君を見守っていく」

 この辺りで、ひょっとして「この涙を君に捧ぐ」というのはファン目線の曲なのではないか、ということが見えてきます。
 「NO NAME」というのは、「名もなき者たち」。
 「この宇宙に散らばる名もなきいくつもの思いたち」という大島優子の台詞と共にサイリウムを振るファンやこれまでメンバーを応援してきた人や縁のある人達が映し出されていきます。
 そうか、ひょっとしたら、僕も「NO NAME」の一人だったのか、と気づかされます。
 さらに言うなら「主なきその声」というシーズン2の主題歌や歌詞の内容も、「NO NAME」とつながります。
 また、この最終回ではシーズン1が終わった後に開催されたライブでの観客の声が「希望について」で流れます。まさに「主なきその声」たちが彼女たちを後押しして、勝利に導くわけです。
 で、色々あって主人公は前田敦子を襲名、渡辺麻友演じる「智絵里」がセンターノヴァになります。
 一気に見ていくと、シーズン1ではまだ、たどたどしかった岩田華怜の演技が上手になっているのに気づきます。彼女は、「収録の帰りは地下鉄の中でいつも泣いていた」と自分の実力と与えられたポジションとの差にもがいていたかも知れませんが、最後に見事、演じきったと思います。

 この「NO NAME」というユニットはこのアニメが終了後、フルメンバーで再結成されることはありませんでした。
 矢神久美の芸能界引退や、秦佐和子の卒業(後に声優としてデビュー)があったからです。また、AKB48の仲谷明香も卒業していました。
 この作品を通してみると、矢神久美という人の才能は、声優というジャンルでもしっかりと発揮されたな、と思います。
 秋元康をして「矢神は天才だからな」と言わしめた才能の持ち主ですが、河森監督からも「これからどうしていくか、色々あると思いますが、僕らとしては、声優の仕事いつでも待ってますから」という言葉をいただいています。
 彼女は今、主婦をしていますが、いつかまた「NO NAME」の再結成をしてほしいなと思っています。僕の個人的な予想ですが、2020年9月にある松井珠理奈の卒業コンサートにくーみんは出てくれるんじゃないか、と思っています。
 声優業界で「名もない」ところから、一人一人が努力し、自分の夢や目標に向かって旅立っていったからこその、良い意味での幻のユニットになったと思います。
 収録最終日に号泣するまゆゆの姿は、「NO NAME」というユニットが彼女にとって大事なユニットだったことが伺えます。既にくーみんの卒業が決まっていたので、もうこのユニットが戻ってこないことへの寂しさもあったかもしれません。
 
 アニメが終了しても、曲の力は強く、2015年のAKB48グループの楽曲人気投票であるリクエストアワーでは、見事20位にランクインします。当時残っていたのは、渡辺麻友、岩田華怜、佐藤すみれ、石田晴香、三田麻央の5人だけでしたが、2年ぶりにランクインした時は僕も嬉しかったです。
 2016年のSKE48のソロコンサートのアンコールでは、「NO NAME」のオリジナルメンバー佐藤すみれ(2014年に移籍)が踊る「希望について」が観ることができましたし、2019年の三田麻央卒業時には、NHKBSで放映されていた「AKB48SHOW」で過去の「NO NAME」曲が一挙放送されました。
 僕が一番、印象に残っているのは、NGT48の山口真帆さんの卒業公演のアンコールがこの曲だったんですね。どんな心境でこの曲を彼女が選んだのかは、想像するしかありませんが、中継でイントロがかかった瞬間に、色々な思いが駆け巡ったのを覚えています。

 この作品が作られた時代に目を向けると、2011年3月11日に東日本大震災が起こり、東北は大変なことになります。AKB48はいち早く、出張コンサートに行きます。人数の多さを活かして、被災地各所で次々とコンサートをしていきます(この辺りは岩波ジュニア文庫から出ている、NHKの石原真プロデューサーの著作を読んでください)。
 当時は、「不謹慎」という名の雲が日本中を覆おうとしていました。ドキュメンタリー映画の2作目を確認すると、自衛隊が取り囲む中、歌って踊るメンバーたちの姿があります。もちろん、歓迎されているかどうかは分かりません。ただ、AKB0048の第1話と同じように、子供たちが「会いたかった」に合わせて踊っている姿が残されています。その数か月後にこの作品が発表されます。
 総監督の河森正治総監督は、「マクロスフロンティア」という作品も担当していましたが、それとは違ったアプローチで歌とアイドルを描くことに成功したと思います。





 アニメという虚構を通して、AKB48という現実を違った角度で僕らに見せてくれた「AKB0048」。
 僕がここまでで書いたように、「曲」に様々な「物語」を付加していった、本当に素晴らしいアニメだと思います。
 アイドルを応援している人たちには、是非見て欲しい作品の一つです。

2020年2月21日金曜日

おすすめの映画と本「遅いインターネット」

これから来るものへ 成功の前例を


 宇野常寛さんのことを知ったのは、「批評のジェノサイズ」だったと思う。
 自分の知っているサブカルチャーに関することを、鋭い視点で語っていてページをめくる手が止まらなかったのを覚えている。そこから、SKE48ファンとしては凄く嬉しい松井玲奈が表紙の「PLANETS vol.7」を購入し、特撮ヲタとしては凄く気になる表紙の「リトルピープルの時代」も購入した。
 彼の批評の言葉に触れることによって、自分が楽しんでいるものをここまで深く考えることが出来るのか、と新鮮だった。
 当時、もうかなり惰性で買っていた月刊誌「ダ・ヴィンチ」も宇野さんの評論のページを読むのが毎月の楽しみだった。J-WAVEでやっていた彼のラジオ番組やオールナイトニッポン0も面白かった。
 やがて、2018年に「PLANETS vol.10」が出版された。
 巻頭言で語られていた「遅いインターネット」という言葉はとても魅力的だった。
 僕の話になって恐縮だが、SKE48のまとめサイトなどの記事の賞味期限の短さには思うところが凄くあったし、一つの問題をじっくりと考えるという人が少なくなってきたかもしれない、という寂しさもあった(『1日1人について真剣討論』というスレは、今はなくなってしまったが、じっくりと語り合う場としては凄く好きだった)。
 だから、というわけではないが、自分で48グループの楽曲について考えるサイトを作った。
 できるだけ色々なインタビューやドキュメンタリーを観ながら、じっくりと考えて記事を書いていくようにしよう、何か楽曲を楽しむための新しいきっかけを作ろうという意識は、宇野さんの「遅いインターネット」という言葉の影響が大きい。
 やがて、PLANETSのチャンネルに登録し、毎平日ごとに届くメールマガジンを朝に読むのが日課になっていった。
 一番好きな番組は「惑星開発委員会」だった。
 宇野さんが、SKE48のメンバーと1時間以上語る番組で、自分が好きなSKE48というものの見方でこんなに差があるのか、と愕然とさせられた。SKE48で多い地方の親善大使のメンバーがSNSをどう活用すべきかの話は、特に面白かった。
 そして、2020年。
 いよいよ、「遅いインターネット」が書籍として発売された。
 僕は19日になった瞬間、電子書籍版で購入。




 この3日間、一つ一つの章をじっくりと読んでいった。
 読みながら、色々なことを考えさせられた。
 良い本は、立ち止まることが多い。
 特に第3章での「21世紀の共同幻想論」はとても面白かった。
 「自己幻想」、「対幻想」、「共同幻想」という吉本隆明が『共同幻想論』の中で提示した3区分を21世紀の現在にあてはめて構築していったところは、本当に面白かった。また、「モノ」から「コト」への変化の時代になり、肥大化した自己幻想のバランスをとるためにどうすれば良いのか。

 その問題を解消する為に「考え」、「読み」、「書く」ことができる人を育てていく試みは、現代においてとても素晴らしいことだと僕は思っている。10年ほど、教育に関わる現場で働いていたが、「考えられる」、「読める」、「書ける」、どれも養うのは難しかった。特に「読める」というのはなかなか大変だと感じていた。しかし、これができるようになったら、僕らの毎日や僕らに入ってくる情報は、ずっと変わったものになってくるのではないか。
 一つの事象に対して問いを持てること、別の視点を持てること、そして、「価値の転倒」を起こせる言葉を書くこと。これが出来る人が沢山出てくる社会になっていってほしい。
 
 今、宇野さんが始めた運動は、きっと僕のような今のインターネットにうんざりしている人間には刺さると思うし、同じようにサイトを立ち上げたり、noteで文章を書き始める人たちが出てくるだろう。
 48ヲタの僕はなんとなくAKB48の「Pioneer」という曲を思い出した。
 是非、どっかで探して聴いてほしい(こういう書き方になって申し訳ない)。
 
 この本を読んで、自分のサイトはインターネットをつまらなくしていないか、ちゃんと有益な情報を書けているのか、もう一度考えさせられるきっかけになったと思う。
 「自分の物語」だらけの今だからこそ、僕は「アイドル」たちの「他人の物語」の面白さもをもう一度、考えられる記事を書いていきたいと思っている。
 「速さ」よりも「遅さ」を大切にしながら。
 

※ ちなみに、この「遅いインターネット」の発売に合わせて、youtubeの公式チャンネルには様々な座談会がアップされています。幻冬舎の箕輪さんとの対談。


 この対談でちらっと出てきた、宇野さん監修の仮面ライダーフィギュアとかスゴイ欲しい。宇野さん監修で桜島1号から始まり、お気に入りのショッカー怪人やゲルショッカー怪人とかをS.I.C.とは違ったアプローチはどうだろう。超個人的には、ネオショッカー派なので、ドラゴンキングとかタコギャングとか埋もれているけどカッコいい怪人を出して欲しい。
 またピースオブケイク代表取締役CEOの加藤さんとの対談も。

  
 こちらも「他人の物語」から「自分の物語」に移り変わっていった現代でどうしていくか、ということも語られていますよ。
 


2020年2月20日木曜日

「#7D2に曲を」について②

恐れるな、ためらうな


※「7D2に曲をについて」の記事はこちら!
https://oboeteitekure.blogspot.com/2019/10/7d2.html

 本日は、0ポジでのSKE48の公開プレゼン大会。
 しかし、その裏では7D2による裏討論会が行われていました。
 論点は「7D2に曲を持ってくるにはどうすれば良いのか?」
 水野愛理、末永桜花、杉山愛佳、白井琴望、浅井裕華、相川暖花、はたごんによる配信でした(こっちゃんは途中退場)。

 プレゼン大会の方では、牧野アンナ先生から「7D2はSKEを任せられる存在ですか?」という言葉はなかなか芯を食った言葉でしてね。
 まだまだU18公演に出ているメンバーが多い現状ですし、残念ながらキャプテン格はまだ居ない。
 でも、カミングフレーバーという自分たちよりも若手は曲をもらっているという現状ですよね。
 僕の認識では、「7D2」に風が吹いていたことがあったと思うんですね。「意外にマンゴー」から「無意識の色」の期間ぐらいまでは。
 もっとはっきりと書くと、小畑優奈という唯一、松井珠理奈以外で2作連続センターになってグループの未来を託された人がいたこと。後藤楽々という抜群のリーダーシップを持った人が居たこと。一色嶺奈という選挙で躍進した将来のエース候補がいたこと。この3人の存在はとても大きかったと思います。正直、この3人が居る時なら、「SKE48、全然任せられるじゃん」という感覚です。同じく重要なピースの一人だった菅原も休む前でしたしね。

 しかし、過去には戻れません。
 今いるメンバーで戦っていくしかない。
 まだまだ可能性を持ったメンバーは沢山います。
 その上で、曲をもらっていくには、どうしたら良いのか。

 僕の考えとしては、一人突出したメンバーが必要だということです。
 今、歌が評価されている野島樺乃でも、ソロコンをしたおーちゃんでも、モデルとしてまだまだ活躍できそうな菅原でも、何か爆発するきっかけがあれば全部好転しそうな愛理でも良いんです。いるだけで空気が柔らかくなるはたごんやほののでも。
 「7D2はこの子が居るから」というメンバーが誰か出てくる必要があるのでは、と思います。「この子がいるから集客が見込める」という部分でも良いですし、「この子の熱いドラマにファンが共感する」というものが必要な気がします。
 その為に、ハードな試練だったら総選挙のような競い合う系のものでしょうし、ソフトなものであれば、劇場公演や動画配信のような毎日の仕事の中でのものでしょうか。毎日の発信に関しては、さとかほよこにゃんのような8期生は本当に上手いなと思います(奇しくも二人とも選抜)。
 
 一人一人の個性を外にアピールして、運営が取ってくる以外の仕事を持ってこれるようになったら良いのではということですね。そうして、実績を積んでいけば、発言の説得力が増してくるのではと思います。少なくとも運営が投資するターンはもうカミングフレーバーに移り始めていると思います(ちなみに、僕はカミングフレーバーはSKE48の別動隊として僕は応援しています)。

 あいあいの「自分がどれだけ仕事をとってきたか」という視点もSKE48への貢献の仕方の考え方に近いかも知れません。ただ、SKE48の場合、非選抜でも仕事を取ってくる先輩たちが沢山います。そこから、どんどん可能性が広がっていきますしね。かおたんみたいに選抜にあまり入ってなくても恐ろしいぐらい存在感を出す人もいますしね。今だと鈴蘭のような全国区の非選抜もいますしね。

 SKE48のファンの中での認知度を上げつつ、いかに外の人に知られていくか。

 カミングフレーバーが「AYAKARNIVAL」に出て外の層にアピールしたり、SKE48が初めて劇場の外でやったライブハウスでの単独ライブをしていくなどで、確実に「物語」を紡いでいっているのに対して、「7D2」はどうするのか。
 
 エコパの空席を観て、危機感を覚えて「がむしゃらなこともやらないとヤバいと思う」という愛理の認識。ちゅりと珠理奈が居なくなることに対する危機感。「SKEって誰ってなった時に、珠理奈さんってなるわけじゃん?これからは須田さん?」その後は誰なのか、という問題も出ましたしね。
 今、焦りを感じていたり、不安を感じるのは、ちゃんとグループのことを考えられている証拠だと思います。ここで「7D2」が埋もれてしまうにはまだ早い。

 運営が推している「カミングフレーバー」と「7D2」が対バンで行うライブとかも、面白いかもしれません。
 ただ、「カミングフレーバー」は後輩なんですよね。
 先輩に噛みついていく方が絵になるとは思います。世代交代という意味では6期生やドラフト1期生を脅かす存在になれるかが勝負だと思います。
 とにかく、ちゅりと珠理奈という大きな柱がいなくなる今年、SKE48の若手たちがどこまで成長できるか。
 配信を観ながらこの記事を書いていたんですが、はたごんの冷静な分析は、流石は年上メンバーと思います。また、おーちゃんの視点は流石はソロコンサートを経験した人間だと思います。

 どうか停滞せずに、どんどん動いて行って欲しいな、と僕は思います。いつか、今日の議論が一つの分岐点となったと言われるように。とりあえず、ほのののあの歌を配信販売ですね。

 最初のアンナ先生の言葉に戻りますが、今の7D2にSKE48を任せられる存在になれるように。

アイマスのイベントに行って僕が考えたこと

半分のことで良いから君を教えておくれ


 先日、「アイドルマスター」のドームツアーに参加しましてね。
 その感想をブログに書いたところ、沢山の方に読んでいただけて本当に嬉しい限りです(3日で約1万回の閲覧数)。

 「京セラドームに行ってきた」の記事の方では、佐藤亜美菜が京セラドームでソロを唄った意味について、これまでの彼女の物語を縦軸に置いて書いていきました。
 
 ただ、実は京セラドーム公演の帰り道、僕はこんなことも思いました。

 この人達、なんでこんなことしてるんだろう?

 差別的な意味ではありません。
 コンサート前に、アイマスPの友人に連れて行ってもらったイベントでも、沢山のチラシを配る人や名刺交換をしている人たちもいました。プロデューサーだからかな、というのもあるんですが、同じ疑問がわきました。

 この人達、なんでこんなことしてるんだろう?

 京セラドームの記事を書いてTwitterで感想を書いてくださったり、紹介してくださったりした方へ、お礼を書いていく時に前後のツイートを見ていても、日向坂46の「ナゼー」ばりに「なぜ?」が沢山浮かびました。




 そこで僕は、急に話を聞いてみたくなりました。
 一人一人のアイドルに物語があるように、一人一人のプロデューサーにも物語があるんじゃないかと。
 そして、僕が求める答えは「楽しいからさ!」とか、そういうハリウッド映画の殺人鬼みたいな短い答えではなく、様々な要素を並べながら見えてくるものではないか、と思っています。
 ここ数日で、質問してみたいと思ったことは、下記の通りです。

① アイマスのプロデューサーになる前はどんなことに夢中だったのか。

② 誰のプロデューサーで、何故、沢山のアイドルがいる中でその子を選んだのか。 

③ プロデューサーになって変わったこと(良いこと、悪いことどちらでも)。 

④ プロデュースしているアイドルにとって転機になるようなことはあったか。その時のプロデュサーとしての感情の動きは?

⑤ プロデューサーを続けられる理由は何か。モチベーションを維持しているものは?

⑥ これから、担当しているアイドルにどうなってほしいのか。

⑦ アイマスというジャンルについてどうなっていってほしいのか。
 

 厳選した7つの質問ですが、本当は2万文字ぐらい聞きたいです。
 特に①と②、⑤、⑦は聞いてみたい質問ですね。

「いや、お前、SKE48ファンなら、SKEのファンに聞けや!」と思われた方もいらっしゃるかも知れませんが、48ファンのサンプルは、もう飽き飽きするぐらいあるんですね。
 握手やshowroom配信での相互コミュニケーションに楽しみにしている人。コンサートを全力で楽しむ人。楽曲やMVの世界を楽しむ人。一人の女の子の人生の一部に参加できることに楽しみを覚える人。こちらが想像もしなかったドラマが起こることにドキドキを感じる人。色々です。

 せっかく、他ジャンルに触れることが出来たので、じっくりと聞いてみたいなと思いましてね。
 「#Pの履歴書」というハッシュタグで呟いていただければ、こちらの方で探して読ませていただきます。また、僕のこの記事のツイートへの返信でも結構です。

 そして、できるだけブログの方にも掲載させていただければと思っております。それでも大丈夫という方はツイートしていただければ幸いです。

 また、ネットというオープンスペースとは別に、直接会って詳しくお話を聞いて、それを本にできないかな、とも考えております。 

 ちなみに、回答例ではないですが、僕の推しているSKE48にあてはめて回答してみましょう。

① 近代文学、社会学、民俗学、映画、新日本プロレス
② 中西優香(既に2015年に卒業。現在推しなし)。AKB48研究生公演で、唯一アンコールがなかった公演で、一人で出てきて謝罪したエピソードから。元塾講師というキャリアを活かして、学生メンバーにダンスだけでなく勉強も教えていたところ。
③ 他人の幸せが喜べるようになった。金銭感覚が一時期、おかしくなった。
④ 総選挙。選抜入り。キャプテン就任。一つ一つの努力が報われていった。
⑤ 回数こそ少なくなったが、人間のキワの部分やマジが見られるところ。
⑥ 現在、推しがいないが、それぞれの目標に届いてほしいと思う。
⑦ 「文化」としての定着。
  SKE48というグループのコンセプトである地域密着を守りつつ、東京のアルタにある第2スタジオや提携関係にあるジャカルタの48を活用したファンの拡大と、運営会社ゼストが行っているゼストスクールによるアイドルの育成プログラムの確立。 


 な、長い。
 とてもTwitterで書ける量じゃない気もしますが、どれだけツリーが長くなってもちゃんと読みます。答えたい番号だけでも可です。
 ただ、どうしても僕はコンテンツに触れる時に、じっくりと考えることで、よりそのコンテンツを楽しめたり、可能性を拡張できたりすると考えているんです。
 そして、まず興味が湧いたのが、何故かアイドルの方じゃなくて、プロデューサーさんたちの方なんですね。
 この機会に皆さんのことを少しだけ教えていただければ、幸いです。


2020年2月19日水曜日

総選挙とは何だったのか?

物語を更新する方法



 退屈だな、と時々思うことがあります。

 48グループから、総選挙が無くなってもうすぐ2年。
 非常に心穏やかな日々が続いております。
 しかし、その反面、何か大きな節目が減ってしまったように感じてもいます。

 そもそも、総選挙とは、という方の為に簡単に説明しておくと、AKB48のシングルの選抜メンバーを運営が決めていたんですが、まあ、文句が出るわけですよ。みんながみんな納得する選抜なんてなかなか無いですからね。そこで投票で決めようと始まったのが総選挙なんですね。

 投票方法は、シンプルなところからスタートします。
 ① 対象CDの通常版を購入し、投票権のシリアルコードを入力。
 ② AKBオフィシャルファンクラブ「2本柱の会」会員枠から投票。
 ③ AKB公式携帯サイト「AKB48 Mobile」から投票。
 ④ DMM.com「AKB48 LIVE!! ON DEMAND」月額見放題会員枠から投票。
 ⑤ SKE48公式携帯サイト「SKE48 Mobile」から投票。

 ここから、年を経るごとに、個別握手会での握手券が付く「劇場盤」にも握手券が付いたり、他グループの会員枠からも投票ができるようになったりと、選択肢が年々増えていき、当選枠も最終的に80位まで広がっていきます。

 この総選挙では、メンバーの人気が数字で示されるという恐ろしい試みで、それぞれの面子がかかった闘いになります。選挙で自信を得るメンバーもいれば、現実との差で卒業を考えるメンバーも出てきます。
 以前、地方アイドルの運営をしていた人と同じ職場だったことがありましたが、「総選挙は、メンバー同士の人間関係がボロボロになる。特にボーダーライン上の子たちは」と話していました。
 
 ランクインするかどうか。これが一つのライン。
 さらに、目標順位に達しているか。これがもう一つのライン。
 この2つのラインを越えられるかどうかが、大きな勝負になってきます。
 ファンの評価、同じメンバーたちからの評価、運営からの評価、様々な評価軸が一日で更新される恐ろしいイベントです。

 ランクインすることによって、どんな良いことがあるか?
 グループの内側で言えば、シングル選抜に入りやすくなったり、カップリングでの位置がよくなったり、握手の部数が増えたりすることが多いです。グループの外側でいえば、事務所が決まって行ったり、外仕事が徐々に増えて行ったりします。

 これまで「他人の物語」をみせていたAKB48が、徐々に「他人の物語」と「自分の物語」を重ね合わせていく試みだったと思います。これまであった握手会よりも、「物語」の更新の方法としては、強いものだったのではないか、と思っています。
 
 僕が初めて総選挙に参加したのは、2012年の総選挙。
 SKE48に所属していた中西優香に1票入れました。
 今、考えると、カワイイもんです。
 なんとか、中西優香はランクイン。
 良かったあ、という思いと共に、少しだけ彼女の力になることができたのかな、という謎の達成感もありました。
 この年のトピックとしては、SKE48の松村香織のランクインでしょうか。
 ダンス至上主義のSKE48において、当時研究生だった彼女は干されていました。
 しかし、当時サービスが始まったばかりの「Googleプラス」での映像配信などを使って、グループ内は勿論、プロデューサーの秋元康を巻き込んでのし上がっていきました。
 ここから彼女は、最終的に総選挙の台風の目の一つとなり、2015年には選抜入りを果たします。また、彼女は総選挙裏のメンバーの様子を自前のカメラに残していったことも大きいと思います。
 特にランクインしなかったメンバーの涙を見せられることで、来年への原動力になったりもしていました。また、配信をいち早く取り入れていた彼女のトーク力の高さは、現在フリーになってからも安定して仕事が来ています。

 さて、2013年。
 総選挙史に残るシンデレラストーリーが起こります。
 総選挙の速報発表の前夜。
 2ちゃんねるの地下アイドル板にこんなスレがたちました。

 「明日の速報にはSKE48柴田阿弥が入る。この名を覚えておけ」

 当時、柴田阿弥は、握手会人気があったものの、なかなかチャンスに恵まれず、先輩たちが大量卒業した後にも選抜に選ばれていませんでした。もちろん、選挙にランクインしたこともありません。通っていた金城学園も校則が変わった関係で芸能活動が認められず、満足に活動できないまま、学業と芸能活動のバランスもあまりよくない状態も一時期ありました。
 当時、まことしやかに噂されていたこととしては、「次の選挙の速報に入らなかったら卒業します」ということを匂わせるモバイルメールが来ていたらしいということです。
 あまりにも無謀だろ、というのが当時の反応でした。
 そして、迎えた2013年5月22日の速報日。
 柴田阿弥の順位は8位でした( 7位 島崎遥香、9位 横山由依)。
 あまりにもの衝撃にヤフー検索ワードランキングの速報後のランキング1位、9位、19位が「柴田阿弥」になりました(翌日、ヤフーニュースにもなりました)。さらに翌日の「日刊スポーツ」、「スポーツ報知」、「ニッカン」でも報道され、朝のニュース番組でも報道されました。
 
 この流れに乗って柴田阿弥は最終的に17位にランクイン。
 惜しくも選抜入りは逃しましたが、アンダーガールズのセンターとなりました。
 ここから彼女はグループ内での位置を確立させ、SKE48の選抜入り、翌年の選挙では選抜入りを果たしました。
 また、彼女のトーク力を活かした外仕事が増えていき、最終的に彼女は卒業後、セントフォースというアナウンサーの事務所に入ります。現在はAbema TVを中心にアナウンサーとして活躍しています。
 
 総選挙というイベントにより、躍進したメンバーも居れば、プライドをズタボロにされたメンバーも居ます。
 2015年にヤフオク!ドームで開催された7回目の総選挙。
 2014年に10位で選抜入りを果たした須田亜香里は、間違いなく今年も選抜入りは固いだろうと思われていました。むしろ、今年は誰をランクインさせていくのか、ということに焦点があてられていたと思います。推しの中西優香が卒業した僕は、ゆるーく手持ちの票を投票していました。
 当時、モバイルメールを取っていた須田亜香里、柴田阿弥の二人にまんべんなく振り分けて行っていたもんです。当時の柴田阿弥の「追い込み」メッセージは本当に凄かったです。もちろん、須田亜香里の方もきちんとメッセージを毎日送ってくれていました。
 後々、分かってくることですが、この頃、彼女は偏頭痛に悩まされ、痛みで睡眠すらできない状態になり、痛み止めを服用していたものの、次第に効果がなくなってきます。そんな彼女の希望が総選挙だったと彼女は著作の中で語っています。
 そして、迎えた6月6日。
 須田亜香里の名前は選抜メンバーより二人も前の18位で呼ばれます。
 この時のヤフオク!ドームのどよめきは未だに覚えています。
 彼女は「もう嫌だ」とこの時、呟いていました。
 「壊れちゃいけない」と自分に言い聞かせながら、スピーチに向かいます。
 僕は未だにこの時の彼女の言葉を覚えています。

「私は今日がずっと楽しみでした」

 この言葉が何を意味するのかは、人それぞれだと思います。
 ただ、何かとんでもない失敗を僕らはしたんじゃないか、ということを目の当たりにしました。

「私はずっと、自分の首を絞め続けることでしか頑張れなくて、何回も『もう限界だ』って思ったんですけど、皆さんの笑顔が見たいから。がっかりさせたくなくて、『追い込んだら自分はもっと一生懸命になれるだろう』と思いながら、1つ1つのことをやってきたんですけど。楽しむってことを忘れてました」

 その晩、彼女から毎日届いていたモバイルメールは届きませんでした。

 この後、須田亜香里は卒業を決意しますが、先輩の松井玲奈から卒業することを告げられたこと、レギュラー番組の「アッパレやってまーす!」のスタッフの方から言われた「爪痕」ではなく「足跡」を残すという言葉、ドキュメンタリーの取材などを経て、「アイドル」から「人間」の須田亜香里を見せていくようになり、グループに残ります。
 結果、最後の2018年の総選挙では見事に2位にまで上り詰めます。

 この残酷ショーをどう見るかは人によって違うと思います。
 「ラストアイドル」の番組形式は、これをより先鋭化した気がします。毎週、誰かが選抜されて誰かが選抜から落ちていく。
 逆に、坂道グループが選挙をしなかった意味も大きいと思います。日向坂46とかの平和さを見ると、箱推しが多いことにも頷けます。

 この総選挙というイベント。
 現在は、実施されていません。
 無くなって良かったのか悪かったのか、僕にはわかりません。
 握手会の条件を少しでも平等にするために、全員の握手会の部数を同じにしてしまい、長時間若いメンバーのところに人が来ずに病むことや、握手券や投票券の横流しなど、よくない現象も起きました。
 しかし、SKE48のような年長メンバーが多いグループは、総選挙で一気にまくっていくという手段がなくなったのは少し寂しく思います。

 現在、握手会もコロナウイルスのおかげで中止が続いています。
 唯一、行えているのがコンサート。ただし、こちらも2020年問題で、会場をおさえにくいという状態が続いています。メンバーのSNSでの更新やshowroom配信は引き続き行われているものの、停滞状態が続いています。
 
 今、自分の物語、推しているアイドルの物語は、どんな風に更新していけばいいのか、考えていく必要があると僕は思っています。
 総選挙という劇薬ではなくて、静かにでもゆっくりでも、少しずつになっても更新していく。運営から与えられた「総選挙」という方法以外で、推しに何をしてあげられるか、グループをどう楽しむか。
 メンバーによっては、故郷の親善大使になり、あるメンバーは企業のCMに採用され、あるメンバーは雑誌の表紙になっていく。1票投票する方がはるかに楽ですが、それ以外の方法で推しをどう世界に認識してもらうか、を考えるタームに入ったんだと思います。
  
 僕が考えたのが、現在発表されている映像や曲をじっくりと読んで楽しみ、時にはメンバーのストーリーと重ね合わせて楽しむ、というものだったんですね。もちろん、これは過去が美しくなっていくものの、未来へのアプローチとしては弱いです。
 しかし、アイドルと曲はまだ地続きで、そこには「物語」があると僕は信じています。

 皆さんは、今どんな「物語」を描いていますか?