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2021年4月4日日曜日

SKE48という家族の中で

何にも無い日も君となら何故か幸せ


 突然ですが、皆さんの推しメンは家族に当てはめるとどのポジションにあてはまるでしょう?


 なんでこんな問いを考えたかというと、最近読んだ成馬零一さんの著作「テレビドラマクロニクル1990→2020」を読んだ影響で、宮藤官九郎脚本のドラマをいくつかまとめ見したからでしてね。
 彼の作品を観て行くと、「家族」や「コミュニティー」について考えさせられます。
 欠けていた家族からアドバイスをもらったり、いなかったはずの家族が帰ってきたり、他者が家庭に入ってきたり、自分のポジションが子供から父親に変わったりと様々な語り口で僕たちを楽しませてくれます(『吾輩は主婦である』、『11人もいる!』、『ごめんね青春!』なんかは特に感じます。最新作『俺の家の話』はまだチェックできていません)。また、家族のそれぞれのポジションに何を求めているかや本当にその求め方が正しいのかも考えさせられます( 更にそれを広げて行くと、地域コミュニティーやホモソーシャルについても考えさせられるところもあるんでしょうが、今回は省きます )

 その中でふと、じゃあ自分の推しメンは家族でいうとどのあたりの目線で観ているんだろうと考えてみましてね。

 僕の推しメンは10期生の五十嵐早香なんですが、もはや母でも妻でも娘でも姉でも妹でもすらなく、遠い親戚の才気溢れる子ぐらいの視線で応援しています。でも、推しのためなら多少の労力や時間の浪費は許容できるので、もっと近い親戚かもしれません。

 で、こういう家族目線で見て行った時、松井珠理奈の変化が面白いと思いましてね。
 加入当初は、AKB48の中にいる彼女は、元気な「妹」ポジションで「わがままコレクション」を歌うユニットにも渡辺麻友と共に選ばれています。
 ただし、SKE48に戻ってきた時は、不動のセンターとしてみんなを引っ張っていくしっかりものの「姉」という感じがします。1期生で年少メンバーでありながら「珠理奈さん」として凛とした表情で様々な場に出て、後輩が増えるにつれて求められることも増えたのではないかと思います。そのおかげで実年齢よりも求められることの大きさのギャップに苦しむこともあったのではと思います。
 そんな彼女だからこそ、ふと「妹」に戻れた時の表情なんかも素敵です。印象的な表情の写真が載っているブログを貼っておきますね。真那画伯の絵と共にお楽しみあれ。

「蚊☆じゅりたん」 | SKE48オフィシャルブログ Powered by Ameba (ameblo.jp)


 ただ、2015年ぐらいまでは松井玲奈を初めとするお姉さんたちが多かったものの、2017年の小畑優奈センターと大矢真那卒業でたった一人の1期生になったぐらいから、「姉」としてのポジションから「父親」や「母親」のポジションになってきたのでは、と思います。
 特に「Jファミリー」や「Black Pearl」のプロデュース、youtubeの「珠理奈HOUSE」の解設、会員制のサイト「珠理奈'sSHARE ROOM」の解設と、家を建てるは部屋を造るは、家族を作るはと「親」としてのポジションにスライドしていったのでは、と思います。
 そんな彼女だからこそ、ふと「妹」や「子供」になった時の表情にときめく方も多いんでしょうね。
 後輩達を可愛がる視線は、彼女のお父さんが彼女を大事に思うものと似たものを感じてしまいます。

 「パパへ☆じゅりたん」 | SKE48オフィシャルブログ Powered by Ameba (ameblo.jp)

 

 もうすぐ、彼女はSKE48を卒業します。
 2021年4月4日のアメブロでは珠理奈が残した言葉が後輩たちから紹介されているので、是非是非読んでみてください(特におーちゃんのブログ)。


 グループの中で様々なポジションを求められてきた彼女ですが、SKE48を卒業することでソロになります。
 果たして、今度は彼女のことをどんな目線で応援することになるんでしょう?
 ただ、どこに居ても変わらないことがあります。
 2013年3月8日に松井玲奈が書いた手紙から引用して終わりたいと思います。

「この場にいる全員が思っていると思うけれど、私たちは珠理奈が元気なのが一番。明るく、ちょっとやり過ぎなぐらいにはしゃいでくれる姿を見ると安心します。あー、珠理奈だって」