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2020年2月3日月曜日

古畑前田のえにし酒#16の感想

あの人が再び!



 今回は、神奈川県横浜市にやってきた二人。
 横浜にある「市民酒場」なるところに行くそうで。
 なんでも昭和初期にできたお酒好きが通うディープな呑みスポットらしいですよ。
 なんとなく、安くて美味しい市民の味方、的なイメージですが、果たして! 





 まずは、横浜市西区戸部町へ。
 奈和ちゃんの黒いコートがカッコいい。
 最初に二人が入ったのは、「市民酒場 常盤木」さん。
 お店で待っていたのは、歌人の穂村弘似の酒場ライターパリッコさん。
 「乙女酒」時代にお世話になりましたね。
 「今日は成長した姿を見せられる」と奈和ちゃんもやる気です。
 
 さて、この「市民酒場」というのは、戦後にお酒が入手しずらくなったため、闇市的な価格で横行したんですね。映画「この世界のさらにいくつもの片隅に」でも描かれてましたね。そこで、横浜の大衆酒場が組合を作り、整理統合して市民酒場が生まれたんですって(諸説あり)。昔は200店舗近くあったそうですが、今はわずかに20店舗ぐらいにまで減少。ううむ、こういう独自の文化を持ったお店は地域は勿論、市政も大切にしてほしいところです。
 そして、その「市民酒場」の中で一番代表的なのが、この「常盤木」さんだそうです。
 「絶滅危惧種みたいなもの?」と前田さん。
 「保護しないといかんなあ」と奈和ちゃん。
 まずは、「山梨県/笹一醸造 笹一 本醸造辛口」がなみなみとコップに注がれていきます。
 もうぎりぎりまで注がれているので、顔を近づけて呑む二人なんですが、両手で髪を押えて呑む前田さんの姿が何かいいですね。
 さて、メニューに中華料理のメニューが多いことが気になった奈和ちゃん。
 店主のお話によると、「40年中華街でコックをやっていた」そうで。
 ううむ、これは期待できますね。
 そんなご主人自慢の「自家製シューマイ」から行ってみましょう。
 食べようとすると、「おいしいよ」と隣りから声が。
 見ると、トニー・スタークがかけてそうなサングラスをかけた常連さんが!
 社長なのか?
 よく来るんですか、という質問に「来たいけど、入れてもらえないから」と常連さん。
 1999年にキリアンとの約束を守らなかったからか(アイアンマン3の観過ぎ)?
 まあ、それだけ人気店なんですよね。
 なんと、ここに入るまでに一番最初は「2年以上かかった」そうです。
 ちきしょう、サノスめ(アベンジャーズ・エンドゲームの観過ぎ)!
 「ふぐ豆腐は絶対!」と語る常連さん。
 話がそれましたが、シューマーイを食べてみると…「柔らかいし、お醤油いらないね」と奈和ちゃん。「ホント、美味しいでしょ?シューマイは絶対!」と常連さん。
 何かを止めるときも、「ダメ」の後に、きっと言ってるんだろうなあ、と勝手に妄想しましたよ。
 一方パリッコさんは、「ダイダイサワー」なるものを飲んでいて、ダイダイというのは、ダイナマンの歌の冒頭ではなくて、柑橘類の名前なんですって。

 
 
 
 そんな「ダイダイサワー」が二人の元に到着。大爆発だ!ダダッダ!
 ダイダイを絞っていく二人。
 ここで店主から、「ダイダイって何に使っているか知ってます?」というダイダイクイズ。
 なんと、お正月の鏡餅の上に乗ってるやつが「ダイダイ」なんですって。「ダイダイ繋がるように」という願いが込められているそうです。
 「柑橘の味がダイレクトに来る」と奈和ちゃん。
 「私この酸っぱさ大好きです。レモンサワーが甘く感じるくらいダイレクトな果実感が」と前田さん。
 つぎは、色鮮やかな「ねぎチャーシュウ」が登場。
 手巻き寿司感覚で「海苔」に来るんで食べるんですね。
 一口で食べた奈和ちゃん。「うん、美味しい。あっ、辛っ!」と遅れてきた衝撃でお酒も進みます。「つまみながら行ってると、酒いっちゃうんだよね」と常連さん。
 前田さんもお酒が進み、「キリンラガー」を追加注文。
 そして、いよいよ「ふぐ豆腐」が登場。ちなみに、この「ふぐ豆腐」は冬季限定だそうなので、予約してからがおすすめだそうですよ。
 それにしても恐ろしい量ですね。
 上の方にあるふぐの肉は、ちゃんと火が通るのか心配ですが、様子を見守りましょう。
 ここで、パリッコさんから「ふぐ豆腐」に関するありがたい説明が。

 「昔はふぐ料理はほら、高級品だけど、市民酒場はそういう庶民の方の為に安くお酒をのんでもらおうということで、ふぐ鍋って言わずに湯豆腐にふぐを入れてあるんだよ、という感じでふぐ豆腐って言って出してたんですよね。で、店主さんがふぐを釣りに行って、ドラム缶いっぱいに釣って、それを出していたっていうそんな話もあるぐらいだし。市民酒場の象徴のようなというか、是非是非食べてみましょう」
 
 なるほどなあ、あくまでお客さん目線なんですね。
 食感は「ぷりっぷりっ!」と前田さん。 
 さて、ここで店主から、これが「昔のうちです」と白黒写真が。
 この頃から「キリン生ビール」って、あったんですね。
 そして、またまた店主からクイズが。
 「当時のメニューいくらくらいだと思います?」
 なんと冷やしトマトが20円、魚のフライでも30円、と衝撃価格。
 次の写真には店主のお母さんが写っているのに、「ビール安くない?」とビールの値段に衝撃を受ける二人。「生ビール」が125円というのは、スゴイですね。
 当時は、お酒がそんなになくて、何時間か並んで、お酒が1杯か2杯やっと飲めるという時代だったそうです。うーむ、握手会を連想したのは、僕だけではないはず。
 「今、飲みたーいと思ってどこに行っても飲めるのは、めちゃくちゃ幸せなんだ」と幸せを実感する奈和ちゃん。
 この後、隣りの常連さんから、眼鏡型AI端末「E.D.I.T.H.」を受け取って色々スパイダーマンと激闘を繰り広げることもなく、次の店に行きましたよ。

 


奈和ちゃんが頼んだメニュー

「黒糖梅酒(ソーダ割り)」 (418円)

 

前田さんが頼んだメニュー

「生ビール」(495円)

二人が頼んだメニュー

「山梨県/笹一酒造 笹一 本醸造辛口」(495円)
「自家製シューマイ」(440円)
「ダイダイサワー」(418円) 
「ねぎチャーシュウ」(495円)
「ふぐ豆腐 2人前」(4400円)


 次は、横浜市神奈川区子安通にやってきた二人。
 次はパリッコさん曰く「市民酒場の文化遺産的なお店がある」ということで、どんな感じなのかしら、と行ってみることにした二人。なんか、寒そうですね。
 お店は「市民酒造 諸星」さん。
 丁度、暖簾の上に「諸星」と書いてますね。
 僕は、暖簾に「市民」と書いてたから、なんともトリッキーな名前の店だなあ、と思ってみてましたよ。
 「この雰囲気めちゃくちゃ好きなんだわ」と前田さん。
 パリッコさんは、「ここで撮影が出来ているのが奇跡だと思っています」というぐらい貴重なところみたいですね。
 ここは戦前から続く元酒屋の市民酒場だそうで。
 長いテーブルは、つるつるなんですが、お客さんがよっかかってつるつるになっていったそうです。
 「人間やすり!?」と奈和ちゃん。
 なんか、想像したら超怖いけど、流石は独特の言語センスの持ち主です。
 メニューの短冊がお店中に貼られていますが、ご主人公考案のオリジナル酒もあるそうで、100種類以上あるそうです。
 ご主人おすすめのお酒を用意してくださるそうで、何を出すかはお楽しみだそうです。
 さて、100種類を超えるお酒からご主人が選んだのは、「季節限定 熊本県/花の香酒造 花の香 純米大吟醸 桜花」。
 ご店主からは「しぼりたてなので、フレッシュ感がある」とのことなんですが、果たして。
 「あっ、うまっ!」とおいしさを実感する前田さん。
 パリッコさんは「この世で一番美味いじゃないですか。日本酒でね」と絶賛。
 この世!
 どんな味なんだよ!
 お酒呑めない僕でもちょっと気になりますよ。

 さて、ここで「ホタルいかの素干し」が登場。
 イカを自らの手で炙るんですが、10円ライターが渡され自分でライターを点火、炙りというランボーもびっくりの野生味あふれる調理法なんですね。
 なかなか点かない前田さん。
 なんか、観てて心配になってきますね。
 イカの先っぽがくたっとなったら良いそうです。
 「味は香ばしい、おいしい。家でもやりたい」と前田さん。
 奈和ちゃんは器用に点けて炙っていきます。
 「ちょっと苦みが美味しいね」と奈和ちゃん。
 お酒を開けたので、新しいお酒を注文します。
 今度は「レモンサワー」ですね。
 前田さんは、口にイカを入れたまま注文してます。めちゃくちゃイカに魅入られてる。
 ここで、常連客のパリッコさんには、「日本酒のトニックウォーター割り」という何か裏メニュー的なものが(『熊本県/山村酒造 れいざんトニック』440円)。
 常連になると出てくるっていいですね。
 僕も常連の店が欲しくなりました。
 奈和ちゃんも飲んでみることに。
 「おいしい。これは冬も出しましょう」と奈和ちゃん。
 このお店について前田さんは「戒めてたもののタガが外れる。なんでも頼んじゃおうみたいな」と表現しています。そんな解放感とワクワク感が!
 パリッコさんが興味津々の「琉球ハブホッピー」が登場。
 グラスにも「琉球ハブボール」の文字が!
 「やっ、でもハイボールの味が強いけど、想像していた以上に飲みやすい」と奈和ちゃん。
 さらに、このお店はおつまみも充実。
 「めっちゃ天国」と奈和ちゃん。
 注文したのは「とんみの」。
 ご店主の説明は「センマイに近いお肉」とのこと。
 「うん、豚の味がしっとりしてる。ミミガーに近い感じ」と奈和ちゃん。
 「お酒に万遍なく合う、オールマイティーなレギュラー部員みたいな」と前田さん。
 ここで、遠くから電車の音が。
 「このさあ、電車の音を聴きながら飲むのめっちゃ良くないですか?」と雰囲気も楽しむ奈和ちゃん。
 続いては、先代からの味を守っている「もつのにこみ」。
 これに関しては「こだわりの塊」とご主人。
 「こだわり」に関しては、モツとこんにゃくのみというところだそうです。
 「濃厚、モツの味がぐうっと出てくる」と前田さん。
 結構酔っている前田さんに店主が勧めたのは、「バリキング」というお酒。
 生姜とかニンジンとか身体によさそうな内容物。
 「すごい」と効き目を感じる前田さんでした。

 来週は、漫画家の大町テラスさんと、冒険だ!

 

奈和ちゃんが頼んだメニュー
「熊本県/山村酒造 れいざんトニック」(440円)


前田さんが頼んだメニュー
「バリキング」(440円)

二人が頼んだメニュー
「季節限定 熊本県/花の香酒造 花の香 純米大吟醸 桜花」(715円)



 「ホタルいかの素干し」(330円)
 「レモンサワー」(418円)
 「琉球ハブホッピー」(418円)
 「とんみの」(440円)
 「もつのにこみ」(550円)