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2020年11月7日土曜日

おすすめの映画と本「eスポーツビジネス eスポーツ×ビジネスの現場からお伝えします!」

 価値観が変わっていく時代へ



 皆さん、ゲームというとどのようなものをイメージするでしょうか?
 今だとPCゲームやスマホゲーム、据え置き型ゲームなど様々なものがありますね。
 僕は丁度、中学・高校とアーケードゲーム全盛期で、「ゲーメスト」、「アルカディア」、「ネオジオフリーク」というゲーム雑誌も購読していました。余談になりますが、突然、「ゲーメスト」が廃刊した時の絶望感は、未だに覚えています。愛媛県宇和島市という超ド田舎に住んでいた僕は、「これから自分で『ぐわんげ』の攻略をしていかなきゃいけないのか…」と。
 ただ、多くの人たちが生きている中で一つぐらいは熱中したゲームがあるんじゃないでしょうか?

 ただね。
 僕たちの世代は、ゲーム=悪、ゲームセンター=ゴッサムシティみたいなとこ、という負のイメージが強くてですね。ゲームが上手いということなんて、本当に仲間内での自慢ぐらいにしかならなかったんですね。
 しかしですね、よく行っていた町のゲームセンターが「ゲーメスト」のスコア集計店で、お店の柱にはお店のハイスコアや全国1位の人のスコアが貼られていました。
 今回紹介する「eスポーツビジネス eスポーツ×ビジネスの現場からお伝えします!」の著者である中野龍三さんは、元々シューティングゲームの全国1位のスコアを叩き出したプレイヤーで、現在はeスポーツ事業や大会運営、番組作りのも関わってらっしゃる方でしてね。「eスポーツ」という言葉を聞くと、夢や可能性がモリモリですが、実は甘い話ばかりではなく、これまでの停滞や誤解、これからの課題もちゃんと書いているんですね。

 まず、この本を読んでなるほどな、と納得したことが「スポーツ」という言葉の定義です。身体を動かすだけがスポーツにあらず、競争することや遊ぶこと楽しむこともスポーツなり、というのは目から鱗でした。また、指を動かす競技としての射撃との比較も面白かったですね。
 また、2章からのeスポーツの歴史は、認識の変化、まさに「価値転倒」の過程を見ているようで、非常に興味深かったです。

 少し話が逸れますが、僕がやっていたアーケードゲームは「ストリートファイターⅢ 3rd」だったんですが、ゲームセンターという場に知らない学校の人同士、年齢の違う人同士が集まって、ゲームをする面白さ。そして、部活で他校に練習試合にいった時に、「あっ、ヒューゴが上手い人ですよね?」と声をかけられた時の嬉しさ。
 時は経ち、奈良県に出てきた僕は「キャノンショット」という奈良県ではかなりレベルの高いお店に、大学が終わるとふらりと行くようになるんですが、そこで「バーチャファイター5」や「鉄拳6」のリプレイ映像とかをぼんやり見るのは、今のゲーム実況や配信を楽しむ文化の始まりだったのかも知れません。自分がプレイするだけでなく、観ているのも楽しかった。

 今は別の趣味を楽しんでいますが、場所も年齢も違う人達が繋がり合うという楽しさはeスポーツにもあると思いますし、今はオンラインで本当に上手い人のプレイが観られますしね。

 話を戻すと、これからのeスポーツの課題として、魅力的なプレイヤーがどれぐらい出てくるか、「推しプレイヤー」を観客が持てるかなんですが、これは他のジャンルにも言えるなあ、と思いましてね。僕の世代はウメハラさんやときどさん、なんかが有名ですが、もう、ウメハラさんのこの動画とか、今観ても鳥肌ものですよね。初めて観た時は「すげええ」ともう、「ワールドプロレスリング」の解説席の獣神サンダーライガーみたいになってました。



 そう、ゲームのプレイで人を感動させたり、興奮させることはできるんです。
 また、プレイヤーの人間ドラマで言えば、映画「リビング ザ ゲーム」というeスポーツのプレイヤーたちを題材にしたドキュメンタリー映画なんかも素晴らしいものがあるので、これからも頻繁にこういうドキュメンタリー映画は作って欲しいですね。


 何かに真剣になったり、マジになったりすることが、世間や社会から「こんなこと」と言われてしまうという場面がまだあるのが悲しいですね。ちなみに、ライセンスだったりプロだったりもしっかりと出来ているみたいですね。


 ううむ、SKE48やら映画のブログを書く人間にスポンサーやライセンスがつかんものか…。
 さて、何度も脱線していますが、まだまだ課題がもあり、プレイヤーに対する観客のモラルや競技人口をどう増やしていくのか、と僕の好きなアイドル業界とも似ている要素もありますね。
 
 ゲームというものを通してのコミュニケーションの構築や、スポーツへの入り口として徳島県や一般社団法人日本野球機構のインタビューは、その手があったかと、かなりeスポーツへの視点がまた一つ増えた感じです。

 ジャンルこそ違えど一つの物に「マジ」で挑む人たちを応援できる、なんなら自分も挑める「eスポーツ」。僕も何か始めてみようかな、と思いました。
 ちなみに、今年のAKB48の運動会は「e運動会」だから、今のうちに予習しておくのも良いですよ!