もう一度
2017年4月18日。
チームK2公演で大場美奈の生誕祭がありました。
この時、主役のみなるん宛の手紙を書いたのは、高柳明音でした。
手紙の中で「今年は一緒に総選挙に入りたい」ということをみなるんに向けて書いていました。前年の高柳明音の順位は20位と選抜までもう一息でもあり、このあと一息をつめるのか、という順位でした。
松井玲奈や古川愛李という彼女と親しかったメンバーが卒業していく中、グループに残った高柳明音の姿に何を抱くかは人それぞれだと思いますが、2年前に14位で選抜入りしていました。また、メディア出演も安定しており、ある意味、アイドルとしては「上がり」に近いところまで来ていたのかな、と思っていました。
なので、再び選抜を目指す宣言は、「な、なにぃ!」という驚きに近い感じでした。
当時のSKE48は、「革命の丘」が出て、何かが変わる予感がしていましたが、先ほど書いたように人気メンバーの卒業や7D2が徐々に形になり始めた頃で、必ずしも彼女にとって有利な状況ではないはずでした。
それでも戦うという姿勢が本当にカッコいい、と当時の僕は思っていました。前年から「来年も出ます」という宣言をしているのものの、必ずしも有利ではない状況でした。
6月1日。
速報が発表されました。
彼女の結果は5523票で56位。
前年は最終結果が20位で、速報時の票数は6318票で44位。
まずは、この日の彼女のブログを読んでみましょう。
https://ameblo.jp/ske48official/entry-12279991458.html
最後の「這い上がるだけだ」という言葉が印象的です。
自分のファンの総数とそれが作られる背景については、2020年の今に置き換えても通じる話ではないかと思います。
この問題をどうクリアーしていくのかは、また別の機会に考えたいと思います。
6月9日。
あっという間に残り一週間になりました。
この日、ちゅりのshowroom配信に野口五郎さんが登場します。
前年、二人はデュエットで曲も出していました。
この日の彼女のブログを読んでみましょう。
https://ameblo.jp/ske48official/entry-12282306450.html
ううむ、五郎さん、熱い方ですね。
わざわざ投票してくださっていたとは。
メンバーが投票を煽る行為に関して、興ざめるする方もいらっしゃると思います。
メンバー自身が投票することも初期段階の趣旨と大きく外れていっているのではないか、ということもあると思います。
しかし、それだけ後がない状況だったわけですね。
また、ちゅり推しの方々は、彼女自身が投票を発信することを歓迎しているということが書かれていましたね(2017年6月16日のブログ参照)。少なくともそのコミュニティの中で歓迎しているのであれば、良いのではないかと僕は思っています。
それから3日後。
6月12日。
選挙前の最期の握手会が行われました。
https://ameblo.jp/ske48official/entry-12282926773.html
「次世代」という言葉が印象的ですが、次のシングルである「意外にマンゴー」のセンターや彼女の立ち位置を考えると納得の言葉ですね。
「いろんな人を見返したい」、「今もこの場所にいる意味を残したい」、この2つの言葉だけで彼女が当時、どんな自己評価をしていて、その背景にある声も見えてくるのではないでしょうか。僕自身は、ベテランメンバーが居ることに関しては、非常に頼もしさを感じますし、彼女たちが入り口になってくれたからこそ、というものもあると思います。正直、卒業コンサートを大会場で出来るレベルの人は、選抜から外してソロを定期的に出して、時々選抜に合流という流れを作っても良かったかも知れません。
6月16日。
投票期間が終わります。
この日のブログを読んでみましょう。
https://ameblo.jp/ske48official/entry-12284340089.html
様々な葛藤が彼女の中にあったものの、ファンの方々、野口さん、みなるんといった周囲の応援からそれが解放されていくのを感じます。有名なメンバーだけに言動が本来のものより、大きくなってしまうということもあると思います。だから、慎重になる。でも、なりふりかまっていられない我武者羅さを感じます。そして、そういうところこそが、高柳明音という人の魅力ではないか、とふと思いました。
そして、いよいよ総選挙当日。
彼女の名前は15位で呼ばれました。
再び、選抜入りを果たしたわけです。
前日のブログで書いた、「繰り上げ」ではなく実力での選抜。
この結果を受けて書いたブログを読んでみましょう。
https://ameblo.jp/ske48official/entry-12285235071.html
まず、総選挙直後の楽屋の光景。
以前、かおたんが映像に残していたものがありましたが、やはり、様々な感情が渦巻く場所なんですよね。
「自分の気持ちを吐き出せる場所なんてなくて」という言葉が、「総選挙」というイベントの特殊性を感じます。
マネージャーさんたちや玲奈ひょん、古川プロからの言葉が温かいですね。
ここから、彼女は更に結果を出していくことになります。
もはや、当たり前のようになっている「ちゅりカメラ展」も素敵ですし、2nd写真集での彼女が撮った写真のページは、自然なメンバーの顔が印象的で、彼女の被写体を観る時の感性がそのまま出ていると思います。彼女ならではの「安心感」もあると思いますしね。
2020年、世界的なコロナ禍の影響で、彼女自身の卒業コンサートも中止になってしまいました。