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2021年1月24日日曜日

黒とピンクと水色と黄緑

 君が染める色

 皆さんは、服を買う時に何色の服を選ぶことが多いでしょう。 
 黒と白を除くと、何色の服を選んでいますかね?
 僕は若い頃は10代から20代前半はピンクで、20代後半から30代前半は紫、30代後半は紺色と、歳をとるごとに色味が深くなっています。
 社会学や分類学で着る服によって統計を取り、どんなタイプの人が多いのかを調べた本が世に沢山出ていますが、僕は太田うにさんが女性向けのファッション雑誌に連載していたイラスト入りの本が好きでよく読んでいました(ちなみに、ピンクをよく着るおとこは愛されお坊ちゃんが多いそうです。愛されないし、坊ちゃんでもないぞ!)。
 選ぶ色でそこまで分かるものかね、と思いつつも心理的な影響(自分に対してのこともあれば、相手に対してのこともあり)は実際にマーケティングやコピーを作る際にも重要視されているので、無関係ではなさそうです。僕自身も新しい服を買った時のワクワク感とこの色がしっくり来るなというのがあります。

 そこで、今回は先日、アップされたKANGOL REWARDさんの動画からインスパイアされた、古畑奈和と色について考えていきたいと思います。
 


 とりあえず、服着換える前の衣装の佇まいが森川葵みたいで、上品な美しさがありますね。
 ううむ、コラボトレーナーはどれも似合っていますが、ワインカラーの服を着ている奈和ちゃんが新鮮ですね。コーディネート込みだと、パープルの合わせ方がカッコいいです。こういう仕事が何の争奪戦とかせずに手に入れられるのは、流石です。後輩たちに良い前例をどんどん作って行ってほしいです。
 
 さて、奈和ちゃんの色というと、何色を連想するでしょう?
 推しの方々からしたら、サイリウムカラーの水色と黄緑かも知れません。
 髪の色も2018年ぐらいから自由自在に変えていき、ちょっと遠くから見ても「おお、あの辺りに奈和ちゃんがいるわい」と発見できるようになっています。
 ただ、僕はどちらかというと、奈和ちゃんの色は「黒」のイメージが強いんですね。
 多分、着ている服のイメージからかも知れません、確か、奈和ちゃんも好きな色で黒を挙げてなかったかな、と思って調べてみたんですね。

 
 黒髪に落ち着きを感じて、黒が好きという話をしています。
 で、黒に落ち着きを感じる人の心理について調べ始めたんですが、カラーセラピーとかを含めて、あまりにも書いてあることがバラバラなので、一旦、置いておき、再び奈和ちゃんと色について調べて行きます。

 2016年9月26日のブログでも、黒色について書いています。
 そして、ピンクについても。

 ちなみに、2017年11月25日のブログでは、髪色をいつか金色にしたいということと、少しだけピンクを入れたことも書いていました。ううむ、この時点で金色への意識があったのか。愛を試す体質も奈和ちゃんらしいですね。

 2018年8月14日のブログでは、好きな色についてまた語っています。ここでは黒に加えて、ピンクが加わります。

 えっ、「数年前は紺色」?
 あったっけ、と調べてみると、2013年のブログに書いてましたね。

 こう拾っていくと、寒色系から黒、そして黒とピンクという流れになってきますね。
 そして、2018年10月19日のブログで、サイリウムカラーの変更について相談しているんですが、この日のブログで奈和ちゃんの色に関するイメージも見えてくるので、見てみましょう。

 水色、黄緑色には「優しすぎて」というイメージが面白いですね。
 「気持ちの変化」とありますが、この時はもう総選挙で2回目の選抜入りを果たした後なんですよね。優等生的なアイドル像ではなく、自分を解放している時でもあると思います。
 青色と赤色の解釈も面白いです。

 ちなみにこちらに関しては、結局、変わらなかったんですよね(2019年3月8日のブログより)。

 自分の原点になる色を失わずに、大事にサイリウムカラーで残しておくという考えは、とても好きです。「優しすぎる」色だったら、彼女らしくてなおさら。代わりと言っては何ですが、彼女の髪色はどんどん「エネルギッシュでガンガンいこうぜ状態」の色になっていきます。

 ただ、2019年7月24日のブログでは「黒」や「くすんだ色」に好きな色が戻っていたりもしてるんですがね。

 ううむ、ちょっと行き詰った感があるんですが、ちょっと待てよと思いましてね。
 僕が好きな文学における色のアプローチが使えないかと考えたんですね(特にここ数年は近代詩や和歌が中心です)。
 明治期に「私」を獲得した日本文学は、夏目漱石たちが使い始めた「白」のイメージが広がります。これは穢れの無さや神秘性以外に「開放」や「自由」もイメージさせることが多いです。
 それとは対照的に「黒」は「抑え込む」や「不自由」を表すことが多かったです。
 この二つの色のイメージを更に拡張していったのが、大正から昭和期の詩人たちだと思っています(たとえば、中原中也の『サーカス』)。
 話を奈和ちゃんに戻すと、彼女がよく着る黒い衣装が「抑え込む」もので、何を抑え込んでいるかというと、自分の髪の色のような明るく自由な攻めの「本能」だとしたら。

 小さなライブハウスで行われるヒップホップのコンサートに行った時に、歌っていないMCがただ立ってたり、水を飲みまくっていると、非常に悪い意味で目立ちます。逆に、意識的に歌っていない時の立ち位置や動きまで意識できているベテランのラッパーもいます。
 冒頭に書いたようにコンサート会場で、奈和ちゃんはカメラに抜かれてなくても、大人数の中で目立ってしまいます。実際にこの記事のためにいくつか2019年頃のライブを中心に確認していったんですが、遠くにいる時でもちゃんとステージ上では、曲の世界観を体現しているんですよね。
 集団に埋没せずに遠くの人の視線も受けて立つという気概も感じます。それはこれまで積み重ねた実績もあるんだと思います。
 
 自由な「攻め」の色で、ステージで輝く奈和ちゃん。
 客席では「優しさ」で照らすファンの皆さん。
 時々、本能は衣装でも抑えきれないぐらいに溢れてくる。
 次は、どんな色を奈和ちゃんがまとうのか?
 その答えは、もう彼女の中にあるのかも知れません。


 さて、皆さんは、何色で今を染めますか?