人気の投稿

2021年1月16日土曜日

未来は少女たちの手の中①

物語が終わった世界で

 
 映画「新感染半島 ファイナル・ステージ」は、もうご覧になったでしょうか?
 ネタバレにならない程度に書くと、開始2分で韓国がゾンビだらけになって、韓国は国として見捨てられます。その4年後、そこから逃げてきた主人公が韓国に残っているらしい2000$を求めて、再び、ゾンビだらけの半島に潜入する話です。
 潜入してみるとビックリ、韓国にはまだ生き残っている人が居た!というところからストーリーがスタートしていきます。
 多くのシーンが夜で、ウイルスに死滅させられた都市は、現代のロックダウンした都市ともリンクする気がします。
 あるシーンで、年老いた登場人物が、幼い少女に対して「こんな世界にしてしまって、すまない」というような言葉を語ります。
 この場面を観ながら、ああ、これから生まれてくる世代はこの老人が味わってきたような幸せをどれぐらい味わえるんだろう、と考えさせられました。
 
 映画館を出て、人の少ない夜の町を歩きながら、ふと思ったことがあります。
 今、SKE48に入ってきたメンバーたちは幸せなんだろうか、ということです。
 勿論、シングルの全員選抜ということで、CDのパッケージになる等、嬉しいことも沢山あるとは思うんですね。でも、全国放送のレギュラー番組や映画の出演はほとんどありません。各アイドル雑誌に毎月のように出ているわけでもありません。
 それでも、ひたむきにSKE48に取り組んでくれているのは、SKE48の楽曲や劇場公演があることが大きいのかな、と考えています。
 総選挙や名古屋ドームといった「大きな物語」が終わった後にやってきた世代は、どんな夢を見られるのか?
 
 今回のティーンズユニットの選抜イベントは、SKE48における小さな総選挙と考える人も多いと思います。しかし、このイベントは一人ではなくて二人を選ぶというところが面白いところだと思います。
 いかに二人目の票を獲得できるのかが、勝負なのではないか、と僕は思っています。自分の推しに一票、そして、推しではないけどこの子に入って欲しいから1票という単推しの方もいらっしゃるのではないでしょうか?
 勿論、1推し、2推し、3推しぐらいが十分、選択肢の二人の中に入っている方もいらっしゃるかも知れませんが、この2票目をDDや箱推しの人から獲得することで、まだファンの数が少ないメンバーにも勝ち目があるかも知れません。

 個人的には、「いや、9期や10期のティーンよりも年の上のメンバーにもチャンスちょうだいよ」と思ったりもするわけですよ。特にアピール動画でのメンバーの語り口が「未来のSKE48をつくる」という場合は、余計にそれを感じてしまいます。
 どうしてもこれは書いておきたかったので、念のため。

 各メンバーの動画のコメント欄にはファンの方々のメッセージがあり、SNS上には推しをアピールする画像がアップされ始めています。きっと僕の知らないところで、様々な物語の「小さな章」が今この瞬間も書かれ続けているのだと思います。
 活動をしながら、苦汁を舐めながらやっとチャンスが来たメンバーも居れば、初のチャンスが巡って来たというメンバーも居ます。
 23分の6に誰が入るのか?
 いつか、彼女たちに大きな舞台でも勝負させてあげたい。
 いや、本当は勝負しなくてもチャンスが巡ってくるといいな、と思います。
 「新感染半島 ファイナル・ステージ」の最後にこんなセリフがあります。
 僕の記憶違いかも知れませんが、こんな内容です。
 「これでこんな地獄のようなところから出られるわね」
 「いえ、私はそうでもありませんでした」
 過酷な場所でも大事な人達との絆や幸せを感じて生活していた人物の台詞です。
 今は厳しい状態かも知れませんが、「大きな物語」が終わったのなら「小さな章」が集合して行って、「新しい物語」になれば良い。その中で希望や絆が感じられるイベントになればと僕は願っています。
 彼女たちの幸せや絆をファンの方々と作って欲しい。
 大人が語る「昔はこうだった」とか無視して、「これからはこうです」と夢を語ってくれるメンバーが出てきて欲しいです。