アートから
皆さん、チームラボの作品って観に行ったことがありますかね?
僕は、行ったことがなくて、そもそも作品も知らなくて、どんなコンセプトで作品を作っているのかとか、全く知らなかったんですね。
今回、「人類を前に進めたい」を読んで、今年読んだ本の中でも、ベスト級に面白かったので、お勧めしたいと思います。
この本は、各章でチームラボの作品が取り上げられ、宇野常寛さんと猪子寿之さんが対談していくという構成になってましてね。
これが凄く面白かったんですよね。
読みながら、芸術によって価値観が代わり、どんどん考え方が更新されていくのが面白くてですね。
様々な「分断」を無くしていき、「境界」すらも超越していく。
それを芸術で行っているのが本当に凄くてですね。
中でも僕は、御船山で行った作品が好きでしてね。
youtubeにある公式チャンネルの動画を観てましょう(他にも面白いのが多いので、是非、公式チャンネルをチェック!)。
いやあ、すごい。
本の中で猪子さんが、彫刻とかと違って木を切らないから自然に優しいというのも新鮮でしてね。確かにそうだ、と気づかされました。
そして、様々な光の変化を与えることで、自然が持つ美しさを再発見させられる素晴らしい展示だと思います。
他の章では視覚に関することや生命に関することを考えさせられる作品についても載っているので、是非、チェックしてほしいです(オールカラーで様々な作品が載っているので、語られている一つ一つの作品についても分かりやすいです)。
また、街に美術館があることで、実は産業にも影響を与える話も凄く面白くてですね。そういえば、僕の働いてる工業地帯がある町には美術館があったかな、とふと考えさせられました。
そう、この本を読んでいると、「そういえばこれはどうかな?」とか「そういう考えなら、ひょっとすると気づかなかったけどあれは」という発見が凄く多いんですね。
たとえば、毎日何気なく行っている「食事」に関することを12章では考えさせられました。それから、作品の枠を超えて飛んで行くカラスや、他者の存在をポジティブに感じられるためにはどんな工夫が凝らされているかも、凄く自分の認識を変えさせられました。
上記のような発見ができるもう一つの理由は、宇野常寛さんの評論にあると思うんですね。一つ一つの章で作品の感想や観に行った体験、社会についてのことを語ってくださることで、より作品の世界が広がっていったり、発見があったりするわけですね。また5年や10年経った時に、この本の第2弾が出ないかな、と期待しています。
最後に、チームラボの作品を僕も一度、体験しに行きたいな、と思っています。
※完全に余談ですが、宇野さんから見た、今のSKE48や特撮作品はどう見えているのかも、個人的には聞きたいなと思っています。