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2020年7月24日金曜日

AKB0048と音楽

声という楽器を外して





 皆さん、繰り返し聴くサントラはありますかね?
 
 好きな映画やドラマ、アニメ、色々なサントラがあると思います。
 僕個人としては、映画「シング・ストリート」や映画「ロッキー4」のサントラはよく聴いています。
 あと、1曲だけ好き!というものでしたら、映画「パトレイバー1」のこれとか、凄いカッコ良くて好きです。オープニング5分からの「監督 押井守」そして、タイトルが出てきた時のカッコ良さ(映画「パトレイバー2」のメインテーマも好きです)。




 また、少しだけオーケストラ曲も勉強し始めましてね。
 きっかけは、去年、映画「ラストエンペラー」のメインテーマを聴いて感動したからなんです。open the door.

 

 さて、何の話がしたいんだという方もいらっしゃるかも知れませんが、オーケストラで演奏することで、楽曲の奥行というか世界観って大きく広がるんだな、と思ったんです。音の情報量だけではなく、時には共鳴し、時にはずれる楽器の一つ一つが曲の実像を描いていく。
 そして、オーケストラ的な音楽は、サントラとも相性が良くて、物語の感動を助けます。たとえば、映画「シン・ゴジラ」の一番最初のクレジットが出て、キャストの名前が並ぶ時のなんかあの不安な感じの音楽、たまんないですよね。
 
 前置きが長くなりましたが、サントラが素晴らしくてオーケストラ曲も凄いという上記の条件を奇跡的に満たす作品がこの世界にはあります。
 それが、「AKB0048」です。
 
 えっ、AKBのアニメ?
 そう思われた方もいらっしゃる方もいるかも知れません。
 しかし、こちらの作品、10年前の作品なのにも関わらず、「アイドルとは?人を応援することとは?」ということを考えさえられる名作なんです。

 そして、こちらの作品。
 サントラが本当に素晴らしい。
 まず、特筆すべきは、AKB48のヒット曲がオーケストラバージョンになっていること。
 たとえば、「ヘビーローテーション」のオーケストラバージョンのわくわくする多幸感は、「ポップコーンが弾けるように」という言葉がぴったりです。
 僕はシングルよりもこっちのバージョンの方が、今では好きです。
 また、自分の気持ちに素直になる時によく使われる「会いたかった」のオーケストラバージョンも凄く良いんですよね。「好きならば好きだと言おう」とBGMが主人公たちを後押しするかのように使われています。この辺りはヒット曲だからこそ、歌詞が流れなくても意味が一つ重なるというものがありますね。これは「大声ダイヤモンド」のオーケストラバージョンにも言えます。
 さらに、オリジナル曲である「希望について」のオーケストラバージョンは、原曲のスピード感あるメロディから、少しゆっくりになり、希望が確信にかわる何かを感じさせていいんですよね。
 「pioneer」からのチーム曲メロディもカッコいい。
 ちなみに、「0048」のブルーレイの5巻を買うとサントラが入っているんですが、衝撃的なことにある名曲のオーケストラバージョンが入っていない!
 それは「シアターの女神」が入っていないことです!
 こちらは第12話「愛を歌うアイドル」という回で、友歌と護の切ない別れの後にかかるんですね(話の中での「大声ダイヤモンド」の使い方も最高です)。これが話の余韻を残す感じでいいんですよね。護視点から見た友歌をみているようで。でも、友歌視点からみたら、「自分の愛を歌う人ではなくて、あくまで自分の友として歌う人でないといけない」切なさもあります。これは、シーズン2の最終回でもう一度我々は認識することになります。

 あと、このアニメ、日常パートの音楽が凄く良いんですよね。
 日常パート版の「会いたかった」ものんびりしてて好きです。
 
 さらに、このアニメの魅力は、生歌!
 しかも、声優さんたちがAKBのヒット曲を歌ってくれています。
 神田朱未さんの「風は吹いてる」や「ヘビロテ」は本当に素晴らしい。
 また、48曲以外のBGMも良くて、僕は戦闘準備の時に使われるBGMとかが超好みでした。

 オーケストラバージョンになることで、スピードや強調される面も変わってきます。何気ないメロディから聞き覚えのあるメロディに変わった時の「きたよきたよ、これこれ」という嬉しさや感動。
 僕はこのアニメを通して、やっぱりAKBは良い曲が多いなあと改めて実感しました。

 まだ観てない人もこれから観る人も、是非、音楽にも注目してくださいね。ここぞという時にかかるので。
 ところで、「SKE0048」は「無意識の色」のオーケストラバージョンは入るんですかね?