願いと自由と新しさ
テレビ愛知さんが主宰する、アイドルたちが無観客でライブを披露していくイベント「ライブライブライブ」が本日、7月23日に配信されました。
この日の為に、「LOCIPO」をダウンロードしましてね。
仕事が終わったのが17時だったので、なんとか野島さんが始まるところには間に合いました。
今回の野島さんの曲のセットリストは下記の通り!
① 夢の在処へ
② プロローグ(Uru)
③ 水のないプール
僕はコンサートの一曲目がいつも気になる質でしてね。
会場がまず盛り上がる瞬間であり、「これが来たか!」という驚きや「今回は名刺代わりのこれできましたか!」とか、様々な思いが交錯するのが一曲目です。
さて、「夢の在処へ」なんですが、まず彼女の口から発せられた「とても」という言葉。この「とても」が凄く良かったんですよね。僕は、ここで心がまず揺さぶられました。彼女の声が一つの楽器としてみた時も優れた音色を出しているんだなあ、と耳で感じた瞬間でした。
そして、「伝える」ということを意識させられる歌い方。
ちょっと、左手が開いた状態で動きすぎかな、と思っていたら、「こんなに熱くなる」というところで、ぎゅっと握りしめるところで、気持ちがこちらに届いて感動しました。
で、これでお腹いっぱいだよ、となりそうなんですが、2曲目、3曲目もよくてですね。2曲目の「プロローグ」の「行き場もなくて」や「さまよいながら」のところの歌い方も良かったですね。
3曲目の「水のないプール」では、曲の間に様々な彼女の言葉が加えられていき、これからの毎日に僅かな希望を連想させてくれる終わり方でした。「人は皆不器用で」のところの表情も凄く良かったです。
本当に一人の歌手として成長してるんだなあ、としみじみ思いました。
3曲という限られた曲の中で素晴らしいパフォーマンスを行えたのではないかと思います。
次は、以前のソロコンサートで披露した「雨のピアニスト」のような激しめの感情を爆発させる曲も聴いてみたいな、と感じました。
このコンサートを観て、野島さん推しになったという他のアイドルグループのファンの方も増えたたのでは、と思うぐらい、素敵なパフォーマンスでした。
3曲の中だと歌詞と社会とのリンクを感じる「夢の在処へ」がベストでしょうか。
肉体的にも精神的にも疲れた僕には、本当に力をもらえた1曲でした。
さあ、次は古畑奈和さんです。
正直、優しくて未来を感じさせる世界観を見せた野島さんの後で、どう来るんだ、と思ってたんですね。
僕の事前の予想では、ソロ曲の「観覧車」とかで夏の夕焼けの景色とリンクさせるような世界観で来るかな(個人的に『観覧車』がソロ曲で一番好き)、と思いきや…。
認識不足でした!
まず、歌う前に自由に歌うことや、普段16人で歌っている歌を一人で歌うと語りましてね。「んっ?公演曲かな?」と予想していたわけです。
「一人じゃ華やかさに欠ける」と自虐気味なことを言いつつも、「こういう歌い方もあってこういう聴き方もしてほしいな」と歌の可能性を広げる予感をさせるMCから始まりましてね。
「新しい音楽にふれられたら」というしめくくりから、迎えた1曲目は「ソーユートコあるよね?」
もし、古畑奈和がそのままセンターだったら、というIFの歴史を2020年に観ることになるとは!
「そいつ何者だ?」の声の強さとカッコ良さ。
「人間関係」のあとをあえて歌わなかったのは、何故なのか気になりますね。
1曲目から意表をつかれました。
だーすーの曲だと思っていた「ソーユートコあるよね?」の新しいイメージを1つ、いきなり作ってしまいました。
2曲目は、「Two years later」。
うーむ、ここで公演曲きましたか、と。
奈和ちゃんの色気と苦悩が爆発した1曲でした。
そして、今回の「ライブライブライブ」の白眉は「コールガール」です。
ボーカロイド系の曲は、あまり知らないので、こんな曲があったのか、という衝撃でした。まさに「新しい音楽にふれられたら」!
作詞作曲された方がセルフカバーしたバージョンを貼っておきますね。
時計をみると、もうすぐ18時30分。
「18時30分」に「お酒」というと、「乙女酒」や「えにし酒」を思い出しますが、いやあ、日曜日の「お酒」がみんなで呑む楽しいお酒だとしたら(僕はお酒を呑めませんので想像ですが)、木曜日の「18時30分」の「お酒」は酒場で一人で悪酔いしていくお酒のイメージですね。
この曲をお酒を愛する奈和ちゃんが唄うというベストマッチ!
奈和ちゃんが唄う曲としては珍しい「俺」という一人称も面白いですが、韻を踏んだ歌詞の気持ち良さや自堕落的な世界観を表現する奈和ちゃんも素晴らしい。
これ、どっかでまた聴きたいなあ、と思う1曲でした。
そして、お酒で解放されたのが「本性」!
奈和ちゃんのソロ曲としての知名度もyoutubeでの曲配信でより高まったところでのこれですよ。
デカダン的な雰囲気のカバー曲の世界からどう転調させるかと思っていたんですが、これで来たか!という感じです。
最後の最後に加速した剥き出しの古畑奈和ワールドをぶつけてきた感じですね。
配信を観ていた他のグループのアイドルファンの方にはどう映ったのか、こちらも興味がありますね。
手の動きで表情がすっと変わる演出にはクラクラしましたね。
もう完全に自分のものにしている感じ。
あっという間に終わってしまいました。
SKE48には、こんな才能あふれる歌姫が二人もいる。しかも、二人とも輝き方は違うのに同じグループで違うチームにいるという面白さ。
もし、叶うならば、奈和ちゃん版の「夢の在処」や野島さん版の「本能」とかも聴いてみたいですね。
なんだか、早くコンサートやライブを生で体感したくなってきました。
勿論、配信というみんなが平等に楽しめて曲をじっくりと聴ける形式も楽しいですけどね。
今回で野島さんや奈和ちゃんを知ってくれた人達の為に、是非、配信販売系は強化してほしいなあ、と思います。
さらに言うならば、野島さんのソロアルバムや奈和ちゃんのソロアルバムも攻めて欲しいところですね。こういう「曲」をじっくりと楽しめるコンサートで輝ける曲がまた増えて欲しいな、と思います。そして、また、多くの人にリーチする機会に恵まれますように。
で、「コールボーイ」の古畑奈和版はいつ配信販売するんだい?