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2020年6月26日金曜日

北野瑠華という花が開く場所

ひそかなる







 時間が経つにつれて価値が変わっていくものがあります。
 たとえば、2020年初頭のコロナ禍によって様々なものの必然性や有効性が見直されました。それは社会においてだけではありません。
 たとえば、人生の中で「難しい」から「簡単」になったり、「好き」から「嫌い」になったり。
 もっと言えば、自分は社会の中でこういう風に必要にされているのでは、と思っていても、社会からは全く違うスキルが求められているということもあります。

 2017年、北野瑠華は「意外にマンゴー」に初選抜で選ばれます。
 これまでの彼女の実績を考えると、「未来の為に投資してきたな」というのが僕の感想でした。
 2016年の総選挙は圏外(2017年は93位)。
「金の愛、銀の愛」の個別握手会の完売状況は、9.3部中4.7部(革命の丘においては完売なし)。
 指標としてはまだ弱かったのかも知れませんが、外仕事としてあった「SKE48の岐阜県だって地元ですっ!」を加藤るみから引き継いでレギュラーMCを担当していました。
 この状況での選抜入りに関しては選抜のボーダーライン上にいたメンバーのファンの方からしたら、疑問が残る選抜だったのかも知れません。
 しかし、2020年現在の選抜にも言えることですが、「未来への投資枠」がないと若手メンバーに外仕事の経験を踏ませられないと思うんですよね。
 
 話を戻すと、2018年1月1日。
 北野瑠華は、目標を設定します。
 ちょっと、この日のアメブロを読んでみましょう。

 ① 総選挙にランクイン
 ② CM選抜に入る
 ③ 少年サンデーでグラビアをする
 ④ 選抜に入り続ける

 こういう目標を掲げられる人は、個人的に信頼できます。
 2017年に「意外にマンゴー」から「無意識の色」に連続選抜された彼女は、次も選ばれる人となるべく動き始めます。
 ですが、1月初頭に体調不良を起こしてしまい、3日ほど休むことになります。
 しかし、早くも②の目標は叶えてみせ、CM選抜に選ばれます。
 (2018年4月25日のブログを参照)。
 
 グラビアに関しても、サンデーは難しかったものの、1月から「月間エンタメ」で早くもソログラビアを披露し、良いスタートを切っています。
 上記の目標①の「総選挙にランクイン」に関しては、この年のポスターが物凄く清涼感のある良いポスターで、彼女のシンプルな願いが伝わってきます。
※画像はアメブロをチェック!

 しかし、総選挙を迎える前に彼女の目標を揺るがすことが起こります。
 それは「いきなりパンチライン」の選抜発表。
 そこに彼女の名前はありませんでした。
 5月18日のアメブロを読んでみましょう。

 この文章が凄く印象的でしてね。

 「一気にスッキリした気持ちになった」

 これまでそうとう気が張った状態で、選抜の中に居たのかな、と感じました。
 彼女が松井玲奈の「お前は選抜になれ!」という言葉を受け、2年後に選抜になったこと。しかし、初めて見る選抜の世界の目まぐるしさと、輝かしさ。
 選抜を失ったことと、身軽になったこと。
 
 総選挙の結果発表はすぐそこまで来ていました。
 
 ※5月24日は、前回の投稿を受けて、選抜復帰を誓います。

 
 2018年6月18日。
 総選挙開票日当日。
 彼女の名前はありませんでした。
 この日のブログのタイトルは「ありがとうとごめんね」でした。
 

 彼女がこの時に感じた気持ち。
 認められない恐ろしさと辛さ。
 93位ですらも呼ばれない焦り。
 ファンの方との握手会になかなか踏み出せない。
 改めて総選挙という恐ろしイベントについて、認識させられます。

 6月23日。
 彼女のSKE48選抜として、2020年6月現在最後のアメブロが更新されます。

 これまでの選抜としてのキャリアを振り返りながら、選抜として再び選ばれることを誓います。
 彼女がかかげた目標の中で達成できたものは②だけでした。
 しかし、この選抜期間に全く別の力が育っていきます。
 それは何か?

 MC力です。
 もともとラジオのレギュラーもあり、ぎふチャンのテレビ版の「ぎふと」もある。更に、この後、ゼロポジのレギュラーMCとしても活躍していく。彼女の仕切りが上達しているのが分かるのが、2018年5月8日のブログです。

 アメブロの中でも彼女が徐々にスキルを発揮できる機会が与えられ始めているのが分かります。
 また、アメブロの中で毎回の番組の見所紹介もそうなんですが、「名探偵コナン」の名作回紹介も行っているんですが、これも後に仕事に繋げています(月間エンタメにて『名探偵コナン』を語る記事が掲載される)。
 
 実は、①から⓸の自分が設定した目標と別の力が、めきめきと育っていったわけです。個人的にラジオが好きで「オードリーのオールナイトニッポン」は毎週、「アフター6ジャンクション」はアーカイブで聴いている僕ですが、アイドルのラジオなのにきちんと進行が出来ていて、ゲストの話を引き出す側に回れるんですよね。
 彼女のこのスキルは、たとえば「ぐぐたすの輪」的にshowroomで拡張していくと面白いのではと僕は思っています。9期・10期あたりを一人ずつ読んでトークしていくとかですね。

 時は流れ、2018年をもって総選挙は終了。握手会も現在は、かなり限られた人向けに縮小化。これまでの価値観が変わるタイミングが来ています。

 次の選抜の基準がどのようなものか分かりません。
 しかし、一度落選を味わい、その間にスキルアップした北野瑠華がもし、次に選ばれたとしたら。
 新しい価値観で、自分の花を咲かせるのではないか、と僕は思います。今度はきっと軽やかな香りの花を。

※今回のタイトルは総選挙の時のハッシュタグを参考にしました。