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2019年10月11日金曜日

思い出以上①



彼女が曲に追いつく時


 皆さん、松井珠理奈のソロアルバム「Privacy」は楽しんでますかね。
 珠理奈のソロ曲が一気に増えて、配信予定だったソロコンサートがどんなセットリストになっていたんだろう、と妄想する毎日ですよ。
 まあ、珠理奈の代表曲というと、近年では「赤ピン」だという人が多いんじゃないでしょうか。
 彼女のソロ曲「花占い」は、実は「Privacy」の色々な要素を感じさせる「Privacy」のプロトタイプ的な曲なのではないかと考えてるので、いつかじっくり触れたいところなんですがね。

 もう一曲あるでしょ、代表曲が!
 ああ、「鈴懸なんちゃら」ね。
 分かった、いつかやるから!
 違うんだ、ほら、あるでしょ!
 「大声ダイアモンド」、いいよね、ホント好き。
 違うんだ、あれ、忘れてるでしょ!
 「UZA」、いや、確かにダブルセンターだけども。
 「Glory days」、ああ、それ忘れてたあ。
 えー、そろそろくどくなってきたんで、発表すると、「思い出以上」ですよ。

 この曲ですね。 
 とにかく歌詞が素晴らしい。
 別れの心情をここまで美しく描けるのか、と初めて聴いた時は衝撃でした。
 「何故、あの三日月は涙流さないの?」というフレーズの切れ味たるや。
 そして、大サビ前の「すべて幻」からのメロディの切なさ(玲奈ひょんはここからの振り付けが好きだそうです。僕は『波打ち際の二人は』の振りが大好きです)。



 これを当時中学生だった珠理奈に割り当てた秋元康の凄さですよ。


 毎年のリクエストアワーで上位に入ることが多いこの曲。
 オーディオコメンタリーを聴いていると、どのメンバーも口を揃えて、この曲は「難しい」と言います。ダンスの難易度もそうですし、曲の解釈もなかなか難しい内容です。
 珠理奈自身がこの曲について語っているのものとして、2012年のリクエストアワーのソフトについてくる本と2015年のリクエストアワーのオーディオコメンタリーがあります。
 ここでは、2015年のリクエストアワーでの珠理奈のコメントを参照にしましょう。

「毎年、毎年違った表情で多分、歌っている曲なので、自分の中では『思い出以上』って曲は成長記録みたいな曲なんですよ」

 なる程。
 僕はこの記事のために手持ちの「思い出以上」の映像をかたっぱしから観ていったんですが、リクエストアワー一つとっても、2011と2015では表情に違いがあります。
 ひょっとして、秋元康は珠理奈が大人になって曲の女性像に近づくことを想定して、10年前の秋に「思い出以上」を珠理奈に渡したのかもしれません。

 そうなると、今の珠理奈が踊る「思い出以上」も観てみたいんですよね。
 2016年のソロコンの大トリで披露した「赤いピンヒールとプロフェッサー」も凄く好きですし、2018年のリクエストアワーの復活バージョンの「赤ピン」も好きなんですが、時々、「思い出以上」もやって欲しいところですね。それこそ、今年のリクアワのリベンジを是非、どこかのコンサートで鈴蘭とやって欲しいですね。
 まあ、久しぶりに観るためにも、そろそろリクアワかソロコンしません?