僕の好きな時代劇映画の中で「KUBO 二本の弦の秘密」という映画があります。
物語の中で結構な悪人のオジサンが、記憶を失ってしまいます。
ちなみにこのオジサンがどれぐらい悪人かというと、余裕で村一つを危機的な状況に陥らせるぐらいの悪人です。
そんなオジサンに対して、村人たちは、「いやいや、あなたは昔から良い人だったんですよ。凄い優しい人だったんですよ。きのこといったらえのきだけ、好きになるのはゆうかだけだったんですよ」と優しく語りかけるんですね(少し、嘘をつきました、ええ)。
映画を観終わった後、「そうか、物語って物騙りでもあって、こういう嘘ならいいかもな」と心が暖かくなったものです。
しかし、現実世界はなかなかそうはいかなくてですね。
事実を切り取って、嘘を騙って誰かを傷つけたり、快感を得たり、お金を得たりする人々がいます。
2018年のアメリカ大統領選あたりから、フェイクニュースの広告ニュースの広告収入だけで生活している人も出てきたそうです。
さらに、マサチューセッツ工科大学が研究発表した情報によると「嘘の拡散力は事実の100倍」だそうで、刺激的な情報を早く人に教えたくて拡散してしまうそうです(いずれも幻冬舎「平成ネット史 永遠のベータ版」より)。
上記の問題はなかなか難しいもので、人間は自分の信じたい物語を信じてしまうところがあると僕は思います。そうなると、その信じたい情報だけを集めてしまい、結果的に情報が偏ってしまいます。ちなみに、こういうのを「フィルターバブル」というそうです。かといって、情報をガンガン入れていると、偽の情報も混じってくる
なんでこんな話をしたかというと、SKE48のあーやこと岡田彩夏さんの誤った情報が拡散し、彼女の家族の耳にまで入ってしまったことです。そのせいで、彼女のお母さまは心を痛めることにもなります。
情報の流れを追っていくと、あーやがインスタライブを行い、その際にまだいつ公演に出るかは決まっていないことを語ります。
それを匿名掲示板サイトである「5ちゃんねる」であーやの公演出演停止のスレッドが立てられ、そこから彼女の素行であったり、運営への批判が並びます。それを各まとめサイトがまとめます。そして、何も知らないファンの方やアンチがどんどん広めていくことになりました。
あーやが訂正後も未だに記事をそのまま残しているサイトもあります。
この1連の流れを見ていて思い出したのが、古畑奈和さんの2018年の総選挙のことです。
あの時、僅か24時間ほどで凄まじいスピードでデマが広がっていき、心無い言葉が奈和ちゃんやSKE48に関連するサイトに投げられました。
あれから、もうすぐ3年経とうかというのに、未だに同じようなことが起こる悲しさ。
アンチはキリがないかも知れません。
自分の嫌いなグループに不幸があると、それで自分や自分の好きなグループが少し上にいったような錯覚を感じるのかも知れません(想像ですが)。自分の信じたい物語が現実にも起こってほしいかも知れません。でも、本当にそれが正しいんでしょうか?
ひとまず、僕はいくつかのサイトの各SNSアカウントを通報しておきました(本来ならば、サイトに広告を出しているプラットフォームにも通報すべきなのかも知れません)。
今のPV数が多ければ広告がつくという、正しさを置き去りにしたネットの広告モデルを一旦見直す必要があるかと思いますし、運営側もアイドルを守る為にしっかりとした対応を取ってほしいです。
奈和ちゃんの時、運営はきちんと対応してくれたでしょうか?
僕自身はインターネットの負の面だけでなく、プラスの面も見てきました。SKE48の名古屋ドーム公演アンコールのオレンジ色のサイリウムは、ネットがあったからこそだと思います。
本当に弱小のブログやnoteを運営していますが、少しでも自分の好きなものや好きな人達にプラスになることを書ければいいな、と思いながら、今日もPCを立ち上げます。早さより遅さを、浅さより深さを求めて。
※ 今回、嫌な想いをした分、微力ながらあーやの力になりたいと思ったので、時間を作ってあーやの記事も書けるように準備していきたいと思います。