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2021年5月23日日曜日

もう君は誰かの希望

 だから君はまた挑む


 皆さんは、アイドルに助けられたことがあるでしょうか?
 精神的に一番辛い時に、心の支えや楽しみになった方もいるでしょうし、水戸藩の刺客に命を狙われた時に助けてもらった方もいるでしょう(今年の大河ドラマ「青天を衝け」の観過ぎ)。

 僕自身も様々な試練に立ち向かっていくアイドルの姿に心を動かされたり、カレンダーの何気ない日付に特別な意味を持たせてもらったことが何度もあります。

 SKE48の9期生、あーーやこと岡本彩夏は、まだアイドルになる前は、アイドルに力をもらっていました(2019年の生誕祭のコメントより)。
 学校で色々あって、学校に行けなくなってしまった時に、生きる希望をくれたのがアイドルで、SKE48のオーディションに応募した背景が彼女にはあります。
 連絡先もメンバーとスタッフの方しかなくて、それぐらいSKE48にかけているあーやですが、悔しい思いや辛い思いを沢山してきました。

 過去の公式ブログを巡っていくと、彼女の歩んできた道の片鱗に触れることが出来ます。今回は、2020年3月からの歩みを見ていきましょう。

 研究生からチームK2になるあーやですが、丁度、世の中はコロナ禍で彼女のチームK2初演はなかなか訪れません。そこに書かれているのは、なかなか人に会えない寂しさでした。すべての人類があの巣ごもりの時期をどう受け止めるか迷っていました。東京からやって来たまだ10代の女の子が、受け止めるにはこのコロナの不安は大変なものだったと思います。
 しかし、江籠ちゃんを始めとするチームK2のメンバーや同期たちとのやりとりが、日にちが立つに連れて見えて来てホッとします。

 2020年3月13日。
 公式ブログが始まる前からチャレンジしていた「Passionforyou」のCM選抜イベントの結果が出ます。最終結果は25位。選抜圏内に入ることは出来ませんでしたが、ファンの方々の愛を感じることが出来たのではと思います。

 2020年4月25日。
 今度は、「Passionforyou」グラビアイベントへのエントリーを決意します。 
 「BIGONEGIRLS」とのコラボイベント背中を押してくれるファンの方々の声を感じながら、チャンスを掴みに行きます。
 この姿勢が本当に素晴らしくて、今読んでもワクワクしてきます。
 更に5月1日。
 何故、グラビアのイベントへのエントリーをするのかを語ってくれています。ただ単に写真に撮られるだけではなく、雑誌に載ることで多くの人に知ってもらえること、インタビューをしてもらえることに魅力を感じること。まだインタビューをされたことがないので、是非、インタビューをされる人になりたいと、彼女はチャンスに飛び込んでいきます。 
 「#あーーやの夢が叶いますように」というハッシュタグを決めて、目標に向かっていきます。

 5月19日。
 イベントの最終順位は8位。
 選抜圏内は4位までなので、残念ながら彼女はメンバーに入ることが出来ませんでした。
 しかし、192038枚のリクエストをもらったことに、驚きと前向きな気持ちを手に入れます。
 

 少しだけ脇道に逸れさせていただくと、2020年7月9日の公式ブログで、「手紙のこと」について書いています。
 歌詞が全部好きだ、と書いていますが、手紙を書くことだけでなく、手紙を受け取る嬉しさについて書いています。奇しくも彼女は翌年に12周年公演フェスの「制服の芽」公演で「手紙のこと」を歌うことになります。

 話を戻しましょう。
 7月14日。
 2月26日からストップしていた「青春ガールズ」公演について語っています。
 このストップしてしまった2月26日の「青春ガールズ」公演は、昇格前の9期生全員でする最後ものでした。リハーサルで中止が決まった時、みんなで泣いたそうです、この日の青春公演に彼女は出ることが出来なかったものの、みんなを配信で応援する側に回ることを書いています。ううむ、きっと、自分も出たいという気持ちもあったでしょうけど、こうして応援する側に回れるというのは、本当に素晴らしいです。
 

 7月22日。
 3月の昇格後、初のK2公演出演を果たします(チームK2公演自体が150日ぶり)。
 7月24日のブログと合わせて読むと、これまで公演に出ていなかったのにチームK2と名乗ることに罪悪感を抱いていたそうです。
 やっと出演した公演は、彼女にとって楽しさよりも悔しさの方が少しだけ勝っていました。
 これは彼女のブログに共通して言えることなんですが、物凄く自己評価が厳しい人だと僕は感じています。それは、「SKE48」という自分に希望を与えてくれた存在の理想像との比較もあるのではと思います。そんな大事な存在の中に今、いるからこそ、努力や挑戦を惜しまないんでしょうね。翌日のブログの一節には、自分の存在が忘れ去られていないか心配する箇所もありましたが、コロナ禍でなかなか面と向かってファンの皆さんたちと会えない寂しさもあるのではないでしょうか?


 8月12日に誕生日を迎えた彼女は、18歳になります。
 仕事の幅が広がり、良い報告ができるよう1年にしたいと抱負を語ります。
 

 8月21日。
 第2回に引き続き、第3回AKB48歌唱力NO1決定戦へ彼女は出場することを発表します。
 予選の結果は10月23日に発表され、残念ながら、彼女は決勝戦に進むことが出来ませんでした。
 この2日後に書かれた彼女のブログには、「今が人生で最悪の時で言い聞かせると楽になる」と精神的に楽になるということが書かれています。これは、9月11日の彼女のブログにあった「悪いことの後には、良いことが待っている」という考え方とも何か通じるように感じます。

 そして、そのあーーやの考え通りの展開が2020年の後半からは待っています。
 

 2020年秋。
 「Passionforyou」のグラビアイベントが再びやってきます。
 奇しくも5月に悔しい思いをした「BIGONEGIRLS」です。
 速報では1位、中間発表では2位に位置します(11月15日のブログより)。
 そして、11月21日。
 最終結果、2位で彼女はイベントを終えます。
 見事に5月の借りを返してみせたわけです。

 そして、その数日後に「ティーンズユニット」イベントの発表が彼女を待っています。

※今となっては懐かしいアピール動画も貼っておきますね。
 

 2021年の2月7日。
 ティーンズユニットの速報がSKE48劇場で行われます。
 彼女は見事、5位で圏内にランクインします。
 7期から10期までのティーンズが集まってのイベントだったので、正直、後輩になればなるほど、キャリアもまだ浅くて不利ではないかという予想もありましたが、9期生の彼女と推しの方々は見事にそれを跳ねのけて見せました。

 2月28日。
 彼女は、6位にランクイン!
 ティーンズユニットに選ばれます。
 「カミングフレーバー」という8期・D3・9期の期待の若手メンバーによるユニットに彼女の名前はありません。でも、運営が選ばないのならば、自分たちで上がっていくという姿勢が、とても好きです。どこか、彼女が憧れている古畑奈和ちゃんを思い起こさせます。この時のあーやの目から零れて行く涙がとても美しかったのを今でも覚えています。


 3月13日、ティーンズユニットお披露目ライブで、しなやかに踊るあーーやの姿がそこにはありました。

※お披露目ライブの映像も貼っておきますね。

 

 

 上記のティーンズユニットの発表と同日の2月28日。
 今度は、48グループのアプリ4種類をまたいで、写真集撮影イベントが開始されます。 
 彼女はイベントに立候補。
 3月31日には、見事に16名の予選突破枠に入り、本選に出場します。
 しかし、本選ではSKE勢が3人ランクインしたこともあり、票が他のグループよりも別れることになり、イベント終盤の4月29日。彼女は「自分の気持ちに正直に、投票したいなと思うメンバーにぜひ投票してください」と呼びかけています。これは、2位を走っていた同期の竹内ななみのことを意識した発信だと思いますが(直前になーやんのツイートをリツイート)、彼女の優しさを感じる言葉だと思いました。
 彼女の戦いは、9765票の16位で終わります。
 ゴールデンウィークに写真集イベントで悔しい思いをしたというのも、少しだけ彼女が憧れた古畑奈和ちゃんのことを思い出します。
 
 何度失敗しても、辛くても笑顔で前に向かっていけるのは、何故でしょう?
 そのヒントは、彼女が一緒に暮らしてきた人にいるのでは、と僕は考えました。

 いきなりですが、2019年8月23日に行われた彼女の生誕祭で読まれたお母さまからの手紙を引用したいと思います。

あやちゃん、元気かな?
 皆と仲良く出来てる?困ってることはない?

 きょうだいの中で一番の甘えん坊で、一番寂しがり屋で、一番の泣き虫で、一番心配もかけてくれたけど、家族の中で一番大きな存在だったあやちゃんが突然遠くに行ってしまったことが、今でも信じられなくて、いつも心の中でこうして問いかけてます。

 いつかのお誕生日に『AKBを好きになってください』とメッセージを書いてくれたこと、覚えてますか?

 一緒にイベントやコンサートに行ったり、イントロクイズを出してくれたり、AKBグループのこと色々教えてくれてありがとう。

 最近はSKEのことだいぶ詳しくなって、SKEを大好きになりました。
 

 丁度、1年前くらい前にもらった手紙の返事、ずっと渡せずにいたけど、今この場を借りて伝えます。小さい頃から、ずっと夢見てたアイドルへの道を諦めないと決めた強い気持ち、しっかり受け止めました。

 今までつらい時に勇気や希望を与えてくれたアイドルになって、これからはあやちゃんが周りの人達を笑顔にしてください。

 どんなにつらいことがあっても笑っていようね。そうすれば自然と仲間や支えてくれる大切な人達が集まって来るから。相手の目を見て、自分の気持ちを伝えること、周りの人達への感謝の気持ちを忘れないこと、そして仲間たちを大切にね。

 姉と弟もずっと仲良くしてね。

 人一倍努力を惜しまず、実力と魅力を観に付けてセンターを取るという大きな夢に向かって一歩ずつ自分のペースを歩み続けてください。

 遠くにいてもいつもずっと見守っています。

 あーーやがイチ推し!のママより

 生まれてきてくれてありがとう。

 シナモンを名古屋に連れて来てくださった、たくさんの皆様にも感謝の気持ちでいっぱいです。


 あやちゃん、17歳の誕生日おめでとう。


 手紙の中にある、どんな時でも笑顔でいることで、自分を支えてくれる仲間や大切な人たちが集まってくるというお母さまの言葉は本当に素晴らしくて、あーーやの根幹を作ってきたのかな、と思います。娘の成長とアイドルとしての活躍を遠くから見てきたお母さまのからの手紙は、読んでいると心を揺さぶられます。
 だからこそ、先日、あーーやが活動停止であるというデマを流した連中には腹が立ちます。このデマを先に知ってしまい、心を痛めたお母さまとあーーやの気持ちを想像するだけで、何者にもなれない者の無責任な情報の流布が、誰かの未来を脅かすことのバカバカしさに腹が立ちます(それをリテラシー無しで享受して楽しんでいる連中を含めて)。

※怒りが収まらないので、「誰かの耳」の動画を貼っておきますね。


 そんな「誰かの耳」の世界観に巻き込まれても、前を向いて進むところも、古畑奈和ちゃんと重なってしまうんですが、これからのあーやにはきっと良いことが待っていると信じています。
 だって、「辛いことの後には良いことが待っている」のは彼女の言葉や道のりが証明していますし、彼女を支えくれる人たちがいますから。
 思えば、彼女が好きな曲はあの曲でしたね。
 えっ、何かって?
 2020年12月4日の公式ブログを読んでみてください。

 かつての自分のように、いまや、岡本彩夏というアイドルの物語に希望を抱いている人が、沢山いると思います。
 これからも、何度運命に試されても、彼女が笑顔でいるなら、きっと、素敵な物語が続くと信じています。