今、何色の空が見えますか?
2011年11月26日「SKE48 リクエストアワーセットリスト ベスト50 2011 ファンそれぞれの神曲たち」でSKE48の5期生はお披露目されました。
市野成美、岩永亞美、江籠裕奈、大脇有紗、荻野利沙、菅なな子、新土居沙也加、二村春香、古畑奈和、日置実希、藤本美月、宮前杏実、山田みずほの13人でした。
この時点でSKE48は、チームがS、K2、Eと3チーム揃っている段階で、全員研究生からのスタートでした。
「会いたかった」公演で5期生たちは活躍しています。
中でもユニットの「嘆きのフィギュア」のなな子、真木子、美月、奈和ちゃんという並びは、当時、SKE48ファンになりたてだった僕には、とても未来を感じさせるユニットでした。
当時、「最強研究生」という言葉もあったそうですが、それぐらい勢いと何か新しさが、更新されていく物語が彼女たちにはあったのではないか、と思います。難波や博多でも出張公演が行われるほどでした。
そんな5期生たちに「目が痛いぐらい晴れた空」という曲が与えられます(研究生名義)。
いきなり、一つの期に曲が与えられるのは衝撃でした。
優しく爽やかな感じがするバラード曲で、風船や雲の無い青空がまだ何者にもなっていない彼女たちを連想させます。
そんな5期生たちの中で、誰が1歩前に出るのか。
まず、最初に出たのは、菅なな子でした。
彼女が持つ爽やかさと愛嬌は抜群で、ダンスも勉強もできるのに、嫌みが無い特別な存在でした。
「キスだって左利き」の選抜にいきなり選ばれます(次作の『チョコの奴隷』でも選抜)。
そして、2012年8月29日、当時のSKE48のフラッグシップチームであるSに昇格します。
当時のチームSの豪華さはここに書くまでもありませんが、彼女にとっては、いきなり先輩たちの中に放り込まれたわけですから、最初は緊張の連続だったかと思います。ガイシで先輩たちが卒業した時に書いたアメブロを読んでみましょう。
https://ameblo.jp/ske48official/entry-11514095841.html
少し未来のことから引用しましたが、彼女はチームSやSKE48が大切にしていたものを、これから守っていく存在になるではないか、と先輩たちも期待していたんですね。思えば、菅なな子は松井珠理奈と同い年でもありました。ひょっとすると、くーみん、まなつ、ゆりあ、花音など、珠理奈と同世代、あるいは少し年齢が近い世代で、彼女と同じスピードで走れる人材を、運営は繰り返し試していたのかも知れません。ただ、この時点で5期生と先頭を走る選抜メンバーたちには、まだ大きな差がありました。
同じく、8月29日に昇格したメンバーがもう一人いました。
古畑奈和です。
抜群の歌唱力と表現力、そして、独特のワードセンスを持ち合わせた彼女は、チームEという一番若いチームに昇格します。
古畑奈和も松井珠理奈と同い年。
なな子を含めて二人の台頭は、新しい時代の息吹を感じさせました。
2012年10月11日から12日にかけて、「SKE48リクエストアワー セットリスト ベスト50 2012~神曲かもしれない~」が開催されます。
この年「目が痛いぐらい晴れた空」は第4位にランクインします。
研究生の曲がいきなりトップ3に迫るというのは、ここでも5期生の勢いを感じましたし、世代交代が近づいているのでは、とこの年は思いました。
更に、この年の年末。
NHK紅白歌合戦にSKE48は、単独で初出場。
「パレオはエメラルド」で見せた5期生の藤本美月のロンダートからのバク転とバク宙。これは会場と視聴者の度肝を抜いたパフォーマンスでした。余談ですが、この映像を今観ると僕は何故か泣きそうになります。体操の床よりもおそらく堅いであろう床の上で、賢明に飛ぶ彼女の姿は未だに心を動かされます。
2013年4月13日。
ガイシホールで行われた組閣で、5期生のメンバーたちは、次々と昇格していきました。しかし、先ほど活躍を挙げた藤本美月が4月20日に活動を辞退することが発表されます。5月6日に活動を終了。絶大なインパクトを残し、そこから一気に注目度が上がったメンバーだっただけに、非常にもったいないな、というのが当時の感想でした。
2013年4月28日。
「AKB48グループ臨時総会~白黒つけようじゃないか!~」で、古畑奈和のAKB48チームKとの兼任が発表されます。AKB48との兼任は、珠理奈に続いてSKE48では2人目でした。
詳しくは、「古畑奈和と兼任」という記事をご確認ください。
https://oboeteitekure.blogspot.com/2020/05/blog-post_18.html
2013年5月9日。
日置実希が卒業発表をします(5月31日、卒業公演)。
5期生最年長で、年上なのに少し幼い風貌、しかし、知的な感じがする彼女は、3期生の秦佐和子の系譜を継ぐものとして、個人的に物凄く期待していただけに非常に残念だったのを覚えています。
2013年8月9日。
日産スタジアムで行われた総選挙前のコンサートで、「美しい稲妻」が初披露されました。
この時、5期生からは、新土居沙也加、古畑奈和の二人が選抜入りしました。
新土居沙也加はチームSに昇格し、当時、ダンスが出来る若手が集められたチームSにはぴったりの存在でした。年上メンバーなのに、とてもおっとりした喋り方で、彼女の描くイラストも凄く心が柔らかくなるものでした。
このギャップがとても素敵な彼女の抜擢は、大学生活との両立を考えた時に果たして大丈夫なのか、という心配もありましたが、努力家の彼女ならばなんとか両立してくれるのでは、と期待していました。
ちなみに、彼女が「みをつくし料理帖」読者だったのが、凄く嬉しかったのを覚えています。
選抜が3人になった5期生。
ここから一気にこの3人の活躍が広がっていくかと思いきや、思わぬ形でそれは終わりを告げます。
11月22日、新土居沙也加が学業専念のため、卒業を発表します。30日に行われた卒業公演が行われました。彼女のGoogleプラスに投稿された「マイリトルシスター」という長文の投稿では、彼女の正直な気持ちが綴られており、無我夢中で走り続けた日々が書かれています。「この2年間、楽しいという実感はありません」という言葉だけが、当時、一人歩きしていましたが、楽しむ余裕がないほど、必死でかけぬけてきたんではないでしょうか。
また、29日に公式ブログに投稿した「クロスロード」では自分をメタ視点で創作していてこちらも非常に良い内容なんですが、もう観られないので、なんとかして探してみてください。
彼女の卒業について、印象深かったブログが2つあるので、読んでみましょう。
まずは、大矢真那のブログ。
https://ameblo.jp/ske48official/entry-11715373295.html
次に石田安奈のブログ。
https://ameblo.jp/ske48official/entry-11715354188.html
この二つを読むと、ファンだけでなく、メンバーの心も温かくしていたメンバーだったことが分かります。本当に彼女が書く文章、もっと読みたかったなあ、としみじみ思います。
2013年12月7日。
菅なな子が卒業発表をします。
高校3年生になるにあたって、学業に専念するための卒業でした。
この頃、SKE48が少なくとも2020年現在とは違って、まだ急上昇中の頃だったので、どうしても仕事が学業に食い込む割合も大きかったと思います。
この時の古畑奈和のブログを読んでみましょう。
https://ameblo.jp/ske48official/entry-11721960151.html
そして、なんなんのブログも。
https://ameblo.jp/ske48official/entry-11721949827.html
さらにちゅりからみたなんなんも。
https://ameblo.jp/ske48official/entry-11735699777.html
最後に活動最終日のなな子のブログも。チームEメンバーに一人一人への言葉、そして、古畑奈和への言葉が印象的です。
https://ameblo.jp/ske48official/entry-11734424453.html
彼女がもし、SKE48に残っていたら、また違うイズムのSKE48になっていたのかも知れない、とふとこの4つのブログを読んで思いました。
2013年、5期生が3人もSKE48から旅立っていきました。
時計の針を少しだけ戻しましょう。
2013年10月26日、神戸で涙を流した少女がいました。
その少女は山田みずほ。
彼女はチームK2に昇格。
当時15人だったK2に、16人目のメンバーとして入ることになります。
11月28日。
鈴懸なんちゃらのカップリング曲として、「Escape」が発表されます。
センターは、5期生の山田みずほ。
W松井を従えてのセンター。
これは普通のことでは、決してないことだというのは、メンバーにとっても同じでした。少し先の話ですが、山田みずほが卒業する時の高柳明音のブログを読んでみましょう。
https://ameblo.jp/ske48official/entry-11983671330.html?frm=theme
「SKEの当たり前だったセンターを最初に覆したみずほ」という言葉だけで、いかに彼女の抜擢が凄いことだったかが分かります。
同年のNHK紅白歌合戦で披露された「賛成カワイイ!」。
ここで、山田みずほがチアで大ジャンプする様子はカメラワークがいまいちで高さが伝わりにくかったものの、会場の声に注目すると、結構な高さまで上がっていたのではと思います。
奇しくも2年連続、紅白で5期生が活躍することになります。
2014年。
SKE48にとって忘れられない1年が始まります。
まず、2月。
名古屋ドームと大組閣が行われました。
名古屋ドームに関しては、1曲目の「神々の領域」が印象的で、イントロで響くサックスを吹いたのは、古畑奈和でした。
詳しくは彼女のブログを読んでいただきたいのですが、歴史的な瞬間に立ち会えたことを書いています。
https://ameblo.jp/ske48official/entry-11764360233.html
ちなみに、この日。
「未来とは?」の選抜が発表され、5期生からは山田みずほが選抜されます。
また、古畑奈和と関係が深い梅本まどかも選抜に選ばれています。
そして、混沌の大組閣が行われます。
この大組閣を受けての奈和ちゃんのブログを読んでみましょう。
https://ameblo.jp/ske48official/entry-11781715152.html
様々な困難にぶつかってきた彼女だからこそ、自信を持って新しい環境に臨んでいけるんだと思います。
2014年6月27日。
「不器用太陽」の選抜が発表されます。
5期生からは、岩永亞美、二村春香の二人が選抜されます。
徐々に5期生で活躍するメンバーが運営にも認められてきたのかな、とこの頃は思いました。
ただ、二人が唄うパートは少なく、特につうちゃんの歌うところはもっと見たかったと今は思います。
7月6日(7月30日卒業公演)。
大脇有紗が卒業発表します。
年齢よりも大人びて見える美人の彼女は、チームEに昇格してまだ数か月しか経っていませんでした。
彼女の卒業発表について、印象深いのがはるたむこと、二村春香のブログとつうちゃんこと、岩永亞美のブログです。
ちょっと読んでみましょう。
まずは、はるたむ。
https://ameblo.jp/ske48official/entry-11890569121.html
次につうちゃん。
https://ameblo.jp/ske48official/entry-11902537232.html
あの神戸で山田みずほとは違う涙を流していたメンバーがいた、ということを初めて知りました。
そして、見た目だけでなく、内面も大人だったんだな、と感じさせられる内容でした。
11月2日。
「SKE48 リクエストアワーベスト242~1位は?最下位は?曲推し集合!~」で「12月のカンガルー」の選抜メンバーが発表されました。
ダブルセンターとして、5期生の宮前杏実と6期生の北川綾巴の二人。
センターが変わったことと、この時の5期生のドラマはドキュメンタリー映画「アイドルの涙」を是非、観ていただければと思います。
ちなみに、この年の「目が痛いぐらい晴れた空」のMCは本当に素敵なので、是非見て欲しいです。
この年も紅白歌合戦に出場しましたが、歌ったのは「12月のカンガルー」ではなく、「不器用太陽」でした。衣装の変化がとても素晴らしい演出でしたが、あまりにも短い出演時間に来年はあるのか?と不安になったものでした。
2015年1月7日。
山田みずほが卒業を発表します。
「衣装さん」になるという夢を見つけた彼女は、「バイバイ」ではなく、「またね」という言葉で別れを告げます。
この時のみなるんのブログを読んでみましょう。
https://ameblo.jp/ske48official/entry-11984029544.html?frm=theme
センター経験者が辞めていく時のショックの大きさは、未だにグループに大きな衝撃を与えていると思います。
そして、奈和ちゃんのブログも読んでみましょう。
https://ameblo.jp/ske48official/entry-11998281723.html?frm=theme
支えてあげたい、という古畑奈和という人の優しさが感じられます。
同じく2015年1月9日に、岩永亞美が卒業を発表します。
活動最終日の彼女のブログを読んでみましょう。
https://ameblo.jp/ske48official/entry-11995764001.html?frm=theme
そして、奈和ちゃんのブログも。
https://ameblo.jp/ske48official/entry-11999983183.html?frm=theme
夢に向かって旅立つ彼女の姿は、確かに「キラキラ」していました。
気づけば5期生もキャリアがもう3年が過ぎていました。
2月4日。
荻野理沙が卒業を発表。
妹さんの看病の為に、一時は活動を休止しつつも研究生として活動を続けていたおぎりー。まゆゆからも注目される中西優香とは違うアプローチの男子系キャラを確立しそうな感じだっただけに、非常に勿体ないな、と感じるメンバーでした。
この時の奈和ちゃんのブログを読んでみましょう。
https://ameblo.jp/ske48official/entry-12008647211.html
時間の流れと共に、5期生の卒業は続きます。
2016年3月7日。
宮前杏実が卒業を発表。
女優への道を選択するためでした。
彼女を語る上で忘れられないのが、「AKB49」です。
このミュージカルは、5期生たちも多く出演していますが、茅野イサムをして「女優としての素質がある」と褒めた彼女が、ちゃんと活躍できる環境に居続けて欲しい、ちゃんとチャンスが回ってくるところに居てほしいと思います。
2017年6月21日(7月31日卒業公演)。
二村春香が卒業を発表。
運動神経抜群で、明るい彼女の卒業は本当に淋しかったもんです。
卒業公演時の江籠ちゃんのブログを読んでみましょう。
https://ameblo.jp/ske48official/entry-12297604802.html
そして、奈和ちゃんのブログ。
https://ameblo.jp/ske48official/entry-12297584414.html
気づけば、5期生は残り3人になっていました。
そして、この年。
7期生の小畑優奈がセンターに抜擢。
確実に時代が変わっていくことを感じさせられました。
2018年2月15日。
市野成美が卒業を発表します。
卒業公演は3月27日。
劇場を守り続けたスーパー研究生が、卒業していきました。
僕はこの時、「本当に彼女は報われたのか?彼女に助けられた分を運営を返していたか?」と僕は感じました。
この時の江籠ちゃんのブログを読んでみましょう。
https://ameblo.jp/ske48official/entry-12363970786.html
そして、後輩目線でみたなるちゃんについて、北野瑠華のブログ。
https://ameblo.jp/ske48official/entry-12363775860.html
ただ、僕はだーすーが書いたこのブログが、市野成美という人の本質をついていると思います。
https://ameblo.jp/ske48official/entry-12364036186.html
たった二人になった5期生。
しかし、彼女たちは追い詰められるどころか、逆転していきます。
それまで積み重ねてきたものがやっと報われていくように。
江籠裕奈は、ファンとの結束を強め、自分のセンター曲を3曲も手にいれました。特に「花の香りのシンフォニー」は名曲だと思います。
彼女が自信をつけていった過程はアメブロを読んで行っていただければと思いますが、印象的なものを一つ貼っておきます。こういう言葉を推しから言われたらめちゃくちゃ嬉しいですよね。
https://ameblo.jp/ske48official/entry-12286671035.html
そして、古畑奈和は数多の困難を乗り越えて、2019年のセンターになります。
デビューした頃は何者にもなっていない、雲一つない青空だった彼女の空は様々な空模様を経験することになります。
彼女のセンター曲「FRUSTRATION」の歌詞を思い出して欲しいんです。
「真っ青な空だってどこか雲ぐらいあるだろう」。
彼女が乗り越えてきたものについては、このブログの過去記事を読んでみてください。本当に何個困難をこの人は乗り越えてきたんだ、という上での彼女らしさが確立されていったのではないか、と思います。
https://ameblo.jp/ske48official/entry-12366635811.html
5期生という才能の塊たちは、早咲きですぐに去ってしまったメンバー、遅咲きで報われたメンバー、才能を発揮する途中で去ってしまったメンバー、様々だと思います。
しかし、彼女たちが僕たちに抱かせてくれた期待、そして、後輩たちに受け継がれていったもの、現在進行形で魅せているもの。
まだピリピリしていたころのSKE48を知っていた世代。
ギリギリ全盛期を感じていた世代。
上にも下にも刺激を与え続ける世代。
色々な言葉が思い浮かびますが、個人的には古畑奈和にはもうひと暴れしてほしいです。もっとファンを開拓してほしい。今年の後半は、仏教界から。
そして、江籠ちゃんはシングルのセンターをそろそろ掴んでほしいな、と思っています。
そして、江籠ちゃんはシングルのセンターをそろそろ掴んでほしいな、と思っています。
気づけばあんなに遠かった選抜も、いまや二人とも常連。
5期生という期えお定義するのは、まだ早いと思います。
だって、まだ二人の物語は続いていますから。
もっと遠くまで風船のように飛んでいけるはずです。
5期生という期えお定義するのは、まだ早いと思います。
だって、まだ二人の物語は続いていますから。
もっと遠くまで風船のように飛んでいけるはずです。
その軌道をこれからも見守っていきたいな、と思っています。
真っ青な空の、8月の始まりに。
真っ青な空の、8月の始まりに。