遥かな時代の階段を
早くも4回目のこの番組。毎週、BS日テレさんが予告をあげてくれているのも嬉しいですね。
今回のテーマは「角打ち」。
毎回恒例、奈和ちゃんにテーマのイメージを聞くと、「なんか、イメージですよ、コンクリートで仕切られてるなんていうんですかね。打ちっぱなし」という答えが。近代建築か!
東京の四谷にやってきた二人。
すっかり衣装も春物ですね。
鈴傳(すずでん)という酒屋さんへ。
創業169年ですって。
店主の方の話によると、昔はお店の角で樽酒かなんかを升で飲んでいたことから、「角打ち」って言われていたそうで。江戸時代から明治・大正まで職人さんたちが仕事帰りに飲んでいたそうですよ。
酒屋さんがやってる飲み屋さんだったんですね。
「だったら間違いないですね」と奈和ちゃん。
このお店は日本酒の専門店。
お店の奥にはテーブルとカウンターが。
17時から21時の間(平日のみ)、お酒が飲めますよ。
料理はポテトサラダやホウレンソウなどが選べます。メニューを見て、「心温まる系が多いですね」と奈和ちゃん。
このお店限定のお酒もあって、「あたごのまつ」と「加茂錦」は鈴傳限定だそうです。
香りがあって飲みやすいのは、埼玉県の「花陽浴」だとお店の人からのおすすめも。レア酒なんですって。
隣りで飲んでるお父さんに積極的に話しかける古川さん。
こういうところ、凄いと思います。
お父さんの「食べ物に合う」という一言に惹かれる二人。
古川さんの驚いて目を見開いた表情が素敵。
古川さんは「埼玉県 南陽酒造 花陽浴 無濾過生原酒純米吟醸」(800円)を、奈和ちゃんは「宮城県 新澤醸造店 あたごのまつ 純米吟醸」(600円)を注文。どっちもなみなみとついでくれますよ。
奈和ちゃんは、ぷるっと震えて「おいしい」と言ったあと、「食べ物が欲しいよう」と食欲が溢れ出しました。
古川さんの「これすごい、香りが、なんか本当に名前みたいな感じで、お花の甘さというか、とても甘い香りが」とお酒の香りについてレポート。相変わらず食レポが上手ですね。
水曜日・金曜日だけの特別なお酒「山形県 高木酒造 十四代 本丸」もあるそうで、それを目当てに飲みに来る人もいるそうですよ。残念ながら、収録日は水曜日じゃなかったんですが、小粋な店主のはからいで、特別に出してもらえることに。隣りのお父さん聞いてるけど、大丈夫か。「なんで俺にはないんだ」とお父さんの復讐心に点火、ハイテクロボットを作成し、トニー・スタークの家に攻撃開始という映画「アイアンマン3」みたいなことにならないか、という馬鹿な心配は置いておいて、どんどん番組は進んでいきます。
まず、「大根の煮物」(400円)を食べた二人。「とろみが凄い」と質感まで説明してくれる古川さん。「五臓六腑に染みわたる感じよ」とも。いや、綿矢りさのデビュー作の書き出しか!
奈和ちゃんは、壁によりかかって店の中を見ながら「いいよ、こういうのいいよ」と何故かロマンチックなムードに。
「ホタルイカの酢味噌和え」(400円)にも舌つづみです。初めて、ホタルイカを食べる奈和ちゃん。「おいしい」と大満足。
「やっぱ、こうやって、みなさん頑張った後にここに来て、疲れをいやしてるわけですよ」とお店の雰囲気を語る奈和ちゃん。
次はお店の定番メニューである「なすの煮浸し」(400円)です。
うーん、と蕩けるような顔になる古川さん。
「わかんないけど、お母さんの味」
「やさしーい感じだね」と奈和ちゃん。
「おそらく食べていたであろう味がする」
「お家であんま、和食でなかったんですか?」
「うちはね、決まった料理がローテーションで出るね。巻かれていないロールキャベツとか。なんだろうな、油の代わりにマヨネーズを使ったチャーハンとか」
なんというか、必ずツッコミどころを入れてくるあたり、古川さんのお母様、できる!
奈和ちゃんは、ナスが大好きで、ちょっと疲れてきたな、と感じるとお母さんにナスの煮浸しやナスの味噌とひき肉を炒めたものをリクエストしているぐらい、ナス好きだそうですよ。「ナスとお母さんの気持ちに元気をもらっていた」という奈和ちゃんの言葉から「ナスはおふくろの味感が凄い」と古川さん。
今度は古川さんがどうしても食べたかった「カレイの煮付け」(450円)ですね。
卵の多さを「卵パレード」と表現する古川さん。すごく、味も沁みてるそうです。
ここで、奈和ちゃんのお母さんが作る手料理で何が一番好きかという話に。
奈和ちゃんは、お母様の「キムチごぼうハンバーグ」が大好きなんですね。
ワードの大さに疑問を隠せない古川さん。さっきと逆だ!
この料理は、ハンバーグの中にキムチとごぼうが入ってるんですね。
めちゃくちゃ美味しいそうなので、料理好きな人は是非!
さあ、さっきの限定酒の本丸が登場。
目を見開いて「飲みやす…」と呟く奈和ちゃん。「めちゃくちゃ、おいしい。どんどんいけちゃう」と飲みやすくて美味しいみたいですね。
2杯で1500円になります。
「お金、お金」と二人。
これがあとのフリになってます。
編集の人、うまいなあ。
古川さんは、「なんだろうな、キレがいい、後味が」という感想。
奈和ちゃんは「なんか、喉とか鼻とかに凄いめちゃくちゃいい日本酒の味が行って、胃には『水ですか?』というサラッと感がある」という独特な感想。
飲みやすさのゲージを手で表すんですが、「先ほど飲んだのもこんぐらい飲みやすいと思いました(自分の顔の首から胸ぐらいの幅)。(『十四代になると』という古川さんの質問に)こんぐらい!」と無邪気に画面から消える奈和ちゃん。
この十四代、高いところだと、1500~2000円、高いところだと2500円から3000円はするんですって。
なんで、こんな安い値段で出せるかというと、十四代の酒造さんと代々付き合いがあったそうで、日本で初めて十四代を扱ったのもこのお店なんですって。
女性一人や女性同士でも行けるそうです。
「女性もこういうところを求めてるんですよね。今、多分」と奈和ちゃん。
店主さんの話だと、「男のお客さんが『一杯どうぞ』ということもありますよ」とのこと。
「こないですかね」と辺りを見回す古川さん。
「今、私たちを求めてる人はいないです」と奈和ちゃん。
確かに奈和ちゃんの言葉通り、みんな背を向けてる!
さっきのアイアンマン3のお父さんも酒に一直線でしたもんね。
でも、こういう歴史のあるお店っていいですね。
お店のサイトはこちら!
http://suzuden-sake.com/
※土曜日は少し早くしまるので、気をつけて。
日替わりおつまみは、火曜日が「名物 牛すじ」、水曜日が「レバー」、金曜日が「煮卵・串カツ」だそうですよ。
今度は東京杉並区方南町へ。
「いにしえ酒店」という番組と縁がありそうなお店。
店内のお酒は試飲ができるんですって。
全部、日本酒の熟成酒が多くて、番組にぴったりな「古酒」(いにしえざけ)なんてのもあるんですね。岐阜のお酒で2003年に作られたものだそうです。
2003年という年に対して「わりと最近」という奈和ちゃん。
いや「いうて10年以上経ってる」と古川さん。
どちらかというと、僕も奈和ちゃんの感覚に近くてでしね。キングオブファイターズで今年が何年なのかを知っていた身としては、そんなに前かよ!とテレビの前で驚きました。
このお店は日本酒の古酒とか熟成酒を取り扱ってるんですね。
「千葉県 木戸泉酒造 古酒玉響」というお酒があるんですが、一番古いのは1974年。新しいのは2016年。時が経つにつれて、だんだん色が薄くなってますね。
早速飲み比べていきます。
ここで、古川さんが「『乙女酒』、そんな予算があるんですか?」とスタッフに聞くと、「古川さんの自腹」でという非情な一言が。「私、未鈴ちゃんの自腹で飲んでいいかな?」と奈和ちゃん。ちょっとでも、番組に予算が下りるようになるべくリアルタイムで皆さんみましょう。
ちなみに1974年のものが6000円、2016年のものが500円って、大分値段が違いますね。
2016年版の方は、「嗅ぎなれた日本酒の(匂い)」という奈和ちゃん。味も「うまい」、「おいしい」という二人。
色が濃い1974年版は、「うわ~。うわ~。うわ~」と古川さん。「なんか、好きかも!あの梅!っぽい味がするというか」と奈和ちゃん。
「熟成していくと色んな要素が出てくるんですが、(色が)飴っぽいというお話をされたと思うんですけど、自分が飲み親しんだ味を感じやすいんです」と店主さん。面白いですね。この話を聞いた奈和ちゃんは「魔法のお酒ですね」と感心しています。
他にも冷蔵熟成のお酒もありましてね。
常温と冷蔵だと熟成されるスピードが違って、冷蔵庫に入れておくと、ゆっくり熟成されていくんですって。
お店で一番高いお酒は、「亀田酒造 秘蔵古酒(限定醸造)」。お値段は50万円以上。
なんで、高額かというと、酒蔵が値段を決めてるんですって。
コップ1杯飲もうと思ったら、9万円ぐらいという店主さんの言葉に、「どうします?試されてますよ、今」と古川さん。番組のスタッフは誰も首を縦に振らず。残念。
このお店では、料理は出ないんですが、おつまみは持ち込み自由なんですって。
なんと、二人は好きなおつまみを準備しています。
奈和ちゃんは、大好きな「創作酒肴 焼えいひれ」を。炙るとカワハギが好きだそうで。家では本格的にお父さんが網で炙ってくれるんですね。もう、凄いぜ古畑家。
古川さんは、「なとり チータラお得用」です。家に5.6袋あるそうです。
「ご飯食べてる?」と心配する奈和ちゃん。
チータラをガンガン食べてるそうです。うーんギャップにびっくり。
最後にご主人お気に入りの「三重県 丸彦酒造 三重の寒梅 琥珀尊 昭和43年度仕込」(960円)を紹介。
「冷やしよし、燗よし、一本一本真心を込めてお届けしております」というメッセージがラベルに。
「そのメッセージ、受け取るしかないですね」と奈和ちゃん。
早速奈和ちゃんが飲んでみると、噛みしめるように「おいしい」という感想。
よりさっぱりしているそうです。
古酒は「味わいの幅の広さが楽しみ」と語る店主に「古酒に対するこだわりがもう、凄い。違うジャンルのヲタクだけど、シンパシー感じます。喋り出したら止まらないに通じるところが、凄い良いと思います」と古川さん。好きなものを語る姿っていいですよね。「菅田将暉のオールナイトニッポン」に来るたびに遊戯王の話する松坂桃李とかね。
お店のホームぺージはこちら!
https://inishiesake.com/
結構凝った造りのサイトになってるので、お好きな方は是非!
今回は、それぞれの家庭の料理の話が出ましたが、やはり、家によって個性が出ますね。自分の家では当たり前なことが、意外と他人の家では違う。家族というのは最小の共同体であり秘密なんですね、と京極夏彦の「塗仏の宴」みたいなことを発想したところで、来週は「肉呑み」ですって。
肉呑みって、何だ!