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2021年6月5日土曜日

風を待つ②

 2年ぶりの再検証


 皆さん、繰り返し聴く曲ってありますかね?

 

 僕は近頃、港のあたりを散歩する時に、STU48の「風を待つ」を聴きながら散歩しております。

   

 丁度良いんですよ、春先の海を観ながら歩くのに。
 ある日。
 ふと、「これは!」と気づいたことがありましてね(僕はこの瞬間が大好きで文学の研究をしていました)。
 まだ、自分の中で気がついていない解釈ではないかと思い、急いで2019年のこの曲の分析を確認しました。

栄、覚えていてくれ SKE48の曲と映像の魅力: 風を待つ① (oboeteitekure.blogspot.com)


 こいつ、2年前から甲斐心愛ちゃんのこと書いてるじゃない…。
 じゃなくてですね。
 今読むと、ブログを始めたばかりで、まだ曲の解釈をする時が探り探りなのが伝わってきますね。

 それじゃあ、僕が気づいたことを元に、新しい解釈を考えていきたいと思います。

 まず、なんで歌のタイトルが「風を待つ」なのか?
 そして、何故、主人公は岬にいるのか?

 ポイントは2番の歌詞にあると思います。
 曲の主人公の「僕」は自分を「帆船」に例えます。
 ただし、今は帆を畳んでいる状態でもあると。

 つまり、今はまだ身動きが取れない、何故なら帆を畳んでいるから、というのもあるんですが、帆船が動くにはある原動力が必要ですよね。そう、風です。風を待つ帆船の状態であるからこそ、主人公は家でもなく町でもなく、岬にいるのではないかと思います。

 次に、この歌の歌詞って凄く気になるものが多くてですね。

 「日差しのようにあの日に戻れればいいのに」

 いやいや、日差しって戻るもの?という疑問が頭をもたげます。
 ただ、この日差し、もう一度歌詞の中に登場します。
 それは「青い海に日差しが跳ねて」の部分ですね。
 これは何を表している情景かというと、「波」ではないかと思うんですね。
 曲中でこの「波」のことを主人公は、切ないものの例として出しています。
 「波」ってすぐに現れて消えてしまいます。
 そう、まるで「さっき見てた夢」のように。

 こうしてみると、この「風を待つ」という曲は切なく消えて行くもののイメージを繰り返しながら、僕の中の消えないものは何かを浮かび上がらせてきます。

 それはやりたいことを見つけて都会に行った「君」への思いです。
 「君」を乗せた船が来るのを待つ為に桟橋で待つ「僕」ですが、「君」こそが自分に変化をもたらす「風」ではないでしょうか。
 勿論、船が作り出す現実の風もあるでしょうが、心の「帆船」を動かす「風」はきっと君の存在だと思います。船が来る前に吹く一陣の風が恋の認識とも読み取れそうですが、皆さんはいかがでしょう?

 この曲の後、この曲の主人公はどうなったんでしょう?
 今度は、風を受けて動きだすことが出来たんでしょうか?
 君への気持ちを告げられたのか?

 シングルだけで見れば、別れの歌である「大好きな人」です。
 でも、このシングルのカップリング曲のタイトルは奇しくも「出航」なんですよね。

栄、覚えていてくれ SKE48の曲と映像の魅力: 出航① (oboeteitekure.blogspot.com)

 久しぶりに自分の好きな曲についての解釈を書いてみましたが、ううむ、まだまだ奥の深い曲が多そうですね。
 また、チャンスがあれば、久しぶりに自分が好きな曲をどんどん掘り下げたいと思います。