SKE48に今できること
皆さん、アイドルに何が出来るのかって、考えたことってありますかね?
よく「自分が辛い時に心の支えになった」、「日々を頑張る目標」とか、いう感想をアイドル好きな方のSNSで拝見することが多いです。
かくいう僕も2014年頃に自分が何をしていたかさっぱり覚えていませんが、SKE48に何があったのかはスラスラ言えるぐらいアイドルに支えてもらえています。
ただ、上記のことって内面的なことですよね。
じゃあ、外面的なこと、より形になるようなことって何があるのか。
そんな、みんな考えてそうで考えなかったことに真剣に向き合ったのが、AbemaTVの「10億円会議」です。日本財団がスポンサーになり、各業界の社長や成功者にプレゼンをして、お金を獲得していくという方式の番組でしてね。僕らみたいなアラフォー世代は「マネーの虎」を思い出させる形式と言えば、分かりやすいでしょうか。世の中の役に立つ提案を募る番組です。果たして、SKE48はどんな形で世の中の役に立つんでしょう。
まずは、番組でプレゼンする為の企画会議です。
集まったのは、松井珠理奈、須田亜香里、大場美奈、古畑奈和、熊崎晴香、鎌田菜月、北川愛乃の7人。
ここで、それぞれの個性が出ていて面白かった。
まず、だーすーこと、須田亜香里の提案。
「人と共存することを目指す。ネット配信でお互いに悩み相談ができる環境を作りたい」
アイドルという人との共存に長けた存在だからこそできることですよね。
また、現在48グループでもレギュラーでワイドショーやニュースに出続けているだーすーだからこそ、瞬発力が求められるこういう形式は向いているかも。
次はみなるんこと、大場美奈の提案。
「就活生・新社会人にアイドルで身につけたコミュニケーション能力を伝えたい」
就活生が握手会に来て、辛さを語ることが多いということをきっかけに思いついた提案です。握手会で学んだコミュニケーション技術をセミナー形式で伝えるのはどうか、というプラン。
さすがはみなるん。ターゲットをきちんと絞ってきてますね。
続いては唯一の8期生、よこにゃんこと北川愛乃の提案。
「Wordlessの殺陣芝居を海外に普及したい」
自身が経験したワードレスの殺陣芝居を自分が経験したことで、その形式を使って日本の文化や歴史の魅力を海外の人に伝えることが出来るという内容。確かに劇団壱劇屋さんの「猩獸」を僕も観てきましたが、素晴らしい作品でしたもん。これをもし、SKEでやったらと思うとワクワクしますね。
ちゃんと資料を作ってきて、メリットや問題点を書いてるのも彼女の仕事への誠実さが出ていて良かった。
あと、ちゃんと現実的な問題点を語っているのも良かったですね。
お次は7月発売のシングルのセンター古畑奈和の提案。
「周りの目を気にせず、自由に楽しめるフェスを開催したい」
この提案はいかにも奈和ちゃんらしくていいですね。
「~らしく」という旧来の考え方に真っ向から立ち向かう彼女の姿勢はカッコいいです。また、マイノリティ側にいる人間にとってはとても頼もしいんじゃないでしょうか。だーすーの冷静な意見が出ることで、プランの補強ができたことも良かったですね。凄く素敵な意見だったので、奈和ちゃんの言葉を取り出してみると。
「『コイツヤバくね?』がまずおかしいからぁ。別にヤバくないし、自分がやりたいことをやることがヤバイわけじゃないし、うーん、やっていく上でその人達の目が変わればいいと思うし。本当に自分が着たいしたい、表現したい、この身体で何か表現したいっていうものをした時って、人ってそれだけでもめっちゃストレス解消になるし。日々溜まってたその人たちの気持ちが、ちょっとでもすっきりする日が、あったらいいな」
こういう視線を持ってるところが彼女の素晴らしいところだと僕は思います。また、鎌田さんからのフリーペーパーから始めてみては?という意見もいいですね。
次は1期生、松井珠理奈の提案。
「SKE48のパフォーマンスで幅広い方達にパワーを届ける」
「パワーや笑顔を届ける」というアイドルとして出来ることを真剣に考えた末の意見だと僕は感じました。このパフォーマンスがきっかけでアイドルになりたいと思う子が増えたらいいと珠理奈。
ここから、だーすーが最近感じたことを語り始めます。
それはアイドルになりたい子が増えると社会的には、意外と大変であるということ。アイドルを失ったら何をしたらいいのか、分からないという問題を指摘します。これがあとから大きな意味を持ってきます。
次は熊ちゃんこと、熊崎晴香の提案。
「ハンディキャップを持ってる方を巻き込んだライブを開催したい」
ハンディキャップのある人への視線が素晴らしいですね。
普段はコンサートだとコールとかしますけど、喋れない方もいらっしゃいますし、耳が不自由な方もいるかもいるでしょう。うーん、この辺は僕はあまり気づけなかったので、目から鱗でした。
さらにこの意見を補強するかのように、鎌田さんからの提案。
「ハンディキャップ専用の器具を使ったライブを開催したい」
うーむ、最近は便利なものがあるんですね。
鎌田さんの「個人としてあゆみよるのも大事だけど、SKEとしてあゆみよりたい」という意見も凄く良い。
さて、ここから本番に向けて絞り込んでいきます。
後日劇場に集まったメンバーたち。
奈和ちゃんとだーすーは仕事の都合でいませんね。
2つのプランに絞られました。
まず、みなるんの社会の中での女性の立場に対する分析が光ります。
「女性アイドルって、何か才能が長けてないと登っていけない。芸能界にいられない。それを考えた時に結構肩身が狭いじゃないんですけど。芸能界の中で。それが、世間の女性社会人の方々、男性の方がいっぱいいる企業の中で働いている方にもあてはまるのかなって」という世間の女性とアイドルのリンクについて語ります。「アイドルっていうのは、誰しも偏見が付いてしまうものだから、私はそこを絶対覆したくて。アイドルとしても一人の女性としても考えてますっていうのを会議に持っていきたいなって」
アイドルが社会経験が乏しいし、学歴がないかもしれないけど、実はこんなことができるという、新しい就職説明会がしたいという意見が出ました。
「元アイドル限定の就職説明会を開催したい」というもの。
うーむ、これは昨今のアイドルのその後問題の救済に一役買うことが出来るんじゃないでしょうか。
2つ目のプランは、珠理奈の「私たちをあまり知らない人達にパワーを伝えたい。そして、一番パワーを伝えられるのはライブ」という考えと、6期生コンビの「ハンディキャップの方も楽しめるライブ」を合わせたプランが完成。
うーむ、どちらのプランも魅力的。
こうして考えてみると、SKE48が出来ることってまだまだあるんだな、って感じますね。運営も変わって色々な可能性が広がっている今だからこそ、SKE48が出来ることの枠を広げて行って欲しいですね。
次回はいよいよ、プレゼンです。
果たして、どうなる!
アイドルのその後について取材したお勧めの本の記事はこちら!
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よこにゃんが出演した「猩獸」の記事はこちら!
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