誰かの希望になること
皆さんが推しに惹かれたきっかけは何でしょう?
直観的な外見の美しさもあれば、内面への共感、期待や尊敬、と言葉に出来るものもあるでしょう。また、知らず知らずのうちに「胸のワンルーム住み着いた君なの」という「らんま1/2」的なきっかけの方もいらっしゃるかも知れません。
じゃあ、この子は推さないでも大丈夫かも、と思ったことはあるでしょうか?
先ほどの逆でルックスが好みではない、内面への共感できなさ、期待や尊敬の出来なさ、知らず知らずのうちに嫌っていた、ということもあるかも知れません(なかなか居ないと思いますが)。
でも、「この子は僕が応援しなくても、沢山の人が応援するだろうからいいか」という好きでも嫌いでもない、という位置に置かれたメンバーはいないでしょうか?
大変、失礼な話ですが、僕にとって青海ひな乃さんがそうでした。
2018年の年末にデビューした時、年齢のせいもあってかある程度完成されていて、失礼ですが、「48じゃなくて46に入っていたら、天下を狙えたかも」と思うぐらい整ったルックスでした。
スタイルの良さはモデルを多く輩出している乃木坂でも通用しそうですし、視線の強さは当時はまだ欅坂だった櫻坂の世界観にもあっていると思います、そして、彼女が笑うとついつい見ているこちらもにやけてしまうような多幸感のある笑顔は、日向坂のハッピーオーラにも通じそうです。
そう、彼女にはどこか48とは違う文脈でも通用しそうな魅力がありました。
直観的な外見の美しさもあれば、内面への共感、期待や尊敬、と言葉に出来るものもあるでしょう。また、知らず知らずのうちに「胸のワンルーム住み着いた君なの」という「らんま1/2」的なきっかけの方もいらっしゃるかも知れません。
じゃあ、この子は推さないでも大丈夫かも、と思ったことはあるでしょうか?
先ほどの逆でルックスが好みではない、内面への共感できなさ、期待や尊敬の出来なさ、知らず知らずのうちに嫌っていた、ということもあるかも知れません(なかなか居ないと思いますが)。
でも、「この子は僕が応援しなくても、沢山の人が応援するだろうからいいか」という好きでも嫌いでもない、という位置に置かれたメンバーはいないでしょうか?
大変、失礼な話ですが、僕にとって青海ひな乃さんがそうでした。
2018年の年末にデビューした時、年齢のせいもあってかある程度完成されていて、失礼ですが、「48じゃなくて46に入っていたら、天下を狙えたかも」と思うぐらい整ったルックスでした。
スタイルの良さはモデルを多く輩出している乃木坂でも通用しそうですし、視線の強さは当時はまだ欅坂だった櫻坂の世界観にもあっていると思います、そして、彼女が笑うとついつい見ているこちらもにやけてしまうような多幸感のある笑顔は、日向坂のハッピーオーラにも通じそうです。
そう、彼女にはどこか48とは違う文脈でも通用しそうな魅力がありました。
もっというならば、「こういうタイプのメンバー」というカテゴライズを迂闊にできないほどの「広さ」のあるメンバーでもあると思います。
そのせいで、どう受け止めればいいのか分からず、長い間、自分の中で「保留」されていたのかも知れません。
そのせいで、どう受け止めればいいのか分からず、長い間、自分の中で「保留」されていたのかも知れません。
それでは、青海ひな乃は、どんな人なんでしょう?
まずは、幼い頃のエピソードから追ってみましょう。
まずは、幼い頃のエピソードから追ってみましょう。
ううむ、青海さんの声が聞こえてくる語りかけるような文体が良いですね。
個人的には、文末に「ね」を使いがちという自分のブログとの謎のシンパシーも感じつつ、内容に注目すると、今のSKE48に通じそうな習い事を沢山してきているんですね。
個人的には、文末に「ね」を使いがちという自分のブログとの謎のシンパシーも感じつつ、内容に注目すると、今のSKE48に通じそうな習い事を沢山してきているんですね。
そんな彼女に転機が訪れるのは、高校生の時です。
2019年に行われた彼女の生誕祭の手紙を読んでみましょう。
「19歳のお誕生日おめでとう。
誕生日当日に皆さんにお祝いしていただけるなんて幸せ者です。
生誕委員の方、スタッフの皆様、ファンの皆様、メンバーの皆様、本日は素敵な生誕祭を開いてくださってありがとうございます。
早いものでオーディションからもう1年経ちました。去年はひな乃にとっても我が家にとっても激動の年でしたね。
5月にパパが脳卒中で突然倒れてしまったことは思春期にも関わらず仲良しだったひな乃にとって物凄くショックだったと思います。
本来なら高校3年生で進路をきめなくてはいけない時期だったのに、全力で向き合えなかったことを申し訳なく思っています。
勉強は嫌いだから大学には行かないと早くから決めていましたが、かといってやりたいことも見つからず、なかなか進路を決めることができませんでした。
ダンスと歌が大好きなのでアイドルになるのはどうかと勧めたけれど、最初はあまり乗り気ではありませんでしたね。
でも、パパがだんだん回復してテレビも見られるようになった時、『テレビが出られるようになったらパパが喜んでくれるかな?』と言って、SKEのオーディションを受けることに決め、受かったことに運命的なものを感じます。
SKE合格してから公演に出させていただくまでは毎日レッスンと自主練があり、そんななか足首を痛めてしまったので病院に行くことを勧めたら『病院に行って疲労骨折と診断されたりすると治るまでレッスンができなくなるので行かない』と言ったあなたの意志の強さに驚きました。
またSHOWROOM配信が始まった時にはあなたの一般教養のなさにも驚かされましたが、これは中学高校と毎日部活で帰ってきたら疲れて寝てしまうという生活を6年間続けてきたので仕方ないのかな。その代償として根性だけは備わったのだと思うことにしておきます。
でも、大人になると一般教養は必要なので、今からでも少しずつ勉強してくださいね。
ひな乃はたまに行き詰ると『私はアイドルに向いてない』と言いますが、あんなにキラキラした笑顔で踊ったり楽しそうにSHOWROOMをしたり、勉強は全然覚えることが出来なかったのに、ダンスや立ち位置はしっかり覚えることができているのでアイドルに向いているとママは思います。
パパは残念ながら障害が残ってしまいましたが、あなたの公演を観た後は嬉しそうな顔をして何度も深く頷いています。
病気になる前はアイドルに興味がなかったパパが、今では毎日DMMを見て、overtureの時に『わー、それそれそれ』と自然と口から出るようになって、今ではすっかり立派なSKEヲタクです。
SKEに入ってから今までとてもありがたいことに幅広くお仕事をさせていただいています。
そのことに感謝して、今まで通り何でも全力で頑張ってください。
SHOWROOMを見ていても分かりますが、あなたを応援してくださるファンの方は本当に優しくて、いつでもたくさんのパワーをくださっています。どうか、これからも変わらずひな乃の応援をよろしくお願いします。
そして、ひな乃を気にかけて優しい言葉をかけてくださる先輩方、スタッフの皆様、仲良くしてくれる9期の皆さん、これからもよろしくお願いします。
ひな乃、あなたは私達の自慢の娘です。これからも応援しています。
P.S.
パパが寝かけた時に帰って来て、パパを起こしてダル絡みするのはやめてあげてください。
ひな乃単推しのママぴよより」
なんというか、この手紙を書き起こしながら、僕は何度も目の前が潤んで書く手を止めることになりました。
まだ進路が決まっていなかった高校生の彼女が、お父様の身に起こった病気から、真剣にアイドルになる為に立ち向かっていく。
それは、自分自身の夢がまだ無くても、夢中で頑張ることで誰かの夢にはなれることを僕らに教えてくれます。
彼女の「疲労骨折と診断されたりすると治るまでレッスンが出来なくなるので行かない」というのは、ちょっと心配ですが、外見の美しさだけではなく内面の熱量も感じました(でも、持病になる前に診断はしてほしいですね)。
まだ進路が決まっていなかった高校生の彼女が、お父様の身に起こった病気から、真剣にアイドルになる為に立ち向かっていく。
それは、自分自身の夢がまだ無くても、夢中で頑張ることで誰かの夢にはなれることを僕らに教えてくれます。
彼女の「疲労骨折と診断されたりすると治るまでレッスンが出来なくなるので行かない」というのは、ちょっと心配ですが、外見の美しさだけではなく内面の熱量も感じました(でも、持病になる前に診断はしてほしいですね)。
ちなみに、この年の生誕祭で彼女は、本当に自分でいいのか、と悩むこともあったものの、家族やファンの方々の為に、SKE48を続けることを語っています。
じゃあ、彼女の考えるSKE48の未来とはどのようなものなんでしょうか?
再び、彼女が書いたアメブロに戻ってみましょう。
再び、彼女が書いたアメブロに戻ってみましょう。
思えば、彼女はまだSKE48としては2年半しか活動していないんですね。
公演では、松井珠理奈ポジションを任されることもあり、カミングフレーバーやBlack Pearlのメンバーでもあり、ついにSKE48の選抜にも選ばれました。
いったい、幾つの文脈を持つ「広さ」を彼女は持っているんでしょう。
そんな彼女が卒業していくメンバーたちの「熱量」を受け継いでいく。
そう、きっとSKE48の魅力の一端は、この「熱量」ではないか、と思います。
SKE48から離れてしまった人が、「もう昔のSKEじゃない」と言われるかも知れません。
でも、彼女の文章を読んでいると、ちゃんと大事なものは受け継がれていると思います。
そして、青海ひな乃自身という一人のアイドルの物語は、まだまだ続きます。
いったい、幾つの文脈を持つ「広さ」を彼女は持っているんでしょう。
そんな彼女が卒業していくメンバーたちの「熱量」を受け継いでいく。
そう、きっとSKE48の魅力の一端は、この「熱量」ではないか、と思います。
SKE48から離れてしまった人が、「もう昔のSKEじゃない」と言われるかも知れません。
でも、彼女の文章を読んでいると、ちゃんと大事なものは受け継がれていると思います。
そして、青海ひな乃自身という一人のアイドルの物語は、まだまだ続きます。
先日、データサイエンスの権威である矢野和男さんの新刊「予測不能の時代」の中で、持続可能な幸福を生み出す組織人に共通している要素として、フレッド・ルーサンス教授(ネブラスカ大学名誉教授、アメリカ経営学会元会長であり、組織行動学者の権威)の研究結果が引用されていました。
学術的にデータで検証済みの尺度によると、下記の4点を持つ人がこれからの組織には必要とされるそうです。
学術的にデータで検証済みの尺度によると、下記の4点を持つ人がこれからの組織には必要とされるそうです。
① ホープ(Hope) 自ら進む道を見つける力。
② エフィカシー(Efficacy) 現実を受け止めて行動を起こす力。
③ レジリエンス(Resilience) 困難に立ち向かう力。
④ オプティミズム(Optimism) 前向きな物語を生み出す力。
ルーサンス教授は上記の4つをまとめて「HERO」と略しました。
青海ひな乃には、「HERO」になる要素が多分にあると思います。自分の人生に起きた悲劇を喜劇に変えていく為に、持てる力を使って全力で向き合っていることを、彼女のこれまでが証明しています。また、いくつものユニットを横断しているのもこの力を持ち合わせているから、必要とされているのかも知れません。
青海ひな乃には、「HERO」になる要素が多分にあると思います。自分の人生に起きた悲劇を喜劇に変えていく為に、持てる力を使って全力で向き合っていることを、彼女のこれまでが証明しています。また、いくつものユニットを横断しているのもこの力を持ち合わせているから、必要とされているのかも知れません。
もう、本店選抜や坂道AKBは無くなってしまいましたが、他流試合でどんどん結果を出していく彼女も見てみたいと思っています。嗚呼、もう彼女の物語を考え始めている。でもね、前向きな物語を想像させる魅力が彼女にはあるんですよ。そして、僕が好きな特撮のHEROたちは、誰かに応援されてもされなくても、自分の意思で自分の未来を切り開いて、周りの人達も笑顔にしていたな、と思いました。
青海ひな乃の3年目の章には、どんな物語が書かれていくか、少し遅れましたが、僕も新たな「HERO」の物語を見ていきたいと思います。