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2019年10月14日月曜日

After rain①



終わりと始まりの2012年


 「UZA」の記事を書く為に2012年のことを色々と調べてたんですがね。
 本店のドキュメンタリー映画を参考にする為に、観始めてたら最後まで観てしまいましてね。
 エンディングで流れる「After rain」が抜群に良いんですよね。
 毎回、秋元先生は映画の曲は良い曲を書いてくるんですが、今回も良かった。
 とりあえず、歴代の予告の中でもかなり素晴らしい出来のこちらを観てみましょう。



 「少女たちは涙の後に何をみる?」というタイトル通り、様々な涙が流されていきます。それを乱れ打ちのように飛ばしてくる予告なんですよね。映画の予告って専門のチームが作ったり、助監督さんが作ったりすることもあるそうなんですが、この予告は本当に凄い。前作の戦争映画館を残しつつ、新しく恋愛禁止とAKB48第1章の終わりを感じさせる素晴らしいものになっています。
 
 今度は、主題歌ありバージョンです。



 こちらは、少し希望を感じる予告になっていますね。

 僕はこちらの作品を劇場で2回観たんですが、もうね、毎回握手会での平嶋さんの挨拶とファンの方々と、そして、戸賀崎さんの男泣きのシーンで涙が出てしまうんですよね。
 あのシーンで、「なっちゃんありがとう!」とか、「諦めちゃだめだ!」って叫んでた人を僕は絶対に馬鹿にできないです。
 それから、元推しメンの中西優香が指原さんを慰めるカットは、地方組の絆を感じる良いシーンです。

 この映画では、当時の48グループの狂乱的な時代の勢いを感じるんですよね。
 そして、「終わり」と「始まり」を感じさせる1年になってましてね。
 前田敦子の卒業、組閣によるチーム4の解体、恋愛禁止によるメンバー達の卒業・移籍。
 優子・珠理奈のダブルセンター、ぱるるのじゃんけん優勝、それぞれの新チーム、卒業後の生活。
 SKE48視点で観ると、珠理奈とみなるんが浮き上がってきます。
 みなるんのチーム4解散。

 「本当だったら、チーム4が次世代チームだったから。みんなで選抜に入るくらいなチームを作りたかったんだけど、それが出来なかったから。これからは、バラバラになっちゃうけど、みんなAKB48であることは変わりないから。でも、とりあえずこの悔しいって気持ちとか、悲しいって気持ちを、新しいチームに行った時に絶対に無くさないで、逆にチーム4無くされたから、新しいチームで1番になってやるぐらい…に、なろうみんな」

 みなるんの涙ながらの言葉は、本当に悔しさが伝わってくるんですよね。そして、ぞっとするほど美しい。何か強い気持ちを感じます。
 発表された時に、みなるんの背中に抱き着く鈴蘭の姿とか、痛々しくて、本当に組閣というものの残酷さを感じます。
 現在、チームKⅡという選抜常連軍団を引っ張っている彼女の姿は、この時を乗り越えたからこそかもしれません。当時、若手だったからこそ、上の世代の層の厚さたるや、今のSKE48以上だったと思います。もちろん、飛び出し方はまだ色々とあった時代はあったと思いますが。
 そんな彼女だからこそ、こういう冷静な分析が出来るんだろうな、と思います。※8分30秒ぐらいからを参照。
 


 そして、珠理奈ですよ。
 ラスト付近の「大声ダイアモンド」のメイキングも差し込まれている。
 わざわざ、MVの最初であっちゃんと珠理奈がぶつかるシーンは当時、ファンの間ではセンターの交代を象徴していたんじゃないか、と言われてましたが、このシーンをわざわざ入れてるくる意味って、と考えてしまうんですよね。
 「桜の花びらたち」に乗せて、階段を上る珠理奈。
 AKB48のセンターを目指すと語る珠理奈。

 すごく象徴的なラスト。
 前田敦子はもう過去の人になってしまった。
 そして、センターというものの孤独感をたかみなのナレーションで語って終わるのが凄く好きでしてね。

 「後ろにはみんなが居て、そして、前には誰もいなかった。(中略)光が私に集まっていた。暖かい光、沢山の声援。でも、凄く寂しかった。誰の姿も見えなかったから。大勢の人達に囲まれて。そして、私はたった一人だった」

 なんとなく、「強き者よ」の世界に繋がっていくような最後。
 完全に後出しじゃんけんですが、選挙でAKB48のセンターになった彼女を待っていたもの。
 珠理奈の代わりに2018年の夏、SKE48のセンターを務めただーすーが背負ったもの。
 色々なことを考えさせられる作品です。
 だからこそ、最後の「After rain」が流れることで、明るい感じで終わるのが良いんですよね。ちなみに豪華版のDVDでは、この曲のMVが入ってるんですが、最後の最後でりかちゃんすが手を振ってる映像が入ってて、涙が出ました。

 そろそろSKE48もドキュメンタリー映画の新しいの作りましょう。
 ちゃんと予算かけて、劇場も全国規模で。
 映画なら意外とアイドル観ない層の入り口になることもあると僕は思いますよ。

※珠理奈のセンター曲「センチメンタルトレイン」についての記事はこちら!
https://oboeteitekure.blogspot.com/2019/01/blog-post_16.html

※みなるんについて考えた「アンチ」についての記事はこちら!
https://oboeteitekure.blogspot.com/2019/05/blog-post_27.html